前回の記事は、こちら─、
『 プログラマーって、こんなに華がない職業だったっけ!? 』
私も、もうソフトエンジニアとしては、
中堅と呼ばれる世代に差し掛かってしまったが、
私の世代で、
ソフトウェアの分野を志した人間であれば、
恐らく『 ウォーゲーム 』(米'83) という映画の、
影響を受けていることは、ほぼ間違いない。
映画『 ウォーゲーム 』というのは─、
いわゆるコンピュータに精通した主人公の、
高校生ハッカー ( クラッカー ) が、
軍司令部のホストコンピュータへの、
バックドアを見つけてしまったことから、
米ソを巻き込んだ騒動を巻き起こすという、
元祖ハッカーお騒がせ (!?) 映画の、
金字塔とでも言うべき作品で、
当時─、
まだ、コンピュータの「 コ 」の字も知らなかった、
小学生の私は、ただならぬ関心を持って、
幾度となく観返したものだ。
しかし─、
その後、順調に (!?) 大学で情報分野を専攻し、
さらに─、
その後も、順調に (!?) プログラムを書いて、
飯を食う仕事にも就いては来たものの、
少なくとも─、
自分の周囲で、実際に映画や小説に描かれて来たような、
ハッカーを体現して行った人間を私は知らない。
それ故に─、
映画等で描かれる "ハッカー" とは、
かくも罪な存在であるとも思える。
もちろん─、
それは、ハッキング ( クラッキング ) という行為自体が、
違法であるという事実は言うまでもないことなのだが
私が思うに─、
それは、ソフトウェア業界におけるヒエラルキーに、
起因しているようにも思える。
どんな業界でも、そうだと思うが、
外部から眺めた印象と、実際の内部の実情とは、
少々、状況が異なるということは少なくない。
( 次回へつづく... )
『 業界を支えている者たちは常に見えないところにいる!? 』