会津鉄道[会津下郷]~[ふるさと公園]間を行くお座トロ展望列車「ノラとと」ラッピングです。
落葉した山々、晩秋の南会津をアニメのキャラクター達に彩られた列車が走ります。
2018年のまとめ記事その2は、
東武鬼怒川線・新藤原駅より北、
栃木県と福島県を跨ぐ野岩鉄道&会津鉄道編となります。
・野岩鉄道
・会津鉄道
賀正ヘッドマークを付けたSL大樹とならずAIZUマウントエクスプレスです。
「戊辰150周年」大きめなヘッドマークを付け1年間運行です。
2018年1月1日撮影
・戊辰150周年ヘッドマーク運行 - 会津鉄道
http://www.aizutetsudo.jp/news/boshin150_headmark/
"SAMURAI CITY AIZU"とサブタイトルが付けられた「戊辰150周年」ヘッドマーク。
2018年1月1日撮影
会津若松市 戊辰150周年記念事業
http://boshin.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/
この事業の一環として
会津若松から東武日光へ乗り入れるAIZUマウントエクスプレスに付けられています。
明治維新から150年。
旧幕府軍側として戦った会津にとっては戊辰戦争150周年、
という事になるのですな。
東武日光駅まで乗り入れてくるその経路は会津西街道沿い。
まさに戊辰戦争の舞台ともなった歴史の街道です。
・戊辰150周年特設ページ ”会津線×会津西街道” - 会津鉄道
http://www.aizutetsudo.jp/boshin150th/
江戸時代に整備が進められた会津西街道ですが、
米の輸送や大名による日光への参勤が行われる重要な街道として発展しました。
南会津の田島においては、
特産品・産出品を今市宿(現・日光市)へ運ぶために、
仲付駑者(なかづけどじゃ)と呼ばれる輸送専門業者が生まれ活躍。
下今市駅付近の今市宿と南会津を行き交ったそうです。
その様に深い親交があった日光と南会津。
会津西街道沿いを走るAIZUマウントエクスプレスにとって、
三つ葉葵を象った「戊辰150周年」ヘッドマークが掲げられるのもまたひとつの縁でしょうか。
国道121号線(旧道)の大桑宿付近です。
この大桑宿には徳川御三家が日光へ参拝する際に宿泊する本陣があったそうです。
尾張家・水戸家・紀伊家それぞれの本陣が各所あったそうですが
旧幕軍が会津若松方面へ移動する際に焼き討ちにあい、
残念ながら現存はしていません。
日光連山の一つ、男体山を背景に走るAIZUマウントエクスプレスです。
2018年1月7日撮影
東武鬼怒川線の終着、野岩鉄道としての起点である新藤原駅。
冬の風物詩?私鉄唯一の夜行列車である「スノーパル23:55」が出発を待ちます。
2018年2月18日撮影
スノーパル23:55については別記事でも取り上げたいと思います。
2017~2018年冬「スノーパル23:55」運行最終日。
3月末となると終点の会津高原尾瀬口駅に到着する頃には薄明かりに。
2018年3月25日撮影
スキー・スノボ客を乗せた「スノーパル23:55」は終点の会津高原尾瀬口駅へ。
会津高原尾瀬口駅に隣接する「憩の家」 道の駅 会津西街道たじま。
http://www.aizukogen-yume.jp/tajima/ikoi.html
スノーパル23:55の乗客がスキー場へ向かうために続々と乗り換えていきます。
2018~2019年冬のスノーパル23:55についても発表がありましたが、
http://tabi.tobu.co.jp/campaign/gogo-archive/tour/201811-01.html
尾瀬夜行に引き続き、
スノーパル23:55も350系から500系"Revaty"への変更となりました。
350系によるスノーパルは1シーズンで終了。
リバティへ置き換えられる事により大幅なサービスアップとなりますが
車両の定員減少がどう影響するか?気になる所です。
野岩鉄道と会津鉄道の境界[会津高原尾瀬口駅]に保存されている転車台。
国鉄時代の駅名は「会津滝ノ原」、会津線の終点駅でした。
野岩線が開通してない時代にC11が煙を棚引かせて訪れていた証です。
2018年3月25日撮影
会津鉄道[会津長野駅]付近、開花し始めた桜です。
雪深い南会津も4月ともなると花々が咲き出す少しづつ春らしい景色に。
2018年4月13日撮影
この日は会津長野駅で下車して「斎藤山」へ。
登山道も整備され気軽に登れる低山の斎藤山。
毎年10月には「サイトウさんいらっしゃい!」と
名前にちなんだイベントが催されています。
・第10回 斎藤山ふれあい登山開催 - 南会津町観光物産協会
https://www.kanko-aizu.com/information/23781/
斎藤山へは2つの登山道がありその一つが「早生栗ルート」。
その名前の由来となっているのがこの木らしく。
斎藤山の見晴台へ到着、4月といえど流石は南会津。
俯瞰で眺める景色はまだまだ冬景色。
見晴台付近にも雪があちらこちらに残っていました。
遠くに見えるのは七ヶ岳、
その山々の向こう側にスノーパル23:55の乗客が目指すスキー場の一つがあります。
・会津高原たかつえスキー場
視程はありますが雪が降り注ぎ時折吹雪に。
4月とはいえ冬山、舐めていると痛い目にあいます(;´∀`)
とはいえ見晴らしは相変わらず最高。
紅葉シーズンは絶景なのでとてもオススメです。
・2016/11/04-05 紅葉に染まる南会津へ・スカイツリートレインとお座トロ展望列車
https://ameblo.jp/nikko-utsunomiya/entry-12226882261.html
斎藤山の見晴台から眺める風景は4月とはいえまだまだ色彩に乏しく。
その分、会津鉄道車両の派手さが景色に映えます。
吹雪?に耐え待っていると
会津鉄道へ初入線となったJR東日本の「びゅうコースター・風っこ」がやってきました。
斎藤山を下山し普通列車にて[会津田島駅]へ向かうと
試運転の「びゅうコースター風っこ」が到着していました。
野岩鉄道と会津鉄道の境界駅[会津高原尾瀬口駅]にて並ぶ
東武6050系とJR東日本「びゅうコースター風っこ」です
2018年4月13日撮影
キハ48を改造してトロッコ列車として活躍する「風っこ」。
JR日光線へも何度か訪れていましたね。
・2014/2/22-23 快速「風っこストーブ日光号」
https://ameblo.jp/nikko-utsunomiya/entry-11779945865.html
・2014/6/14-15 梅雨の晴れ間を走る快速「風っこ日光号」
https://ameblo.jp/nikko-utsunomiya/entry-11878669055.html
・2015/06/13-14 烏山色キハ40のプッシュプル「風っこ日光号」
https://ameblo.jp/nikko-utsunomiya/entry-12039656926.html
一般向けでは無い団体列車として会津鉄道線内を走らせるため
試運転を行っていた模様です。
この顔のディーゼル車と東武6050系が会津高原で並ぶ光景。
それは野岩鉄道が開業した当時、
会津鉄道が発足する前の頃を思わせるような並びでした。
ホームや枕木が真新しい会津高原駅、
野岩鉄道の開業日(昭和61年10月9日)に撮影です。
国鉄時代の「会津滝ノ原」から野岩鉄道開業を機に改称。
今は名前が長くなって会津高原尾瀬口駅としています。
東武からの直通を可能とする電化開業
南会津の中心地、田島まで電化が延伸されたのはこの後の事でした。
会津鉄道[会津荒海駅]にて停車する「びゅうコースター風っこ」と
七ヶ岳には深い雪
しかしながら低山は雪が溶けはじめ木々があらわに。
会津田島駅に戻ると「風っこ」は会津鉄道車両たちの間で一休み
派手な色の車両たちが並ぶ姿は春の花々の様な。
山々にはまだ雪、寒いけれど線路沿いに咲く花は春の訪れ。
長く雪深い冬を過ごす会津の方々にとって春は待ち遠しいものなのでしょうなー。
野岩鉄道[川治湯元駅]付近にて満開の桜と6050系を。
栃木県側の川治温泉付近では桜が見頃を迎えていました。
福島県側の南会津と春の訪れに時差を感じます。
かわじいじゃ、川治温泉も良いぞ。
・かわじい(日光市)
http://www.pref.tochigi.lg.jp/a03/town/shinkou/shinkou/tochichara/kawajii.html
野岩鉄道[龍王峡駅]の駅猫さんたち。
水芭蕉とAIZUマウントエクスプレス。
2018年7月16日撮影
色付きはじめた木々と鬼怒川を渡るAIZUマウントエクスプレス。
2018年9月22日撮影。
不定期ですが会津鉄道の「お座トロ展望列車」が鬼怒川温泉駅始発となる列車があります。
「湯めぐり号」と名付けられたその列車は、野岩鉄道を経て会津鉄道へ。
2018年11月15日撮影
湯めぐり号は終点・会津若松駅まで約4時間をかけて走破、
のんびりと車窓を楽しめる個人的に一押しな列車です。
・湯めぐり号(お座トロ展望列車)の運転について - 野岩鉄道
http://www.yagan.co.jp/pdf/20180912.pdf
今年度の運転日は下記の通りとなります。
平成30年
12月14日(金)、21日(金)
平成31年
1月11日(金)、18日(金)、25日(金)
3月8日(金)、14日(木)、20日(水)
「戊辰150周年」と「ノラと皇女と野良猫ハート」のヘッドマークが並びます。
会津鉄道にて土日祝日やイベント列車で活躍するお座トロ展望列車が大変身。
・お座トロ展望列車 - 会津鉄道
http://www.aizutetsudo.jp/trip/ozatoro/
鉄道黎明期の明治時代から150年以上経った今の世の中。
「お座トロ展望列車」に施されたド派手なラッピングもまた、
すんなり受け入れられたりする平和な世の中…とでも言いましょうか(;´∀`)
・会津鉄道×TVアニメ「ノラと皇女と野良猫ハート」
https://nora-anime.net/aizutetsudo
「お座トロ展望列車」の車内に入ると会津鉄道の制服を着た「ノラとと」キャラたちがお出迎え。
掘りごたつ風な座敷車は窓も大きく眺めもヨシッ!
お座トロ展望列車「湯めぐり号」は鬼怒川温泉駅を出発。
列車の最前列(AT-401)はこの様な感じで前面展望も良いです。
野岩鉄道や会津鉄道にはながーいトンネルが多く。
そんな時間を利用して壁面に映画を上映する「トンネルシアター」。
野岩鉄道のゆるキャラ「やがぴぃ」が出演するトンネルシアターもまた「湯めぐり号」ならではでしょうか。
会津鉄道[会津下郷駅]にて立売りしていた「下郷町ますバーガー」¥400。
特産のニジマスを揚げサンド、
サルサソースにてさっぱりとした味に仕上がってます。
トマトも特産の「下郷トマト」なのかな?
この後ラーメンを食べる予定なのについつい胃袋へ(;´∀`)
・マスマス食べたくなる~鱒バーガー まちの駅下郷町物産館
http://gokujo-aizu.com/areainfo/2595
会津鉄道沿線の紅葉は終盤でしたが見ごたえのある景色も多く。
芦ノ牧温泉駅近くの「うえんで」にて。
「手打ち中華そば」はうどんの様な極太麺。
「焼き鳥」という名で提供されているのは豚のかしら肉だったりします。
美味しくご馳走様でした。
会津鉄道が開業する以前、国鉄時代の名称は「上三寄」。
地元の方々には親しみ深い地名も、
外から訪れた観光客にとっては何処?と言った感じがするのはまた、
芦ノ牧温泉駅という名称が30年を経て馴染んだ、という事でしょうか。
落葉が進んだ山々とAIZUマウントエクスプレス。
会津鉄道[会津下郷駅]の駅舎に併設された「駅カフェ しもごう」。
ホームで立売していた「ますバーガー」や軽食、アップルパイなどなどがあります。
・駅カフェ しもごう(えきかふぇ しもごう)
http://www.aizu-concierge.com/spot/2633/
会津下郷駅はレンタサイクルの拠点となっており、
低料金で本格的な自転車を借りることが出来ます。
会津鉄道[会津下郷駅]・レンタサイクル利用案内です。
会津田島駅(南会津町)と会津下郷駅にて、
相互に自転車の貸し出しや返却ができる「広域レンタサイクル事業」が行われており、
会津田島駅で借りた自転車を会津下郷駅にて返却、
などという事も可能になっています。
・レンタサイクル受付案内
会津田島駅内「会津高原観光案内所」(TEL:0241-62-2250)
会津下郷駅内「駅カフェ しもごう」(TEL:0241-67-2320)
※冬期はレンタサイクルを行っていませんで要注意
倉ケ崎SL花畑より高原山を背景にAIZUマウントエクスプレスを。
2018年11月24日撮影
イルミネーションとAIZUマウントエクスプレスを。
2018年11月24日撮影
2017年4月21日より運行を開始した東武500系"Revaty"
浅草と南会津を結ぶ新型特急が走り始めて1年半。
新特急効果もまた薄らぎつつある野岩鉄道や会津鉄道の沿線地域。
福島民報にこの様な論説がありました。
・【会津鉄道の健全化】「やる鉄」を応援しよう(12月7日) - 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2018120758109
観光客をさらに呼び込む総合的な目標として、
東武鉄道や野岩鉄道とのさらなる連携強化。
風景や食事・お酒を楽しめる企画列車のさらなる充実など模索する一方で、
設備の老朽化を刷新するための整備費用が大きく伸し掛かかります。
鉄道に限らず地方の公共交通機関の持続的な維持
というは全国的な課題となっている日本。
福島民報の論説の最後から引用ですが、
冬の積雪時には、
始発の数時間前から除雪や線路の確認などを行い、ほとんど運休のない環境を整えている。
こうした鉄道マンの労苦には、頭の下がる思いだ。
地域住民全体がこうした陰の努力を理解し、自治体負担の意味を考える必要がある。
滅多なことでは運休する事は無いとネタにされる程、
沿線地域の方々に大きな信頼を得ている会津鉄道。
もちろん会津という地も魅力的ではあるのですが、
頑張っているなぁ…という身近な感じが好んで訪れる理由の一つであったりします。
来年2019年はレンタサイクルで沿線を巡ってみたいですなー。