【2冊目】ユング心理学入門/河合隼雄(著) | こじらせ理系女の読書感想文

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現在は埼玉のど田舎で車の部品の設計

好きな食べ物はオムライス、「じりつちゃん」です。

今日ご紹介する本は、河合隼雄先生のユング心理学入門です。

 

ユングはフロイト、アドラーと並ぶ心理学の巨匠です。

アドラーは最近ドラマ化もした書籍「嫌われる勇気」で有名ですね。本書はユング派の河合先生が書く心理学の入門書です。以下に内容をかいつまんで書いていきます。

 

■人間のタイプ分析

人間には一般的に2つの異なる態度があるとユングは考えた。

ある人の興味や関心が外界のもごとや人に向けられる場合は「外向的」、これとは逆にその人の関心が内界の主観的要素に重きを置いている場合は「内向的」といい両者を区別した。

また、この2つの一般的態度とは別に、各個人はおのおの最も得意とする心理機能を持っているとユングは考えた。この心理機能は思考、感情、感覚、直感に区別される。つまり人間は以下の4つのタイプに分類することが出来るらしい。

①外向的思考型

②内向的思考型

③外向的感情型

④内向的感情型

⑤外向的感覚型

⑥内向的感覚型

⑦外向的直感型

⑧内向的直感型

 

人間をタイプに分けて分析するとは面白いやり方だなあ・・と思いました。自分がどのタイプか考えてみると、内向的なのはたしかだけど、心理機能の部分が「???」ですね。思考型な気もするけど感情的な部分もあるしなあ・・・なかなか自分で分析するのは難しいですねヽ(;´ω`)ノ

でも自分を知るヒントにはなりそうです。

 

■コンプレックス

現在はあまりにも有名な言葉ですね。

コンプレックスという言葉を最初に流行らせたのは何を隠そうユング先生なのです。一般的に言われているコンプレックスは劣等コンプレックスのことで大きい分類のコンプレックスは「感情に色付けられた複合体」の意味なので少し違うのですが。河合先生の別の本で「コンプレックス」というのがあるのでその本を紹介するときにコンプレックスに関しては詳しく述べます。

 

■意識と無意識

人間のこころの中には以下の3つの層に分けられる。

①意識    :普段私たちが認識出来る層

②個人的無意識:意識内容が強度を失って忘れられたor意識がそれを抑圧した内容から成り立つ

③普遍的無意識:人類だけでなく動物にとっても普遍的な物で個人のこころの真の基礎

 

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勉強しなければと思いながらついついTVを見てしまったり、部屋の掃除をしたりしてやるべきことが出来ないのはなぜだろう?勉強しなければという確かな意識を妨げるものそれはいったいなんなのだろうか?この疑問は無意識というこころの層を考えることで理解出来る。意識による行動を妨げる無意識の世界は奥が深い!

 

■夢分析

無意識は無意識であるがためにそのものを意識することが出来ない。(なんだかややこしいですが・・・笑)

そのため「夢」を使って無意識をさぐる方法が書いてあります。

宇宙のブラックホールみたいなものでしょうかね。ブラックホールは電磁波を吸収してしまうので観測出来ませんが、電磁波がかえってこないためそこに何かがあることは分かる。みたいな?

 

■アニマ・アニムス

男性のこころの像は夢の中では女性となって現れることが多い。それをアニマ、女性の場合はこころが男性像(アニムス)として現れる。

 

私も自分の夢を分析したいのですがそう都合良く夢を見れる訳でわけではないのでなかなか難しいです。基本的に分析は臨床心理士のもとでやるものらしいのですが。。。

 

ユング心理学の基礎的なところが分かりやすくまとめられている良本です!予備知識なくてもすらすら読めますのでオススメです、ぜひどうぞ(。・ω・)ノ゙

 

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おわり