会計事務所応援 ブログ -12ページ目

「変化」はチャンス!?

みなさん、こんにちは。

私たちは

本日を持ちまして仕事納めとなります。

今年もご愛読いただきまして、
ありがとうございました。

みなさんにとって2022年は、
どのような一年になりましたでしょうか。


私はたくさんの税理士先のご相談を受けて、

□事業承継に関する不安(高齢化やM&A)

□業務に支障を来すほどの人材不足

□目前に迫るインボイス・電帳法への対応

これらの問題が、
より切実になっていることを
痛感する一年になりました。


ダーウィンの進化論ではないですが、

長い歴史を積み重ねた、
あるいは規模の大きい事務所だからといって、
必ずしもすべてが盤石とは限らず、

トップが時代の動きに柔軟に対処できる
決断力、行動力があるか、
現場がその決断についていけるのか、

結局は組織全体の
「変化対応力」が問われ、

できなければ看板を下ろすしかない。

かつての低価格競争とはまた違った形での、
生存競争を強いられている気がするのです。


その一方で、

□顧客の定期訪問は一切行わない

□原始資料はお客様先でデータ化し
 現物は預からない

□ペーパーの提供物なし

□事務所所在地に縛られない
 お客様へのサービススタイルや職員の働き方

開業時からこのような従来型とは異なる
サービス展開を行うことで、
少人数ながら私たちの想像もつかないスピードで
顧客拡大に励む若手税理士先生とも、
何人かお話しさせていただく機会がありました。

これまで”あって当たり前”と
思われてきたものが、
一切ないのですからワクワクしてしまいます。


みなさん、
独立前の修行時代に経験した、

「こんなやり方は非効率」

「お客様から評価を得られず
 事務所の自己満足のサービス」

「年齢や経験、過去の慣習に
 依存するだけの職場は時代錯誤」

といったような
フラストレーションを開業時から解消しておくことで、

一歩も二歩も無駄を省いた環境から、
事務所運営をスタートすることが
できているのです。


このような先生方を、
「若い」「小さい」とあなどってはなりません。

税理士業界全体で、
業務やサービス提供のデジタル化は加速中です。

これまでは10年、20年かけて、
規模を拡大してきた事務所の成長プロセスも
大幅に短縮され、
同じ成果を3年、5年で
実現することも不可能ではありません。

事実、開業3年未満にもかかわらず
年間100件以上のペースで拡大している
若手税理士先生がいらっしゃいました。

どうやら、それでも
目標値を下回っているそうなのです。


気を抜いていると、主要なお客様が、
そういった新進気鋭の事務所に
次々と移っていくかもしれません。

それも近隣の会計事務所とは限らず、
何百キロも離れた場所にある
聞いたこともない税理士先生に

移っていくかもしれないのです。


私は、このようなデジタル化や法改正といった
大きな変化の波を悲観するのではなく
業界全体に訪れた最大のビジネスチャンスだと
前向きにとらえるべきではないかと考えています。

まもなく2023年。

ぜひとも悔いのない一年にしましょう。
 

 

 


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デジタル化を阻む最大の壁

みなさん、こんにちは。

税理士業界のみならず、
日本の産業全体がデジタル化に
シフトすることを求められています。

ある意味、その第一段階でありながら、
いまだに会計事務所が苦められているのが、
「ペーパーレス」による業務の進め方。

コロナ禍で、全国に数えきれないほどの
死者、感染者を発生させていながら、

いまだに在宅勤務体制に
一度も踏み切れていない事務所に尋ねると、
そのほとんどが、
ペーパーレスを進めてこなかった(今後も見込が立たない)ことが
要因だとおっしゃいます。

お客様から預かった原始資料はもちろんのこと、
内部における業務点検決裁のフローや
確認書類もすべて紙。

それらが執務室の壁一面、あるいは
倉庫のような部屋の書棚に
大量に保管されているのです。

あまりの重みに、
書棚のかたちが歪んでしまっているものも
よく目にします。

このままでは、
さすがに在宅勤務が難しいのもよくわかります。


これを機に、
資料のデータ保存やクラウドのツールを使って、
アナログの業務フロー改善に
少しずつ舵を切る事務所がある一方で、
未だ紙に固執する職場も少なくありません。

データ化やクラウドツールの導入は進むのですが、
なぜか紙の書類が廃棄できない事情があると
言ったほうが正確な表現かもしれません。


なぜ、デジタル化に逆行する
紙の資料を無くせないのか
現場の職員さんにその理由をたずねると、

どの事務所も急に奥歯にモノが挟まったような、
曖昧な返答になってしまいます。

そうです。所長先生の存在です。


所長先生が、
デジタル上の点検決裁を事実上拒んでいるのです。

「ウチの職員は
 ペーパーレス化が遅れていて...。」

とおっしゃっている事務所の所長先生自らが、
実はデジタル化を阻む
最大の壁となってしまっているのです。


もしこの状況を本気で打開するとしたら

①所長先生自らが、
 デジタルベースの業務フローを習得する

②点検決裁のデジタル化を機に、
 最終確認者の立ち位置を次の世代に譲る

この2択を迫られることになります。


どちらも選ぶことができないからこそ、

現場(とくに若手職員)は、
フラストレーションを抱えつつも
昭和世代から続く業務フローで
日々の仕事をやり続けなければないのだろうと
私は思います。


インボイス制度や電子帳簿保存法など、

現段階では色々と問題はあるものの
デジタル化を推進する世の中の動きそのものは、
決して止めることができません。

税理士資格者も職員も高齢化が進んでゆく業界のなかで、
将来を担う若手職員を安定的に確保し、
いち早く活躍の場を与えるという意味では、

たとえ税務、会計の知識経験は乏しくとも、

ベテランが最も不得意とする
会計事務所のデジタル化推進という役割を与え
積極的に貢献してもらうという方法も
ありなのではないでしょうか。

思えば、
事務所の二代目を指名されながらも、
なかなか頭角をあらわせずにいる若手税理士先生、

上が詰まっていることで、
活躍の場がどうしても制約されがちな若手職員。

こういった方々に光をさすことができるとしたら、
「デジタル化」が一番わかりやすい
手段となりえるのではないでしょうか。

もうすぐ2023年。

アフターコロナを見据て、
所長先生の思い切った決断が求められています。

 


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「例外」と上手に付き合う

みなさん、こんにちは。


例えば、私たちが普段目にする広告に
「今だけ全品〇〇%オフ」といった、
刺激的なタイトルがあります。

ただ、その大きなタイトルの下には
目を凝らして読まないと
わからないような極々小さな文字で
例外事項がびっしり書かれていることがほとんど。

「原則」と「例外」

“原則100%、例外なし”というルールは、
運用が難しいのです。

その点、税法や企業会計原則といった
厳密なルールに則って業務処理された私たちの仕事は、
お客様へのサービス提供の段階になったとたん
「例外」に満ち溢れたものへと変貌します。

いわゆるマイルールの横行です。

もともと存在していたはずのサービスの「原則」が、
人の入替わりや時間の経過によって

いつの間にか曖昧となり、

ブラックボックス化、属人化、
時には採算度外視の過剰サービスとなって、
担当引継ぎ時のトラブルを深刻化させています。

もはやどこまでが原則で、どこまでが例外か、
所長先生に直接たずねないと
わからなくなってしまっている事務所もあります。


こういった問題を解消したいと願う
所長先生のご要望に対して、

私たちは
「事務所としての原則を再構築」する
様々な支援をこれまでに行ってきました。

しかし、すっかり統一感のなくなったサービス原則を
改めて構築するのは簡単ではありません。


話し合いを始めて早々に

「〇〇社長(顧客)のところはどうするんだ!」

「△△さん(職員)の担当業務はどうするんだ!」

必ずと言っていいほど、
多数派ではない「例外」の存在が真っ先に議題にあがり、
全員の思考回路がそこでストップしてしまうのです。

こういった場面に
私は何度となく遭遇してきました。


業務の手法にしても、料金体系にしても、
サービス提供方法にしても、責任範囲にしても、
人にしても、

原則の枠だけに収まりきらない存在が、
必ずといっていいほどあるはずです。

しかし、
それはあくまで“多数派”
あるいは”本道”ではありませんn。

「0か100か」「白か黒か」

その条件をすべてクリアしないと
誰も動こうとしない組織が、
当業界には極めて多いことを
私は現場を回っていてつくづく感じています。

ただ、今後は
それで本当に乗り越えていけるのでしょうか。

一従業員としてならまだしも、
所長先生ご自身が「例外」ばかりに
目を奪われてしまっては先が思いやられます。

事実、苦しい状況下で、事務所全体を俯瞰する
気持ちの余裕がなくなってしまっている税理士先生に
お会いする機会が増えてきた気がします。

「例外はあくまで例外。
 まずは大原則をブラさないよう組織の力を集中する」

その旗振り役は、所長先生にしかできません。


そういった意味では、

「例外」と上手に付き合っていける柔らか頭こそ、
変化の激しい世の中で、
生き残っていく税理士先生の

必須条件なのかもしれません。

みなさんの事務所では、いかがでしょうか。

 


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