鬼川の日誌 -17ページ目

ジャップ

  米支配階級の対日観  

 

 

 

  アメリカの大手鉄鋼メーカーでUSSの買収を目論んでいるクリフス社

 CEOのかなり激しい日本(日鉄)非難発言は、米国支配階級の連中が

 日本を本当はどうみているか見下しているかを露骨に表現した。

 

  「45年の教訓」を忘れてるという。日本軍国主義の敗戦と米国による

 占領、その元での戦後復興、つまり誰のおかげで復興したと思って

 るんだ、というわけだ。戦後80年にもなっても持ち出す。

 

  そして毛沢東中国の成立、戦後東西冷戦の激化に伴い、占領政策が

 「日本を反共の砦に、防波堤にする」ものへと劇的に転換し、その政策

 に都合のいい対米従属的な政権が戦後一貫して続いてきた。

  

  この対米従属構造はソ連が崩壊し、東西対立が緩んできたのちも、

 手を替え品を替え続いてきた。

  政治的、軍事的、経済的「対米従属」構造が維持されてきた。

 

  要するに「従属国」の分際で!アメリカ産業の象徴であったUSS買収!

 なんて生意気なことをやるんじゃねえ!とうわけだ。

  (日本車の対米輸出が激増して、アメ車産業が追い詰められた時に始

 まった「日本車の叩き壊し」などを彷彿させる。)

 

  クリフス社のなんとかの本音は安く買えると思ったUSS買収額を結局

 釣り上げられたわけで、俺の商売を邪魔するな!を言い換えただけだが。

  この点、バイデンもトランプも本質的な「ジャップ」視は同じだ。

 

  問題はこれだけのアホで程度の低い発言で見下されても、日本の支配

 階級どもは従属根性丸出しで反論すら出来ないということだ。

 

 

 

ガザ停戦合意

  ガザ停戦なるか?

 

 

   久しぶりのブログ。最近はまとまった文章を書く気力も無くなった。しかし間も無くの

  トランプの就任で世界は大揺れに揺れており、暗黒時代への突入という感が強まるばかり。

  まとまらなくとも、その時々の出来事で気になったことを簡単にメモして積み重ねておく

  ことだけでもやっておこうと思う。

 

 

  イスラエルとハマスが段階的な停戦と人質解放に合意したと、交渉を

 仲介するカタールとアメリカが15日、発表した。2023年に始まった両者

 の戦闘は1年3カ月に及び、ガザ住民46700人以上(瓦礫に埋もれている

 人は1万人を超えるという)が殺されている。

 

  合意は第一段階として19日から6週間の停戦でハマスは30数人の人質

 を解放し、イスラエルも数百人を解放する。そして何よりガザへの人道

 的支援物資の搬入が急がれる。

  そしてこの間に「恒久的停戦」を目指して交渉するとするものだ。

 

  しかしこの発表がなされた後にもイスラエルによる空爆でガザ住民

 数10人が死傷しており、19日までは予断を許さない。何より戦闘の恒久

 的な停止が実現するかはまだまだ分からない。

  ともあれガザ停戦が実現し何より人道的支援物資の搬入が進み、ガザ

 住民が飢餓と病気の蔓延から少しでも解放されるように願うばかりだ。

フェイクの勝利

  SNSフェイクで作られる「民意」

 

 

 

  米大統領選でのトランプ党の圧勝と次期トランプ政権の人事が徐々に

 明らかになるごとにいよいよ米国の混迷そして世界の混迷が決定的と

 なってゆくようだ。

 

  そもそもトランプ自身が普通なら犯罪者なのだが(これはネタニヤフ

 も同類)、トランプが選ぶ次期政権幹部候補に犯罪の、それも性犯罪

 (売春、性的暴行)や薬物使用の容疑者が二人もおり(ゲーツ-司法長官、

 ヘグセス-国防長官)、厚生長官候補のケネディの甥はワクチン陰謀論者

 とかおよそ「常軌を逸した(トランプに忠実な同類)」連中がぞろぞろ。

  

  (流石に上院での人事承認が危ぶまれるーということは共和党内から

 すら反対が多く出るということーゲーツは辞退=降ろされたが。)

 

  こうしたおよそ信じ難い連中が集まったトランプ政権が発足するわけ

 であるが、ファシストトランプの勝利を選んだアメリカ国民は、この後

 ヒットラーの政権獲得後のような事態の現出に直面することになるに

 違いない。

 

  トランプ勝利の理由については前のブログに見た通りであるが、亢進

 するインフレに圧倒的多数の米国人が生活苦に追い込まれていること

 が見えず、これに有効な手を打てないバイデン政権に対する不満を、

 上手くトランプ派に救いとられたことが何といっても大きいようだ。

 

  このインフレだけではない沸騰する諸問題に対する不満を「既得権益

 層(エスタブリッシュメント、政府、官僚機構=民主党として)に対す

 る反逆」であるかのようにトランプ派は上手くでっち上げているようだ。

  実際には権力者同士間のいわば権力闘争に過ぎないにもかかわらず、

 でっち上げられた幻想=フェイクに操られ、低所得者層、黒人、マイノ

 リティーはより自分たちを踏みつけにする権力者を選ぶことになった。

 

  * SNSフェイク

 

  我が日本でもともかく酷い状態の物価高で私たちの生活は追い詰め

 られており、出口の見えない先行きに不安が募るばかりであるのが

 一般庶民の現実であり、現状に対する不満は鬱積していることは間

 違いない。

  この現状で何となくよく分からないものではあるが「既得権益層」

 なるもの(マスメディアなども含むが本当の支配者たちではなく)を

 でっち上げ、あたかもこれに対する反逆であるかのような幻想をそれ

 こそフェイクニュースで作り上げて誘導する手法が日米ともに流行して

 いるようである。

  その手段にSNSが使われている。日本の場合には都知事選(石丸)、

 衆院選(玉木)、そして兵庫県知事選でそれが顕著になった。

 

  あたかも既成のマスメディアに対する名もなき市民たちの反逆でも

 あるかのように装われてはいるものの、SNSでフェイクニュースを組

 織的に発信しているのは明らかに一定の方向に世論を誘導しようと

 する者たちであることは明らか。

  

  典型的には都知事選における石丸の役割でありその選挙参謀たちであ

 る。このとき小池は自らの経歴詐称などで窮地に立たされていた。そこ

 で対立する蓮舫の票を削り落とすために、小池にも対立するかのように

 装って担ぎ出されたのが石丸である。
  それは石丸に群がった選挙参謀たちー元々は自民党や維新の選挙参謀

 たちだったーを見れば一目瞭然であった。

 

  衆院選での玉木(国民)の躍進も、自民の凋落必至の情勢の中で出来

 るだけ野党(といっても立民も中身はゆ党と変わりはないが、ともかく

 政権交代は困る)ではなく「ゆ」党に票を回したいと画策された結果に

 他ならない。

 

  また兵庫県知事選も稲村にはやらせたくないということで画策された

 SNSフィーバーに他ならない。あたかも「既得権益層=議会」に斎藤

 が根拠なくいじめられているかのような逆立ちのでっち上げ、まさに

 フェイク。自分のフォロワーが増えれば金になると立ち回る連中は喜ん

 でフェイクニュースを発信する走狗となる。

  その意味でSNSはフェイクニュースの温床となりやすく、操作された

 「民意」のでっち上げの武器に他ならない。

 

  * 24日の「東京新聞」「話題の発掘」欄

 

  斎藤勝利の原動力とされた「SNS部隊」(約400人)に触れている。

 

   石丸の選挙に関わった人物が「(SNSでの)”石丸部隊”が、国民民主

  党の玉木雄一郎代表を支援する”玉木部隊”になり、それが”斎藤部隊”に

  なったのは確か。ウチの関係者の部隊は30人ぐらい参加してました。」

  と語っているのである。

   明らかにこの部隊を誘導している者がいる。

 

   そして取材した民放記者は「多くの人がマスコミの報道より、SNS

  上での過激な言説を信じ、それが得票に結びついたという点では、

  今回の知事選は先のアメリカ大統領選と似た構造を示しています」

  といっている。同感ですね。