ザ・ワイルド・ワンズの

6枚目の、そして最後の

オリジナルアルバムです

(70年8月発売)。

 

ワイルドワンズは、

日本中を席巻していたGSブームの

一因になったと言われる

「想い出の渚」(66年11月発売)

の大ヒット以降、

順調に活動を続けていました。

 

そして、

タイガースやテンプターズなどの

人気グループの出現によって、

GSのアイドル化が進み、

ファンが低年齢層へ

移行していく68年初頭には、

チャッピーこと

16歳の渡辺茂樹さんの加入で、

そのような時流にも

乗っていくことになります。

 

そして69年になると

GSブームが

急速な勢いで終息していって

しまったために、

解散や路線変更を

余儀なくされていた

GSの各バンドたちでしたが、

ワイルドワンズは、

当時の新たな流行であった

カレッジポップスよりの、

コーラスを聞かせるグループへと

シフトしていき、

さらに新たな展開を

目指していくことになります。

 

さて、

このアルバムですが、

先行シングル

「いいのかな」(70年7月発売)

をトップに据えてはいますが

以後「恋の日記」

「悲しき街角」

「カレンダーガール」

「ビキニスタイルのお嬢さん」

など11曲の

オールディーズポップスの

カヴァーが続きます。

 

そして最後に

どういうわけか、

5年間にわたる放映を

前年に終了した人気人形劇

「ひょっこりひょうたん島」

の主題歌で

締めくくられています。

 

ところがこの曲の演奏が

なかなか興味深い仕上がりに

なっています。

 

歌の部分は

鳥塚しげきさんの

明るく安定したヴォーカルと

メンバーのコーラスが

綺麗にまとまっているのですが、

バックの演奏に

ハプニングス・フォーが

参加しているために

前奏とエンディングが

ハプニングス・フォー調

だという

めずらしいヴァージョンに

なっています。

 

GSブームが沈静化していた

あの当時には、ほとんど

話題にならなかったようですが、

個人的には

このアルバムのなかで

いちばんよく聞いたものでした。

 

*過去記事

 (加瀬邦彦と)ザ・ワイルド・ワンズ

アルバム第2集

アルバム第3集

リサイタル '69 

ワイルドワンズのすべて~想い出の渚

HAPPY END CONCERT

GSオリジナル・ストック① ザ・ワイルド・ワンズ

ワン・モア・ラヴ

コカ・コーラCMソング集 1962-89

Mera…Mera Mera~Group Sound Original Cinema Trak

G.S.オン・ステージ

FROM LIVERPOOL TO TOKYO

S.O.S.コンサート

サヨナラ日劇ウエスタン・カーニバル Vol.1 

 植田芳暁

サーフ・ライダース:黄色いワーゲン

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キャンディーズ・ライブ

キャンディーズ:ファイナル・カーニバル・プラス・ワン