【学習室卒業します騒動の、その後。】
5年生の終わりだったか
「僕は学習室（特別支援級）を卒業します」
と突然宣言したハル
思えば例年、ハルは担任の先生に恵まれていた
五年生の先生は 若い先生だったけれど
ハルのことをポジティブにおもしろく
思ってくれていて
そういうのって、本当に
クラスに伝わるんだよね。
組織って不思議だなって思う
担任でも 社長でも
その人の価値観は集団全体の空気感や
文化のようなものになって浸透していく
私は保護者で、
学校にいたわけじゃないけれど
「ちょっとかわってる
おもしろいハルくん」
というようにみんなが
とらえてくれていることが
折々に伝わってきた
だからだったのか？
「学習室を卒業します」
急に、キッパリと言い出した
もっと交流級で過ごしたいと。
そしてこの人は、一度言い出したら
きかないのだ。
支援級の先生と
何度も相談して
本人にも何もかもは
伝わらなかっただろうけど
なるべく、伝わるように
また、本人が伝えたいと思っていることを
こちらがキャッチできるように
相談して
6年生では、在籍は支援級だけど
少しずつ交流級での時数を増やして
3学期からは全交流
（交流級で全時間過ごす）
を行うことになった
6年生の担任の先生は
私が事務局をしていた
『学び合い』の勉強会に
来てくれた方だったと気づいたのは
6年生になってはじめの
4月の面談だった
この先生なら安心だと思って
一年間すごした
『学び合い』をやっている
というわけでなくても
アンテナをたててそこをキャッチして
業務外に勉強に来てくれる
そういう先生なら
ハルのことも仲間の一員として
学級経営をしてくださると
思ったからだった
昨日、
「卒業式のあと、カラオケに行きます」
と言い出したハル
クラスLINEグループで
希望者を募っていくという。
「え？何時から？」
「どこに行くの？」
ハル、ほんとに数に入れてもらってる？
不安しかない…時間も場所もわからない…
クラスのみんなには悪いと思ったけど
場所と時間を確認するのに
内容を見させてもらった
「え、ハルくるのw」
「うるさくするなよ」
っていう子もいたけど
（その子は全然悪くない。
だってほんとに声がでかいのだ
）
「w はかわいそう。」
ってさりげなくフォローしてくれる子がいたり
クラスの雰囲気が
LINEのやり取りの中からも
感じられるように思った
どうやら本当にカラオケに行くメンバーに
なっているようだった
でも、そこのカラオケは
子どもだけでは
利用できない
どうやらどこかの保護者のかたが
代表でつきそってくれるらしい
で、卒業式当日
ソワソワしながら気もそぞろで出席
滞りなく式が進行
ハルはどうどうと賞状も受け取り
セリフも大きな声で発表し
歌にもしっかり参加してた
でも、でも、
それよりカラオケの件の方が気になる私
すると、前の席に座ってた方が
「今日クラスでカラオケ行くとか言ってるよね？」
って隣同士で話し始めたではないか！！
「あのー！！すいません急に話しかけて
それ取りまとめてくれてる方どなたか
教えていただけますか
」
と話に割り込むadhd
前の席の方は快くそのAさんをご紹介くださった
Aさんに声をかけると
「大人が2人ついていって、別室で
歌って待ってるんです〜」
と教えてくださった
「あのーーー今知り合ったのにアレなんですけど
私も行っていいですか！？」
って聞くと↑人見知りゼロのadhd
「全然いいですよ
」
と言ってくださった
式が終わり、ご飯を食べて
約束の時間と場所にハルと行く。
すると子どもたちが17人もきていた
ちょっとした校外学習
ミラーボールのまわるパーティールームに
子どもたち
大人は私と、他2人のママさん
3人で隣の小部屋へ。
お二人ともとっても心根のよい
フレンドリーな方で
はじめましてとは思えぬ盛り上がりで
3人で仮面舞踏会を歌いながら躍る
で、たまーに子どもべやにのぞきに行く
みんなお行儀よく1人ずつ歌っている
小学生はあんまりカラオケこないのかな。
でもみんなそれなりに楽しんでるようでした
コの字型の席
ハルは奥に座っていた
たぶん歌わないんだろうなーと思ったけど
すごくすごく楽しみにしていて
実際に楽しそうだった
何回か子どもたちの部屋も
覗きに行った私
最後に行った時には
利発そうな女の子が
「ハルくんは一曲も歌ってなくて…」
って、私に声をかけてくれた
心配してくれたのかな。
でもね、ハルはミラーボールをみたり
手拍子をしたり
1人で座ってたんだけど
楽しそうだった。
あなたみたいな子が
そうやって気にかけてくれたから
安心して楽しめた
一年だったのかもしれないね。
私が、小学生のとき
田舎すぎて、支援級がなかったんだけど
支援級の同級生が 遊びに一緒にくる ってなって
おー来いよ
って言えたかな。
たぶん、 チッとか思ったかも
自分がそういう子どもだったから
いじめられないか、いつも
心配してるのかもしれない
6年生 軽度知的のあるハル
言葉も会話も内容も
ついていけないんじゃないか
いくら素敵な先生のクラスでも
どうなんだろう
そう思っていたこともあった
だけど、ハルが 6-4に全部行きたい
って決めたから
今日のみんなとの時間があって
一年間
おいおいーって言われながらも
クラスの仲間の1人として
彼の居場所がそこにはあったんだな
って思った
やっぱり、親にできるのは
本人が決めたことを
応援することなのかもしれないなぁ
カラオケが終わった後
公園に行こーぜ！！という男子団に
行こうぜー！！！って言って
ついていったハル
一緒に遊べているのかはわからない
だけど、少なくともハルは
みんなのことを仲間と思っていて
そういうハルを許容してくれる
空間があったのだということが
今日一日で伝わってきた
ハルくんのお母さん
って声かけてくれた子が
何人もいた
昔の私みたいにさ、
えー って思ってる子だって
きっといたかもしれないけれど
大切なのはここでも
「空気感」なんだなぁ
集団としての空気感
いろんな子がいて おいおい ってなっても
まぁまぁ、っていう誰かがいる。
そうして、
ハルを許容してくれたみんなは
これから先、
自分が何かできないことがあったり
集団の中でなじめなくて
しんどい思いをすることがあったときに
ハルくんもあーやって
なんとかやってたんだから
自分だって大丈夫かな。
って思ってくれたらうれしいな。
いろんな人を許容する世界は
自分も、安心して過ごせる世界なんだって
私は思っている。
みんな卒業おめでとう
仮面舞踏会踊ってくれたママたち
またカラオケさそってね
いずみちゃんのワークショップで作った
コサージュつけました
いずみちゃんありがとうー！！
石井せんせー！衣装おさがり
サイズぴったり
ありがとうございました
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私について…
7つの肩書きで多動に生きるパラレルキャリアー
37歳でＡＤＨＤ当事者の診断を受けました
不注意優勢型 元小学校ウツ教員
長男ハル自閉っ子は地域の支援級在籍
シングルマザー2児の母
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