1964年、

ビートルズが日本に

正式に輸入されてから

ほぼ10年間の、

ビートルズの代表的な

日本語によるカバーソングを

年代順に収録した、

オムニバス盤第1弾

(2001年5月発売)。


東京ビートルズ」を

例に出すまでもなく、

この頃(1960年代前半)の

日本の音楽界は、
まだまったくビートルズ音楽の

理解も吸収もできるレベルになく、
旧来の歌謡曲と同じように、

レコーディングオーケストラの演奏に、
都合のよい訳詞をかぶせるのが

精一杯だったようだ。


発表年代順収録のため、

日本で初めて

カバー盤を発売した

スリーファンキーズをはじめ、

ご存知東京ビートルズ、
自分たちのオリジナルである

と信じている

(ビートルズを聞いたことがない)

としか思えないザ・キューピッツなど、
ビートルズファンでなくても

驚くような珍妙なものが続くが、
そういう時代背景を考えれば

致し方ないことだと思う。


しかし聞き進んでいくと、

器用にシャウトする

尾藤イサオや内田裕也、
ここでもいい仕事をしている

井上宗孝とシャープファイヴや

寺内タケシとブルージーンズ、
そしてスパイダース、

ブルコメ、ハプニングスフォーなど、
徐々にオリジナルとの融合を

果たしていくその進化の様子が、

全25曲を通して

わかるようになっている。

 

これぞ編集の妙。(★★★★)」

(2006.6.28記)

 

ご存じかとは思いますが、

このジャケットは、

ビートルズの、アメリカでの

セカンドアルバム

「THE BEATLES' SECOND ALBUM」

および日本での2枚目のアルバム

「ビートルズ No.2!」

を参照して

デザインされています。

 

曲目です。

のちにパート2も出ます。

1. 抱きしめたい(スリー・ファンキーズ)
2. プリーズ・プリーズ・ミー(クール・キャッツ)
3. シー・ラヴズ・ユー(ザ・キューピッツ)
4. キャント・バイ・ミー・ラヴ(東京ビートルズ)
5. プリーズ・プリーズ・ミー(梓みちよ)
6. アイ・フィール・ファイン(ほりまさゆき/寺内タケシとブルージーンズ)

7. エイト・デイズ・ア・ウィーク(ザ・キューピッツ)
8. 恋のアドバイス(ザ・スパイダース)
9. ヘルプ(尾藤イサオ/ジャッキー吉川とブルーコメッツ)
10. チケット・トゥ・ライド(ザ・キューピッツ)
11. 悲しみはぶっとばせ(ザ・スパイダース)
12. アイム・ダウン(尾藤イサオ、内田裕也/寺内タケシとブルージーンズ)
13. ガール(ジャッキー吉川とブルーコメッツ)
14. ひとりぼっちのあいつ(井上宗孝とシャープファイヴ)
15. 恋を抱きしめよう(ザ・スパイダース)
16. ペイパーバック・ライター(弘田三枝子)
17. サージェント・ペッパーズ(ザ・カーナビーツ)
18. ハロー・グッドバイ(ザ・ワイルドワンズ)
19. レディ・マドンナ(伊東きよ子/ザ・ハプニングス・フォー)
20. ヘイ・ジュード(ザ・スウィング・ウエスト)
21. オブラディ・オブラダ(ザ・カーナビーツ)
22. ドント・レット・ミー・ダウン(ズー・ニー・ヴー)
23. ゲット・バック(ザ・カーナビーツ)
24. レット・イット・ビー(ジャッキー吉川とブルーコメッツ)
25. バック・イン・ザ・U.S.S.R.(パワー・ハウス)
26. グッド・ナイト(森山良子)

 

いろいろな意味で

おもしろい1枚でした。

おススメです。