ハタ・ヨーガの聖者と4つの教典【追記】 | 10年後の未来もHappy Life Yogaで笑顔で健やかに過ごす!

10年後の未来もHappy Life Yogaで笑顔で健やかに過ごす!

「ただただシンプルにヨガを多くの方に伝えたい!」

2020.3.11より「オンラインヨガ」スタートしました!

未来を見据えた、日常に活かせる身体(姿勢)づくりと、くすっと心の笑顔を引き出す「Happy Life」をご提案します。

時間ができたので、どんどん更新したいと思いますおねがい

 

ハタ・ヨーガについて、前回のブログはこちら

 

「ヨーガ・スートラ」は聖者パタンジャリによって書かれたといわれていますが、実在する人物なのか、明確ではありません。

(哲学から生まれたヨーガ・スートラ①)

 

それはこれから挙げるハタ・ヨーガ4つの教典も同じです。

 

アディナータと呼ばれるシヴァ神の教示によって伝えられたともいわれ

聖者マチェーンドラ・ナータアーサナがそのヨーガの教示を人間に伝えたという伝説もあります。

 

また13世紀ごろ、ゴーラクシャ・ナータは代々伝わってきたハタ・ヨーガを体系的にまとめ、ハタ・ヨーガの開祖といわれている人物。

「ハタ・ヨーガ」「ゴーラクシャ・シャタカ」という2冊を著したといわれています。

 

 

上差し邦訳はされていない貴重な「ゴーラクシャ・シャタカ」

現存する最古のもので、その後のハタ・ヨーガ教典の模範になったもの。

読めない…サンスクリット語。

 

16世紀ごろ

「ハタ・ヨーガ・プラディ―ピカ―」

プラディピカ―とは「小さなランプ、灯り」、「諸説が氾濫して、どの道がラージャ・ヨーガに行く道か迷っている人たちのために(中略)道しるべとなるランプを照らす」

 

第一章 アーサナ

 

身心の強健と手足の軽快さを得るためにまず学ぶべき行法として15種類挙げられている。

ハタ・ヨーガの修行のための諸条件として、実践の具体的な場所や環境を示している。

この書の作者であるスヴァートラーマをはじめ、マチェーンドラ。ゴーラクシャ・カーパーリカなどハタ・ヨーガの行者の名前があげられている。

 

こではさらに最も優れたアーサナとして

 

●シッダ(足をつけ根に挟むようなあぐら)

●パドマ(足をつけ根に乗せるあぐら)

●シンハ(大きく口を開けて舌を出す)

●バドラ(バーダコーナアサナ:合せきのポーズ)

 

4つが挙げられている。

 

第二章 プラーナーヤーマ

プラーナ(☆)と心、プラーナと生命の関係

プラーナの通り道であるナーディについてとその清掃の重要性

具体的な方法として「ナーディ・ショーダナ・プラーナー(☆)」の練習回数、段階、注意点

身体の浄化法「シャットカルマ(☆)」について

 

第三章 ムドラー(☆)

クンダリニーという女神を目覚めさせる方法

クンダリニーの覚醒とアムリタの保持(☆)

クンダリニーの重要性とスシュムナーの説明

 

第四章 ラージャ・ヨーガ

ハタ・ヨーガにおけるサマーディの説明

 

「ゲーランダ・サンヒター」

「ハタ・ヨーガ・ブラディピカ―」より後で、これを模範にして書かれているが、より技術的な内容や詳細として、7つの行法が書かれている。

チャンダ・カーパーリーという人がゲーランダ師に教えを請い、ハタ・ヨーガについて答える形となっている。

 

第一章 身体に関する練習

まずは身体の浄化法として「シャットカルマ」が第一の行法として書かれている。

 

第二章 アーサナ

アーサナの数は生物の数に等しいほどあるとされていますが、その中でも84のアーサナが優れているといい、その中から人間社会にとって重要な32種類のアーサナを説明している。

 

第三章 ムドラー

21種のムドラーを挙げている。その効果とその行法は秘密にしなければならないと注意書きされている。

 

第四章 プラティアーハーラ(制感法)

あちこちと動きやすく周りの環境に影響されやすい心(意識)を、すべて自己(アートマン)の統制下におき、支配する。

 

第五章 プラーナーヤーマ(調気法)

行う際の場所、いつ始めたらよいかの時期、ヨーガ行者に適した食物と節食、禁忌・推奨事項などがあげられている。

 

第六章 ディヤーナ・ヨーガ

集中法としての技法が書かれている。

ヨーガ・スートラにおける心の働きをなくすというよりは、対象物があったり、イメージに富んだ瞑想法になっている。

 

第七章 サマーディ・ヨーガ(☆)

 

「シヴァ・サンヒター」

作者や成立年代は不明。思想的な説明が説かれている。

 

第一章 宇宙観

ヴェーダーンタ哲学に基づく宇宙観とアートマン。ここではラージャ・ヨーガの二元論とは異なり、一元論であることが書かれている。

 

タントリズムでは「男性原理と女性原理の二元論」ですが、そのあとの「相反するものと合一させる」というところが、ヴェーダーンタ哲学と深い関係にあるハタ・ヨーガの考えであり、またのちに説明するサマーディにもつながっていくと考えます。

 

第二章 人間論

人間の体を小宇宙に例えての説明。

任毛の体内を巡っている気道(ナーディ)は35万本あり、中でもイダー(☆)・ピンガラ(☆)・スシュムナーの三本が重要。

 

第三章 ヨーガの修習

10種のプラーナ、グル(師)、ヨーガ修行の資格・修行場所の立地条件、禁忌・注意事項について。

気道の清掃としての「ナーディ・ショーダナー・プラーナヤーマ」と、気道が清められたときに肉体に現れる兆候。

アーサナはやはり84種あるとしているが、その中でも

 

●シッダ・アーサナ

●パドマ・アーサナ(前述のとおり)

●パシュチマターナ・アーサナ(パシュチモッタ・アーサナ:長座前屈)

●スヴァスティカ・アーサナ(脛の下に足を置くあぐら)

 

4種類のみの説明されている。

 

第四章 ムドラー

クンダリニーとクンダリニーの覚醒について。10種のムドラーの名前と解説。

 

第五章 雑録

雑然と様々なことが書かれている。

ヨーガの障害として「享楽的障害」「宗教的障害」「智的障害」が挙げられている。

修行者の種類という項目では「軟弱級」「中級」「上級」「最上級」という4種に分け、それぞれに合ったヨーガを説明している。

また、ムーラーダーラ・スヴァーディシュターナ・マニプーラ・アナーハタ・ヴィシュダ・アージニャー・サハスラーラの7つのチャクラ(☆)について。

 

日本語訳されているものは読んで、学び続けたいと思います。

 

☆印などハタ・ヨーガの実践に関する項目、その詳細については次のブログ


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 つづく…