著者: 瀬尾 まいこ
タイトル: 天国はまだ遠く

大好きな瀬尾まいこさんの本だ


いつもどおり、のほほんと、でもいろんなことを感じてかみ締め

悩み、考えながら主人公は、先に進んでいくのだ

私も、主人公と同じように人間関係に疲れ、人に気を使ったり

いちいち気にするのもうたくさん!と思ったことあったなぁ。

今でも思うなぁ。

一所に長く居すぎるのってよくないのかも


田村さんとのやりとりがいい。

彼の、とぼけていながら実はなんでもお見通しのような

強引でいながら思慮深いような。

物言いもやさしくて

とても魅力的な人物だ。

そして、この二人に恋心が芽生えすぎないところがまたイイ


瀬尾さんが現役の中学の国語教師だというのを知って

なんだか、ほんとに「ははぁーん、なるほどな」と

思ってしまった(笑)

なんだか国語教師というのがものすごくしっくりくる

文章だと思う。

国語の先生らしく、誰にでもわかるように丁寧で読みやすい文

でありながら、誰にもかけない素敵な世界を書いてくれ人だ


私の大好きな「卵の緒」や「幸福の食卓」ほどのインパクト

はなかったけど、とても癒される、そして前向きになれる本だった


「何十年かけても変わらないこともあるけど、きっかけさえあれば

気持ちも体もいとも簡単に変化する。それにもっと敏感に反応して

いかなければならない」


私にもあてはまる言葉で、胸にズンときた。


私はまだ若い、悟るには早すぎる

自分の日常を作っていかなければ




追伸

この書評を書いて次の日「王様のブランチ」を見たら

なんと瀬尾さんが出ているではないか!

しかも、思ったとおりのルックス(ちょっとばなな似 笑)。はなし方

雰囲気。

素敵な人だった。

そして話していた内容が「図書館の神様」そのもので、ほほえましかったです

新作はまだ図書館の予約待ち。

楽しみだなぁ~。

著者: 村上 龍
タイトル: 半島を出よ (上)

満を持しての登場(?!)村上龍氏の「半島を出よ」上下巻です


そりゃーもう楽しみで(笑)

うわさに聞きかじった内容では、コインロッカーのような、愛と幻想のような・・

5分後の世界のような・・・

と最近ご無沙汰していた、私の好みの作品が帰ってきたような

ワクワクして読み始めました。


今、リアルで北朝鮮や中国の半日問題がテレビをにぎわしてる中、

この本を読んでる間中、現実と小説がごっちゃになったような

不思議な気分を味わった

ほんとに小説どおりになってしまうではないか。


高麗遠征軍、イシハラ軍団(笑)以外の多くの人たちが

描かれているので、その人たちがどっかでつながっていくのかな??と

思うとそうでもない。

日本の色んな場所でそれぞれの思惑がからみながらの現状、という意味では

不可欠だったのかもしれない。

上下巻に及ぶ長編の中では珍しく、主役というものがはっきり

決まっていないようなところもあり

それぞれにおいて、生い立ち等は説明があれどあまり掘り下げて

なかったのが、残念。登場人物が多すぎて、散漫になっているような。

もっとこの人について、この件について、知りたい、という気持ちにもなった


それでも、このご時勢に、このテーマ、これだけのストーリーを

こんなリアルでありつつ面白く書けるなんてさすが!

ほんとうにあっという間に読み終わってしまった。

日本の世界の中での位置付け、他国との交渉ができないところ

など現実そのものの箇所と、イシハラ率いる個性派集団の反撃という

現実ではありえない状況の、混ざった感じが面白い


実際、読んでる間、自分は高麗遠征軍に対しての嫌悪感のようなものは

感じず、どうなるのかな?と思うだけで、福岡を日本に返せーー!などとは

思わなかった

が、下巻にはいってから、どこかでやっぱり日本の国民性のようなもの

(上巻では日本政府の対応や責任の擦り付け合いで最悪だった)

が自分の中で、いいものとして思えてきたのも事実、なんかうまく書けないけど



イシハラが言う


「テロも殺人も暴力も素晴らしい、でも戦争はダメだ、それは戦争が多数派だからだ

少数派では戦争は負ける、戦争をしたがるのは多数派しかいない

モジョリティ(多数派)は最悪だ、村も町も国もモジョリティの利益を優先させるから。

国家はモジョリティを守るという必要性に迫られて生まれてきたんだよ

この国では多数派から遠く離れるのは本当に難しい

多数派にはいっちゃだめよ、多数派にはいるくらいなら人を殺したほうがモアベターよ」


これはもちろん、超ーー極論ではあるが、こんな風に思う日本人がほんとに

少ないのも事実(殺人うんぬんではなく、多数派という点で)

それによってこんな事態になっちゃってんの。


そんなこんなで、やはり村上龍さんは好きだ

もっとこの手の作品、もっと下品だったりエロかったりしてもいいけど(笑)

そういうのをどんどん書き続けて欲しい。


久しぶりにドキドキした本だった



著者: 村上 龍
タイトル: 半島を出よ (下)

きあぬ


最近読んでる本はパっとしないのが多いですが(笑)

早く見ないと終わっちゃうよーーと焦って、昨日見にいってまいりました

「コンスタンティン」

面白かったですねぇ~!


どうせ「マトリックス」と同じようなんだろうなぁ・・

という期待をいい意味で裏切ってくれました

CGを駆使して有りえない映像を見せてくれるのは同じですが

アクション重視のマトリックスに比べると、この世のものではないもの

(悪魔、天使、エイリアン、地獄)をリアルな描写で見せてくれる

ことがメインかも。

私的には、おどろおどろしいチンピラ悪魔たちよりも

ティルダ・スウィントン演ずる天使(ハーフブリード)ガブリエル、

ピーター・ストーメア演じるルシファ(サタン)の表現が興味深かったし

この二人の存在感がすごかった。


善と悪。天使と悪魔。その間にある人間界。

天使も悪魔も人間も、みんな神に愛されたがっている。

キリスト教をメインにかいた映画なので、それほど信心深くない

日本人にはピタリとこないところもあると思う

聖書の流れをおおまかにわかっていればもっと理解できるのかも

しれない


最後にきて真実の裏切り者が姿をあらわす

狂った天使。

でも私は彼女のいうことはよくわかった。

祈りをささげただけで、どんな罪も許されてしまうなんて

神は人間に甘い。

そして矛盾している。

どんな理由であれ授かった大切な命を自ら絶った人は地獄へ落ちるしか

ないというのに。



2


ジョン・コンスタンティンのクールっぷりがイイ!

嫌味で自己中で愛想がない

ある意味正義の味方であるんだけれども、その

勝手さがいい。


最後、地獄行き決定のコンスタンティンが

天国行きのキップを手に入れたところには感動した・・

神とはこういうものなのか。

自分が天国に行きたくて悪魔退治してたってダメなんだよね


がっ。このまま天国行ったら終わっちゃーーーう。

ってなわけでどんでん返しもあり(笑)

でも続編があったら見たいなって思ってた私は嬉しかったり(笑)

コンスタンティンを囲む主要な仲間達はみんな亡くなってしまった

パート2ではまた新たな相棒が登場したりするのかな。


マトリックスほど色恋沙汰に重点をおかないところが

さらによかった!

マトリックスでの二人のラブシーンは実際見てるのつらかったっす。


酷評もあり賛否両論であろうこの映画

実際、わかりづらかったり、うやむやなまま流されたりしてるとこ

も沢山ありそう。


私は面白かったし、好きですね。



著者: 絲山秋子
タイトル: 逃亡くそたわけ

最近好きな絲山秋子さんの最新作


勢いがありますねぇ~。やっぱり

今、売れている人っていう勢いみたいのがある。

色んなものを書く人なのだなぁ~。

毎回違う


福岡弁?というかのかな?

最初は読んでてもんんん?っておもったけど

なれてきたら、心地イイ

方言ってそういうもんなのかもしれないね。


あっという間に読み終わってしまった

ダラダラ読む本じゃない。


著者: 柳原 慧
タイトル: パーフェクト・プラン

結構期待して読んだほどではなかったような・・?

サクっと読めて楽しめる


代理母、幼児虐待とか人をひきつける要素をふんだんに織り込んだわり

には、盛り上がりに欠ける感は否めない

株、ネット犯罪、しまいには爆弾も飛び出して。

飽きないストーリーになっているし、最後の犯人探しの談では

血のつながりのある母子の受け継いだ特殊な能力がキーになっている


最後、まだ学生である犯人が、携帯でウィルスをばらまくあたり

も面白かったけど。


一冊をサクっと読めるということは逆にそれだけ面白かった

ということなのかもしれない。

著者: 中島 らも
タイトル: バンド・オブ・ザ・ナイト

中島らもさんの本はこれで二冊目。

読まず嫌いでいたときに想像してたより全然読みやすいので

これからも、読んでみようと思った。


この本は、薬・酒中毒の人たちの日常を書いた本

なので、とちゅうで主人公のラムちゃんがラリると

10ページ以上にわたって、幻想幻覚の言葉の羅列が

はじまる・・・うーむ。

そこは最初は辛抱強く読んでたけど、途中からは飛ばし読みして

しまいました(苦笑)

この点を除けば、内容も、ラムちゃんと、奥さんの「み」との

関係も、なんかほのぼの、そして他の誰かと恋愛しようがセックス

しようが結局二人の心はつながってるし愛し合ってるのもわかってよかった。

何かに依存していないと生きられない。それが酒だったり、女だったり

咳止めシロップだったり、そういう人たちのよりどころ。

来るもの拒まず、去るもの追わずのラムちゃん一家。


この夫婦に子供がいるって設定がイマイチわかんないんだけど。

らもさんの文章はところどころにユーモアがちりばめられているので

登場人物にすごく愛着をもって読めた。


実際ラリってる箇所を飛ばし読みしたせいで、そんなに長くない小説になって

て(笑)、あっという間にスラっと読めてしまった。


もっとらもさんの本を読んでみてから、この本はどうだったのか

わかると思いますね

なんやかんやと忙しくてなかなか見れずにいた

この映画!

絶対に見逃すわけにはいかねぇ~!とようやく昨日

見にいってまいりました。


いやぁ~。クドカンワールド炸裂。



yazi


かなり笑えました!!



常連の俳優さんのオンパレードで、出てくるたびに爆笑!

でも、ほんと俳優さんの顔ぶれが同じすぎて、「よっ!また出たね」

と声をかけたくなる一方、なんかいつも同じパターンよね。と

思うこともあり。。難しいわ


初の監督作品で、サービス精神だしまくりですわ。

ちょい役でも大物がでてるし。自分的には、大好きな

「おぎやはぎ」が出てるのが超!!!ウケた!

あとは、も~う阿部サダヲさん。彼が出てくるだけで自分の中の

高揚感が全然違いますね


それにしても主演の二人、かーーなりぶっ飛んでます

ヤク中のホモを演じた七之助さんもすごかったけど

やっぱ、長瀬がイイ!

あんな男前でアイドルで、あそこまで出来るのはすばらしい!と

尊敬!

しかも、うまい!

「タイガー&ドラゴン」でも、思ってたけど、一皮向けたようなすごく

いい役者さんだと思えます


笑えるんだけど、ヤクで幻想というか妄想がリアルで怖かったり

そういう点では笑えないんですよね、板尾が死ぬとことか・・


これは純愛映画?なのでしょうか。

二人の濃ゆ~い、愛をヒシと感じます。途中、喜多さんがホモからも

ヤクからも足を洗いそうになっちゃってたりもしたけど。

キスシーンもやばかった。


笑いどころ満載、クドカン好きな人にはたまらない映画には

なっていましたが。途中途中で無駄なんでは?っていうシーンが

あるゆえに変に長い印象も受けましたね。

一回終わってまた続くあたりも、日本シリーズにもあったし・・


何はともあれ、すごーーーく楽しめる濃い映画!

一見の価値ありです。

著者: 阿部 和重
タイトル: シンセミア(上)

分厚い上下巻。

かなりの期待で読み始めてみたものの、私の苦手とする

長編にありがちな人物紹介や村の背景の長さに、だんだん

辟易してきた。

ここを乗り切れば長編というものは面白くなるのだ!と

自分に言い聞かせても、読み進めるのが、めんどい。


小さな田舎の村に住んでる人たち特有の、閉鎖的で家族的な

考え、行動。

村の歴史や言い伝え。

複雑に絡んでくる、過去の村の過ち。

ドラッグやセックスが絡んでくるが、刺激的でない。

アマゾンの書評?のようなものに、村上龍が好きな人にはイイ

ということが書いてあったが、私的には理解できなかった。


結局最後まで、のめり込むことができずに終わってしまった。

私の好みではなかった一冊です。



著者 : 阿部 和重
タイトル: シンセミア(下)

GWは色々な予定があり、なかなかネットにつなぐ暇が

ありませぬっ。

でもでも、通常業務に戻ればすぐに(笑)更新始めだしました。


5/5。近所の図書館で行われた本のフリーマーケットに

初出店してみました。

私が小学校のころに読んでいた赤川次郎さん、なんかも

家の奥深くから飛び出して。びっくり!

これは売るに忍びないな。。という焼けたり、汚れたりしてる本は

泣く泣くよけて。


こうしてみるとキレイに残ってる本といえば、山田詠美さん

村上龍さんがほとんどのような。

作者限定?フリマになってしまいそうだわ。 フリマ2


とりあえず私が一回読んだだけ?という帯もついてる新品同様

のハードカバーは200円。

文庫で同じ状態のものは80円

古い文庫は50円

少しくたびれたハードカバーは150円

というように値付けしました。


自分にとっては、すごくすごーく勉強させていただいた気になって

いたのですが(笑)実際問題、図書館の前でやるフリーマーケット。

私が売っている本のほとんどは、状態がどうであれ無料で貸し出し

してくれる場所がまん前にあったら・・・

買うわけないじゃん・・・・(泣)


最初の一時間は、「村上龍って有名なんですか?」と質問してくれた

かわいい中学生くらいの女の子。

お勧めしたいものは沢山あったけど、とりあえず安い文庫の中から

「これは最近、妻夫木で、映画化されたよねぇ」なんて話したら

ようやく一冊お買いあげ~!

でもでも、最初の一冊が「69」でよかったのかな。

もっと好きになってもらうために自分のお勧めをPUSH

すればよかったな。。。なんて後悔してみたり。

誰も興味を持ってくれないかな?と思っていた「三毛猫ホームズシリーズ」

も、「今集めているけどなかなか見つからなくて!」と喜んで買ってくれた

青年もいたなぁ~!!


その後、少しずつ少しずつ売れ始めました


実際、村上龍さんを買ってくれたお客さんは、8割以上は男性で

あったことにビックリ。

年齢層は様々でしたが、若い男の子のほうが多かった。

内容を知っていて、キレイな状態の本が欲しいというタイプで

即決ですね。

女性は内田春菊さんや室井佑月さんなんかに興味を持って

くれましたが、あまり売れませんでした。


ただ、ある女性のお客さんに「私と読書傾向が似ているわぁ」と

言われたのはちょっと嬉しかった。

私が読みたくて買った本しか売っていない私の店。

すごく狭い範囲の本屋なのですが、好む人にはとても好まれた(笑)!

そのかたは、文庫の花村萬月さんをお買い上げくださいました。


「どっちがお勧めですか?」とか「どんな本なんですか?」

と思ったより質問をされるところもなんか新鮮!


結果一日の売り上げ8千円。残った本多数。。という

私の店でしたが、とても楽しい一日になりました。

本が好きな人にリアルに出会えた一日。

このブログでお話してる方々と同じように本を愛してる人たち

またやりたいなっ。



著者: 平山 瑞穂
タイトル: ラス・マンチャス通信

興味をもって挑んだ本です

ファンタジーという分野になるのだろうけど、自分の期待を大きく

裏切る、残酷で奇怪で、独特な世界観。

誰とも似てない?感じがとてもイイ


ただ内容に関して言うと、読んでて疲れてしまう気分にもなり

最近の自分のコンディションにはあってないような気がした

どことも知らず土地で繰り広げる奇怪な残酷童話。

まったく子供向けではない。


最後のたたみかけるような展開がよかった。

彼が自分の意思で強く進みだす。

この先何が起こるかわからない、きっと辛い道なんだろう

でも、ずっと強くなった彼は、一生懸命生きてく。


異色の作品でした。