本日診療の合間,受付のMさんより,
「”入れ歯がこげてもーて,にがってしょうがないんよ”って,解答はまだブログに出さないんですか?」
「えっ」,「あったほうがいいの?」
「すみません。聞いたことないもので…」
すでに何年も広島に住んでるMさんですが,
山口県出身のため,まったく文の意味が通じなかったそうです。
っで,解答なんて大げさなモンではないのですが,
「入れ歯がこげてもーて,にがってしょうがないんよ」は,
「入れ歯がこわれて,(歯ぐきが)痛くてしょうがないのよ」
という意味です。
私より,少しお年をめされた方が使う言葉らしく,若い人も頻繁に使う日常用語というわけではないようです。
「こげる」と似たような方言で「ほげる」という言葉もあります。
実は,自分は今日までその意味は両方とも同じだと思っていたのですが,
生粋の広島人いわく,厳密には違うとのことでした。
「こげる」は,”欠ける”,
「ほげる」は,”表面がはがれる”もしくは”穴があく”という意味合いで使うそうです。
ネットで見てみると,この「ほげる」は九州の方でも使うらしく,意味としては”穴が開く”のニュアンスで使用されることが多いようです。
また,壊れるといった表現の広島弁には,
また,壊れるといった表現の広島弁には,
「めげる」というのがあります。
標準語では,気分が落ち込んだりしたりする時に使いますが,「車がめげた」や「眼鏡がめげた」等,こちらの言葉は若い人もよく使います。
標準語では,気分が落ち込んだりしたりする時に使いますが,「車がめげた」や「眼鏡がめげた」等,こちらの言葉は若い人もよく使います。
図でいけば,「めげる」は①こげると②ほげるを包括した言い回しといったところでしょうか。
奥が深いぞ,広島弁。