作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション -28ページ目

作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

現役の作業療法士が、リハビリ職のためのやる気を高めるNLPコミュニケーション術をお伝えいたします!NLPを用いたコミュニケーションセミナーを行っています!

「やりたい事と問題とあれこれあり、頭が混乱してしまいます。」



このような相談をいただくことがあります。



やりたいこと、目標と

問題や課題があれこれあり、

頭が混乱してしまうとき、

今の現状をすっきり整理するための方法として

「SCOREモデル」があります。

これは、主にカウンセリングやコーチングの場面で使えるスキルですが、

一人で物事の整理をするときにも使えます。

SCOREとは、それぞれの頭文字です。

すなわち、
「Symptom」:現状

「Cause」:原因

「Outcome」:アウトカム/目標

「Resource」:リソース

「Effect」:結果(影響)

この5つです。

このSCOREの5つの頭文字にしたがって、

今抱えている現状を考えていくと

考えが整理されていきます。

Sは「symptom・症状」つまり今の現状のことです。

「今の現状はどうなっているのか?」

まずは感じていること、思ったことをざっくりと考えてみる時に使います。



Cは「course・原因、要因」今の現状を引き起こす原因要因のことです。

次にSで考えた今の現状について

「なぜ今の現状になっているのか?原因要因は何か?」

を考えます。




Oは「outcome・目標」これから目指す目標です。

「望ましい状態は何か?」を考えます。


ここで目標を考える時のポイントとしては、

先ほどまで考えていた問題や現状をひとまず置いておいて、

考えるということです。

目標を考える時に、

今の問題の延長上で目標を設定すると、

ますます混乱することがありえます。



Rは「resource・リソース」目標に到達するために使える資源のことを言います。

では、目標を達成するために

自分がすでに持っているものは何か?

さらに手に入れなくてはいけないものは何か?

を考えます。



Eは「effect・結果」です。

ここでは、目標を達成した後のことを考えます。

もし目標を達成したとしたら、

その先に何が見えるのか?

達成した後には何があるのか?

を考えます。

このように5つの視点で

今の現状を考えてみると

混乱していたものが整理できます。

私はこのSCOREモデルを人の相談に乗ったり

自分で今の課題を考えたりする時に使っています。

参考にしてくれると嬉しいです。

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「患者さんの微細な変化に気づくにはどうしたらいいでしょうか?

発話の少ない患者さんとのやりとりに悩んでいます。

あまり自分の思いや考えを話してくれない患者さんと関わる時

どのように相手の思いや微細な変化に気づくにはどうしたらいいでしょうか?」




このような相談をいただくことがあります。

患者さんの微細な変化に気づくために、

「カリブレーション」というスキルがあります。

カリブレーションというのは、

相手のことをよく観察するということです。


観察というと、なんだ当たり前じゃないか?

と思いますが、

カリブレーションでする観察というのは、


相手の表情、視線の位置、姿勢、肌の色、足の組み方、手の動かし方。

など、視覚を使って観察するもの。

相手の声のトーン、話す速さ、間の取り方など聴覚を使って観察するもの。

があります。



私は特に、

姿勢や視線、手の動きや足の位置は

よく注意して観察するようにしています。

その様子を見ていると、

相手の状態がつかめるようになってきます。


例えば姿勢というのは、

相手の姿勢が縮こまっていたり、

傾いていたり、

逆に体が開いて、楽に座っているのか?


そういったところを見ます。

実際に相手と同じような姿勢を取ってみると

相手の今の心理的状況が想像できたりします。



姿勢が縮こまっている時は、

思考も働きづらいし、

気持ちも落ち気味になることが多いです。


また、手の動きもよく見ます。

手がよく動くときは、

何か話が乗っているときですし、

腕組みをして話しているときなどは、

気持ちは防衛的で、あまり心を開いてくれない場合なんかも多いです。

こんな風に、カリブレーションをすることで、

相手の非言語からいろいろなことを読み取ろうとしています。


非言語から読み取れることは実はいろいろあります。

言葉で話すより、正確性はないですが、

相手の姿勢や動作、非言語的な情報から、

もしかしたら、こんな状態なのかな?

と想像できることはたくさんあるのです。

そのようなことを繰り返していると、

少しずつ相手の微細な変化にも気付きやすくなるのではないでしょうか?


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「わかりました。と言いつつ実行しない後輩の指導で困っています。」



このような相談をいただくことがあります。

教育や指導の場面で、

このようなことが起こります。

一生懸命教えて、

「わかりました。」

と言っているにもかかわらず、

実際の行動が変わらない。

そんな場面です。



例えば、後輩に対して、

「患者さんのリハビリで困ったことがあったら自分から相談に来てね。」

と指導しているとします。

しかし、一向に後輩から相談に来ることはなく、

いつも先輩の方から、

「○○さん(患者さんの名前)大丈夫なの?」と声をかけることによって、

「いや実は困っていまして、、、」

と相談が始まる。

そんな事例があったとします。



先輩としては、

「もっと自分から気づいて、

自分から相談に来て欲しい。」

そう伝えていても、

いつも後輩から相談に来ることがない。

その時は「わかりました。自分から相談に行きます。」

とは言うけど、

結局自分から相談に来ることがない。



こんなことが続くと

先輩としては、

後輩は「わかりました。」と言っているけど

本当はわかっていないんじゃないかなと

心配になりますよね。



こんな場面に出会った時

私はニューロロジカルレベルという

考え方を応用して、

どのレベルで、問題が生じているのか?

探るつもりで、

後輩とよく話すように心がけています。


ニューロロジカルレベルというのは

人間の意識を6段階に分類したものです。

「環境」レベル

「行動」レベル

「能力」レベル

「信念価値観」レベル

「アイデンティティ」レベル

「スピリチュアル」レベル


と6段階で分けて、

人間の行動や学習を捉えます。



このような事例では大まかに

3つに分けて、どのレベルでの問題がが生じているのか、

探るつもりで、

後輩と話をするのです。



それは、

(1)環境行動レベル

(2)能力レベル

(3)信念価値観アイデンティティレベル

の3つのポイントです。

このポイントで確認します。


一つずつ説明していきます。


(1)環境・行動レベルでの問題が生じている。


環境・行動レベルというのは、

つまり、いつ、どこで、どのように先輩に相談していいのかわからない?

そのような問題が生じていないのか?

というチェックをします。

相談していいと言われても、忙しい職場だと、

なかなか声をかけにくいものです。

いつどこで、どのように相談をしたらいいのか?


その時点で後輩が相談しづらい状況になっていないのか?

それについて話をします。


(2)能力レベルでの問題が生じている。


能力レベルというのは、相談する能力や

人に伝える能力のことです。


困ったことがあるとしても、

それを人に伝えるのが、

難しい場合があります。

問題が複雑であったり、

なんとなくうまく言っていない感覚はあっても、

それを言語化する能力が足りない場合もあります。


このような場合は、まとまらなくてもいいので、

とにかく今感じている事を、言葉にしてもらうようにします。

人に相談をするのも、能力が必要です。

人に困った事をうまく伝えたり相談したりする能力が身につくように、

サポートします。


(3)信念価値観・アイデンティティレベルでの問題が生じている。

「なぜ困った事を相談した方がいいのか?」

その事について、

そもそもあまりよくわかっていなかったり、

わかっているつもりになっている人も多いです。



別にこれは悪い意味ではなく、

「人の力を借りたり、先輩の助けてもらうのは申し訳ない。」


とか

「自分の問題だから自分で解決しなくてはならない。」

など、

自分で解決することに価値を置いている人も多いのです。

こういう場合は、

口では、「わかりました。先輩に相談します。」


と言っていても、

心の奥では、

「それでも自分で解決することが大切だ。」

「忙しい先輩の手を煩わせてならない。」

などと考えている場合も多いので、

なかなか行動が変わっていかない場合も多いのです。


このような場合も、よく後輩と話しをすることが大切です。

相談したり、先輩の手を借りることではなく、

むしろ患者さんのためには良い事なのだという事を

伝えるようにしています。

(1)(2)(3)いずれの場合でも、

後輩とよく話す事が大切だと思います。

後輩とよく話す際に、

この3つのポイントで、

確認してみると良いのではないでしょうか?


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