アテネを最後に1ヶ月ほど行方をくらましていた「なつむぎ」です。
昨日からなんだか急に涼しくなった東京で、無事生活を送ってます。
本当はブラジルあたりに逃げちゃおうかなって思ったんだけどね。
「ただいま」のごあいさつって言ったって、本当はもっと前に帰国していたんだよ。
帰国したらさ、時差ボケだったり、仕事の感覚が戻らなかったり、昼からビールを飲む習慣から抜け出せなかったりで、なんだかぼんやりしてる内にもう秋を感じる季節になってしまった。
うかうかしてられないよ。
ブログの更新もボチボチとやってくつもりです。また、よろしくです。
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さて、挨拶だけってのも無粋なので、旅の終わりのことをちょこっと。
帰国の直前、こんな国旗の国【A】や、

こんな国旗の国【B】に、ちょっとだけ足を踏み入れて来ました。

本当にちょっとだけね。滞在1時間くらい。
この日は「日本語」ツアーガイドN氏に連れられての国境越えだったから、なんか楽ちんだった。
でもね。彼はほとんどガイドをしないんだな。
車で移動中は運転手と世間話をしているし、たまに何かを説明しても彼の日本語の7割は何を言ってるのか分からない。
そして彼も、ボクの話す日本語を半分程度しか理解できていなかったんじゃないかなって思う。
でもそれなりに仲良く旅をしたさ。
彼は十二支がボクと同じで、お寺に描かれた12種類の動物を見つける度に、二人で指さしては「象年だね、象年だね」って、はしゃいだっけ。
だけど……
彼はボクよりどう見ても12歳以上は若いんだけど、24歳若くは見えないんだ。謎だ。
----- ねぇ、Nさん。Nさんは日本語のガイドになってどのくらい経つの?
----- はい。1年間日本語学校でニホンゴ勉強しました。その後1週間ガイドの勉強しました。
----- あ、そうですか。
こんな感じ。
彼のキャリアの話しあたりから年齢を探ろうとしたけれど、無駄だった。
----- 国境を越えるとすぐ市場あります。でもほとんど全部ニセモノです。ここは中国にとても近いです。なつむぎさん達日本人が欲しい物きっと何もないです。はっきり断らないと、しつこいです。
そう説明すると、では50分後にここで、と言ってNさんは去って行った。どこまでもガイドをする気のない彼である。
こうして、A国国境の街タチレクの市場を女房と二人で(あ、この時は何故か女房が一緒だったんだ)散策することになったんだけど、すぐさま物売りが声をかけてくる。
「シガレット ベリーチープ フィフティ バーツ」
ボク目の前に差し出されたのはマルボロ1カートンだった。50バーツってのは140円くらい。げ、激安じゃないか。
でもニセモノだよね。
----- いらないよ。
いくらボクがそういっても、彼は執拗に売りつけようとする。そっか、はっきり断らないといけないな。理由を付けて。
----- 悪いけどいらないよ。ボクはやらないんだ。健康のためにね。
だったら友達のお土産に、みたいなことをモゴモゴ言ってたけれど、ニセタバコ売りより何かしら得体の知れない緑色の飲み物に興味を引かれた女房を追ってその場を去ろうとした時、彼は別の品物を目の前に差し出して来た。そして気持ち声色を変えて、
「ヘイ サー バイアグラ ベリーストロング」
目の前の箱は、なんか駄菓子屋のガムみたいな安っぽい箱だった。箱には確かに「VIAGRA」って書いてある。いや、もしかすると「VAIAGRA」とかだったかも知れない。
ま、ニセモノだよね。
----- いらないよ。
いくらボクがそういっても、彼は執拗に売りつけようとする。そっか、はっきり断らないといけないな。理由をつけて。
----- 悪いけどいらないよ。ボクはやらないんだ。健康のためにね。
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さてそんなのどかな会話の後、女房が屋台のジュース屋の前で「これ、なんだろ? これ何の味だろ?」オーラを出していたので、買って飲む事にした。それがこれ。

リアカーの屋台にジュースのビンをたくさん載せてあって、それが赤色やら黄色やら緑色やら、やたらキレイなんだ。どうせぬるいんだろうなって覚悟していたんだけど氷が用意してあった。
ミネラルウォーターを凍らせたものじゃないってことはウスウス感づいてはいたんだけどね。なにせ暑かったものだから、ビニール袋に氷も入れてもらっちゃった。
氷、大丈夫?って女房に聞かれて、本当は不安だったけど、大丈夫、大丈夫って。
そして事実、二人とも腹は大丈夫だった。
むしろ調子いい? みたいな?
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そして翌日、首長族の少女にチップをはずんで、モデルになってもらったり。
だってそのためにワザワザここまで来たんだもの。

