このタイトルの本、著者は心理占星術家のリズ・グリーンです。
私の愛読書です。
この本を昔、何回も何回も繰り返し読みました。
最初に読んだときは衝撃を受けました。
土星って興味深いです。
昔から、ユングの精神分析入門や心理学関係の本を読んでいたので、すっとこの内容に
入っていけましたが、慣れないととまどいを感じるかもしれません。
でも心理占星術に興味がある方にはおすすめの本です。
なるべく全部に目を通すことをお勧めします。
土星って心理占星術的に言えば、影の自分自身と関係しています。
個人が最も眼を向けたくない影の自分です。
その人の心の最も狭い部分や劣った部分、自信がない箇所、寛容さを発揮できない分野を示します。
そこは、自分自身や他人の両方に、常識感覚を発揮して強く押し付けてしまう分野でもあります。
土星のサインによって、常識感覚の違いが生じ互いに押し付け合う部分なのでかなりの葛藤を産みます。
そこに目を向けずに、自分自身の影から逃避して自覚しないと、その影響は他人を介して登場してきたりする現象となりえます。
自分の中に存在するものを他人に投影するのです。
その対峙したくない影の自分を自覚し受け入れることによって、自己の変容へのアプローチが始るという考え方が心理占星術の手法です。
たとえば私は土星山羊座なので、大人や男性、上の立場の人間は、社会の中で1人前に働き、役割を果たし責任を負い、最低限自分の事は自分ですべて賄い処理することができるという
常識感覚を持っています。
働かず、自分のことさえ賄わない人は、私の中では常識外の観念なのです。
土星は男性や父親をも暗示し、そのイメージを示します。
私は、父親とは大人になるまでほとんど接触がなくて、そのためか土星と他の天体とのアスペクトがほとんどありません。
アスペクトは、ゆるい太陽とのセクスタイルのみです。
太陽も土星も男性を表す天体なので、それは、責任感のある誠実な人物のイメージです。
実際の父親は、太陽と冥王星のハードアスペクトが示す、自分の欲求(幸せ)のために非情に妻子を捨てた人物な訳なのですが、土星のアスペクトがないために実際の父親との接触がなくそのイメージは実際の父親とは違っています。
実際夫となった人物は、太陽と土星のアスペクトを持つ誠実でナーバスな人でした。
土星というのは、制限や抑圧という意味もあり私自身には、太陽とのゆるいアスペクトしかないので、自分自身を厳しく点検するとか制約するという部分がほぼありません。
自分自身を押しとどめるものがないし、それはイコール安定感に欠けると言えます。
人は自分に欠ける部分を知らず知らずに求めると言いますが、私の中でもこの土星が人と繋がる部分でかなり大きな部分を占めています。
なぜだかわからないのですが、友人でも恋愛関係でも私の天体に土星をアスペクトしてくれる相手に強烈に惹かれる傾向大なのです。
その関係は、土星なので決して楽しいものではなく、緊張感を引き起こす種類のものです。
もともと土星は責任や時間を示す天体なので、繋がると長く関わったり相手に責任を負う作用をもたらします。
ただ私の場合を考えると、規律を持たない不安定な人生に土星の緊張感をもたらしてくれる相手を知らず知らずに引き寄せているのかもしれないと思います。
土星は、本人の修練の場所も表します。
出生図でも、トランジットでも同じです。
現在土星は、天秤座を逆行しています。
人間関係においての修練とその安定を目指して、まだしばらく模索は続くでしょう。
6月には順行に戻りますので、それまで不要な物との決別や見直しを思い切ってしてみてください。
真実なものや本当に大事なものは一旦離れても必ず続くし、残ります。
むしろ手放した後に価値の重大さに気づいたりすることも多いです。
そこから自分にとっての本物は、時を経たとしても必ず戻ってきます。
そして取捨選択時には、大胆に動いたほうが後々大きな新しいエネルギー展開が手に入ると思われます。
執着心を捨て、心を広く持ち、土星の試練を乗り越えて確かな物を手に入れましょう。