HOODのブログ -203ページ目

居合いを見て。


小伝馬町・牢屋敷後。吉田松蔭刑死の場


昨夜、勝海舟著『氷川清話』に記述されている、土佐浪士岡田以蔵の下りを想像してみた。

なぜ、海舟は襲撃してきた浪士を撃退した以蔵を諌めたのか。

そこに海舟の哲学があるし、これまでに幾人かの人を斬ってしまった以蔵の悲しさと愚かさがある。

以蔵の卓越した剣の技術ならば、襲撃してきた侍を斬り捨てなくても相手を制止出来たはずだ。『もう、目前に迫る近代社会は人を斬る時代ぢゃあない…』それを勝は以蔵に教えたかった


おそらく、以蔵は相手が示した躊躇らいも無視して、一閃の斬撃を入れたのだろう。


勝は以蔵の将来を案じて『これからは、殺人は止せ…』と諌めたと思うが、以蔵は『斬り合いは理屈ぢゃない、』と反論した。

『あの場で私が斬らなかった、貴方は間違いなく死んでいた』…以蔵も、また正論なのだ。そして殺人を是とする屁理屈でもあった。


法に構成された社会に基づき、剣による解決を選ばない勝海舟、現場主義で技術だけが生き甲斐の岡田以蔵の差でもある。

ただ虚しいのは海舟へ襲撃を企てた三人の侍達だ。以蔵に斬殺された男は、名をあげることなく消えた。逃げた二人も同様だろう。以蔵に斬られたのは無駄な死であるのか。あるいは、意義があったのか。それすら問われない死だ。

当事者達による時代の読み違えは、大渦となって周囲の人々を飲み込んでしまうものだが、それを歴史と言うならば、仕方のない事なのか。

ひとつ正解があるとすれば、他人へ死を強要する社会は社会の姿をなしていない…という真実があると思う。

訂正…演武会


帽子に着物姿が、私の曾祖父熊松。隣に立つ洋服の紳士は画家浅井忠。


昨日、都内某所でとある剣術流派の演武会を見てきた。

私には武道の経験は、ほとんどない。足を運んでまで演武会に対する興味は薄かった。


今年の夏、ネットで自分の曾祖父を検索にかけてみて知った事実が幾つかあり、その中には曾祖父がある流派の武術を習っていた記録が出てきた。

それをツイッターで呟いたら、その流派を稽古している方からアクセスがあって、今回案内を受けたわけだ。


肉眼で、初めて見る居合いや組太刀は、なかなかに面白かった。いや、刀や木刀を取る所作など一つの流れの中に納まっていて、そこは私が稽古してきた能とも一脈通じる。

組太刀は、真面目に稽古して互いの動きを合わせないと怪我をするだろう。何しろ剣道と異なり防具がない。さらに真剣を用いた居合いは、使う手に緊張をもたらす。
太刀の打ち込みも、剣道とはかなり筋が違うようで、太刀を振りだした一瞬に、差を作りながら相手を打つ…そこに剣術の妙があるように見えた。

身体や腕の筋肉を鍛え上げ竹刀を振り込む動作とも、少し印象が違っていた。
私の曾祖父熊松は、相当の名手で藩下に勝てる相手がいなかった…と言われたらしいのだが、残された写真を見る限り、いくぶん痩せ型の気難しい顔をしている。逞しい豪腕ではない。


勝海舟著の随筆『氷川清話』には、幕末に土佐藩の岡田以蔵に私的警護を受けて、浪士に襲撃された際に危うく難を逃れた記述がある。

以蔵は、相手を一閃の太刀で斬った…その凄まじさに海舟は、以蔵の殺人剣を諌める下りがある。

岡田以蔵の手筋が、いかなる技なのかは海舟が触れていないが、昨日の居合いや組太刀を眺めているうちに、見えてきたシーンがあった。


闇夜、海舟と以蔵が歩いて行く。

ふと、前方に三人の侍が現れ刀を抜き放ち走ってくる。その間は三間足らず。もはや、海舟が抜き合わす間はない。

しかし、勝の後ろには警護している以蔵がいる。

以蔵は彼らの様子に備え、すでに鯉口を切りながら両者の間に割り込む。
間髪、一人が割り込んだ以蔵に構わず切り込んでくる。以蔵、太刀を抜き流しながら合わせ、踏み込み返すままに一人目の首頸動脈を切断。
瞬時に足の体を入れ換えて、二人目に備えながら一喝すると、彼らは逃げ去っていった…など勝手に想像を巡らした。


特に興味深いのは、攻めではなくて、常に受けて凌ぐという形が基本であるらしい…曾祖父が習った太刀技も、おそらく城内など狭い室内での戦闘や護身術に近い型であったと思う。

能でも、体や足を入れ換えたりする型は多い。演武を拝見しながら、まだ自分に足りない動きや自覚していない使い方があるんだな…と少し自覚した。

私の江戸幕末の先祖達には、他にも剣術の名人がいるのだけど…どうやら、その血が騒ぐのか。

訂正…そして!


失念して勝海舟著『氷川清話』を『聖』で入力していた。

昨夜のブログ文は削除して訂正文を上げておく。。

さて…今年、一年もあと二日だ。

ひとまず、一年のまとめを書いておこう。



ここで絶対に忘れてならない一件がある。私の推し『峯岸みなみ』坊主頭事件である。これについては、四百字詰め原稿用紙で二十枚は書ける自信がある。
ファンとして衝撃であり、何やら凄まじいものを見てしまった。

ヘアヌードなんて吹き飛んでしまう…。


えぇ、毛がありませんから。