室町無頼 6想定内かな。大泉洋主演の時代劇。応仁の乱の少し前、重税と飢饉に苦しめられていた浪人・農民を束ねて蜂起した武道家の話。貧民たちに好かれる人柄や、自分の好きに生きている感じは大泉くんで良かったと思う。ただ、それを描き、戦いまくるだけだったのは残念。ほぼ何も残らなかった。入江さんて、色のない職業監督になっちゃったなぁ。唯一残ったのはルーク・スカイウォーカーみたいな修行してたカエルのシーン。やっぱりリアルなヨーダは柄本さんだよな(笑)
雪の花 ともに在りて 5そりゃ、落ち着くけどさ。松竹のお年寄り向け時代劇。天然痘の種痘を推進した町医者の話だ。いい人しか出てこない、いい話なんだけど、いかんせんパンチがない。クライマックスが雪の峠超えて…BSですぐ放送されそうな1本でした。
港に灯が灯る 7もうちょい、元気な時に見たかった。震災の翌日に生まれた在日韓国人3世の苦悩と再生の物語。周りは大変だったを繰り返すが、決して自分事にはさせてもらえない震災の記憶。自分ではどうしようもないが重くのしかかる家族の問題。主演の富田望生の熱演は光ったけど、前半は泣いてわめいてばかりで、見ていてこっちの気持ちもしんどくなるばかりだった。でも後半、周りの人たちに恵まれ、再生の道を歩み始めるターンではいくつも心に残るセリフがあった。生きてたら、そりゃいろいろ あるわな。こういう血の通った仕事したいよな。儲からへんけど居心地のいい場所ってのは、人それぞれ家族って・・・難しいな。特に2番目に出会えたのが、今日の収穫だ。
サンセット・サンライズ 6明けない夜はない…よね。津波で家族を失った井上真央が、思い出の残る空き家として貸し出したら、釣りが大好きな菅田将暉が東京からやってきた、という話。笑いの部分は少ないけど、重くなりがちなテーマをポップに、でもしっかり伝えるという点で、脚本のクドカンはよかったのでは。まあ都会もんと地元民との文化の違いからの激突〜いろいろあって和解という王道パターンだけど、そこに家族を失った悲しみとどう向き合い、折り合いをつけるのか?そしてそれは自分だけで抱えなくてもいいよね?そんな問いかけがまぶしてあった。ただ、亡くした子どもたちの「思い出のアルバム」は卑怯すぎるやろ。
アプレンティス ドナルド・トランプの創り方 6薄々知ってはいたけれど。ご存知ドナルド・トランプ氏の若き日を描いたエピソードゼロ的作品。英雄の生涯を描く偉人伝はこれまで何本も見たし、偉いだけではない部分も描かれていた。でもこんなに分かりやすい反・偉人伝は初めてだ。そこそこの不動産業者の2世だった彼が、有力者とのパイプと心強いパートナーを得て成り上がる時代のドラマ。今も変わらずそうであるように、自分の利益以外には興味がなく、金はあるけど全く幸せそうには見えない。そろそろ終焉を迎えそうな戦後資本主義が服を着ているような男の物語だ。もちろんネガキャンの要素はあるだろうけど、火のないところにここまで煙は立たない。そんな男が今夜、2度目の大統領就任 式を迎える。いいのかアメリカ?大丈夫か世界?
満ち足りた家族 6いつも絶対、お前の味方だから。何度か息子に言ったこともあるし、心から思っている。おそらくだけど大概の親はそうじゃないか。兄はドライな弁護士、弟は熱血医者。社会的にはどちらも成功しているけど、中身は…というのはよくあるパターン。うちのほうがマシかな…って思っていたら、思春期の子どもたちの犯罪。隠蔽するか、自首させるか、こどもの「味方」ってどっちなのか?お前なら?うちの嫁さんなら?刃を突きつけられっぱなしの辛い時間だった。じっくり考えさせられる価値ある作品だったけど、ゆったりしたい連休のスタートにこれはマズかったなぁ。
トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 7昭和男子の大好物!九龍城塞を舞台にした香港アクション。もちろん本物はみたことないけど、猥雑そのものの舞台。そして解体寸前の設定だからボロいし壊し放題。そこで主人公も敵もバンバンやられてちゃんと痛いバトルが展開するんだから面白くないわけがない。物語もシンプルながら、任侠の義理人情や世代闘争、友情もからめてある。懐かしいサモ・ハンだって出てくる。あれをどのくらいCGなしでやっているのか、メイキングが見たい。ビールを飲みながら、ワイワイもう一度見たい1本だ。
366日 5こわいくらい、気持ちはわかるけど…HYの名曲「366日」をモチーフにしたラブストーリー。俺自身そういう傾向なんで、共感はするけど、イタいくらい未練がましい男女の物語。歌の世界はそんなピュアな気持ちだけで作れるけど、実際は現実のシンドさもイヤなヤツもいる。24時間あなたを思い続けているわけはない。そこをほぼ無視した都合の良い展開なので、なんか薄っぺらくて。あと、一番共感してしまうのは、ずっと報われない幼なじみて!何でやろ
劇映画 孤独のグルメ 5おや、意外と普通だぞ。年末を彩るテレ東の看板コンテンツになったドラマ「孤独のグルメ」松重さんがいろんな店に入って、美味そうに食いながら心の中のセリフをナレーションで入れる。というのは知ってるけど、見たことがなかった。今回は劇場版ということで、パリやら五島列島やら韓国やらで、スープの食材探すんだけど、結局見せたいのはもぐもぐフムフムな部分だから、無理してスケールアップしなくてよかったのに。セリフでも歌でも煽るから腹は減るが、あまり料理のほうで「うわぁ!」とはならない。その分を補うのは食べる人の表情。値段もリアクションも派手なぐるナイのゴチへのアンチテーゼだな。
私にふさわしいホテル 5俺にはあんまりふさわしくなかったんやろな。のん、という女優は結構好きだ。見た 目のかわいさはあったうえで、独自路線を突き進む感じがいい。「あまちゃん」は知らないが、「この世界の片隅に」もよかったし「さかなのこ」は彼女以外難しかったかもと思う。でも堤監督のこの使い方はどうだ?普通の中にいる違和感が彼女の味なのに、物語全体を「変わってるでしょ」「面白いでしょ」に染めてしまっては気持ち悪いだけ。出来が悪くて長いだけのコントを延々見せられる辛さよ。だいたい「ふさわしい」ってなんやねん。必要以上の自己肯定感と、周りを見下す感じが透けて見えて残念だった。