イギリスのミステリードラマ、主任警部モース と ルイス警備。
モース警部の相棒はルイス、モース亡き後、時を経て、ルイス警部の相棒はハサウェイ。
モースからルイスへ、そして、ルイスからハサウェイへ、
時に反発しながら、ぶつかり合う中で、
伝わる気持ち、伝わってゆく捜査への執念と職人魂。
3人の警部それぞれの職人気質とは、
見落とさない捜査の糸口、着眼点・疑問点へこだわり続けること、そして事実から類推し事件の核心に迫る推理能力。
職人ゆえ、決して人当たりが良いとは言えず、組織の中では異端ともなりかねない場面もありながら、人の心・優しさもあり、人を見下さず、人と対等に接し、さりげない気遣いも忘れず、ユーモアもある。
モースは、主任警部(Chief inspector)というかなりの地位でありながら、
クロスワードパズルとクラシック音楽を愛し、酒好きで、ジャガーに乗り、女性に優しい、偏屈な独身オヤジ、
でも、一目おかれる捜査の達人。
若々しいルイスが、ベテラン警部となり、引退するまで、時と共に紡がれるシリーズ化されたドラマであることも、特筆すべきこと。
イギリスのオックスフォードを舞台にするドラマから、
歴史ある街並みや人々の暮らしぶりが垣間見えるのも、見どころ。
イギリスのミステリードラマでありながら日本人の心にも伝わる何かがあります。
モースが心臓の病で息を引き取る時に、相棒ルイスへ感謝を伝えようとしたシーン、
空港から旅立つルイスを見送るハサウェイの姿、
それぞれの別れが印象的でした。
↓ ルイスの歳の重ね方から感じるドラマの歴史。