釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~ -138ページ目

今度は「仏教と女」特集(「サンガジャパン」VOL4)

がんばってる仏教出版社サンガからニュースメールがきました。

季刊誌「サンガジャパン」の最新号は、「仏教と女」特集だそうです。


仏教には、今の基準から見るといわゆる女性差別的な要素も多分にあって、

それをあえて取り上げるヤブヘビも辞さない姿勢は立派なもんだと思います。


現代みたいに平等思想がなくても、昔なんだからしゃあないよね、

と私なんかは気軽に考えてしまうのですが

古代インド時代としては、お釈迦さまは女をちゃんと尊重してますしね。


でも、仏教とジェンダー問題というのはいろいろややこしいみたいなので

今号も楽しみです。


釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~


しかし、出家してスキンヘッドにする勇気はないな~。

=============以下、メールコピペ============


『サンガジャパン Vol.4』
サンガジャパン編集部 [編]
定価:本体1800円+税
ISBN9784904507728 C0015
発売日:2011年1月1日
http://amzn.to/eX2jjb
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今回の特集は女性です。仏教で説かれる男女論をスマナサーラ長老が解説し、さらにさまざまな論客による女性への考察が含まれております。
とりわけプラムビレッジ(フランス)から来日されたシスター(尼僧)のインタビューが必見です。
彼女達が何故、出家を選んだのか。それぞれの人生を歩んできた彼女達が仏教と出会う。その道を選ぶということ。とても興味深いお話です。
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【特集】「仏教と女」
アルボムッレ・スマナサーラ、江原通子、正木晃、架神恭介、村井幸三、金山悦子、中川大地、天野和公
【連載】
宮崎哲弥×勝本華蓮『問いかけの本源へ』
藤本晃『神通力って何?』 
佐藤哲朗『パーリ三蔵読破への道』 
松永太郎
【寄稿】
鎌田實、石飛道子、松下弓月、青江覚峰
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「解脱花」ってどんな花ですか?(世記経「忉利天品」)

『現代語訳 阿含経典 長阿含』も、残りわずかになってきました。

第六巻に入っている『世記経』の「忉利天品(とうりてんぼん)」。


忉利天は須弥山の頂上にある天です。
三十三天とも呼び、要はヴァーダの神話に登場する古代インドの神を
33に整理して、みなさんがここに住んでいるとしたようです。
忉利天を仕切ってるのは帝釈天。


「忉利天品」は、この天の様子を描写したもので、
仏教というよりバラモン的世界のありようが雑多に述べられているかんじです。


で、水中や陸上にさまざまな花が咲いているのですが、
陸に咲いているとされる花で、ぜひ見てみたいものがありました。

その名も「解脱花」!


原語はS.atimuktakaで、「完全に解放された」の意味なので、
漢訳では「解脱花」と意訳されています。

注を見ると、「和名はキントラノキオ科ホザキサルノオ

白い花の咲く喬木」とあるのですが、
「ホザキサルノオ」って聞いたことあります?
ググッても画像が発見できず・・・。


で、ホザキサルノオ(別名ウスバサルノオ)が
英文名Hiptage benghalensis(中国名で猿尾藤)らしいので
それで検索してみると、こんな植物でした。


釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~

釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~  


「解脱花」という、なんとも有難い名前の花を一度見てみたい。
でも、インドや東南アジアなど暑いところの植物で
日本では沖縄ぐらいしかないようですね。


ちなみに、前にも書いた『仏典の植物』(77年、八坂書房)
という本には、この解脱花もちゃんと出ている様子。
名著と思われますが、絶版のうえ、写真が白黒らしいんです
・・。


釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~



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お釈迦さまがいう「親友」とは(シンガーラへの教え)

南伝仏教、テーラワーダ仏教は、
出家者中心の教えであって、在家はあんまり相手にしていない、
なんてことを言われるのですが、お釈迦さまは、
在家向けの「世俗倫理」も説いてないわけではありません。

原始仏典にポロポロと出てきていたそれらの教えを
ある時期に体系化したのが「シンガーラへの教え」というパーリ語仏典です。

この現代語訳は書籍としてじゃ出てないみたいですね?


これは資産者シンガーラに世俗の戒を説くものですが、
「収入の4分の1は貯金しろよ」など、とっても実践的。
日々働いて家族を養う在家にむちゃぶりはせず、
出家と在家のなすべき行いをはっきりわけたのですねー。
そこがお釈迦様の偉大なところだと思うけれども、同時に、
後の大乗仏教運動の人がムカつく点でもあったのでしょう。


父母や妻へのふるまいなど、いろいろ書いてある
「シンガーラへの教え」ですが、
友人についての教えが印象に残りました。

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次の4種類は敵であって、友に似たものにすぎない、と知るべきである。
1)何ものでも取っていく人
2)ことばだけの人
3)甘言を語る人
4)遊蕩の仲間

は敵であって、友に似たものにすぎない、と知るべきである。

これらの4種類の友人は親友であると知るべきである。


1)助けてくれる友
2)苦しいときも楽しいときも一様に友である人
3)ためを思って話してくれる人
4)同情してくれる友

は親友であると知るべきである。


(中村元訳)

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5世紀にブッダゴーサという偉大な仏教学者がいまして、
パーリ語仏典に詳細な注釈をつけたのですが、いわく、
「ある人が泥酔して道端で倒れているときに、
 その上着や下着が盗まれてはいけないと、
 彼の酔いが醒めるまで横で座っているのが真の友である」と。


酒飲みとしては身につまされるなあ。



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