エキスパートナース2011年9月号 | フィリップの看護のブログ-看護雑誌と書籍を批評

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エキスパートナース2011年9月号


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全体評価

●業界ダントツの売り上げ部数を誇る看護総合雑誌。現場感覚に優れ、切れ味鋭い特集が魅力だったが、現在は、平凡な記事が目立つ。書店での売上部数も全盛期の約半分とも。看護雑誌低迷のきっかけは、本誌の牽引力が落ちてきたのが原因とも言われる。巻き返しを期待したい。




9月号評価

やはり今月号も2つの特集記事。大々的に4つの特集をウリにリニューアルスタートした本誌。4つの特集を期待して年間購読を決めた読者に事情を説明はないのだろうか。医療系の雑誌はこれでいいのか。まずそれを冒頭で言っておきたい。

今月号のテーマの並びは表紙の上から順に排痰特集、眠剤特集。まずは、目次通りに眠剤から。特集タイトルは、「ドロドロ、転倒を防ぐ今さら聞けない眠剤の使い方」。「ドロドロ」や「眠剤」という言葉使いに、「現場感覚が伝わる」という声あり。ただし、フィリップは逆に「リサーチしてますよ」というアピールに、やや押し付けがましさを感じざるを得ない。口語を使って「あるある感」を出してはいるが、それで何が載ってるの?と聞きたい。ありきたりかもしれないが,「転倒」のような具体的な対策項目のほうが、まだ目をひくように思うのだが。

内容は、理解しやすい作りで、睡眠薬の効果や問題点について広く浅く学べる内容。見せ方は非常にうまい。ぽんぽんと読み進められる。ただ、実践的知識といえば、切れ味について医師にリコメンドする知識と、転倒防止の2つに絞るだけでよかったように。結局看護師に処方は無理。変えようもないことは、そこに直面しなければ読み飛ばす、というのが複数の意見。

次なるは排痰特集。タイトルは、「痰を出す技術」で、あれ?っと。看護雑誌の過去10年の特集記事は、このブログのためにすべてデータ化してあるが、検索してみると同誌の2007年の9月号の特集タイトルが、「痰を出せる技術の根拠」。うーん、こっちのほうがよくないか?

とはいえ中身は、かなり実践的でGOOD。すでにエビデンスも根付き、排痰は、評価して正しい方法で実施、選択枝は体位ドレナージや咳嗽を主軸という知識は浸透しつつある。そのうえで、細かいケアに目を行き届かせている点は、初学者にもよい。5月号に次いで、頷けたしあがり。

フィリップ自身の疑問は、呼吸理学療法の項目で、「用手的呼気介助」と「スクイージング」を別物として解説している点。どうにも違いがわからなかったが、編集部に一度、問い合わせをしてみたい。

最後に1点、冒頭のグラビア、ブレーデン博士と真田氏の対談。これ、読者にとって,こんなに貴重に扱って載せなきゃダメな記事か。2号連続で真田氏の登場。褥瘡学会狙いだとしてもくどさを感じる。教科書には載っているし、非常に貴重な褥瘡のアセスメントツール・ブレーデンスケールのブレーデン博士だが、現場目線の雑誌なら,取扱いにはもっと方法があったとは思う。それは、本誌の勝手と言われたらそれまでだが、フィリップも含めて、1100円出して買ってることに、思いをもっと馳せてほしい。


今月の評価

10点満点中5点★★★★★☆☆☆☆☆



お買い得感

●特集記事は、若手がよんで痰を出す根拠や最新知識が得られてよい。薬剤の知識もこういう機会でもなければ、まとめて勉強はしにくく、身近なテーマから学べるのがよい。特集テーマが今月も半分で、あとは記事のボリュームと含めて満足感があがっているかどうか。この号は十分な作り。半分にオトクカンを絞ったぶん,記事内容で満足させていただきたい。