カーナビは今やなくてはならない装備だ。しかもスマホの台頭で、車載ナビがなくとも誰もが気軽に使っているモノに。そしてビには大きく2種類の表示方法があり、ひとつは進行方向にそって地図が動くモード(ヘディングアップ)。そして常に北を指すノースアップだ。ナビメーカーによればほとんどがヘディングアップを使用しているというが、年配の方はノースアップを支持するひとが多いのだ。一体なぜ!?(文/高山正寛、写真/AdobeStock・ベストカーWEB編集部)
■今や地図表示モードは超たくさんも……大昔から意見は真っ二つ!?
単なる道案内だけではなくAVを含めた「エンタテインメント機能」や通信を活用した「テレマティクス機能」など、カーナビは単体型商品ではなく「インフォテインメントシステム」と呼ばれることが多くなった。それでも基本は目的地までのナビゲートがメインであることに変わりはない。
今回のテーマである地図画面の表示、進行方向を常に表示する「ヘディングアップ」、そして北を上に固定させる「ノースアップ」がある。これに2D(平面)と3D(立体)を組み合わせたり、画面を分割して左右に異なるスケールの地図を配置したり、地図画面上に小さなスペースを作り、そこに映像などを表示できる「P in P(ピクチャー・イン・ピクチャー)」など実は画面表示だけでもかなりの種類がある。ただ、基本はヘディングアップとノースアップであり、昔から「どちらを使うのが」はかなり論議されてきたのも事実。今に始まったことではなく、昔からの「カーナビあるある」のひとつなのである。
■それぞれのメリットはなんだ!?ヘディングアップは方向感覚が狂う!?という意見も
これも昔から言われていたことだが、まずヘディングアップの場合。常に進行方向に合わせて地図が回転するので曲がる方向などが直感的に掴みやすいというメリットがある反面、地図が回転することで方位感覚が狂ってしまうことがあり煩わしいという側面も。一方ノースアップの場合は、紙の地図と同じ感覚で画面を見ることが可能。だが、ヘディングアップのメリットの逆、つまり進行方向や曲がる方向などが掴みにくいというデメリットも。つまりヘディングアップとノースアップはそれぞれのメリット:デメリットが相反するような形と考えればいいだろう。それぞれの特徴がある以上、これはもう「好み」とか「感覚」というアナログ的な判断にもなってくる。あくまでも傾向であってエビデンスとはほど遠い感覚論になってしまうが、紙の地図を見慣れた世代(高い年齢層)はノースアップを好む傾向が強い。
筆者はどちらでも大丈夫だが、過去先輩ジャーナリストのクルマのカーナビがノースアップになっていたので、わざとヘディングアップに換えてみたら「こんな見にくい画面をよく使うな。人は(紙の)地図に慣れているんだから北が上の方がいいに決まっている」とたしなめられた。まあ、ごもっともではあるが、あまりにもその強いこだわりにちょっと辟易した記憶もある。確かに紙の地図をクルクル回して使っていた人は見たことが無いし、それに慣れた人にとっては自然なのだろう。またこれもあくまでも自分が直接聞いた話だが、タクシードライバーは研修時にカーナビの画面をノースアップにすることを教える会社があるそうだ。
ある時、タクシーに乗った際にノースアップだったことに対し、質問してみた所「紙の地図と同じ感覚であることも重要ですが、うちの会社では後席に乗ったお客様がカーナビの地図を見た際に、ノースアップじゃないとわかりづらいのでこういうルールなっています」とのことだった。要はカーナビを使っていても「この辺で降ろして欲しい」とか「その先を曲がって欲しい」などのリクエストをする際にもノースアップでないとお客様がわかりづらいから、という理由だそうだ。
■もはや脳科学レベルの話!?将来的にはヘディングアップで統一か!?
結局の所、どちらが良いとかは好みの問題ではあるが、いわゆる「方向感覚」は脳内にある神経細胞がGPSに近い働きをする、という研究発表もされている。また帰巣本能に関しても同様で、人間は太陽の方角や景色(記憶)、地磁気などの影響により自宅に戻ることができることも過去から研究されている。こうなるともはや「脳科学」のレベルの話なので、筆者などが出しゃばる事ではない。
ただ経験上、地図の表示方法に関しては個人ごとの「空間認知能力」の差や、昨今よく言われる「UX(User Experience=ユーザー体験)」の視点から見ると、個人ごとに抱く印象(体験)が結果として好みに反映されるのではないだろうか。今後もノースアップとヘディングアップは両立していくはずだ。ただ、今の若い人(年齢だけでなく感覚も)は例えばスマホでGoogleマップを使いナビ案内をする際、デフォルトのヘディングアップを違和感なく普通に使いこなしているのも現実。さらに今後HUD(ヘッドアップディスプレイ)などが進化した際には向かうべき方向を基本としてUIなどが構成される可能性が高い。そうなると未来的にはヘディングアップの方が若干メインになってくるのかな、とも考えている。
超わかりにくくね!? オジさんはなぜナビをノースアップにするのか問題(ベストカーWeb) - Yahoo!ニュース
カーナビ依存症人間としてはカーナビがないと何となく不安でいけない。バイクにもユピテルのバイクナビを装着して走っている。スマホは基本嫌いなので使いたくないし、やはり専用の方が機能がいろいろあって使いやすい。ただ地図データをアップデートしないと新しくできた道路などは地図になくカーナビがアイコンをどこに落としていいのか分からずにおろおろしてあっちこっち飛び回っていることがあるが、それも愛嬌ではある。そして議論になっているノースアップかヘディングアップかという問題だが、これはもう圧倒的にヘディングアップである。ノースアップだとくるくる回ってどこを走ってるのか分からなくなってしまう。ヘディングアップだと常に進む方向が前方に表示されるので右折、左折も分かり易い。地図表示と現実の景色との照合も容易だ。カーナビがなかったころは地図よりも空の色と道路の広さで進む方向を決めていた。海の空と山の空は微妙に色が違うのだ。そして自分の行く基本的な方向を決めたら交差点ごとに広い方の道路を選択して行くとすぐに道路標示に行き当たるのでその表示に従って走ればいい。一番最初の富士通テンのカーナビは進むべき道路を表示するのではなく目的地の方向を矢印で表示するものだったので自分の頭の中のナビと概ね同じだった。3D表示は使ったことがない。2Dが使いやすい。今後はカーナビもGoogle Mapなどをネットワークを通じて利用して表示するようになるんだろう。車も航法装置も安全補助装置もどんどん進化する。車にミリ波レーダーが装備されるなんてちょっと前までは想像もできなかった。また赤外線や音波探査なども併用されている。今は自動運転だが、完全自動運転の車が出来たらそれは今の自動車とは全く違うロボットコミューターとでも言うべき存在になるんだろう。まあアナクロニズムの残党としては車は自分で制御して動かすものと言う認識ではあるが、それももう過去のものになりつつあるようだ、・・(^。^)y-.。o○。
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