たった二人きりのT事務所をどう差別化するか
みなさん、こんにちは。
会計事務所応援隊、隊長の木村です。
本日はT事務所の続きです。
顧問先拡大の支援をするにあたり、
私が重要視することがいくつかあります。
その1 お客様側から見た「事務所の特徴」
残念ながらT事務所を含め、事務所の特徴に
ついて、自信を持って明示していただける
先生は、ほとんどいらっしゃいません。
「うちなんて、大した特徴もないし..。」
と色々な事務所で言われますが
決して、そんなことはありません。
税理士先生は謙遜されていらっしゃる方が、
本当に多いのですが、
お客様のことを思って一生懸命やられている
真面目な事務所ばかりで、
実はそれぞれ、「キラリ」と光る特徴が
秘められているのです。
気が付かないだけだと、思っています。
例えばT事務所の場合、業種特化している
わけでも、相続や事業承継対策などに特化
しているわけでもありません。
そこで私は、職員さんであるT先生の息子さん
に注目しました。
T事務所の危機を救うため、まったく別の職業
として働いていた会社を退職し、急遽T事務所に
入り仕事をすることになったと聞きました。
顧問先様への熱い思いがあり、行動力もあり、
何よりも「T事務所を潰すまい」との固い
意志を感じました。
私どものサービスを拒んでいたのも、本当に
信用してよいのか、T事務所に重大な被害を
及ぼさないかを心配してのことだったと、
後になって、本人から伝えられました。
そこで私はT先生に、
「息子さんを前面に押し出してPRしましょう!」
「息子さんが一番活躍できる、新設法人の若手
社長に特化して、拡大しましょう!」
と提案しました。
特殊で複雑なサービスはいらない。
たくさんの職員も必要ない。
ただひたすらに、
設立間もない社長が不安に思っていることを
解決する会計事務所に特化する。
このコンセプトがその後大成功するカギになりました。
しかし、営業活動を始めてみると、
問題が山積しました。
それが冒頭にお伝えしました重要視することの
「その2」になるのですが、
明日は、その問題について書きたいと思います。
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廃業寸前から1年でV字回復したT事務所
みなさん、こんにちは。
会計事務所応援隊、隊長の木村です。
今日はT事務所のお話を紹介したいと思います。
T先生と初めてお会いしたのは、5年ほど前に
なります。70代の税理士先生で、糖尿病を
患っていることもあり、あまり体調が
良くないとおっしゃっていました。
聞けば、顧問先の廃業や倒産が相次いだ
ことによって、事務所の規模が大幅に縮小し、
7~8名いた職員はすべて解雇。
事務所も退去し、自宅をオフィスとして
家族経営をしているということでした。
おそらくその頃、顧問先数は10数件まで落ち
込んでいたのではなかったかと思います。
T先生の私どもへの要望は、顧客拡大の支援。
しかも、会計システムCASH RADARで自計化する
ことを前提としたお客様の獲得でした。
100件を目標にしたいとおっしゃっていました。
その目標が達成できるかどうか
検討する以前に、
70代で体調に不安の残る所長先生と、30代の
息子さんのお二人だけという環境。
下手をすれば廃業も考えられます。
拡大の仕掛けをするには、費用もそれなりに
必要になることですし、
本当に、私どもと二人三脚で成功へのプロセスを
歩むことはできるのか、お引き受けしてよいのか
否か、正直なところとても悩みました。
その一方で、職員である息子さんは、T先生が
私どものサービスを受けることには大反対でした。
そんなT事務所は約5年を経て、
見違えるような変貌をとげました。
顧問先数は50件弱に拡大。そのうち30件以上が
自計化しています。職員さんも一名増員しました。
なぜ、T事務所は変わることができたのか。
明日から、その過程をお伝えしたいと思います。
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税理士資格取得後の進路
みなさん、こんにちは。
会計事務所応援隊、隊長の木村です。
私どもの会社では現在、スタッフ増員の採用活動を
行っております。
http://www.jinzai-draft.com/cup/nmc_van.html
私も、面接担当の一人として参加しているのですが、
不況を反映してか、応募してくる方の技能スキルや
学歴、取得資格などが年々上回っている気がします。
とくに驚きなのは、30代の求職者のうち税理士資格を
既に取得済み、或いはあと1、2科目を残すだけの
方が、前職を辞めて「無職の状態」で就職活動を
している事実です。
30代前半から後半といえば本来、組織の中核と
なる「バリバリの働き盛り」というべき年齢です。
他人事ながら、とても心配になります。
面談をしていると、
「40歳くらいまでには独立をしたい。それまでには
恥ずかしくないよう知識を深め、経験を積み..。」
とか、
「これを機に、コンサルティング技術を身につけて、
経営コンサルを売りに独立開業したい。」
あるいは
「いつか独立したいと思うのですが、安定した収入が
なくなるのは厳しい。」
など様々な発言が飛び交います。
やはり税理士資格をとる以上、
開業が視野に入っている方は多いようです。
そこで、
「もしあなたが将来、事務所を構えたら、どのような
お客様を、どうやって獲得する予定ですか。」
と質問するのですが、
その問いに返答できる方が、非常に少ないことに
不安を感じます。
会計・税務の経験や知識を深めることは重要です。
しかし、独立開業を視野に入れて仕事をするのであれば、
まず「どうやって食べていくか(お客様を獲得するか)」
を第一に考えなければならない気がします。
弊社の野本代表は、
「税理士資格は、“足の裏についた米粒”」
だと言います。
たとえ取っても“食べられない”ことの例えだ
そうです。
私どものサービスを受けていらっしゃる方の
なかにも、そのような大きいリスクを負いながら、
独立し、成功していらっしゃる「30代の若手先生」
がいます。
そんな若手先生に対して、改めて敬意を表する
とともに、これからも先生の事務所発展の
お手伝いができればと思っています。
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