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フィリップの看護のブログ-看護雑誌と書籍を批評

通りすがりの管理人フィリップが
看護の本と雑誌の読みかたや選びかたを
真剣レビューします

フィジカルアセスメントガイドブック

発行:医学書院(200510月)

定価:2,415

本のしくみ:B5判/192


フィリップの看護のブログ-看護雑誌と書籍を批評
「フィジカルアセスメント」では第一人者の一人と言える山内豊明先生の執筆

フィジカルアセスメントを学ぶ初学者向けに書かれた1冊。

解説自体のボリュームは比較的少なめだがわかりやすい。

アセスメントの目的と基本的な流れ、そして異常の原因についてさらっと解説。

どちらかというとあまり詳しくはない(よく言えば簡潔)。

ただそこは山内先生、ポイントは押さえている。

イラストは用いているが、写真による解説はないので、

実際をイメージした「自己トレーニング」を希望するならご注意!

「フィジカルアセスメントとは?」という全体像を、

知る、理解する、には、よい入門書と言える。

イラストもシンプルな線画ではあるが、これが意外とわかりやすい。

なんとなくのコツはつかめるかな。

パート1では「症状・徴候からのフィジカルアセスメント」を解説。

まず「胸が痛い」「呼吸が苦しい」などの事例を解説することで、

何のためのフィジカルアセスメントなのか?がイメージでき、

患者さんの訴えに応える、という看護師の導入としては良いと思う。

難点というか注意点と言うか、この本、難しい字でもルビはふっていない。

医学や看護学を学ぶものたるや、専門用語くらい読めないでどうする!!

といったスタンスなのか、あるいは面倒だったのか…。

結論からすると、入門書としてまずは無難な1冊では?

初心者向けではあるが実践と基礎のバランスが良い1冊。

よく売れている(いた)しね…!これ、重要。

でも、あくまでも「フィジカルアセスメントがわかる」本…

なんだよね、そこまで使える本ではない、現場の人間から見ると。

この本をナースが明日から臨床現場で生かそうとすると、

ちょっと物足りないのかもね。



フィリップの結論

「初学者が迷ったら何を買うか迷ったら、まあこれなのかな…」



総合評価
10点満点中7点★★★★★★★☆☆☆







これだけ覚える 看護師国試必修問題’12

●発行:成美堂出版(20119月発行)
●しくみ:新書判/272

定価:1,050
●一問のお値段:1,05


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本の内容は?

看護師国家試験で問われる必修問題について、

これだけはと厳選した1,000問を○×形式で収載した必修問題対策書。

左頁に要点整理、右頁にそれに関する問題を5問くらい配置。

紙面は赤と黒の2色印刷で、重要ポイントや問題の解答は、

おなじみの赤色シート(付属)で隠せるようになっている。

問題のほか、要点を120ほど紹介。ほんとのワンポイントだけど。

この成美堂出版、最近よく看護分野の本を出すなあと思っていたけど、

今回は国試対策の予備校「医教」の執筆での出版。

いろんなつてを使って本をできるもんだね…。

まあ、予備校が厳選したのだから過去の出題データに基づいているだろう。

これ1冊でというとちょっと心配になるが、

ちょこっと確認するにはポケットサイズでよいかもしれない。

11,050円は類書に比べかなり安い。

どれでもよいから直前の必修対策を!

というのであれば、まあ、ありかな。



ここに注意

ポケットサイズにサマリーと問題をまとめているので、

レイアウト的には無理がある。

無理にサマリーを入れなくてもよかったのでは?

当然、書き込んだりとかはしづらい。

ポケットやカバンに忍ばせておいて、見ながら確認する本だね。

なんでもよいから総チェックしたいという人にはいいかもしれない。

姉妹編で「一般問題編」も出ているけど、

こちらは必修問題のような対策はできないだろうから、

この手の本は無駄になる恐れがある。あまりオススメできない。


どんな人にオススメ?

必修問題の直前対策で、とにかく安くてよいから総チェックしたい人。


本書の評価

【見た目・雰囲気】 ★★★☆☆

【わかりやすさ】  ★★★☆☆

【くわしさ】    ★★☆☆☆

【お買い得感】   ★★★☆☆

【総合評価】    ★★★☆☆


今日の一言

この本でもウサギらしきキャラクターを使ってる。

かわいく見せればよいという安直な考えだね。

しかも、ウサギはナースキャップに日赤マーク。

知恵がないというか、あまり現場を知らないというか…。

フィリップの経験から一つアドバイス。

キャラクターがナースキャップをかぶり、日赤マークをつけていたら、

その本はかなりの確率で医学・看護の専門出版社のものではない…。

まあ、本の良しあしにはあまり関係ないけどね。

ようは、あまり看護のことをしらない人が作っている可能性が高いってこと…。




プチナース10月号

発行:照林社

定価:1,000


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どんな雑誌?

看護学生誌ではNo.1の雑誌。

でも実は看護学生専門の雑誌としては、

このプチナースとクリニカルスタディ(メジカルフレンド社)の2誌しかない…。

だから、やはり特集ごとに購入を考えたい。

もちろん定期購読のメリットもたくさんあるけど。

見た目も誌面も「明るく」「可愛く」それでいて「特集は王道」といった優等生的雑誌。

買って損はないが、ただまじめ過ぎて面白みに欠ける一面もある。

国試は予備校、その他の情報はインターネットという中で、

看護学生誌自体の必要性が問われているのでは?

100頁のボリューム、多くの連載を抱えるが、

若干薄く(厚さも内容も)感じてしまうのはフィリップだけか。


10月号評価

特集名は「複数患者のアセスメント・ケアはこうする!統合実習ガイド」。

いよいよスタートの統合分野実習についてのタイムリーな特集。

「複数患者受け持ち実習」「夜間実習」「看護管理実習」という統合実習の3つの柱を解説。

特集は16頁となかなかのボリューム。パート133部構成。

パート1は「統合実習とは何」。導入なのでさらっと読めばそれで終わり。

パート2は「誌上体験。これが統合実習だ!」。

こちらは、統合実習で出会うような場面をマンガで紹介し、統合実習ってどんなもの?

を実際に感じてもらおうという企画。

マンガの中で、場面ごとのワンポイントアドバイスが入っている。

パート12については、まあ、オリエンテーションとかで触れそうな内容。

一度読めば十分かな。

パート3が「こんなときどうする?統合実習でよくあるシーン別対応法」で、

これがタイトル的にも学生が一番見たいのでは?

こちらもパート2同様にマンガで導入の後、その場面での対応法を選択式の

クイズのような形式で応えるもの。

正直、よく考えれば「そうだろうなあ」という答だけど、

事例別対応法という視点はわるくない。

でも事例4つしかないんだよね。残念。

このパート3がメインだったらよかったのになあ、とフィリップは思いました。

あと、この特集、なんかいきなり終わってしまいました。

なんか、特集のまとめ的なことを期待してしまったよ…。


れから、10月号には付録が付いている。

その名も「実習に強くなる本」。

28頁の小冊子でけっこうボリュームあり。

フィリップは、この付録はなかなか気に入った。

実習記録について、「自身の性格(タイプ)別の書き方のポイント」や

「実習記録の書き方の黄金ルール」などツボを押さえた要点を示していたり、

「対象別コミュニケーションの鉄則」や「患者向けパンフレット&ポスターのつくり方」、

「指導ナースとうまくいく20の法則」などなど充実している。

もちろん、どれもワンポイントアドバイス的だけど付録としては十分。

こちらが特集の方がよかったんじゃない?という感想になりました…。


今月の評価

10点満点中7点★★★★★★★☆☆☆


お買い得感

「統合実習が心配だから読んでおこう」くらいならそこまでお買い得感がないかも。

オリエンテーションなどで十分イメージできると思う。

買うとしたら統合実習が直前でとりあえずいろいろ知っておきたいという学生さんかな。

付録の「実習に強くなる」は、12年生なら持っておいてもよいかな。

付録としてはなかなか手が込んでいると思うよ、フィリップは。

そのほか、看護学生の人間関係の悩みをカウンセリングしたり、

まあ、いろいろと充実しているから10月号は損しないかな。


つけたし

個人的には、「学生のうちになにも看護管理を体験しなくても」と思うよ。

小中学生のお仕事体験じゃあるまいし。

学生のうちには他に学ばないといけないことがたくさんあるし、

あれもこれもやっている余裕はないと思うんだけど、大変だよね、今の看護学生さんは。


症状別 フィジカルアセスメントカードⅠ・Ⅱ

発行:学習研究社(2011年8月)

定価:(各)1,470

本の仕組み:カード式
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内容は?

フィジカルアセスメントに必要な技術、データなどをコンパクトなカードに収録。

ⅠとⅡの2つが発売になっていて、それぞれカードが25枚。

カードというのは、やわらかいプラスチックのような素材に

カラー印刷で文字やらイラストやらがまとめられているもの。

水にも強く、コンパクトで、ポケットに忍ばせて、

いつでもどこでも確認できるというのが売りのようだ。

書店の看護書売り場を見ると、なんだか知らない間に「カード」って

名前のつくものが増えたねえ。どこが始めたんだろう…?

発行年を見ると照林社の「看護お役立ちカード」が一番古いみたいだ。

でもこれって、臨床現場で緊急的に確認したいことや、どうしても覚えられない

細かいデータなんかを、いわゆるカンニングするための企画だと思うけど。

フィリップは自分で小さいノートに覚えられない重要事項をまとめて自作していた。

作ってくれたらそれはそれで便利だと思う。

でもフィジカルアセスメントみたいな実践方法を小さなカードに収めてどうするのだろう?

いちいちポケットから出して聴診器あてられたら患者もいやだよね。

もちろんデータ的なことを収録したカードが多いけれども、

あえてフィジカルアセスメントカードじゃなくてもよいのでは?

技術的なことについては「本」でしっかりと身に付け、現場で磨き、

念のためにデータを確認する、というのが本筋だろう。

だとしたらフィジカルアセスメントに必要なデータだけ整理しておけばよかったのでは…?

おそらく、買っても使わない、持ち歩かないカードが多い気がする。

とまあ、これはフィリップだけの意見かもしれない。

これをⅠ・Ⅱに分けて2冊(2個?)も買わせようとするかねえ。



総合評価

10点満点中2

★★☆☆☆☆☆☆☆☆


フィジカルアセスメント

フィジカルアセスメントに関する本もいくつか出ているけど、どれがよいんだろう。

自分の置かれているレベルによって必要な本は違うと思うけど、

何回かにわけて、フィリップの視点で市販されている主だったフィジカルアセスメント本を

レビューしてみようと思います。

EBナーシング 2011 Vol.3(最新号)

特集名:状態・疾患別オーラルマネジメント

発行:中山書店(2011年6月)

定価:1,470


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どんな雑誌?

知ってる人は知っている。その名もEB=イービー。

いまや看護業界の礎、拠り所にもなっているといえる「エビデンスベースドナーシング」=

「根拠に基づく看護」をそのままタイトルにつけた雑誌。4回の季刊です。

読者対象は幅広いと思うが、実際に読み込めるのは専門・認定看護師を中心に、

ブラッシュアップに熱心な方か、根拠マニアか・・・。

なーんにもなかった荒れ地の看護領域に1つずつ根拠という杭を打ち立てるという、

多くは今までやってきたことを後ろ向きに振り返る作業。

膨大な「看護でやること」を考えたら1つずつ見直していくのは途方に暮れたでしょう。

でもそこは看護のよさで、まあ、手の届く範囲からやっていきましょうか、

という流れで来てしまった感じ。それがEBN―。

それでも、EBNがあったからこそ今の看護があるのは間違いない。意味はあった。

ただフィリップ、はっきり言わしてもらうと、

「根拠って、結局そんなにないよねえ」という結論。

フィリップも転倒転落対策の院内発表をしたことあるけど、

結局、人手とお金をくれれば減ると思います、って結語に収まったよ・・・。

難しいことのこじつけがエビデンスなら、日々の看護にそれは不要。

清拭に根拠なんて探しても意味ないわけだから。ふつうにやればいいだけの話。

いや、雑誌としては読めるんだよ。へえーってこともあった。

いまも定期で買ってるし、新年号は熟読したし。

でも、日々の看護に役立つ新しいエビデンスなんて、そんなにないって。

だって看護という荒地は、たいてい整ったからね。

いま話題の特定看護師が医師の領域まで領地を広げたら、耕す土地もできるのだろうけど。

もうこの本の役割は果たされたんじゃないかなあというのが、正直な感想。


お買い得感

1つのテーマを、徹底的に、ふかーく知るにはいい。その深さにブレはあるけど・・・。

けれど、そのテーマが深すぎるから、関心がなければその深さがあだになる。

だから定期購読はおすすめできない。

「これは知っておきたい!」というドンピシャの号だけ、

保管用にとっておくのがいいと思うよ、フィリップは。