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あわてない、あわてない。赤ちゃんが「はいはい」するように、のんびりゆっくり進みましょう。

おはようございます。なつむぎは生きてます。

「このところ更新がないけれど被災しているんですか」
って、心配してくれる人からメールをもらいました。ありがとう。

ボクは通常通りビール飲んでますよ。

*****

ボクの被害は、地震の当日5時間半歩いて自宅に戻らなくてはならなかっただけ。
大津波で被害を受けた町の惨状に比べたら、なんでもない。

計画停電の時間も、微妙に不確定要素がありながらも一応決まったし、
あとは淡々と自分のすべきことをするだけかな。
そして出来れば、何か社会に役に立つことができればいい。

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ボクはいわゆる「乗り鉄」で、
まぁ、列車に乗るためにわざわざ旅行をするって程じゃないし、
マニアックな知識を持ってるワケでもないけれど、
機会があればかならず列車に乗る。

今回の3カ国4都市の旅でも、
パリ→(夜行)→バルセロナ→マドリッド→(夜行)→リスボンと列車で移動した。

列車の旅は、適度な広さと、適度な揺れと、車窓の景色がステキなんだな、きっと。

もちろん、長距離列車じゃなくて地下鉄も好き。路面電車も好き。乗り物が好き。
坂の多いリスボンの街には、公共交通機関としてのケーブルカーやエレベーターまであって、
ワクワクしたよ。

*****

今日は4都市の地下鉄の駅の写真をちょっとご紹介します。

1863年に開業したロンドン地下鉄は別格の早さだけど、
パリ、マドリッド、バルセロナの地下鉄も、どれも東京(1927年開業)よりも早く開業している。
それぞれの駅舎には、歴史の古さに応じたムードがあるよね。


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●パリ地下鉄 開業1900年

///   H A I H A I S M   ///-metro Madrid ///   H A I H A I S M   ///-madrid
●マドリッド地下鉄 開業1919年

///   H A I H A I S M   ///-metro Barcelona ///   H A I H A I S M   ///-barcelona
●バルセロナ地下鉄 開業1924年

///   H A I H A I S M   ///-metro Lisboa ///   H A I H A I S M   ///-lisboa
●リスボン地下鉄 開業1959年


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一日の花を摘め(エピソード編) ●ここ の関連記事です。

*****

何かを失ったわけではないのに、寂寞とした悲しみがある。
どこが欠けているかに気付かないまま、喪失感に苛まされる。

それは、不確かで捉えどころがないくせに「しっかり」とボクの胸の中に巣食う感情なのだ。
いやうすうすは感づいているんだよ。それは、充足感や達成感の欠如の事だってね。


去年の初めに、人生は彫刻に似てるって書いた。 ●ここ

ミケランジェロの言葉、
わたしは叡知に導かれて、石の中にひそむ芸術作品を取り出しているに過ぎない」を引用して、
人生はまだ実現されずに切り出されるのを待っている形を切り出す作業なんだと。
その作業のためには、適度な切れ味の道具を使うことが大切なんだと。
適度な切れ味の道具とそれを使う知恵を持っているのが、いい男なんだと。

言いたかったのは、
人それぞれ、自分の人生を望みの形に作りたいという願望はあるとしても、
実際の人生は、大きな「なりゆき」に任せるべき部分がある。
そしてそれに逆らうのは賢明でないってこと。

ボクのこの「なりゆき」に対する信頼は、子供っぽい楽観主義だったのではないかと時々くじける事があるんだ。
ボクの人生は自分の考えに従って刻み続けられ、もうおおむねの形は姿を現し始めているのだけれど、
それはボクの目の前にあまり美しい形としては現れてきていない。
なんでだろう。

ボクが適度な切れ味だと思っていた道具は、なまくら過ぎたんだろうか。
それとも自分で気付かないまま、切れすぎる道具の勢いにまかせて来たのだろうか。
ボクにはまだ、そのあたりが分からない。

無様で荒削りで出来そこないの形の中に、ボクは自分の道具選びの拙さや努力の的外れさを知り、
つまり自分がいい男じゃなかった事を知り、
無様な石の塊のわずかな部分に、ほんの少しだけ美しい姿を見せているところを見つけては、
人生をめぐる「なりゆき」が自分にさほど好意的ではなかったと気付くのだ。

そして、愕然とする。
つまりボクは、自分がミケランジェロじゃなかったことを嘆いているってワケだ。
我ながら滑稽だな。そんなことは当然なのにね。だって彼は、ルネッサンスの天才なんだ。

*****

メメント・モリ(Memento mori)とは、ラテン語で「死を想え」。
高校生の時、世界史の授業だったか倫理社会の授業だったかで覚えた言葉。

自分がかならず死を迎える存在であることを、意識しろという意味なのだ。

キリスト教ではこれを、現世での楽しみや贅沢がむなしいものであることを意味すると解して、
現世を道徳的に生きることによって、来世での魂の救済を望むべきだと解釈されてきたらしい。
現世を「今」、来世を「将来」と読み替えるとまるでボクの解釈のようだってびっくりする。

古代ローマ時代にはこれと逆の理解がされていたらしいということを、最近知った。
Memento mori は、Carpe diem(一日の花を摘め=今を楽しめ)という言葉と対になっていて、
「食べ、飲め、そして陽気になろう。我々は明日死ぬかも知れないのだから」という箴言であったのだ。

いや、単に毎日を面白おかしく、享楽的に過ごせと言っているのではないと思うよ。
充足感を先送りにして日々を軽視する生き方からは、充足感は得られないってことだよね、きっと。

もっと早く、気付いておくんだった!

*****

Carpe diem が出てくるホラティウスの『詩集』第1巻第11歌はこんな感じ。

Tu ne quaesieris, scire nefas, quem mihi, quem tibi
finem di dederint, Leuconoe, nec Babylonios
temptaris numeros. ut melius quicquid erit pati,
seu pluris hiemes seu tribuit Iuppiter ultimam,
quae nunc oppositis debilitat pumicibus mare
Tyrrhenum: sapias, vina liques et spatio brevi
spem longam reseces. dum loquimur, fugerit invida
aetas: carpe diem, quam minimum credula postero.


ボクはラテン語が出来ないのだけど、
いろんな人の訳を見ながら最後の2行をボクなりにちょっと手を加えるとこんな感じ。

今日一日の花を摘みとることだ。
明日が来るなんて、ちっともあてにはできないのだから。



$///   H A I H A I S M   ///-Carpe diem
↑ パリの街で見つけた「カフェ カルペ・ディエム」
  好みの女性がタバコを吸いながらボクを待っていることはなかったけど


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次のコーナーでは、東京でサラリーマンやOLに大人気という「激早グルメ」リポートをお送りします。今や「激うま」「激安」は当たり前。ついに「激早」時代の到来ということだそうですが、さてどんなお店なんでしょう。

(ジングル → 「次は、大人気激早グルメ」のスーパーインポーズ → CFあけ)

「ども、ども~。ナボナはお菓子のホームラン王だ。グルメレポーターの凹麻呂(へこまろ)です。
 今日は、東京はサラリーマンとOLの町、新橋に来ています。今ここ新橋で人気急上昇の「激早ランチ」の店に突撃アポなしリポートにやって参りました」

「せ~っ せ~っ」

「まだ店の前に着いていないのに、もう『いらっしゃいませ』の声が聞こえますよ~ なんだか、気分が高揚しますね」

「はい、到着しました。ここが今「激早」で大人気というお店「前倒食堂」です。では早速、お店に入ってみましょう」

「はい。お客さん座って、座って」

「おおぉ。さすがに人気の店ですね。実に活気があります。大勢のお客さんの中できびきびと動きまわる店員さんたちが、実に気持ちが良いですね。だいたいこういう店が美味いんです。で、どこに座ればいいんでしょう」

「そこだよ、そこ。お客さん、モタモタしてちゃダメだよ。遅いよ」

「あ、確かに、ここにもうお冷とおしぼりが置かれています。『凹麻呂さまご予約席』って書いてありますね。突撃アポなしなんですけどね。さすが手回しが早いです」

「見て下さいこのメニュー。ランチタイムだと言うのにこんなに豊富なメニューで、しかも値段は全て480円。大盛り無料。ワンコインで済むのは、きょう日、倹約志向のサラリーマンにはありがたいですね。え~っと、今日のお勧めランチは何かなと……」

「はい。Bランチの大盛り、お待ち」

「早っ! 注文しようと思っただけで、もう出てきました。さすが噂の店だけあります」

「いやぁ、美味しいしボリューム満点。それに、これだけ素早く出してもらえれば、時間に追われていても安心して入れます。まさに昼食界の宝石ば……
 あ、無駄口たたいてないで早く食べろですか。あ、はい。分かりました」

「どうも。毎度あり。480円ね」

「はい? もうお会計で? あの、まだ、一口しか食べてないんですけど」

「おつりが520円っと」

「あの... まだ支払ってませんけど」

「お客さん。どうせ1000円札出すんでしょ? 分かるんだよ。
 それにウチの常連さんは、江戸っ子がソバを喰うようなもんでね。1口2口たべて「たー」って帰っちまうもんだから、つりも早めに用意しないと怒られちゃうんだよ」


「店長。想像していたのよりはるかに早くて、ボク、ちょっと面喰らってしまいました」

「レポーターさん? 凹麻呂さんって言いましたっけ? 気にしちゃだめだよ。そりゃ最初はちょっとびっくりするみたいでさ。失敗するお客さんはたくさんいるよ。
 『早め』のタイミングが、素人さんには分かりにくい。しかたがねーな。あわてて飯を口に入れる前に思いっきり噛んじゃって、虫歯にガンガン響いちゃう客や、店に入る前にコートを着て代金払おうとする客やね。たいがいこういう客は、そこの交番の角当たりでもうコートを脱いじゃって、 あっ、せーっ。席はこっち、こっち」


「なるほど。客の回転が良いわけですね。急成長の理由が分かるような気がしますね。スタジオの、&ーさん。すごいお店でしたー」

(画面、スタジオに戻る)

「激早グルメ、ほんとにすごいことになってますね。コメンテーターの本村さん、どう思われますか」

「今、世界中で時間の使い方がどんどんと変化しているんです。ちょっと前に『スローフード』がブームになったことがありますが、リーマンショック以来そんなのんびりはしてられないという風潮が強まってますね。
 ボクが居たニューヨークでは、この『早め』ムーブメントが世界一進んでいると思うんですけど、今では朝の出社前にランチを食べるというのが主流になっています


「そうなんですか。でも、なんかあわただしい、世知辛い感じもしますが」

「もちろん、逆のマーケットも存在するわけです。逆のマーケットには、逆のサービスも用意されてるんですね」

「と、いいますと?」

「注文してから半日ほどしないと料理が出てこないというコンセプトの超高級レストランなんてのが、上海やドバイなんかに出来てきてますね。
 待ってる時間もごちそうだ。まぁ、本当のお金持ち相手のサービスというものは、そういうものなんです。業界では想定されていたことですが」


「なるほど」

「『激うま』『激安』と来たら、『激早』もターゲットになるのは目に見えてたいことなんです。わかるでしょ? 同時に『激遅』『激高』っていう逆のムーブメントも出てきたように、じきに『激まずグルメ』なんてのが主流になると、ボクは思いますね」


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ボクの家の近くには、20年ほど前から「激まず」を実践してる店、あるけどね。
進んでるんだな。

●Eugenia Villa & Mike Bouchan on "Bonito y Sabroso"

ヘイ! ヨー! メーン!

みたいな、ストリート系って言うのかな、つまり Hip Hop がボクはちょっと苦手なんだけど、
でも大好きなベニ・モレー(Benny Moré)のボニート イ サブローソに合わせて踊る、
ラテン的な動きとヒップホップ的な動きが混じってるこのダンスは見てて面白くてさ。

苦手苦手と言いながら、気がついてみるとOKだったりもする「なつむぎ」です。

苦手な漬物もその内、きっと食べられるようになる。

*****

ベニー・モレー(1919 – 1963)は、キューバを代表する歌手です。
この記事を書くんで調べたら、彼は43歳の若さで死んじゃってるんだ。
もっと長生きしていてくれたらもっとたくさん録音が残っていたのになぁ。
そう思うと残念でならない。

Buena Vista Social Club(1997)で一時日本でもキューバ音楽がブレイクしたことがあるけど、 ●ここ ●ここ
彼が生きていたら絶対に人気者の一人だっただろうなって思う。
そりゃもちろん、じぃさんにはなっていただろうけど、
同じ年生まれのルベン・ゴンザレス(Rubén González)は、その時に矍鑠(かくしゃく)とした姿で出てだんだもの。

彼は「ボニート イ サブローソ(Bonito y Sabroso)」の中で、
「メキシコ(シティ)とハバナ」はまるで姉妹のようだって歌ってるんだ。
音楽やダンスについては、めっぽう郷土愛の強いキューバ人なのにね。
彼はすっごくメキシコが気に入ったんだと思う。

彼とメキシコとの係わりは1945年にキューバからメキシコに渡ったことに始まり、
1950年までの滞在の間に、マンボの王様ペレス・プラードと競演したり、多くのマンボを作曲したりした。
その当時の彼の曲の中で、どの曲が一番人気かなって考えると……
Solamente una vez」とこの「Bonito y Sabroso」と、どっちかなって迷うところだな。

Solamente una vez は ●ここ Esquivel の演奏だから、ちょっとムードが違うけど。


メキシコシティとハバナ。
ボクはテキーラとラムくらい違うんだってイメージしてるんだけど、なにせ両方とも行ったことないから良くわからない。

行ってみなくちゃならんな、こりゃ。


♪ Pero qué bonito y sabroso
  Bailan el mambo las mejicanas
  Mueven la cintura y los hombros
  Igualito que las cubanas (bis)

  Con un sentido del ritmo
  Para bailar y gozar
  Que hasta parece que estoy en la habana
  Cuando bailando veo una mejicana
  No hay que olvidar que méjico y la habana
  Son dos ciudades que son como hermanas
  Para reír y cantar


♪ なんてイカしてるんだ
  メキシコ娘の踊るマンボ
  腰や肩の動きなんて
  キューバ娘と同じだ(繰り返し)

  リズム感が良くって
  踊って 楽めるってものさ
  ボクはまるでハバナにいるみたいだ
  メキシコ娘のダンスを見れば
  メキシコとハバナが
  姉妹のような街なんだってわかる
  笑って 歌おうってものさ




●Benny Moré


●Oscar d'León


●Ochún


●Franco


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いろいろと調べている内に、ベニー・モレーの生涯を描いた映画があることを知った。

Benny Moré - Hoy Como Ayer (2004)

見てみなくっちゃ。
TSUTAYA に置いてあるだろか?