ハタ・ヨーガの実践法① | 10年後の未来もHappy Life Yogaで笑顔で健やかに過ごす!

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はぁ、やっと…
 
今回は前回のブログでの4つの教典で挙げられているハタ・ヨーガの実践について。
 
アーサナ
もともとアーサナ(aasana)とはアース(座る)という動詞からつくられ「坐法」やはり「坐り方」を意味します。
瞑想のための坐法をも含めた全身を用いてのさまざまな姿勢、いわゆるポーズとしてのアーサナとなります。
 
<目的>
●安定した坐り方に加え、身体の健康や軽快さをえること
●プラーナの活性化
●クンダリニーを覚醒させるための補助的手段
 
おそらくヨーガ行者にとって、長い修行を続けていくには、健康で筋肉や関節に緊張のない柔軟な身体でないと困難であるということを体験的に知っていたのではないか
 
また教典にみられるアーサナの名前には動物から取ったり、身の回りのものから得たものが多く、それらの形や動作をまねることによってそれらと同じ力を得ようとしていたのではないか
 
そこから、アーサナは本来の瞑想のための坐法と、健康で強い身体をつくるための両方の意味を持つようになったと考えられています。
 
プラーナーヤーマ
「プラーナ(生気、生命力、呼吸)」+「アーヤーマ(延ばす、広げる、止める)」
=生命エネルギーとしてのプラーナを体内に蓄え、身体の隅々に拡散させる方法
 
「レーチャカ(吐息)」「プーラカ(吸息)」+プラーナを体内に止める(留める)「クンバカ(止息)」
 
目的は
ラージャ・ヨーガ…呼吸器官という意識的に操れる器官を通して心や精神を抑制できるもの
ハタ・ヨーガ…プラーナの活性化
 
プラーナやプラーナーヤーマを理解するために必要な、身体の五つの鞘から構成する「パンチャ・コーシャ」
その鞘は次元の違ったエネルギーが、セロファンのように五層に重なり、互いに刺激を受けている。
 
①アンナ・マヤ・コーシャ(食物鞘)
骨や肉や血管などから構成されているいわゆる「肉体」
いちばん外側にあり粗雑なもの
アーサナによって整える
下矢印上矢印刺激し、影響を与える
②プラーナ・マヤ・コーシャ(生気鞘)
肉体に重なり、プラーナと最も関係ある鞘
プラーナのの通り道「ナーディー」が全身をくまなく覆っている
下矢印
➂マノー・マヤ・コーシャ(意識鞘)
マナスと呼ばれる意識や心からなる鞘
感覚器官を通じていろいろなことを感じたり、思考したりし、「良い」「悪い」、「好き」「嫌い」などに分ける
下矢印
④ジニャーナ・マヤ・コーシャ(知識鞘)
知識的なことや理性的なことに関する、感覚器官や思考、経験を通して得たさまざまなものをこの鞘で判断する
「それは本当に必要??」
下矢印
➄アーナンダ・マヤ・コーシャ(歓喜鞘)
純粋で普遍的な自分の中心核
穏やかさと心の安らぎ、無条件の喜びと愛に満ち溢れた鞘
 
 
【プラーナ】
生気、生命力・生命エネルギー、呼吸
インドではすでにウパニシャッドの時代から、そこからさらに研究し、発展させたのはハタ・ヨーガ。(ブログ「インドの歴史からヨーガ哲学を学ぶ」)
「ハタヨーガ・プラーディーピカー」では「気が動くと心も動く、気が動かなければ心も動かなくなる」とあり、プラーナが心と密接に関連していることを示している。
 
プラーナはその働きや働く場所によって、5つに分けられる。
 
①アパーナ・・・へそから足(会陰部までの説もあり)にかけて、下へ下へと流れる気
「地」の元素、重い性質
排泄作用、精液や月経の流れを支配するエネルギー
 
②サマーナ・・・お腹のあたりを流れる気
「水」の元素、やや軽く冷たい
食事の際に胃や腸に消化液を分泌させて、栄養を身体の部分に平等に運ぶエネルギー
 
➂プラーナ・・・鼻と心臓(胸)の間を流れる気
「火」の元素、軽く上へと向かう性質
呼吸によって空気中からエネルギーを取り入れて、失われていくエネルギーを絶えず補充する
食物を胃に送る、発汗作用、保温作用のエネルギー
 
④ウダーナ・・・首(喉)から頭頂へ、上へ上へと引っ張る気
「風」の元素
胃の中のものを吐かせたり、話す、歌うなど
身体を持ち上げる働きもあり、立っているときに倒れないように働くエネルギー
 
➄ヴィヤーナ・ヴァーユ・ヴァータ・・・全身を包んでいる気
「空」の元素、最も軽い気
身体全体にいきわたっていて知覚神経の働きを助け、血液を循環させて、ここまでの4つのプラーナを助けるエネルギー
 
【ナーディー】
微細なプラーナの通り道、気道、身体の隅々までプラーナを送る
その数は72,000本(教典によっては350,000本ともいわれている)
 
とても微細なため、とても詰まりやすく、絶えずきれいにして流れやすくしておく必要がある。
 
「シヴァ・サンヒター」では重要な14本があり、さらに主要なナーディーは次の三本です。
 
①スシュムナー
最も重要なナーディーで中心にある
上は頭頂部のから下は会陰部までつながり、この下にとぐろを巻いて眠っているのがクンダリニー
スシュムナーに7つのチャクラ(☆)がある
 
②イダー
スシュムナーの左側に位置し、左の鼻腔に通じている
陰、静、精神、月、女性、冷たい
イダーを流れるプラーナが優勢のときは落ち着いた静かな状態
極端な場合は心が沈んだり、暗い気分になってしまう
 
③ピンガラ
スシュムナーの右側に位置し、右の鼻腔に通じている
陽、動、肉体、太陽、温かい
ピンガラを流れるプラーナが優勢のときは行動的なことや肉体労働に向いている
極端な場合は落ち着きのない状態になる
 
イダーとピンガラは一日の時間帯によってどちらかが優位に働く(60~90分でおきに変化)といわれている。
バランスよく左右の鼻腔で呼吸しているときがヨーガを行うのに適しているそう。
 
この関係は自律神経の交感神経と副交感神経の関係と似ていますねひらめき電球
 
プラーナーヤーマでナーディーの汚れや詰まりを取り除き、プラーナがスムーズに流れるナーディーにすることがクンダリニーの覚醒につながることが、ハタ・ヨーガの大きな目的となるのです。
 
<プラーナーヤーマの種類>
 
①スーリヤ・ベーダナ

太陽の軌道=右の鼻腔を指し、ピンガラ―の流れを良くする

右から吸って左から吐く、一方通行の呼吸

 

②ウッジャーイー 私のレッスンでは⏩特に集中したいときに使います

「勝利」という意味

吸う息で喉から食道にかけて、赤ちゃんの寝息のような微かな音を出す呼吸

 

③シート・カーリー

「シー」という音を立ててくちからす

 

④シータリー 私のレッスンでは⏩夏の暑い季節によく行います

「冷たい」「涼しい」という意味

舌を丸めて、その間から吸っていく呼吸

のどを潤す意味もある

 

⑤バストリカー

「ふいご」身体を温める、活性化させる

ふいごのように音を立てて力強く吐き、すばやく吸う

 

⑥ブラーマリー

「メス蜂」のように音を出して、落ち着かせる、内部の音を聴き、瞑想する

 

⑦ムールッチャー

「失神」「忘我」気絶するくらい長く息を止める

 

⑧プラーヴィニー

「泳ぐ」空気を飲む、空気を胃の中に貯める

 

⑨ケーヴァラ(・クンバカ)

「独立」「単独」、無意識に止まる呼吸

 

⑩サヒタ(・クンバカ)

「共に」「一緒に」、意識的に止める呼吸

ビージャ・マントラ(☆)を唱える⇒サガルバ、唱えない⇒ニガルバ

 

⑪ケーヴァリー

呼吸を通してマントラを唱えることを意識する

 

⑫ナーディー・ショーダナ(片鼻呼吸法) 私のレッスンでは⏩よく行います

「ナーディーを清める」、ハタ・ヨーガでは一般的な呼吸法

 

うーん、なかなかまとまらない・・・それだけ奥が深いということ。

アーサナも単なるポーズにならずに、プラーナーヤーマの実践は自分自身で練習をして、みなさまにお伝えします!

(☆印は今後のブログにてご案内します)

 

成瀬先生が最初にお話しされるインド放浪記(日記)、写真もたくさん見せてくださいます。
中央にある写真には日本にヨーガをもたらしたレジェンドの佐保田鶴治先生、藤田鳳子先生が写っています。
 
 つづく…