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フィリップの看護のブログ-看護雑誌と書籍を批評

通りすがりの管理人フィリップが
看護の本と雑誌の読みかたや選びかたを
真剣レビューします

ラ・スパ2012


発行:医学評論社

定価:2,730

本のしくみ:A5判/700


フィリップの看護のブログ-看護雑誌と書籍を批評
本の内容は?

過去の看護師国家試験出題傾向から頻出項目、重要事項を260項目セレクトし、出題基準に沿ってまとめた国試対策書。左ページに重要項目の要点を解説し、右ページにその重要項目に関する過去問題を正文集にして収載している。つまり1項目につき、見開きで完結というスタイル。

さらに、テコムの模擬試験データから誤答率20%以上の問題、つまり10人いたら2人は間違えてしまうような問題を各分野の最後に予想問題として収載。このあたりは予備校(テコム)が編集作業をしているだけあってデータを駆使したつくりになっている。ただ、その予想問題に関しては単純な○×式になっている。

印刷は黒と赤の2色印刷で、文字を隠せる赤色シートつき。自分で書き込めるような余白は少なめかな。

年々厚くなっているようで、700頁。厚さにしたら4㎝くらいあるかな。結構ずっしりくる。ラストスパートというにはちょっとボリュームがある。名前は気にせず、やるなら早めに取り組もう。

今年から語呂合わせをつけた、とのことだが語呂は23個と少なめで巻頭にまとまっている(取り外して小冊子になるみたい)。


ポイントは?

●過去の国試やテコム模擬試験のデータをひたすら分析し、編集作業に生かしているようなので、国試の勉強と割り切れば非常に効率的だろう。

●左ページのサマリー(要点整理)の上部に、その項目での出題傾向、学習のポイントなどが示されている。小さい文字であまり目立たないが一読するとよいだろう。

●重要項目をさらに色の強弱(薄い赤は出る確率低い、濃い赤は出る確率高い)や、「必修」マークでさらに分類している。その他にも「状況設定問題」「最近6年間で出題された」などが色分け、網掛けなどで区別できるようになっている。


ここに注意!

左のサマリー部分と右の正文集の内容がかぶっているところが多いんだよねサマリーと正文集がほぼ同じ文章の部分もある。つまり、サマリーというよりは、正文集的にあっさりとまとめている。理解が深まる解説か?というと今一つ。

●出題頻度や最近の出題などが色分け等で一目瞭然のようだが、慣れるまでに時間がかかりそう。医学評論社の本って、まあテコムが絡んでいるから仕方ないけどデータ、データばかりでそれを前面に出しすぎるから紙面的にはちょっとうるさいね。そもそもせっかく頑張って重要項目260を厳選しているんだから、その中で「あまり出ない」とか言うなよと思うのはフィリップだけか。

●自分で書き込むようなスペースは少なめのレイアウト。


こんな人にオススメ!

●テコムにお世話になっている人は学習傾向が同じだからよいだろう。

テコムのデータ分析自体は評価できると思う。大学や専門学校の先生もさすがに予備校の試験分析にはかなわない。まあ、それが本業だから。データに基づき効率的に学習するにはよいかも。ただ繰り返すけど解説はそんなにわかりやすくないかな。「正文集+補足」くらいに思ったほうがよいかも。


総合評価

10点満点中5点★★★★★☆☆☆☆☆

看護師国家試験 ココがよくでる!重要項目 12年版


発行:成美堂出版

定価:1,470

本のしくみ:A5判/216


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本の内容は?

看護師国家試験過去5年分(12年度版では第96回~第100回)の中から、出題基準の流れに沿ってよく出題される分野の重要項目100をセレクトし、サマリーとして要点をまとめている。

各項目を見開きで簡潔にまとめ、イラストや図表を使ってわかりやすく解説。平易な言い回しが多く、確かにわかりやすい!文字は比較的大きめ。2色刷りで、おなじみ赤色シートもついていて、キーワードを伏せた学習もできる。

一般書でありがちな「図解シリーズ」的な表現。一般向けの本をたくさん作っている出版社だからその辺はお手の物。見せ方はさすがにうまい。わかりやすさだけ言えば目を見張るものがある。

ただ、100テーマというボリュームも類書に比べて少なく、また解説も簡潔な半面、あっさりしていて心もとないという印象も否めないし、看護師国家試験を受けるものがこれだけで終わるはずがない。あくまでも入門書、手始めの1冊という位置付けで取り組んでみよう。


ポイントは?

1項目ごと見開き完結させるすっきりとした解説文書も平易で、図表も多く、見やすい。見た目の印象も含め、とてもわかりやすい。


ここに注意!

●ボリュームを抑えている分、さすがにこれ1冊で国試対策というのは厳しい。フィリップとしてお薦めしたいのは、「なるべく早い段階に自身の理解度を確かめてみる」「日々の授業に沿って学んだ項目を整理するノート代わり」「日々の予習用」という使い方。これを見て振り返ったり、事前に見て授業に臨めば頭に入りやすいだろう。「わかりやすさ」はお薦めできるので、本格的な国試対策としての「正文集」や「過去問」への入り口、つなぎと考えた方がよいかも。いや、そうしてほしい!!

●姉妹本で、「この1冊で合格!看護師頻出過去問題集’12年版」(1,575円)が出ているので併用するとよいが、結局そろえると3,000円近くなる。その上で類書と比較したい(「キーワード編」「力試し編」が分かれている点に2冊買わせようとする作戦も見え隠れするが、フィリップ的には取り組みやすいとは思う)。買うなら2冊セットで!


こんな人にオススメ!

●国試対策といっても何から手をつけてよいかわからない。参考書が手に付かない。

●まずは大まかに国試のポイントを整理し、自身の苦手分野をつかみたい。


総合評価

10点満点中6点★★★★★★☆☆☆☆

看護師国家試験らくらく点取りブック


発行:メディカ出版(20117月)

定価:2,100 

本のしくみ:A5判/174


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本の内容は?

メディカ出版から刊行された新タイトル。看護師国家試験出題基準に準じた章立てのドリル的ワークブック。各分野(章立て)において重要ポイントを取り上げ、穴埋め問題形式にしている。それぞれの問題は短文で、簡潔。穴埋め式だが、問題のすぐ横に回答も表示されており、見ながら覚える正文集としても活用できる。

どうやら、書き込んでいくドリルというよりは、見ながら覚えたり、解答は別のノートなどに記入し、反復して力試しに取り組むための使い方が向いているようだ。

また、各章に、12問の過去問題を収載(ちょっと少なくないか)。

A5判とコンパクトな作り。紙面は2色刷りで、赤色シート(付属されていない)でポイントや答を隠しながら学習することが可能。

編者は国家試験予備校サトラの先生。重要項目としてセレクトした根拠は、当然過去の出題傾向に基づくものだろう。

出版社側は「はじめの一歩」もしくは「直前対策」で使える、との目論見だが、個人的にはどっちつかず、あえて言うなら直前か(でもメディカには「デルカン」あるし)。

書き込み式だが、紙面には回答記入しづらく、また正文集としては穴あきだから面倒だな、というのがフィリップの正直な感想。


ポイントは?

●図表は多め。だいたい各頁に1つくらいは入れてくれている。

●正確な問題数はわからないが、1頁平均すると10題くらいの問題があるので、頁数からすると1,500題くらい収載しているのかな。全然違っていたらごめんなさい。


ここに注意!

●「出てくる漢字すべてにふりがなをつけている!」ようだが、四日目に「よっかめ」のふりがな…専門用語はまだしも、これはちょっとやりすぎだろう。ばかにしすぎ!というより、読みにくい。

●例えば、答を3つ記入する問題等では、記入欄のカッコにそれぞれ(①)(②)(③)と、無意味に数字を付けている(答が1つの場合はない)。このために当然書き込みはしにくい。

●どうでもいいことだけど1つ。紙面の随所にてんとう虫のイラストが出てくる。名前は「てんとくん」。なんとIQ300で、「頼もしさ100%」という触れ込み!「頼もしさ100%」の意味はよくわからないけど、とにかく期待した。しかし、ほとんどは頁の空きスペースにイラストとして配置されているだけ。たまに吹き出しでしゃべるが、「胃って塩酸も出すんだよ」「高血圧って4つの種類があるんだよ」など、たいしたことは言わない。というか、隣に書いてある解説を繰り返しているだけじゃね?って箇所も多い。IQ300って…。


こんな人にオススメ!

●メディカ出版で直前対策書を選ぶならデルカンの方がよい。まずは最初の力試しとして使ったほうがよいだろう。


総合評価

10点満点中3点★★★☆☆☆☆☆☆☆

これで完璧!看護師国試 過去問完全攻略集

発行:さわ研究所(出版社は啓明書房)

定価:6,510

本のしくみ:B5判/1554頁(全巻分)/分冊式(問題編6巻+解答編6巻=12巻)

問題数:3,200

収録年数:16年分

付録:なし


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本の内容は?

「系統別成人看護」「基礎看護」「精神」「母性」「小児」「在宅・老年・社会保障」の6分野をそれぞれ問題集編と解答編に分け、6巻×2の全部で12分冊。過去16年の過去問からセレクトした3,200問という圧倒的な問題数を誇り、ひたすら問題を解き、量をこなしながら解き方のコツや、出題傾向をつかんでいくタイプの問題集。エネルギッシュな講義が評判のさわ研究所らしさは残念ながら誌面には表れていない。解説もレイアウトもいたってシンプルで、安っぽく、さわ研究所の講義のための指定教材にしか思えない。

選択肢ごとに解説は入れているが、やはりいたって簡略的。1色刷り(モノクロ)で、イラスト・図表ともに、「コピー?」と思わせるレベルも多い。

分冊で持ち運べるというのも売りの1つのようだが、問題を解き、解答は別冊、という点が結構手間。

内容には直接関係はないかもしれないが、出版社が手がける「商品としての本」という点ではクオリティは高くない。学会誌やら文集のようなものをイメージしてもらうとよいだろう。

とはいえ、膨大な問題数は、単価からすれば類書を凌駕する。何度も模擬試験を受けるよりはお得といえる。ひたすら取組み、わからないところ、間違ったところは教科書やら参考書で調べて自己学習するにはよいか。もちろん、そんな時間や手間がなかなかかけられないからこそ、わかりやすい問題集や予備校が受け入れられているんだと思うけど…。


ポイントは?

●プール制(過去問題の中から良問をプールしていき、再度出題することで、年度による出題レベルにばらつきがでないようにする)の中で、過去問を重視し、16年分から3,200問をセレクト。類書をはるかに凌駕する問題数が売り。

●似たような問題は、合わせて解けるように続けて配置。


ここに注意!

●「基礎医学とかなくない?」と思いきや、系統別成人看護の巻に「人体の構造と機能」や「疾病の成り立ちと回復の促進」が入っている。

●モノクロの頁構成で、安っぽい。お金かけているように見えないけど、結構高い。

●さわ研究所のガイダンスや講義を受けたりするとほぼ購入を薦められるみたい。雰囲気に圧倒されて購入する人も多いみたいだけど冷静に!「これを買えば受かる!」なんてものはないのだから、自分に合った教材をセレクトして!しかし、講義とセットで販売し、儲けているのだろうね。

こんな人にオススメ!

●さわ研究所の講義がわかりやすい!講義は絶対受ける!

●ひたすら模試的に問題を解き、わからないところは自分で調べ、学習を継続できる精神力の持ち主。

※というか、これくらいしかオススメできないかな。もちろん、「さわ研究所」自体を否定しているわけではなく、あくまでも「本」としての正直な評価。


本書の評価

10点満点中2点★★☆☆☆☆☆☆☆☆

ラ・スパ過去問対策2012 看護師国家試験問題 解答と解説


発行:医学評論社

定価:5,670

本のしくみ:B5判/1,684頁/分冊式(5巻)

問題数:1,440問+α(過去問題1,440問+予想問題α問)

収録年数:6年分

付録:なし※分冊5巻のうち、1冊が「第100回看護師国試解説」


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本の内容は?

「成人看護」「母性看護」など分野別に、それぞれの巻がだいたい同じくらいのボリュームになる良い5冊に(1冊は第100回国試解説)分冊した問題集。各項目のトップにサマリーを配置し、ひと通り要点を整理してから問題に取り組めるように構成。予備校のテコムが協力して編集。予備校ならではのデータ等が満載の1冊。特に、各問題に「正答率」すなわち、「どれだけの人が正解した問題か」を表示している。問題の難易度を示す指標にもなり、意識しながら学習するのはマイナスではないと思う。

執筆・監修者には専門学校の教員も目立つ。

レイアウト的には、それほど洗練されているとは言えない。

「予備校の集めたデータはすごい」という、予備校(テコム)の宣伝色、自己PRが前面に出すぎているかな。予備校としての力は認めるけど。


ポイントは?

●各問題に「正答率」を表示。「この問題はこれくらいの人が解けたんだ、へえ」「2割しか正解していないなら解けなくても仕方ないか、いや、差をつけられるか」なんて見方はできる。看護師国試は、結局9割は受かる試験なので、だからこそ「みんなが解けないような問題」を落としたとしても、「みんなが解けるような系統の問題」についてはやはり絶対に落としたくない!その点で、正答率は目安にはなるかも。あくまでも参考だけど。

●当然、同社刊の「ラ・スパ」に対応。合わせて使うとそれなりに便利だと思う。余談だけど、「ラストスパート」の略で「ラ・スパ」、昔はその名の通り直前対策物でエッセンスの詰まったコンパクトな作りだったけど、年々分厚くなりました(最新版は720頁とか)。ラストスパートでこれは無理だろう…。


ここに注意!

●正答率のほか、各選択肢の選択率(1番は○%の人が選び、2番は○%…)も合わせて掲載。一見すごい情報だが、やっていくうちに「だから何」「その表示がくどい」って感じだね。予備校ならではだけど、いかにも「すごい分析でしょ?」「すごいデータでしょ?」という予備校の自己満足、自己顕示のような気がする。何人の人が選択しようが、結局正解は1つなんだから。ここはあくまでも参考程度に!

●必修ラ・スパでもレビューしたんだけど、細かい部分の編集作業がいまいちというか、なんか見にくいレイアウトなんだよね、フィリップとしては。

●表紙に「持ち運びに便利!」なんて言っているけど、まあ、それほどでもない。


こんな人にオススメ!

●データ大好きな人。

●「ラ・スパ」持っていて、テコムの講義なんかも受ける人。


本書の評価

10点満点中4点★★★★☆☆☆☆☆☆