SAD ASIAN DEAD STAR
Zepp Haneda



始動した1999年から強烈な存在で、地元鹿児島のド田舎でも知名度は抜群だったSADS。
リアルタイムで少し聴いていたけれど、凄まじく尖っていてROCKとは何なのかを教えてくれたような存在でした。


時は経って2010年に改めて聴いてみると凄くカッコ良くてTHE ROSE GOD GAVE MEを中心に聴き続けてきました。
この時期のライヴに行って見たかったとかなり思っていた。
2010年からの新生SADSはロックンロールってよりはラウド、ヘヴィーロックって感じで別物でしっくり来ず、それでも興味はあったからライヴに行こうか何回か検討した時はあったものの結局は行かなかった。


そして今年2024年、清春さんのデビュー30周年の一環として1999年〜2003年のSADSでライヴをやると知った時は大チャンスが来たぞ!と興奮した!
チケットの倍率が高いんじゃないかと思っていたものの、1度復活して活動していたからか全然普通に取れたので助かりました🥹


6月は月末のSADSをずっと意識していた。
行けなくなったり、ライヴが無くなったりしないでくれとソワソワしていたものの無事に当日を迎える事ができた。


グッズがまた最高にカッコいいので久々に朝から合計4時間ほど列びました。
こういうオールドスクールな物販も久々で、これも最初で最後だと思うと頑張れた。
これから一人暮らし始めるのかってくらいグッズ買いまくっている人が多くてびっくりでした。

朝の9時近く。


Tシャツも買いました。



清春さん関連は2011年の黒夢ぶりでしたが、SADSのライヴは初なので余所者感がありましたが、男女半々くらいで当時のTシャツを着てる人もいて、SADSのライヴに来たんだなと不思議な実感があった。


開場してフロアーに入るとSADSのバックドロップがあるだけのシンプルなステージ。
SADSがこれから見られるのか。
どんな光景になるのか全く予想がつかなかった。
特に押す事もなく暗転し、映像で見た事がある「S!A!D!S!SADS!」のアナウンスからのゴキゲンなロックンロールの「TRIPPER」から王道に始まった時の感激は凄まじかった!
うわー映像で見たまんまの事が目の前で起きている😭



ドラムは初参加の照井仁さんでしたが、ドラムの音が強くて最高すぎたし、ギターもベースも尖っていてパワーに満ちた音で、清春さんのボーカルも芯が強くてパワーに満ちていた!
ギターはマーシャル3台に、ベースは横向きのアンペグ2段重ねという爆音な仕様がROCKすぎた😂


清春さんはバンダナにサングラスに赤いグローブと青色で襟と袖が豹柄のジャケットを着ていてカッコ良すぎた!
マイクスタンドを振り回しカップの水をフロアーにブチ撒き、黒髪でジャンプが決まりまくりの坂下たけともさんもロックンローラーを感じまくってカッコ良すぎたし、短髪でベースを弾く小林勝さんもクールで、これがSADS!かと感激しまくった!



「今日は思い出に浸るようなコンサートにしたいと思っています。
水ブチ撒けたりとか目ん玉ひん剥いたりとかそんな尖った事はしません。」
と清春さんが言っていて笑いました😂


照井さんのパワーに満ちた破壊力抜群のドラムソロ、小林勝さんの壮大なコード弾きとスラップを多用したベースソロが凄く良かった。
「清春くんに1曲贈ります。」とZIGGYのGLORIAを1サビまでカバーした。
ベースとドラムの演奏の中で歌うちょっと斬新なカバーがカッコよかった。


その後は坂下たけともさんのギターソロ。
ハードでどこかしら淫らでロックンロールを感じまくった。
ギターから煙が出る演出が面白かったし、こういうのもロックンロールだなと思った。
その後はThe JamのBATMAN THEMEをバンド演奏。
最高にカッコ良すぎた。
清春さんが再び登場して、淫らなストロベリーを演奏。
最後で清春さんとたけともさんがしゃがみ込んでギターを弾き合っていて、これも凄ロックンロールを感じた。



その後30分くらいの長いMCがあった。
メンバーの話をしたり色々と緩い話で笑わせる。
これだけ長く話したのに演奏となると一気に引き締まるからダレる事がない。
アッパーな曲をメインにやってくれた。


アンコールでは当時の重たい心境を歌った「憂鬱という名の夢」をドラム無しの3人のアコースティックバージョンで披露した。
凄く伝わりまくったと同時に大人な雰囲気もあった。
そしてTOKYOの歌い出しを少し弾き語ってからデビュー曲のTOKYOをやった。


当時の苛立ちが赤裸々に現れている詩と、刺々しいサウンドには、イライラしてる気分の時にシンパシーを感じまくってきた
ずっと聴いてきた曲をライヴで聴けた感激は計り知れなかった。
有名なデビュー曲にして、ライヴではすぐに演奏されなくなった曲なのでライヴで聴けた人も沢山いたかも知れない。



ENCORE 2で清春さんが赤いゴーグルみたいな型をしたサングラスをしていてカッコよかった。
ファッションが本当にオシャレすぎる。


ここからは名言連発だった。
特に心に残りまくった言葉をニュアンスで書きます。

「いきなり会えなくなります。人は120%死にます。来年とかじゃなくて今好きな事をやって下さい。
僕らの世代、残り10年もないと思います。
僕らは美学を持ってやってきた。
若い奴らに分かってたまるかと。
若い人たちの間で流行ってるから聴いてますとかクソダサいから。」


「チケット高くなったよね。昔は5000円とかだったのに。今を見にくる為に今日ここに来たんでしょ?
昔を見る為に9000円は高いと思います。
最新のものを見る為だったら9000円は安いと思います。」


「明日は難しい曲とかあって不安だけど、演奏を間違えるとか歌詞を間違えるとかどうでも良い。それがROCKだと教えられてきた。」


「皆がカッコいいと言っているのに、違うよ。それはカッコ悪いよってのがROCKだと思います。多分3人も同じだと思う。
だから今もバンドやってるんだと思います。ROCKに年齢は関係ありません。」


凄く考えさせられる言葉の連発に撃ち抜かれまくった。
清春さんの言葉は説得力に満ちていた。


「話が長いですが休憩してるんです。明日で終わるのがもう名残惜しい。嫌な事を我慢していませんか?幸せですか?」


からのライヴで聴ける事を熱望していたHAPPYが聴けた時の感激は凄まじかった😭
上手くいかなくてかなり辛い状況だけど、何とか前を向こうとする生き様を感じさせるHAPPY。
上手くいかなかったり辛い時期にこの曲を聴いて僕は何度も励みを貰いました。


アンコール3は早めに出てきた。


「記憶に残して下さい。突っ込め!突っ込め!突っ込め!突っ込め!」


この煽りからのCRACKER'S BABY。
このシーンも何度も映像で見てきたから、実際に体感している事の感激が凄まじい、と同時に激速ビートに頭ん中が真っ白になって我を忘れるくらいにブチ上がりまくった!


SADSのライヴで何度もクライマックスを作り上げたCRACKER'S BABY。
実際に体感したこの曲の破壊力と扇動力とブッとび方は半端なさすぎた!
100万人の目の前でCRACKER'S BABYをやったら革命が起きて世界が変わるんじゃないかってくらい圧倒的だった!


最強の熱狂を作り上げた最後の曲が終わり、
「またこのメンバーでやるという案もありますが、またやるとスリルがなくなって、またやりたくなくなって会えなくなるので明日で終わりです。愛してるよ。SADSでした。」
と4人でカーテンコールをやって1日目は終了しました。
18時半から始まり、終わってみると22時前だった。
3時間半もやったのだ。



話が短かったら1時間くらいは短縮できたかも知れない。
だけど清春さんは少しでもライヴという時間を長く過ごしたいがために、こういうライヴをやったんじゃないかと思ったりした。
こういう型破りで自分の姿勢を貫いているところがまだROCKだと思えました。
早く曲をやって欲しいとか、もっと曲をやって欲しいという気持ちには不思議とならなかった。


入りをミスったり、トラブルがあったりで何度かやり直ししたりもした。
そんな上手くいかない事すらもワンシーンにしてしまうのが凄かった。
予定通りに、淡々とプログラムをこなすなんてRockじゃないだろ?と言わんばかりだった。


緩い部分はあっても丸くなったとは全く思わなかった。
演奏や曲中のパフォーマンスはかなり尖っていたし、スリリングで華やかでカッコ良すぎた。
ギターから煙が出た意外は特殊な演出は全くなかったのも潔かった。


清春さんは色んな話をしたけれど考えさせられる事や学びも沢山あった。
今も時代に反逆しているんだと感じました。


夜遅くに帰りつき、やっと眠れるって時に疲れ果てているはずなのに中々眠れなかった。
まるで初めてROCKに触れた中学生みたいな興奮が止まらなかった。
これがSADSか!これがROCK N' ROLLか!と凄いものを見てしまったかのような感覚を40歳手前で体感できるとは。


今までROCKだと思えたライヴは何回も見たけれど、ここまでROCK'N ROLLだと思えたライヴは初めてだったかも知れない。


スリリングで尖っていて時に淫らで型破りで他の事なんか気にしない。
これが俺のやり方だと言わんばかりで、こんなタイム感のライヴは初めてだったし、こんなやり方もあるのかとびっくりした。
21年で600本以上色んなライヴに行ってきたけど、こんなライヴは経験した事が無かった。


当時のカッコ良さみたいなのも感じられたし、更に大人になった今のカッコ良さと深さも感じる事も出来た。


やっぱりSADSは最高に強烈だった。
あと1日ある。
大好きなアルバムTHE ROSE GOD GAVE MEから聴けるのが楽しみだ。
でもSADSを見るのは、これが最後になるだろう。
だけどまたSADSを見られるのが楽しみで仕方ない。
最後のSADSを後悔なく、全力で体感しようと思いました。


セットリスト

SE
1.TRIPPER
2.LIAR
3.DISCOVER
4.HONEY HONEY

5.Crisis
6.Smash It Up

〜Drum Solo〜
〜Bass Solo〜
7.GLORIA/ZIGGY(1サビまで:小林勝&照井仁)
〜Guitar Solo〜
8.BATMAN THEME/The Jam(坂下たけとも& 小林勝&照井仁)
9.ストロベリー

10.忘却の空
11.アジト
12.LATE SHOW
13.Feeling High & Satisfied

14.DARLIN'

15.Liberation
16.STUCK LIFE

ENCORE 1

17.憂鬱という名の夢(清春、坂下たけとも、小林勝 Acoustic Version)
18.TOKYO

ENCORE 2

19.Mr.『YA』
20.SANDY

21.HAPPY

ENCORE 3

22.CRACKER'S BABY