最近は、もっぱらサイバーセキュリティをテーマにした、
小説やノンフィクションに目を通している。
日本のサイバーセキュリティは、
世界に比べて立ち遅れていると言われて久しい。
私も、正直、こういった分野は専門ではないのだが、
しかし─、
一応は、ソフト開発の現場で、
身を立ててきたエンジニアである。
専門家の視点でコメント出来る部類の、
人種とも言えるだろう。
そういう点で述べさせていただくなら─、
以前は、"魔法使い" 的に描かれがちだった、
ハッカーというものを、
比較的リアルに描いた良作も、
ちょくちょく出て来ており、
なかなか─、
エキサイティングな読書体験を、
楽しませていただいているというところだ。
こと─、
ハッカーやサイバーセキュリティという題材は、
小説や映画のネタとしても、非常に相性が良い。
そういう点で言うと─、
近年、話題になった小説のジャンルに、
「 半沢直樹 」シリーズや『 下町ロケット 』といった、
泥臭いビジネスの現場を描いた、一連の、
良作などが挙げられるかと思うが、
恋愛等にフォーカスしない純然たるビジネスの現場でも、
なかなかどうして、ドラマになるものだと、
一種のイノベーションを感じたものだったが…、
そうだとしても─、
販売管理ソフトのオーダー開発に奔走する、
中堅ソフト会社の SE では、
物語の主人公としては、
あまりにも華に乏しいのは事実だろう。
私も、もうソフトエンジニアとしては、
中堅と呼ばれる世代に差し掛かってしまったが、
私の世代で、ソフトウェアの分野を志した人間であれば、
恐らく『 ウ〇ーゲー〇 』(米'83) という映画の、
影響を受けていることは、ほぼ間違いない。
( 次回へつづく... )
『 サイバーセキュリティは誰もが一度はかかる熱病!? 』