たなあげ

テーマ:

にっきとはっかが並んで背の高い本棚に乗った。棚上げ猫だ。そもそもはガス会社の人が点検に来たので、大慌てで棚の上に逃げたのだが、どうも居心地が良かったようで、二匹して、得意満面の様子。(この家に来たばかりの時もこんなポーズで写っていた。懐かしいアングル。)

 

 

棚の上でも自由奔放なのは相変わらず。にっきがはっかにケンカを売っているわけではなく、伸びをして大きな欠伸をした表紙に片手をこぶしの様に突き出した。はっかは「あらねむいの?」という表情でにっきを見ている。

 

 

おまけにもう一枚。にっきのみみが面白い。猫の耳は左右必ずしも対称形になっているわけではないらしい。どういうシグナルなのだろう。表情は笑顔に見える。首輪は洗ってやったばかりなので、サッパリしている(といってもここからではわからないね)。

 

 

一匹で好きにしているならいいけれど、にっきが「あそぼうよ」と寄ってくると、「すきにしてて、わたしはいいわ」という感じですり抜けていくはっか。ちょっと愛想がなかった。

 

 

「おや~、にんげんしたにいるとちいさいな。ねこのほうがたかいところにのぼれるよ」と見下ろすにっき。最初にここに登った時には降り方が分からなくて、こわごわじっとしていたのが、嘘のよう。今では、何度でも駆け上がり駆け降りる。

 

 

大きな目を開いて、まじまじとどこかを見ているはっか。なかなか棚の下ではこんなアングルからはっかを撮ることが出来ないので、人間シニアは大喜び。早速パチリ。高いところにいるはっかは動じず「いくらでもとれば」のスタンス。

 

 

そこへいくとにっきは、ポートレートを撮ろうかなんて言う人間の邪心に付き合うわけもなく、片足を高く上げて、毛並みのお手入れ。「どこからどこまでもきれいにするのがねこのおつとめよ」だなんて、感心なこと。

 

 

棚から棚へ。今度は本棚の正面にあるケージのてっぺんに上ったはっか。「ここならゆったりできるわ。にっきちゃんここに上るのあんまりとくいじゃないのよね」と思っているのかどうか。落ち着き払っている。

 

 

さらにクローズアップしてみると、ちょっと難しい顔になっている。ここで沈思黙考タイムに入ろうと思っていたのに、人間たらやかましいわね--の表情か。新調した首輪の星飾りがキラリと光る。

 

 

さて、これは近所のお宅の飾り窓にいる猫。道行く人は、「おや、猫だ」と言いながら、眺めてゆく。ずっと前から、このおうちの看板猫。我が家に猫が来る前は、人間シニアもジュニアもこのお宅の前を通るたびに「今日は猫いるかしら?」といつも楽しみにしていた。久しぶりに、元気な姿が見られて嬉しい。、

 

 

さらに少し先へ行くと用水べりに「せんだん」の木がある。背の高いのもあれば、こんな風に川辺に伸びる若木もある。どちらにも今、薄いフジ色の花が咲いている。猫を見たり、花を見たり、人間はきょろきょろしながら歩くのが好きだ。猫たちはじっと落ち着いて座っているのが得意だ。今更ながら、猫と人は大分違う。

 

おしくら

テーマ:

猫たちは体のどこかを触れあっていると安心するのか、わざわざお尻を向けあって、おしくらまんじゅうしているように座っている。何もテーブルの上でなくてもよさそうなのに。餌を食べてそろそろ眠くなっている。

 

 

はっかは椅子の上に置いた猫ベッドをほぼ独占状態。もうこんなものは暑苦しくなってきたのではないかと思うのだが、フリース地は気持ちがよいのだろう。ワンシーズン使い込んだらジャブジャブ洗いたいところ。そんなことをしたら、縮んでしまうだろうか。

 

 

宅配のお届け物が来ると、真っ先に背の高い本棚の上に退避するにっき。確かにここは人間の手の届かないところだから、安全地帯だ。上からこわごわ見下ろしている。猫たちは相変わらず外からくる人を警戒し続けている。

 

 

猫ベッドは必ずしも安全地帯とは言い難いものの、この中に納まっていると安心するのだろう。ベッドの中からキリっとあたりを睨むはっか。ここに入っているときには、人間たちもあまり手を出さない。「じゃましないでね」ビームが飛んでくる。

 

 

台所でいたずらして、人間ジュニアに捕獲されたにっき。しばらくケージに入っていてもらおう。そうなることは分かっているはずなのに、特に嫌がる風もなく抱えられてきょときょとしている。一日に何度かは、理由をつけて人間は猫を抱え上げる。

 

 

さすがにこちらは、「聖域」にいるところを邪魔されて嬉しくない顔のはっか。(牙のような歯が見えている。)床に散らばっていたぬいぐるみのおもちゃを猫ベッドに放り込んでおいたら、ちょうど子猫のようになった。(ちょっとやらせっぽい。)

 

 

またまた本棚の上に並べて置いた釣り竿猫じゃらしを物色するにっき。びよ~んと体を伸ばして、期待に満ちた後姿だ。一本選べないときには、まとめて三本全部落とす。凄まじい音がする。

 

 

草むしりをさぼっている庭には、次から次へといろいろな草花が伸びてくる。目下、ドクダミが全盛期を迎えつつある。黄色い花菖蒲(?)は飲み込まれてしまったようだ。猫フェンスを立てて、空気を入れ替えるたびに、「明日こそ草むしりだ!」と人間シニアは決心するのだが...。

 

 

居間にある猫道に潜むにっき。たまたま家具とキッチンカウンターの間にできた隙間が猫たちにとっては格好の通路兼隠れ場所になっている。この細い道を猛スピードで二匹は駆け抜けていく。にっきははっかの動きを警戒しながら見ている。すぐに二匹は入れ替わる。

 

 

お腹がいっぱいになれば二匹は体もなく眠り込む。眠っている猫は珍しくもなんともないはずなのに、人間は毎度感心して写真を撮る。よくまあこんなに眠れるものだ。気持ちよさそうだなあと。

 

 

猫の眠る姿は、安心と安寧の凝縮形に見える。一塊の毛玉になってかすかに寝息を立てている猫たちの平和が人間にも伝染する。人間たちはそっと部屋を出る。柔らかな猫の印象を心に潜めて。

 

 

二匹はこんな具合に隣り合わせの椅子を一つづつ占領して眠っている。猫たちが一生を過ごすはずの空間は狭くもあり、無限大でもある。猫たちには比較の対象がないという意味で。ここで二匹が幸せでありますように。

 

よこむき

テーマ:

強い視線の猫二匹。

怒っているわけではなかろうが、笑ってはいないようだ。

「なにとってるの?またしゃしんなの?」とちょっと責めているのかも。

(「あなたたちが素敵だからよ」と言っても意味不明だろうな。)

 

 

正面を向いていなくても、横向きもまた良い。どこか遠くを見ている。開いている窓の外だろう。二匹の耳もピンとして、あたりを探っている。凛々しい猫の表情は、ただ愛らしい甘い顔よりよほど興味深い。野性味が走る。

 

 

向き合ったにっきとはっかは、激突寸前。さっきまで互いを優しく舐めあっていたのに、接近しすぎた反動で、バーンと両者飛び去ることに。両手と鼻先に走る緊張。

 

 

かと思うと、長椅子の上のにっきは下にいるはっかを挑発するようにひっくり返ってみたり、のぞき込んでみたり。猫同士にも駆け引きがある。

 

 

 

ネーブルオレンジの向こうで眠そうなにっき。(これは色のコントラストが面白くてつい撮った一枚。)まるでモデル猫だ。

 

 

はっかの寝顔は天下一品(だと人間シニアは常々思っている)。それはそれは、気持ちよさそうに眠るのである。熟睡状態のときは、傍へ寄っても微動だにしない。こちらも思う存分観察させてもらう。

 

 

アップでもう一枚。よだれでもたらしそうな塩梅。こんなに自由気ままにいつでもどこでも眠れたら、天下泰平。悩みなんかないのだろうな。(いや、猫には猫の思いがあるのかもしれないが。)

 

 

にっきが台所の隅にある腰掛の下に入り込んだ。人間が料理するのを飽きずに眺め、まな板の上から何かちょっとでも落とすと、すわっと駆け寄る。人間が素早く察知して口に入れそうになっているものを取り上げると、不満そうな残念そうな顔になる。「どうして?わるいことしてないよ。おちてたんだもん」と言いたげに。

 

 

テーブルの下から上を見上げているはっか。たいへん賢そうな顔をしている。これまたテーブルから何かが落ちてくるのではないかと、待機している。人間は間違っても食べこぼしなど、許されなくなった。食事本番の時には猫たちをケージに入れるのだが、「ちょっとお茶」くらいの時には、猫は自由にしている。目を光らせながら。

 

 

「ふふふ~ん。みてるもんね。なんかたべてたでしょ。しってるよ」と言いたげなにっき。猫と共存することは、入り乱れて暮らすことでもあるけれど、猫は猫、人は人の一線は互いに譲れない。そのボーダーラインでの攻防がまた面白い。

 

 

台所パトロール隊。人間は何も落としていないことを確認しているつもりだが、時たま、見落としもある。二匹が立ち止まってクンクンしたら、即座に駆け付ける。

 

 

「きょうもにんげんはなんにもおやつくれなかったわね。」

「つまんないわよね。おやつかくしてるのよ。しってるんだから。」

にっきとはっかの表情は、いかようにも解釈できる。たまにわけもなく抱き上げるのを許してくれる、たいへん殊勝な猫たちである。嫌な時には、あっさりと腕の中から飛び出していく素直な猫たちでもある。猫との暮らしはあたたかい。

 

 

人間はたまに広い景色が見たくなる。これは隅田川を勝鬨橋の上から見た風景。左をガラス窓で覆われた観光船が行く。快晴とは言い難かったが、夏が近いのを感じさせる水面だった。

 

 

右端の桟橋は嘗て築地市場に直結していた。市場は既に豊洲へ移転してしまい、建物にもどんどん解体作業が進む。それでも勝鬨橋から眺める隅田川の風景はずっと残るだろう。残さなくては。

 

 

そして、武蔵野の雑木林には今、エゴの花が満開だ。美しい5月。猫たちもこのさわやかな季節を十分味わっているに違いない。

 

ともあれ

テーマ:

「こんにちは、はっかです。ごきげんいかがですか。わたしはあいかわらずです~♪ねむって、おきて、あそんで、たべて、といれにいって、にっきとおっかけっこして、けがわのおていれしています。」

 

はっかが正面からじっと見つめていた。相変わらず美しい。我が家に来てからほぼ10か月が経過しようとしている。なにはともあれ、にっきとはっかが病気にもかからず、怪我もせず、元気に過ごしていてくれるのは本当にありがたい。

 

 

「はろ~、にっきです。ごはんたべすぎないから、おやつもなかなかもらえないから、おっきくならないのかな。うちのひとたち、あたしのこと、ちびくんとかいってる。」とはいえ、元気元気のにっき坊。(女の子ですが。)

 

 

寝る子は育つ。眠る猫も育つのでは?はっかは我が家に来た当時より少し丸みを帯びたようだ。だが、一昨日人間ジュニアとシニアが何度もブラッシングをしたら、最初嫌がる素振りをしていたはっかもおとなしくなり、たくさんの抜け毛が出た。そのせいか、何となくすっきりしたような気がしなくもない。長い前足を伸ばして眠る姿も魅力的。

 

 

春になると、猫の眠る姿は冬の丸まり方とちょっと違うように見える。にっきもはっかも手足を思い切り伸ばすようになった。熱をこもらせない工夫なのだろうか?猫にもいろいろな寝相があるらしい。

 

 

シンクロキャットは相変わらず。かなり離れているのに、とても似たような格好をしている。なんとなく、にっきの方が骨ばった骨格をしているようにも見えるけれど。はっかのおなかのたるみはご愛敬。(スッキリしたかもと言ったばかりなのに。)

 

 

何故わざわざくっつくのだろう。はっかにはその気がなくても、にっきがくっついていくに違いないのだけれど。やはり甘えているのだろうか。「はっかちゃん、あなたはにっきのお母さんなの?それともお姉さん?ただのお友達なのかしら?」などと聞いてみる。

 

 

おそらく一歳か二歳の違いなのではないかと思われる二匹。どう比べてもにっきが子供っぽい。なんでも遊びにしてしまう。そして仕草があどけない。年がら年中楽しそうだ。

 

 

そこへ行くと、はっかは慎重かつ用心深い。物陰に潜むことも多く、あたりをうかがう様子は、にっきの天真爛漫さとは異なる。だからその分、自分から人間に甘えてすり寄ってくるときは、今でも意外な感じがする。その頻度が少し増えてきたかもしれない。

 

 

大抵はにっきがはっかを追いかけ回すパターンが多いが、たまにはっかが猛烈な勢いでにっきを追い詰めることがある。情け容赦なく追いかけられて、にっきは小さくなる。睨み合いをしてもそういう場合は、はっかに妥協がない。

 

 

まるで「いいかげんにしなさい。ゆるしませんよ」と言っているような顔つきのはっか。「だって、だって...」と言い訳しているようなにっき。僅かな歳の差には、二匹のメンタリティーや行動を決定づける背景があるのだろうか。猫の個性が際立つ。

 

 

何をしてもコミカルなにっき。新聞を読む人間の邪魔をするので、「あっちへ行きなさい」と言っても聞くわけがなく、益々大胆に踏ん張る。めくったページをそのまま身にまとって人間を見返すにっき。根競べというべきか。

 

 

全身の丸みに比べて手足の細いはっか。座っているときはどっしりしているように見えるが、動く様子はとてもしなやか。この真面目くさった顔がなんとも愉快。「はっかちゃん!」と呼び掛けると、たまに小さな声で「にゃ」と言う。

 

 

でも、シリアスなばかりではない。はっかを見ていると、しばしば自分の手を舐めている。見られていることに気付いて、ふっとその動作を止めたときの表情はやっぱりコミカルだ。人間シニアは、「いいキャラクターしてる!」とほくそ笑む。

 

 

はてさて、気が付くといつの間にやら二匹は猫ベッドで団子になっている。にっきが一所懸命目を閉じて眠っている様子も、ちょっぴり窮屈そうに体を曲げて眠るはっかも気持ちよさそうだ。二匹が安眠をむさぼる様子を見るだけで、人間たちは安堵のため息をつく。

 

 

こちら近所の三匹の猫たち。仲良く台の上でお食事タイム。同じお宅の庭にもう一匹、ちょっと離れてうずくまっている猫もいる。四匹で乗るにはこの台は少し狭いのか。それとも何か理由があって一匹別なのか、通りがかりの人間には知る由もない。それぞれの猫事情があるのだろう。

 

 

同じ頃、公園では本日も犬たちの散歩集会。犬の数と同数の人間たち。賑やかに挨拶しあっている。猫同士が集会をするとしたら、そこには人間はいないだろう。犬と猫では文化(?)が大分違うようだ。

 

 

遠くから見たら、何の花だか分らなかった。近寄ってみると満開のポピー。公園も花も家猫には無縁だけれど、ともあれ季節の色彩を添えておこう。

 

かたまり

テーマ:

猫は年がら年中眠ってばかりいるのだから、取り立てて「春眠暁を覚えず」なんて言わなくてもいいようなものだけれど、あんまり気持ちよさそうに眠るものだから、人間は羨望も込めて猫の寝顔を見つめる。両腕を広げて肉球も晒してはっかは出窓のキルトの上でぐっすり。

 

 

タオルを巻いた椅子の座布団の上で、昼間から熟睡するにっき。髭と耳は起きているのだろうか。だが、近寄ってもビクともしないところを見ると、深く眠っているのだろう。結構、結構。

 

 

はっかの肉球は前足も後ろ足も同じように見えて、やはりちょっと違うようだ。ハンコをぺたんと押してみたくなる。今朝方は、何を思ったのか、新聞を読んでいる人間シニアの膝にひょいっと乗った。(そんなことは初めて。)だんだんぬくもりが伝わってくる。読み終わったとき「さ、おしまい。立つわよ」と言ったら、またひょいっと降りた。気配を察知したのだろうが、まるで言葉を解するように。

 

 

にっきはもっと大胆で、人間の足も膝も自分の通り道にあれば、平気で乗り越えたり乗っかったりする。長椅子に座っている人間シニアを、片手でちょんちょん突いて「ごはんのじかんじゃない?」と語りかけたり(?)「しんぶんじゃま」と胸やお腹に飛び乗ったり、傍若無人もいいところ。

 

 

猫ベッドの中で、お祈りしているようなはっか。実は、お腹の下に大好きなまきびしを隠し持っている。それをのぞいて、舐めているらしい。シュシュ型の首輪がとってもお似合い。そろそろ洗濯が必要かもしれない。クリスマスからずっとつけたままだ。

 

 

釣り竿猫じゃらしを二本もゲットして遊んでいるにっき。うまく(?)二本を並行に置いて、カーテンの中から外から、触る。人間が竿を振ってお魚キャッチの飛び跳ね運動をずいぶん繰り返した後なので、平面で楽しむらしい。

 

 

おやおや、はっかの見事な尻尾がにっきの肩にかかっている。「どしたの、はっかちゃん?」と言いたげににっきは見ている。今日のはっかは積極的だ。どうも閉ざされたままの扉に興味があるらしい。「ずっとまえ、ここわたしあけたことあるのよ」と。そう、この細腕で、重い引き戸を開けたのだった。

 

 

だから、こうしてあるかなしかの隙間ににじり寄り、どこかに開く可能性はないかと調べている。にっきのくびが向いている方向には、実はストッパーが挟み込んである。二匹で協力していつかそれを外すのではないかと心配なので、人間たちは何度も何度もそれを深く挟み込んだものだ。猫の潜在能力を甘く見てはいけないだろう。ここに、好奇心の塊二つ。

 

くうかん

テーマ:

にっきが時々ウィンクしているように見えることがある。たいていはどんぐり眼のにっきだが、何かの拍子に、向かって右の目を「シバシバ」する。傍で覗き込んでみると、眼球の端が軽く引きつっているような気がしないでもない。今度アニマルクリニックで診てもらった方がよいだろうか。(にっき自身は何の痛痒も感じていなさそうだけれど。)

 

 

以前は目やにがついていることもあったが、最近のはっかは涼しい顔をしている。大抵はとっても真面目そうな顔をして、沈思黙考を決め込んでいる。そばに寄って「ちょっと触らせてね」と断りを入れてから撫でてみると、ふわふわでうっとりさせてくれる。

 

 

臨戦態勢のにっきを観察すると、もうウィンクどころではない。両目をしっかり見開き、獲物を狙っている。腰を低くして、いつでも飛び出せる。実際、弾丸のようにダッシュする。目にもとまらぬ早業で、部屋の隅から台や椅子を一気に駆け上がって、本棚の上にたどり着くまでせいぜい3秒もあればいい。

 

 

沈思黙考を止めたはっかがまきびしをクンクンしながら、遊ぶ。ぺろぺろなめている。珍しいことだ。さっきまでにっきが遊んでいたおもちゃなので、ふとした隙に奪い去った格好だ。首を伸ばしているところは牛乳瓶のよう。

 

 

並んで爪砥ぎの上に乗ったにっきとはっか。にっきはこれから釣り竿ねこじゃらしを引っ張って下ろそうというところ。どれにしようかなと考えている。ヒラメ型の魚がついているのが一番のお気に入りだが、その時によってうまく選べないこともある。

 

 

にっきの様子を見上げるはっか。どうやら今日は細長い魚が取れそうだ。思いっきり伸びをして手で掴む。ついでにかじってくわえてくる。猫の身体能力全開で、獲物をゲット。お腹のふわふわな毛皮がよく見えている。

 

 

フロアで猫サッカーが始まった。黄色いまきびしが今日のボール。いざとなるとはっかもちゃんとプレー(?)する。大体一匹がドリブルしているところへ、もう一匹が飛び込んでカット。ボールを奪って駆け回る。

 

 

今日のはっかはなかなかボールを放そうとしない。クンクンかいで、転がして、矯めつ眇めつ。物陰でそれをにっきがじっと見ている。折あらばボールを奪い返す魂胆だ。人間は膠着状態のプレーを気長に見物。

 

 

にっきが出てきた。はっかがのんびり回していたボールを奪取。なにしろにっきは首に巻いているものからして、シュシュじゃなくてバンダナだ。アスリートっぽく見える。ダークな弾丸と言おうか。

 

 

はっかはのんびりネズミで遊ぶことにしたらしい。このネズミだっていつボールにされるか分からない。二匹はいろいろなおもちゃを持っている。おとなのようで、こどものようで、人間たちは目を回しながら、歓声を上げる。

 

 

そばに寄ったり離れたり、二匹はうま~く距離を保っている。静かなはっかがたまに弾けていると、愉快だ。にっきもさらに飛び跳ねる。狭い空間を二匹は縦横無尽に動き回って運動している。猫の適応能力に改めて感心してしまう。

 

 

かくて黄金週間も遠くなり、日常が戻ってきた。珍しく晴れた日に、人間たちは海辺に出かけて沿岸クルージングを楽しんだ。ほんのたまに、大海原を見たくなる。猫たちが狭い空間で自足しているのに感心しながら、人間は人間の本性に抗えない。

 

へきれき

テーマ:

人間シニアだって辞書を見なければ「青天の霹靂」なんて、書けやしない。滅多に書く必要もないけれど。それが、今日はその「めったに」が起こった。朝方はのどかで、猫たちも窓辺に寄ってちょうちょがひらひらするのを眺めたり、カラスの声に反応したりしてのんびりしていた。

 

 

午後になったら、一天俄かにかき曇り(晴天だったとはいいがたいけれど)霹靂の襲来。同時に猛烈に屋根や窓をたたく怪しい物音。人間が外に飛び出してみたら、でっかい雹(ひょう)が地面に落ちてきた。あんまり珍しいので、思わずいつもは猫たちを撮るスマホでパシャリ。

 

 

ああびっくりした。「にんげんだって、なんかこわいことがおこったら、つくえのしたにかくれるんでしょ。ねこなんかいつだってつくえのしたがすきよ。ここならこわくない。」とはっかが言っているように見える。

 

 

にっきはあまり隠れるということを知らない。ただびっくりした顔は得意中の得意。ビー玉のような、飴玉のような、どんぐり眼でよく表現する。おまけに耳がビックリマークを思わせるので、よーくわかる。

 

 

はっかは尻尾を雷に向けた避雷針の如く。猫に雷が落ちることもないだろうが、タイミングのよいこと!「う~、ゴロゴロピカーッてなんだろ?」

 

 

はい、もう大丈夫。雹はかなり長い間降り続いたけれど、この気温ではあっという間にとけてしまう。なんといっても今年の連休はピカピカの晴天には恵まれなかった。本日の行楽地や皇居前広場はどうだったのだろう。

 

 

猫たちは外の変化にはお構いなく、室内でシンクロスポーツに勤しむ。誰も掛け声をかけるわけではないのに、両脚を開いて、ペロッ、ペロッ。なかなか呼吸のあったところを披露してくれる。

 

 

それが終われば御覧の通り。やっぱりシンクロで眠り込む。椅子を二脚並べて置いたら、仲良くひとつづつ占領し、同じようなスタイルでクークーと。猫たちは天下泰平の図を描くのが得意だ。

 

 

お腹がいっぱいで、眠りも足りていれば、遊ぶしかない。にっきは釣り竿猫じゃらしをどうやって確保するか画策中。はっかは、遊び道具なんかいらない。好きにするわという表情。なんて気ままな猫たちだろう!

 

 

ほら、三本ぶら下がっているうち、にっきのお気に入りはヒラメ型の魚がついている猫じゃらし。それをピンポイントでゲットするのが上手なの。

 

 

とは言え、三本並んでるから、思いっきり引っ張ればどれかしら落ちてくる。今日の運勢や如何に?

 

 

楽しく遊んだにっきは出窓でご満悦。ちょっとばかり藪にらみ。「なに、なに、どうしたの?ねむくなったかも。」ぴかっ、ゴロゴロは遠ざかり、雨脚も弱くなってきた。

 

 

はっかはテーブルの上で、人間シニアが何か食べているところをじっと観察。「そんなに食べていいの?」って、首をかしげているのかな。人間が猫たちを見ているのか、猫たちに見られているのか、だんだん分からなくなってくる。

 

しっぽだ

テーマ:

人間にはないもの、猫にはもれなくついているもの、それは尻尾だ。猫のアンテナ、ねこのセンサー、そして猫の標識。いや、もっともっと多様な働きをする器官なのだろう。ただのおまけでないことは明らかだ。ケージで餌を食べるとき、にっきはいつも尻尾を垂らしている。無防備なように見えて、実はあたりの様子を感知しているようにも見える。人間から見ると、垂れている尻尾はユーモラスだが、人間の若者がバッグの端にくっつけているお守りやチャームとは全く違うだろう。

 

 

ニャンモックからはみ出しそうなにっき。「あれ~?みんな、なんかたべてるよ」と人間の方を見るにっきの尻尾がモックの端からのぞいている。モックの外に出していても、不安ではないらしい。(引っ張ったらどんなことになるか?)

 

 

レースのカーテンの奥にいるにっきを、はっかが外側から見ている。はっかの尻尾はピンと立って、緊張感が漂う。下手に傍に寄ると、面倒だぞと警戒しているのだろうか。世の中にはもっとずっと長い尻尾の猫もたくさんいるが、尻尾の長さと猫のステータスは関係ないのだろうな。(どれほど表情豊かな尻尾であるかの方がきっと重要。)

 

 

フロアにごろんとして両腕を構えたにっき。目指すおもちゃを見ている。足を軽く曲げて、尻尾は折りたたんで、いつでも態勢を変えられる状態にあるようだ。瞳が大きく見開かれ、口元も挑戦的だ。耳も寝転がっている割には、前方の情報キャッチを感じさせる。トラ縞模様がクリアだ。

 

 

人間が紐を引っ張るネズミのぬいぐるみの鼻面をにっきは捕らえた。ギラギラした瞳で、「はなさないよ」と言っているようだ。

 

 

そばに寄るネズミを、じっと見下ろすはっか。ぬいぐるみとは言え、長い尻尾がリアルだ。はっかの尻尾は半分体に巻き付けられている。下を向いた両耳が関心の対象に集中している。もっともこのネズミは、自分で動くわけではないから、攻撃のし甲斐はなかろうが。

 

 

にっきとはっかの真ん中に登場するネズミ。それぞれの態勢が個性的。フェイクマウスとは言え、紐のおかげで猫たちにはハンティングのターゲットになりうる。いっちょ前の尻尾が猫たちにアピールしている。

 

 

はっかがネズミの尻尾を捕らえた。ねずみはでかい目玉でにっきをにらんでいる。毎日一度はこのネズミが登場するので、猫たちはその度にファイティングポーズをとる。釣り竿猫じゃらしの先についている魚のフィギュアへの反応と少し違うのが面白い。

 

 

追っかけっこにも飽きて、疲れたにっきははっかに先んじて猫ベッドにもぐりこむ。尻尾は体に巻き付けて。目も半分しか開いていない。ベッドのへりにそっと口先を載せているところは、昨夜のはっかによく似ている。一日の活動を収束させるときの猫は、縮こまるらしい。

 

 

爪砥ぎボードに箱を作るはっか。これまた体の下に尻尾を収めている。にゃごにゃご甘えて台所にいる人間にすり寄ってくるときには体も尻尾も人間にタッチさせて、ふわふわ攻撃をするけれど、眠くなればもう人間になんか関心はない。こういう時のはっかに触るのは躊躇われる。ましてや尻尾に触るなんてもってのほか。尻尾は猫のプライバシーそのものだ。

 

ゆったり

テーマ:

猫が寝ていてもニュースにはならない。猫は寝てばかりいるのだから。だからこそ、人間は猫の寝そべり方や、丸まり方、猫同士の寝場所争いなどに、注目してしまう。全くミクロな世界である。

 

 

猫団子はちっとも珍しくない(と思う)。だが、本日のにっきはどうも居心地がよくないらしい。はっかは椅子の上の猫ベッドにゆったり収まっているのだけれど、にっきはピタッと来なかったらしい。眠くない顔をしている。

 

 

小さなネズミ(のぬいぐるみ)をはっかに見せたら、ひょいとつかんで離さない。人間が取り上げようとしたら、パンチを食らった。にっきが取りに来た時も、叩かれた。のんびりしているように見えて、はっかはかなり強硬だ。

 

 

「なんかさ、はっかちゃんこわいんだよ。ねずみかしてくれない」と思っているのか、にっきは猫ベッドの周辺で静かに遊んでいる。にっきが釣り竿猫じゃらしで跳ね回っているときも、はっかはベッドから出てこなかった。

 

 

時々はっかを見に行くと、涼しい顔であっちを見たりこっちをみたり。悠然としたものだ。その表情がなんともスッキリしているので、人間は惹きつけられる。口元のラインもなかなか美しい。(ほらね、やっぱりミクロの世界でしょ?)

 

 

「つまんない。はっかちゃんあそばないんだもん。ねずみかしてもらおうとしたらぺしってされたし」とにっきはちょっと拗ね顔。もちろんそれは人間の勝手な解釈で、にっきはそれなりに充足しているのかもしれない。(にっきはとっても表情豊か。)

 

 

にっきはそっとはっかの様子を見に来る。はっかもにっきの出方をじっと見ている。ここでにっきが手を出すと、はっかは容赦なく、しっし!と追い払う。強引に飛び込めば、否応なく場所を開けてくれるのかもしれないけれど、にっきも落ち着く気は未だなさそうだ。

 

 

はっかはネズミのぬいぐるみを放さない。両手でしっかり抱えている。眠たそうな目をしているが、まだしばらくはこのままのんびりを決め込むらしい。人間がそばに寄っても我関せず。そのゆったりぶりが気持ち良さそうなので、人間もそばではっかを眺めながらゆったりしている。

 

 

「なんでみんなそっちにいるの?はっかちゃんねそべってるだけなのに、なんでほめられてるの?ねずみとったし、いじわるじゃない」とにっきは不審そうに(?)振り返る。人間がにっきに関心を払わないわけではなく、両方の猫を見比べて楽しんでいるだけなのだけれど。

 

 

ほらまた来た。にっきはやっぱりはっかが気になる。はっかはふ~んと横を向いて、知らん顔。ねずみはしっかり押さえている。にっきも行ったり来たり忙しい。やはりはっかのことを放っておけないらしい。

 

 

いよいよ眠くなったのか、はっかは顎をベッドのへりに乗せて、トロトロし始めた。未だ耳がピンと立っているので、あたりの気配には注意を払っているのだろう。つい先ごろまでこのベッドは肘掛椅子の下に押し込んであったので、はっかが一匹でベッドにもぐりこんだ後、どうしているのか分からなかった。こうして明るいところにベッドを置いたら、くつろぐ様子がよく見える。

 

 

「いいもん、あたしはいっぴきであそんでるもん。まだねむくないもん」とにっきは皆に背を向ける。棚の上の釣り竿に興味があるが、今日は届きそうもない。「さっきずいぶん跳ね回って遊んだからもういいよね」と人間が勝手に片付けてしまったのだった。「まっ、しょがないか。」どうやらゆったり猫に一本取られたおはねちゃん。とってもミクロな猫ワールドでした。

 

あしたは

テーマ:

はっかが一番好きなTV番組は何といっても天気予報。「あしたはどんなおてんきかな~?」と画面の前に陣取ってじっと見る。雨マークも雲のマークもとってもきれい。くるくる入れ替わるからさすがのはっかも面食らう。それでも、このようなものに全然関心を示さないにっきを尻目に、熱心なこと。

 

 

「あめとかはれとか、ねこにはかんけーないよねー。だってずっとおうちにいるんだもん」と正論のにっき。だけど、あなたの髭は天気予報ができるんじゃなかったっけ?猫が顔を撫でてると雨とか、確か、昔から猫の天気予報ってあったよね?

 

 

出ました、はっかちゃんのアクティブ予報。画面のお姉さんよりずっと大きなはっか。お姉さんの指示棒を捕らえました!「かしてよ、そのぼう。わたしがかわりにおしえてあげる」といっているような、大胆な姿勢。

 

 

ほうら、にっきとはっかの天気予報に対する姿勢の違いが、この画像の左右に分かれている。あくまで研究熱心なはっかと、我関せずと居眠りをするにっき。猫の学校があったなら、二匹は両極端の生徒になることだろう。(学校なんかなくてよかった、にっきとはっか。)

 

 

それにしても、この貫禄。決して体重が重すぎるわけではないのだけれど、ふくよかと言おうか幅広と言おうか、はっかには存在感がある。たいへん手入れの良い毛並みなので、このポーズを見て触らずにいられる人は珍しいだろうと、人間シニアは思う。

 

 

「あらそう?あたしはどう?」にっきだって、良い毛並み。にっきも人間が撫でるのを嫌がらない。人間ジュニアなど、にっきのぺろぺろ攻撃に会った後、慌てず騒がず舐められた手の甲をにっきの背中で拭いている。かくてますます艶めくにっきの毛皮である。

 

 

はっかの毛皮は二色だと思っていたが、よくよく観察すると黒と白と、ライトベージュの三色と言った方がいい。おまけに耳の内側はピンクだし、口元も同様。忘れちゃいけないのは、グリーンの瞳。思う以上にカラフルなのだった。じっと見つめるその目は本当に妖しい。

 

 

上目遣いがうまいのは、にっきも同じ。猫は人間のすきを窺って上目遣いになるのか、それとも観察眼が鋭くこのような顔つきになるものか、人間はいつも戸惑う。こんな目つきで睨まれると、いや見つめられると、思わず話しかけてしまう。「なあに?どうしたの?」すると「ニャーオ」という返事が返ってくることもあり、どぎまぎしてしまう。

 

 

その目を「ビー玉みたい」と言う人もいれば、「翡翠のよう」という人もいる。横から見ると透き通っていて、たいへん美しい。猫の、この目が人間にマジックをかけるのだろう。

 

 

猫たちの横顔も雄弁だ。耳を伏せ気味にして、横目ではっかに見据えられたら、さしものにっきもおとなしくなる。にっきが何度か後ろからはっかの背中を鼻先で突いたらこんな目で見返されたのだった。猫たちのもの言う瞳。さて元号が変わる、明日のお天気は?