6つめのオリジナルアルバム「最後の命」を完成させたンンソロニール。
人生40年目を超え、早速人生の生き地獄に苛まれた中でメッセージを書き始めた事からアルバム作りが始まり、終盤には人生に感銘を受け続けてきた大切なドラマーのLUNA SEAの真矢さんが亡くなった。
生きる事や命の重さをより実感している中で産まれた楽曲への想いを語る擬似インタビューが始まった。
ーーアルバムとしては2024年1月以来、音源としては2024年12月の四十歳自叙伝「僕我俺(じぶん)」に伴ったミニアルバム以来の音源ですね。久々の擬似インタビューという事で自叙伝を発表して40歳になった後はどんな感じだったんですか?
「自叙伝は大変でしたね。苦笑。思い出したくない事もいっぱい思い出して、1年近くかけて心を抉って書いた作品なんで。でも今までの人生を清算できて良かったです。内容が重すぎるんで、それ以降自分では読んでいないですけど。笑」
6thオリジナルアルバムを完成させたンンソロニール。(2026.3/22)
ーーその後すぐにまた曲は作ったんですか?
「2025年の3月に沼上がりのタケシをちょろっと作りました。その後は生活が不安定な状況もあって曲を作る気になれなかったですね。」
ーー生活が大変だったと?
「ええ。40歳最初から地獄を味わいましたよ。真面目に真剣に取り組んだのに全然上手くいかなくて追い詰められて、7〜8月辺りはドン底の気分でした。
曲は作らなくても、その時に社会や人間の醜い部分や酷い部分をいっぱい感じた事もあってメッセージは書き溜めていましたね。
今後、自分のは詩ではなくメッセージと言う事にしました。
俺の書く想いは詩って感じではないですからね。
現実に対して伝えたい事。訴えかけたい事。メッセージって表現の方が合ってるなと思ったので。」
ーー自叙伝を読む限り辛い事が多いのに、その先に更にまた辛い事があったと。
「本当にそうですよ。笑。なんで俺がまたこんなズタズタにされなきゃいけなかったのかと未だに苛つきますね。笑。
まぁ俺の行動や考えが裏目に出たというのもありますし、その反省点もちゃんとありますけどね。
上手くいかない時って絶対に自分が一番悪いのに、自分の行動を棚に上げて運が悪かったとか言ってる人って成長しないと思うんで。」
ーーその苦難が一区切りして曲を作っていったと?
「9月にやっと問題が解決して、苦しんでいた時期がとても長かったけど、状況が一気に良くなったんで精神も蘇っていって、さぁー表現者を怒らせたらどうなるか見せてやるぞ!と書き溜めていたメッセージや、新たに書いたものを元に曲を作っていきました。2025年内には3曲完成しましたが、アルバムまでは発表する気になれなかったんで、小出しにするのは今回はやめました。」
ーー2026年に入ってから7曲作って完成させたんですね。作り方について今までと違う感じはありますか?
「大分メロディーを大事にするようになりましたね。
プロ野球の応援歌だったり、やっぱりメロディーにグッとくる感覚ってすげえなと思うので。
そのメロディーにリズムを付けてベース入れたりしてグルーヴを出していくやり方がより上手くなったと思います。
アルバム発表する度に成長できる感覚があるのですが、今回はその成長が著しかったと思える。そして曲が今までで1番分かりやすくなったと思う。」
ーーそれでは全曲解説といきましょう。1曲目は「世命宣酷」造語で恐怖とカオスを感じる曲です。
「これこそ2025年7、8月のドン底期に書いたメッセージです。この時の心境が生々しくパッケージされています。
現実の無常さと苛立ちから今回のアルバムは始まります。
あの時は口癖のようにもう生きるのが最後かも知れないって言ってたのでセリフで入れてるし、声が入っているのは今回のアルバムはこの部分だけです。
曲作りモードになってまず手がけたのがこの曲で2025年10月に完成しました。
MTRに内蔵されているエフェクトをかけて録音すると何か凄い音になったんで、トラックを作ってDJ機材で繋げてセッションして作っていきました。
ただメチャクチャにやるだけでなく、ちゃんとノレる感じを意識したので展開はカオスだけど踊れる感じではあると思います。
幽霊ダンスって感じですね。笑」
ーー2曲目は「月の命」レトロポップな感じですね。
「鋭利で冷たく突き刺さる感じ。真冬の月夜と美しくてクールな女のイメージです。
作ったのは2026年の2月で真冬でした。
リズムを作ってセッションして作っていきました。
シンバルを全く使ってなくてリズムはずっと同じだけど良いノリが出てると思うし、途中のイカれてる部分が大好きです。
これは分かりやすくて普通に良い曲なんじゃないですかね。
メッセージはこれも2025年のドン底期に書いたもので、現実への怒りです。」
ーー3曲目は「光らない光」可愛い感じながらも最後の方は打って変わって怒り狂っているというか。
「この曲のメッセージは疑似恋愛的なビジネスに対してと、それにカモられている人への訴えかけなんです。
どんな場所へ行っても推しの写真と一緒に写真撮って画像上げてる人っているじゃないですか。
本当にそれは幸せなのか?って思っちゃうんです。
本当は友達とか恋人が側にいて欲しいんじゃないか?って。
なんか勝手に悲しさを感じるんですよね。
僕は1人でもめっちゃ楽しい変わり者だから良いんだけど。笑。
寂しさにつけ込んで洗脳して、自分はダメなんだって思わせて、人と関係を築いたり自分を輝かせようとする意識を抹殺してる気がしてそれはどうなんだ?と。
本当はそんなもんじゃない。自分を大事にしなよ。いつだって自分が人生の主役なんだぜ!引き立て役になるなよ!という曲ですね。
だから中盤までは可愛くて幸せな感じだけど何か虚しい感じから、最後は攻撃的で立ち向かっていくようなバンドサウンドになっていく展開になりました。痛快ですね。
表現したい事がちゃんと音に出来たと思います。」
ーー4曲目は「沼上がりのタケシ」春のような爽やかな曲ですが、メッセージは若い女性アイドルを批判しているように感じるのですが?
「批判と捉えられても仕方ないとは思いますが、今回これは絶対に訴えかけたい内容の1つだった。
僕も2024年の8月までは好きなアイドルグループがありました。だけど心境の変化や違和感を感じる事が増えてきていて一気に嫌いになっていったんです。
その時に感じた疑問を箇条書きにして、訴えかけたい言葉を消したり足したりしていって、このメッセージは相当考えまくりました。
日本では当たり前だけど、そこら辺にいるような女子高生を祭って何万人も集まって大きなビジネスとして成り立ってるのは外からみれば異様だし、今ではそういうのを見るだけで嫌な気持ちになるから歌番組も見なくなったし、そういうのを良いと思っていた俺もおかしかったなと。
目立たずにそういうのやる分には良いですけど、人目につくところで大きくのさばってるのに嫌気がさしますね。
そういうものに対しての疑問と、自分にとってのけじめの曲でもあります。
でも嫌いになって、より誇らしく生きられるようになったから良かったなと思っています。
この曲は一番最初に作り始めた曲で、2025年3月に一部を作っていて、秋に完成させました。
春を感じさせるような爽やかさと清々しさの中に、決別の潔さと美しさがあるんじゃないですかね。凄く良い感じに作れたと思います。ノリはレゲエダンスホールです。」
ーー5曲目は「顰蹙躊躇逆鱗骸骨」Rockな曲ですね。
「この曲は2025年の秋に別の曲を作ろうとエレキギターを弾いていて、遊びでリフを弾いていたらこのリフ良い!と録ってリズム付けてみたら凄くハマって、曲が先行して出来たという珍しいパターンです。
この曲と顰蹙〜のメッセージが合うと感じたから、この曲が顰蹙〜となりました。
メッセージからイメージして曲を作る事がメインなので驚きです。
踊れるクールなRockな曲が出来たと思えます。
展開はずっと同じだけど、ループするカッコよさはHip Hopからアイディアを貰いました。
ビギーのJust Playingっていうギターリフのビートの凄いクールな曲があるんですが、そんな感じです。
メッセージは東京の日常にある事ですね。
混み合ってる電車は嫌いだけど、たまに可愛い女の人がいるから憎みきれないという。笑
だけどそれがあるからまだ救いようがあるし大事な事だと思います。」
ーー6曲目は「消え失せろ!」どストレートな題名で激しすぎる曲ですね。
「この曲は9年前のアルバムに入っていた鬼血害のリメイクです。鬼血害は今聴くとダサすぎてたまらんのですけど。笑。
でもアイディアは良いし、ここでまたストレートな憎しみのアンセムを作り上げたいと思ったので作りました。
世の中、消え失せろ!ってヤツいっぱいいますからね。
自分の邪魔をするヤツとか自分勝手なヤツとか。
そいつに危害を加えて人生を棒に振るのも嫌じゃないですか。笑
だから消え失せろ!って気分の時はこれを聴けば良いみたいな曲で、ハードコア/パンクのビートが満載で狂気と苛立ちに満ちていてインパクトがある凄まじい曲が出来たと思います。」
ーー7曲目は「サヨナラ運命」20秒の激速パンクですね。
「ここ数年、やっぱりメロディックパンクは良いなと思えるんです。2023年はSTOMPIN' BIRD、2024年はlocofrank、2025年は04 Limited Sazabysと毎年好きなメロコアバンドが増えていってます。
特に尽未来祭2025で初めてみたフォーリミ にはメチャクチャに衝撃受けて、こんなパンクがあるんだ!ってしばらく毎日聴いていたくらいです。
この曲はフォーリミに感銘を受けて作った感じです。
まずメロディー作って、そこにリズムを付けていって、これがサビみたいな部分かなと思っていましたが、これ以上の展開が浮かばず、これで完成だと20秒の曲になりました。
メッセージは社会の本質というか、人々を操作したいヤツらの企みを暴いています。
これは俺が常に言いたい事が込められているので一度聴いて読んで欲しいですね。20秒なので。笑」
ーー8曲目「次の命」この曲もパンクですね。自由な世界へ羽ばたいていくような解放感を感じます。
「メッセージは2025年夏のドン底期に書いたもので、この曲は速くて激しい曲になるだろうなと思っていました。
社会なめやがって!という怒りの曲ですね。
この社会から解放されたい。って気持ちは誰しも少なからずあると思うんです。
でもそれは死を意味するというか、そんなテーマもあったりします。
お祭りビートな感じから激速メロコアになっていくシンプルな展開ですが、激速メロコアの痛快さと笑顔になれる感じはあるんじゃないですかね。
こういうインスト激速メロコアは、もっと作ってみたいなと思います。味をしめた感じがあるので。」
ーー9曲目は「満たされ続ける理想の世界」地獄と天国を行き来するような展開ですね。
「この曲のメッセージも2025年夏のドン底期に書きました。
現実と非現実の対比を表現したいと。
思ったまんまの曲が出来ましたね。
最初のシンバルのカウントはギャグなんで笑って欲しいんですけど、そこから怒涛の邪悪なハードコア、そして解放を夢みるような美しい世界を行き来する。
展開はシンプルだしインパクトある曲だと思うし上手く出来たと思えます。」
ーー10曲目、最後の曲は「そしてまた遠のいた楽園」これまでの曲と毛色が全然違いますね。
「本当にね。笑。最後にこれまでと全く違う曲がきますね。
東京の夜景を見て、アーバンでスリリングな曲をリズム主体の音で作りたいと思ったんです。
まずはベースから考えてベースはずっと同じフレーズで歌っていて、そこに試行錯誤しながら打楽器を入れてノリを作っていきました。
メッセージは2025年夏のドン底期が終わった辺りに書きました。
これからも生きていくという事は不自由さを嘆きながら、また生きていくという事。
この現実でまだ生きていけるって事を希望がある感じじゃなくて、また自由への開放から遠ざかったね。と、そんな視点で描いた。
それでも生きるという事は、たった1度きりなんだ。とにかくそれを今回のアルバムの最後に言いたかった。
この曲に着手する前にLUNA SEAの真矢さんの訃報があったんです。
中学時代の1997年に知って、それからずっとカッコいいと思っていて思い出もいっぱい作ってくれた大切な人が亡くなった。
癌のステージ4で厳しい状況だとは分かっていたけど、やっぱりダメだったのかというショックは、とてつもなかったし今も泣きそうになります。
だからメッセージにも真矢さんの事を書き足したし、曲の中盤で真矢さんのドラムソロの定番フレーズを入れました。
最後になってしまったLUNATIC TOKYO2025のドラムソロを見て研究したので、ちゃんと再現されています。
真矢さんはそれくらい大きな存在だし、LUNA SEAで初めて音楽に衝撃を受けて、今に至るので、何かしらこういう事をやって刻まないのは自分としては違うと思いました。
この時に訃報がなかったら、別の展開になっていたと思う。
我ながら凄く上手くハマったと思うし、最後にしっかりと決められた曲が出来たなと思います。」
ーー今回のアルバム「最後の命」を完成させてどんな気分ですか?
「1番最初のオリジナル曲を作ってから今年2026年で20年、ンンソロニールで2017年にアルバムを発表するようになって今回で6つ目のアルバムですが最高傑作が出来ましたね!
全曲インパクトがあると思えるし、グルーヴしてるし、曲順も良すぎるので何周も聴いています。ここまで全曲が良いと思えるアルバムは初めてですね。
自分が作ってきたアルバムを今聴いてみると良いと思える曲と微妙な曲があるんですが、今回は全曲が素晴らしいし強い。まぁ時が経ったらどうなるか分からないけど、現時点では全曲が良いですね。それでも音が割れてる部分もあったり、綺麗な音ではないので完璧ではないですけど。
あとメッセージもシンプルで伝わりやすい気がするし。」
ーータイトルが「最後の命」というのはどんな気持ちで付けたんですか?
「当初は違うタイトルだったんですけど、真矢さんの事もあり、今回のアルバムに命が入っている曲名が4つもあるし、どんなに現実に嘆いたりムカついたり悲しんだり虚しい気持ちになっても生きるのはたった1回だけなんだ。常に最後なんだと強く実感したので最後の命になりました。インパクトがあるタイトルなので、しっくりきています。」
ーーアルバムのジャケットやアートワークはどのような意図が込められていますか?
「ジャケットは命という漢字が半分埋もれている。最後の命そのまんまですね。ある意味常に死にかけているんだと。
アートワークや動画は余り作り込まずに、MacBookのスケッチブックで絵を描いたり、雑草や東京の夜景を撮ったりと曲のイメージを最低限で表現した感じです。
まぁ過去の曲を含めMVのアイディアとかも沢山持っていますが、実現させるのが現実的じゃないので今はやろうと思わないです。
でも1番大切なのは音を聴いてイメージが湧いたりブチ上がったり、とてつもなくエモくなったりする事なので。」
ーーそんな最後の命を全うしている現実の今をどう感じますか?
「非常に危機感があります。戦争を間近に感じるし、値上がりが止まらないし生きづらさが顕著に出ていますよね。
このままいくと自殺者がまた増えたり、犯罪が増加するんじゃないかと思ったりします。
コロナ禍のダメージもあるのは分かっているのですが、ライヴも値上がりが止まらなくて、気軽に一緒に行こうよと言える値段じゃなくなってきている。
特にメジャーな人たちは、それなりに覚悟を決めないといけないような値段じゃないですか?笑
長い目でみるとライヴ産業が廃れるんじゃないか?と思ったりしますね。
プロの音楽活動だって音楽以外の事もやらないと成り立たなくなってきている。
本当にそれもやりたい事なのかな?と感じたりすると息苦しさを感じますね。
ある意味、音楽で生計を立てる事を最初から考えない人の方が強いんじゃないか?と思ったりします。
採算気にせず好きな事やれるんで。
僕は音楽以外で色んな人とコミニュケーション取るとか、自分に関係ないような人と関わったりとか、不特定多数の人にアピールとかやりたくないですもん。笑
狂った現実で正気を保つ為に音楽表現をやってるし、純粋にヤベェ音楽を自分で作りたいだけ。
自分で作って最高だ!って思えて、どこにもない最高の音楽が出来たんで無料で聴けるところに公開しとくので、あとは聴きたい人は聴いて下さいって感じ。
とはいえもっと他に無料で音楽をアップできる媒体が出来れば良いんですけどね。
本当にどうすれば良くなるのか分からない。そんな嘆きはあります。
それでも、こんな時代だからこそ明確に自分の意思を持って自分なりに考えて、自分を守る為には冷血にならないといけない時だってあるけれど、人間としてのプライドは失わずに品の無い事はしない。
おかしいと思う事はおかしいと言う。
それでも誰かの価値観や人生を否定しない。
嫌なムードを作らない事が大事なんじゃないですか?
マスメディアは嫌なムード作りまくりですけどね。
最近よく見る煽り広告なんかも。
アイツらの下劣さは変わらないんだから、自分から決別していくしかない。
自分の意志をちゃんと持って、人に迷惑かけずに筋を通して生きてる人は良い人生を送って欲しい。
こんな救いようのない時代でも生きるのはたった1回きり。
死んだら自由の楽園へ行けるんです。
死んだら永遠になれるけど、生きてるのは有限なんです。
いつか来る自由に辿り着く。それまでは不自由な想いしても、現実にある楽しみや幸せを大切にして生きて行こうぜ!と思います。
自分や大切な人がいなくなる。それはまだ先かも知れないし、すぐに来るのかも知れないし、後悔しないように常にしっかり考えて生きるしかないですよ。」
(2026.4/26)
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期限は気分次第です。