地味な怪人の強さ

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今回は怪人の強さを考察します。

 

「クウガシリーズのグロンギは特殊能力が少ないから強そうに見えません。

 シリーズが古いせいか怪人の強さもよくわからないので、どんな強さか検証してもらえないでしょうか」

 

確かにグロンギは派手な能力を持っている者が少ないので地味に見えますね。

単純に身体性能が高いくらいしかわかりづらいかもしれませんがやってみましょう。

 

「特殊能力」

全部ではありませんが、始めにグロンギが使った特殊能力を紹介します。

・ズ集団

クウガが戦った怪人の中で一番階級の低い怪人です。最初に戦ったグムンはクモの怪人で強靭な糸を使った攻撃をしてきました。

ガルメはカメレオン怪人で保護色を使った隠密行動ができます。

他は高速で走る、怪力など身体性能の高さが目立つ怪人でした。

 

・メ集団

中級の怪人です。

バヂスは2千m上空から針を射出して一撃必殺の攻撃をしていました。一発でアナフィラキシーショック死を発生する毒を持ち、その一撃は人間を頭部から地面まで貫通する威力でした。時速200kmで飛行できる。

ギイガは着弾すると爆発を起こすイカスミで攻撃。赤のクウガの装甲を破損させる威力。さらに体の柔軟性が高く、格闘攻撃を無効化していました。

他には高速移動しながら斬撃を繰り出すビラン。クウガを死に至らしめたほどの毒を持つギノガ。すれ違いざまに人間の首を切断するガリマがいます。

 

・ゴ集団

上級の怪人です。

クウガと同じく物質を武器へと変換する能力を持っています。

ほんの小さな装飾品から剣や槍を作り出すため、ある意味クウガより優れた変換能力とも言えます。

ブウロは数千mの上空から精密射撃を連続で打ち込んでくる飛行怪人。緑のクウガを圧倒する遠距離攻撃能力を見せつけた。

ベミウは‐150℃の極低温を発生させる鞭を使う。

王水なみの溶解力を持つ体液をまき散らしながら攻撃するザザル。

直撃寸前の必殺技を瞬間移動なみの速度で回避する素早いジャラジ。

クウガのように形態変化能力を持ったジャーザ、バベル、ガドル。

 

「やっぱり地味」

書き出してみると、やはり昨今の怪人に比べると地味です。

ズ族の怪人はほぼ特殊能力なし。

中級怪人のメ族ですら見た目の派手さはほぼありません。

ゴ族になって、ようやく最近の怪人でも地味な部類の怪人と同じくらいか?と思うくらいです。

グロンギは恐怖感こそ仮面ライダー史上でも屈指の異様さと怖さを演出していましたが、意外と地味な怪人だったと言わざるを得ないでしょう。

 

「考察すると意外とすごい」

さて、ここからがグロンギの強さ検証です。

基本的な事実として、ズ族<メ族<ゴ族 と階級が変わるごとに身体性能を含め強くなっていきます。

 

ズ族ではザインを除けばパワーは赤のクウガと互角くらい。バヅーは敏捷性と跳躍力で赤を上回り、メビオは敏捷性で青を上回る。ザインはパワーで赤を上回る。

第一話に登場したグムンは、身体性能では白を上回りますが赤には負けるという感じでした。そんなグムンは、軽く腕を振るった

一撃で警察官が血だるまになって倒れる。ちょっと押しただけで白のクウガが数mは吹っ飛ぶ。駐車中の護送車をクウガが押して突撃して壁にめり込むほどの衝撃を受けたが無傷。壁と車に完全に挟まった状態からクウガを含めて車両を押し返す。

たったこれだけでも、かなり身体性能が高いとわかります。

白のクウガが人間の数十倍の身体性能(赤の半分くらいなので20倍くらい?)とされているので、それと同等以上ということでしょう。

パワーで赤を上回ったザインですが、戦車と激突してもビクともしない。という設定です。

 

続いてメ族。

2000mの上空から一撃必殺の針を射出するバヂスですがかなり驚異的。霊石を持つクウガと一般人を上空から見分ける目を持ち、その距離から確実に頭頂部を貫通させる命中力を持つ。緑のクウガのように超遠距離射撃ができないと、かなり不利になってしまう怪人。

ビランは高速戦闘が可能で、赤のクウガを翻弄している。

最も驚異的なのはガリマ。人間態のまま巨大な剣を持って移動してるのですが、標的に定めた人間とすれ違いざまに首を切断。切断された人間は、あまりの早業のため首が切断されていることに気づかないほど。これはとんでもないスピード攻撃。パワーでも赤のクウガを軽く上回る。

 

最後にゴ族。

バヂスと同様に上空から狙撃してくるブウロはかなりの強敵。バヂスは15分に一回しか狙撃ができなかったが、ブウロはおかまいなしに連射してくる。数千m離れた場所から精密に、しかもクウガの体を貫通する威力で攻撃してくる。

これも金の力で強化された緑のクウガでなかれば、一方的に狙撃されまくるという驚異的な攻撃方法。単純だが強い。

ゴ族ともなれば身体性能はクウガを大きく上回る。金の力でなければビクともしない防御力とタフさを持っている。

 

 

「具体的にどれくらいだろう?」

ズ族は赤のクウガと同等くらいのパワーを持ち、バヅーやメビオはパワーは据え置きで速度やジャンプ力が高くなっている。

バヅーは25mのジャンプと、100mを3秒で走る俊足。メビオは100mを0.75秒で走る俊足だ。ザインは赤のクウガの必殺キックをものともしない防御力とタフさを持っていたが、強化した必殺キックには耐えられなかった。

これらからズ族は、赤のクウガ+αくらいの強さを持つ者もいると考えられる。

 

メ族になると身体性能では赤以上。それに加えて打撃無効や爆発、保護色、遠距離射撃などの特殊な能力を持つ。

ゴ族になると金の力にも耐えるタフさと防御力に加えて、形態変化や基本形態以上の身体性能を持つ。

ちなみに判明している身体性能では、青のガドルがジャンプ力40m。金のガドルの必殺キックは70トン。

どのゴ族も基本形態の必殺技ではダメージなし。封印エネルギーもかき消される。

 

 

「まとめ」

数値で表すことはできないけど、グロンギはよほど特殊な個体(ギノガやジャラジ)を除いて身体性能が高く、クウガの基本4形態以上であるとわかる。

わりと早い段階から必殺キックの衝撃では倒れない者が出始める。わりと直情的に攻めてくる者が多いので何とか倒せていたわけだが、グロンギがもっと勝に徹した戦いをしていたら、クウガは積んでいたかもしれないと思った。

余談だが、グロンギのゲゲルのルールは難解なものが多く、かなり知能も高いことがわかる。ジャーザを筆頭に、古代から蘇ったにしては人間社会に馴染むのが速く、言葉や文化を理解してゲゲルに取り込んでいる。単なる怪力バカではなく、時間があればかなり恐ろしい存在になったのではないかとも思った。