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フィリップの看護のブログ-看護雑誌と書籍を批評

通りすがりの管理人フィリップが
看護の本と雑誌の読みかたや選びかたを
真剣レビューします

2012年版 看護師国家試験問題 解答・解説


発行:メヂカルフレンド社

定価:5,460

本のしくみ:B5判/1,310頁/ルーズリーフ&切り取り式

問題数:2,030問(過去問題1,800問/予想問題230問)

収録年数:7年分+過去20年の中から良問をセレクト

付録:あり(①第100回看護師国試問題解説/②数値Check Book


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本の内容は?

医学書院同様に、教科書(同社でも教科書を発行)に沿った章立て。表紙のPOPな雰囲気にわかりやすさを期待したが、誌面は思ったよりもシンプル。あまり工夫はない。

一番の特徴は、同じ系統の問題をいくつか並べて出題し、解説している点。同系統の問題数が多ければそれだけ頻出する系統の問題ということで重点的に学習ができる、とのことらしい。確かに良問や重要な問題は繰り返し出ることが多いので、何回か同じタイプの問題を解き、トレーニングするのは良いだろう。

選択肢ごとにすべて解説をつけている点は評価。基本的には過去7年分の問題を中心にしているが、さらに過去20年の内から良問を加え、類書に比べ多くの問題を収載している点は評価ポイントかな。


ポイントは?

●同系統の問題を続けて配置。繰り返すことで頻出問題の対策になる。

●問題数と値段を見ると、なかなかコストパフォーマンスは高い。

●選択肢それぞれに解説をつけていてGOOD。さらに詳しくは教科書につなげることもできるだろう。


ここに注意!

●同系統の問題を並べたという以外は特にこれと言って特徴がないかな。フィリップ的な見方だと、医学書院とメディックメディアの中間。ただどちらにもこれと言って勝る点がないのが残念。


こんな人にオススメ!

●学校がメヂカルフレンドの教科書を多く使っている…。これってオススメかなあ?

●なるべく安く済ませたい…。こんな理由でいいのかなあ?


本書の評価

10点満点中6点★★★★★★☆☆☆☆


月刊ナーシング2011年9月号



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全体評価

●業界NO2の看護総合雑誌。スマートナースの廃刊、ナース専科の隔月化をうけ、2番手の位置どりは確定か。誌面のテイストは毎年変化し、老舗ながら苦戦する部数に試行錯誤している様子が垣間見える。1年に一度くらい、キラリと光る特集テーマが見られるが、年間購読するにはいささか確率は悪かった。ここ最近の潔いクラシック路線は、しっかりした2大特集と定番連載という看護雑誌作りの“売れていた頃”の基本にのっとったものだという。今後に期待



9月号評価

 特集テーマは、「スキンケアのコツとワザ」。この時期にこのテーマ、8月26、27日の褥瘡学会を睨んだもの、というのは医学・看護の出版業界にいる人なら当然の選択らしい。フィリップに、その「のびしろ」までリサーチする術はないが、これが王道ならばそうなのだろう。確かに、フィリップが本職としている領域でも、学会テーマに関連した新刊が並んでいる

●特集内容は、サブタイトルどおりの、「病棟でよく出会う皮膚トラブルを解決」。下痢、瘻孔、手足症候群など、状態別の皮膚症状にフォーカスし、1つ1つの項目は丁寧に解説され好感触。ただし、各項目につながりはなく羅列した感じ。起こっていることは皮膚トラブルに違いはないが、疾患なのか、ケアなのか、広さと絞込みのどちらも中途半端になってしまったか。結局、創を評価し、スタンダードにケアするのが大原則と読め,スキンケアはコツもワザもないのだと気付かされてしまうが、それが狙いだろうか

 現場では、どうしても後回しになりがちなケアの代表でもあるスキンケア。大事ではあるが、どう状況が変化しても、患者が亡くなることは少ない、本誌を買い求める早急さより、もっと現場では患者の命にかかわるトラブルが起こる。スキンケアは必要だけど、やらなきゃだめなことをまずやって、皮膚のケアに関しては、書籍でゆっくり買って実践、がよいだろう。一見、へーと見入ったのは、手足症候群のグレード別カラー写真。トピックな副作用だけに症例を見れたのがよい。ただし、フィリップからは他書からの引用では、プラスポイントはあげられない。

 いつもは2大特集で逃げ場もあるが、今月号はこの特集だけの苦しい仕上がり。来月号の急変特集に期待して、年間購読の読者は溜飲を下げていただきたい。



今月の評価

10点満点中2点★★☆☆☆☆☆☆☆☆


お買い得感

スキンケアだけにカラーの作り。1つ1つはしっかりした作りで興味がある項目があれば、そこは読んでためになる。ただ1項目はせいぜい8ページほど。当然1200円は高いと思われる

クエスチョン・バンク 看護師国家試験問題解説2012


発行:メディックメディア

定価:5,670

本のしくみ:B5判/1,040頁/ルーズリーフ&切り取り式

問題数:1,594問(過去問題1,365問/予想問題229問)

収録年数:10年分

付録:あり(①第100回看護師国試問題解説)


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本の内容は?

「基礎看護」「成人看護」「母性看護」といった、分野別の章立て。わかりやすいイラストや図表が多く、学習効率はよさそう。看護学生に人気の同社刊「レビューブック」に対応している点も強み。同じく同社の「病気が見えるシリーズ」等からのイラスト転用や、語呂合わせもちりばめており、わかりやすさと同時に飽きさせない工夫もよい。選択肢すべてに解説をきちんとつけている点も評価できる。

そして、各問題を「想起型」などに分類し、それぞれにタイプに合った学習方法、考え方を提示している。

監修・執筆については、特段気にする必要もないと思うが、医学書院とは異なり、クリニック院長など、臨床系の人が目立っている。

「先輩が持っていた」「周りが買っている」といったことで選ぶ人も多いようだが、研究されていて本自体の実力もなかなか。「わかりやすさ」「学生目線(好み)」という点では一歩リードだろう。


ポイントは?

丁寧かつわかりやすいイラストで工夫されている。誌面作りは丁寧で、堅苦しくない雰囲気を作り出している。

●同社の「レビューブック」などを併用することでわからないことを調べたり、確認することができるので効率的な学習ができるだろう。

●問題をいくつかのタイプに分類し、それぞれに合った解き方、対策まで研究されている。

●○×に関わらず、すべての選択肢に解説をつけている。解説もわかりやすく、丁寧。


ここに注意!

●基礎医学分野などの頁は少ない。おそらく国試に出題率によって各分野のボリュームを決めているのだろう。効率的な学習はできるが、あくまでも「国試対策」のための学習が中心になるということは理解しておいてもらいたい。

●ここ数年でだいぶ解説も詳しく、洗練されてきたようだが、以前は間違いが多いとの意見が多かったみたい。気になる部分は先生に聞いたり、教科書で確認を忘れずに!!


こんな人にオススメ!

●最終学年、特に夏以降にあわてて過去問を購入しようとする人。

●「国試は国試」と、割り切ってとにかく効率よく試験対策の学習したい人。

●気づいたらメディックメディアのシリーズをいっぱい揃えてしまった人。


総合評価

10点満点中9点★★★★★★★★★☆

2012年版系統別看護師国家試験問題


発行:医学書院

定価:5,670

本のしくみ:B5判/1,124頁/ルーズリーフ&切り取り式

問題数:1,300問以上?(過去問題1,000問以上?/予想問題240問)

収録年数:5年分

付録:あり(①覚えておきたい重要語句/②第100回看護師国試問題解説)


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本の内容は?

学校で使っている人も多いと思われる教科書「系統別看護学講座」に沿った、教科別(系統別)、つまりは国家試験の出題基準に合わせてまとめられた問題集。イラスト、図表も使用しているが、それほど多くはない。シンプルな誌面構成。

教科書に沿って、じっくりと基礎から固めていくのに適した問題集。解説は堅苦しいところもあるが細かく、しっかりしている(ばらつきはあるが)。細かい部分、理論、根拠、考え方まで問われるようになってきた(大学を意識しているような)最近の国試の傾向からみると最も適した問題集かもしれない。執筆・監修者も教科書に合わせ、大学の先生が目立っている。授業以外でなかなか開かない、なんて言う人もいるかもしれないけど、せっかく高いお金払って買った教科書だから使わないと損。エッセンスだけまとめた本が人気だけど、やはり基本は教科書で、信頼度は比較にならない。毎日使っている教科書対応というのは、実はこれほど心強いことはない!とフィリップは強く言いたい。

最終学年ではなく、それよりもっと前に購入し、日常の学習と合わせて理解しながら取り組んでいくのがフィリップ的にはオススメ。問題数はホームページも本にも出てなくて、フィリップ、頑張って書店で数えたんだけど挫折。だいたいでごめんなさい。まあ、類書にも遜色なく、飽きるほど収載しているのでご心配なく!




ポイントは?

●類書に比べ、基礎医学(人体の構造と機能や疾病の成り立ちと回復の促進など)の問題 数や解説が多い。国試の出題率だけでなく、基礎医学をしっかり学ぶことが看護の理解やほかの問題を解くうえで重要になってくることを意識しているのだろう。

●必修問題は各教科とは別に巻頭に配置。必修問題だけまとめて整理することも可能。




ここに注意!

●問題によって、選択肢すべてに解説をつけているものとそうでないものがある。

●教科書に沿った王道の学習方法をとる分、国試対策だけを考えると回りくどいかも。とにかく合格への最短距離をとりたいのであれば、類書を考えたほうがよいかな。




こんな人にオススメ!

●教科書、授業に合わせて、日々の学習を振り返りながら、同時に国試対策につなげていきたい!

●ただ問題を解くのではなく、じっくりと理解し、深めていきたい!

●なるべく早い段階からまず1冊問題集に取り組んでみたい!




総合評価

10点満点中8点★★★★★★★★☆☆

エキスパートナース2011年9月号


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全体評価

●業界ダントツの売り上げ部数を誇る看護総合雑誌。現場感覚に優れ、切れ味鋭い特集が魅力だったが、現在は、平凡な記事が目立つ。書店での売上部数も全盛期の約半分とも。看護雑誌低迷のきっかけは、本誌の牽引力が落ちてきたのが原因とも言われる。巻き返しを期待したい。




9月号評価

やはり今月号も2つの特集記事。大々的に4つの特集をウリにリニューアルスタートした本誌。4つの特集を期待して年間購読を決めた読者に事情を説明はないのだろうか。医療系の雑誌はこれでいいのか。まずそれを冒頭で言っておきたい。

今月号のテーマの並びは表紙の上から順に排痰特集、眠剤特集。まずは、目次通りに眠剤から。特集タイトルは、「ドロドロ、転倒を防ぐ今さら聞けない眠剤の使い方」。「ドロドロ」や「眠剤」という言葉使いに、「現場感覚が伝わる」という声あり。ただし、フィリップは逆に「リサーチしてますよ」というアピールに、やや押し付けがましさを感じざるを得ない。口語を使って「あるある感」を出してはいるが、それで何が載ってるの?と聞きたい。ありきたりかもしれないが,「転倒」のような具体的な対策項目のほうが、まだ目をひくように思うのだが。

内容は、理解しやすい作りで、睡眠薬の効果や問題点について広く浅く学べる内容。見せ方は非常にうまい。ぽんぽんと読み進められる。ただ、実践的知識といえば、切れ味について医師にリコメンドする知識と、転倒防止の2つに絞るだけでよかったように。結局看護師に処方は無理。変えようもないことは、そこに直面しなければ読み飛ばす、というのが複数の意見。

次なるは排痰特集。タイトルは、「痰を出す技術」で、あれ?っと。看護雑誌の過去10年の特集記事は、このブログのためにすべてデータ化してあるが、検索してみると同誌の2007年の9月号の特集タイトルが、「痰を出せる技術の根拠」。うーん、こっちのほうがよくないか?

とはいえ中身は、かなり実践的でGOOD。すでにエビデンスも根付き、排痰は、評価して正しい方法で実施、選択枝は体位ドレナージや咳嗽を主軸という知識は浸透しつつある。そのうえで、細かいケアに目を行き届かせている点は、初学者にもよい。5月号に次いで、頷けたしあがり。

フィリップ自身の疑問は、呼吸理学療法の項目で、「用手的呼気介助」と「スクイージング」を別物として解説している点。どうにも違いがわからなかったが、編集部に一度、問い合わせをしてみたい。

最後に1点、冒頭のグラビア、ブレーデン博士と真田氏の対談。これ、読者にとって,こんなに貴重に扱って載せなきゃダメな記事か。2号連続で真田氏の登場。褥瘡学会狙いだとしてもくどさを感じる。教科書には載っているし、非常に貴重な褥瘡のアセスメントツール・ブレーデンスケールのブレーデン博士だが、現場目線の雑誌なら,取扱いにはもっと方法があったとは思う。それは、本誌の勝手と言われたらそれまでだが、フィリップも含めて、1100円出して買ってることに、思いをもっと馳せてほしい。


今月の評価

10点満点中5点★★★★★☆☆☆☆☆



お買い得感

●特集記事は、若手がよんで痰を出す根拠や最新知識が得られてよい。薬剤の知識もこういう機会でもなければ、まとめて勉強はしにくく、身近なテーマから学べるのがよい。特集テーマが今月も半分で、あとは記事のボリュームと含めて満足感があがっているかどうか。この号は十分な作り。半分にオトクカンを絞ったぶん,記事内容で満足させていただきたい。