「仮住まいの輪」説明会 その2
「その1」にて、説明会の概略についてご報告いたしましたが、以下に”個人的な雑感”を書かせていただきます。
我々AOAは、震災2日後の3月13日に、「震災時における民間賃貸住宅の一時提供」のお知らせと、全国賃貸住宅新聞社 榎本編集長からの「仮住まいの輪 速報」 をHP(http://www.o83nokai.org/news )にてご紹介させていただきました。
HPに掲載させていただくと同時に、AOAスタッフ6名で活発な議論を開始。それは「AOAとして、この制度を積極的に推進するか?」でした。
大家さんならご存知のように、被災者様に例え低額でも家賃を頂きながら賃貸借契約を結べば、当然のことながら、”借地借家法”の縛りを受けます。これ(リスク)を回避するには、”使用貸借”か、”定期借家法”による貸借がありますが、被災者様にどれ位の期間入居いただくか、という基本的要件も分らず、更に、”ハコだけの提供ではなく、被災者様の生活再建支援”というソフト面のフォローをどうするか・・・・検討することが山ほどあり、とても発足直後のAOAスタッフだけでその方向を見極めることはできませんでした。結果、AOA会員の方に予期せぬリスクを負わせることだけは避けなければならない、ただし、この活動の方向を見定め、協力は惜しまない、と判断した次第でした。
今回の「仮住まいの輪」の住まいのマッチングも、”短期間の使用貸借”というスキームに落ち着きました。正直、ここまでのスキームを打ち出すまで、運営委員の方々が専門家の助言を受けながらどれだけ検討をされたか、想像に難くありません。本当に頭が下がります。
余りにリスクを恐れるばかり、一歩も踏み出せないのでは本末転倒です。まずは3ヶ月、”避難所からの避難”を推進する為には、”使用貸借”という答えは、One of Best Solution(ベスト解決案の一つ)と言えると思います。
最後の質疑応答の部分で、”当初3ヶ月は、文字通り「仮住まいの輪」のマッチングとなったが、4ヶ月以降の本格生活復興に向けた「住まいマッチングの輪」も今後の検討課題となるのか”との質問をAOAからさせていただきましたが、説明者から”これで住まいの復興支援が完結するわけではない”との回答をいただきましたので、今後もAOAとして、会員の皆様のご意見を頂きながら、バックアップして参りたいと思った次第です。
「仮住まいの輪」説明会 その1
こんにちは、スタッフの落合です。
民間のボランティア集団による「仮住まいの輪(http://www.karizumai.jp/ )」が既にスタートしております。
本日東京・飯田橋にて説明会があり、AOAの下條さんと参加して参りましたので、その様子を「その1」と「その2」にてお知らせいたします。
まず、震災直後から活動を開始し、3週間余りにてこれだけの仕組みを作り上げられた運営委員の方々の行動力に、改めて敬意を表します。 単にWebサイトで物件の紹介をすることに留まらず、”仮住まい入居後のサポート”もスキームに取り入れ、かつ、考えられるリスクを、現時点でミニマイズした仕組みと思えます。
参加者は約50名、空室の提供を検討している大家さんが約1/3、間借りの部屋の提供を検討している方が1/3、業者関連の方1/3といった構成。
時間にして約一時間、① 被災状況の概略、② Webサイトによる物件登録、③ ガイドライン についてご説明がありました。
① 被災状況の概略
震災から1ヶ月経過するも、政府は未だ被害状況の全容を把握できないまま。
そのような状況下で、以下のような”数値情報”がありました。
・浸水想定面積: 507平方キロメートル(山手線の内側の8倍の面積:23区=621平方キロメートル)
・死者/行方不明者: 27,241名(警察庁)
・岩手/宮城/福島の沿岸部、1km以内: 15.6万世帯、46万人 (2005年国勢調査)
・原発被災避難対象: 7.8万人 (屋内退避も含めると、14万人)
・避難所: 15万人(4月9日 NHK調べ)
・仮設住宅建設予定: 7万戸、総予算5000億円
・公営受入れ戸数: 4.4万戸(公営住宅全数は200万戸、空室率10%として20万戸の約1/4以下)
・日本全国の空室家屋総数=760万戸、そのうち、賃貸住宅の空室=410万戸
悲惨な映像だけでなく、どれだけ広範囲に渡って家屋・世帯が被災したか、良く分りますね。
② Webサイトによる物件登録: 略 Webサイトをご参照下さい。
③ ガイドライン=利用マニュアル<提供者用>
先ずは、”避難所からの避難”を推進する為の、”仮住まいの提供”という位置づけ。よって、”被災証明書等の公的判断”は行わず、善意の協力者と被災者のマッチングを早期に開始することを第一義とする。
・間借りは1ヶ月、空室提供は3ヶ月を期間とする”使用貸借契約”による、提供者と被災者の直接契約。
<使用貸借契約は、当会の弁護士監修の雛形を提供>
・使用貸借契約に当たってのチェックシート
・管理会社への通知フォーム
・提供者が賃借人で、間貸しする場合の、大家さんに対する”承諾依頼”フォーム
・被災者の方に加入していただく賠償保険の問い合わせ先
”仮住まいの輪”の運営側から上記の雛形が準備され、現時点で可能な限りのリスクを回避する方策が採られております。
その後、質疑応答が行われ、閉会となりました。
上記についての”雑感”は、「その2」に続く・・・・・
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