ミスター・スポック
アメリカで耳尖らせる美容整形が流行しているらしい…。
宇宙歴2268年四月。宇宙探査船USSエンタープライズ号ブリッジにての会話。
カーク艦長『ミスタースポック。…我々人類が君と似た形の耳にするのが流行りだそうだ。この件について貴官の冷静な判断を求めたい。』
スポック『…甚だ興味深い現象です。我々バルカン人に比較して、著しく聴覚や他の能力に劣る人類の気紛れにすぎません…より論理的に言うならば、耳の形だけ我々に似せても聴覚は向上しないでしょうね。これは、申し上げにくいのですが、つまり猿真似です』
カーク『いや…聴力向上というより若者によるお洒落の一つらしいのだが、』
スポック『雑駁な意識に支配される人類の美意識には個人差があります。また流行とは一過性の現象であって、いずれ廃れてしまえば(ケガレ)に似た感覚で周囲に疎まれたりもします…』
カーク『ミスタースポック、(ケガレ)とは何か。君の母星バルカン語ではないな』
スポック『はい…(ケガレ)とは、まだ地球が分離国家群時代にあった時、日本という小国家の民俗学における学術用語です…』
カーク『やれやれ…君の教養は底知れないな。アハハハ』
スポック『…』
(バルカン人は笑わない)
延びたマカロニウェスタン
レミントン45口径パーカッション式拳銃。
西部劇と言えばジョン・ウェインやヘンリー・フォンダ、あるいは『荒野の用心棒』クリント・イーストウッドの腰に下がるコルトリボルバー45口径『ピースメーカー』が有名だ。しかし、南北戦争後を描いた西部劇ならば、むしろレミントンの方がリアルに史実的かも知れない。
その辺りに着目したのか、クリント・イーストウッドは自ら主演した『ペイルライダー』では、このレミントンで活躍する。
ニップル式雷管と実弾実包の6発、銃弾の装填は簡便ではなく、二丁は腰に下げないと複数相手に撃ち合いには不利だ。
どこか古式銃の面影が濃い。
昨日見た『トゥルーグリット』の老保安官も、このレミントンを二丁使って馬上で撃ち合っている。
ちなみに実在した開拓時代のアウトロー、ビリー・ザ・キッドなどが現れる頃にはレミントンは時代遅れになって、前述のコルト式に変わっていたようだ。
下の写メで解るとおり、銃弾を装填するには回転式薬室を丸ごと外す必要があり、スペアの薬室ごと取り替えるにしてもタイムロスは避けられず…。
実は、このモデルガンは私の急逝した友人の形見品。
彼は、私の影響によって西部劇映画を追いかけたフシがあって、まさか本当に『形見の拳銃』を受け取るとは思ってもおらず、たまに取り出しては、友人を偲ぶことになるわけだ。
今更ながら本当に『西部劇』めいてしまい…あちらで、何となくマカロニウェスタンの扮装をしながら、得意げに笑っているようにも思える。



