| 壁 |д･)さて、本日のこちら。
１７１７１さまからのリクエスト……を、大幅に捻じ曲げこじつけたもので
４年ほど前に書いていた、誰ぞか覚えていてくださいますでしょうか？な感じのなかなかに古めな
矯正恋愛ラブゲーム。前編→中編→後編→強制恋愛ラブゲーム。→強制恋愛ラブゲーム。前編→中編★→後編
↑のきょうせいれんあいシリーズなつもりなものだったりします。
ほんと、正確にはリクエストにお応え出来てないものだったりしやす。ごめんなさい。
_:(´ཀ`」 ∠):
✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄
そろーりそろーり。
背中をぺったりと壁に張り付かせながらもキョドキョドと周囲を見回す、そんな怪しさ満載な彼女の姿にオノマトペを付けるならばきっとそんな感じになるだろう。
「……騙された。おかしいと思ったのよ、ミューズが待ってるだなんて！芸能人にあるまじきすっぴんだろうが、少しくらいシワシワな服だろうがなんだろうが着の身着のまま逃げておけば良かったのにぃぃぃ。あぁ、もう捨て犬わんこな蓮之介に騙されたばっかりにっ！！」
口の中でそう呟くのはタレント兼女優。
美の魔術師に施されたメイクにふわりとハーフアップに編み込まれた栗色の髪とミントグリーンのレースワンピがチャーミングで上品な彼女の魅力を引き出すかのようによく似合っている……まぁ、コソ泥かもしくは必至に逃亡中の小動物といった行動のせいで台無し感は拭えないのだけれど。
一方、そんな獲物を視界の端に収めつつ、家主の趣味で廊下に置かれているセト神を象ったなかなかな巨大サイズの大型なオブジェの影に身を潜めている俳優は、少しばかり思い悩んでいた。
どうやってキョーコを捕獲したものか、と。
ここしばらくの間、お試しの恋な男漁りだとかですきあらば密会なデートをしでかそうとするキョーコを、ぎゅうぎゅうの過密スケジュールをこなしなごらも先回りや不意打ちでの横やりを入れては馬の骨を蹴散らしつつ捕獲していた蓮である。
ある意味、キョーコの捕獲においてはお手の物な筈……な、そんな蓮である筈なのだけれど。
現状としては、つい先程より少し進んだ角を曲がったところな壁に張り付いたキョーコとホルス神像の後ろに身を潜めた蓮との距離は、ほんの十数メートルばかり。１９０センチの長身に見合った長いコンパスを活かせば数秒後にはその腕に獲物を捕らえる事が可能だろう。
そう、例えその捕獲の途中で蓮に気付いたキョーコがその人並み外れた身体能力をフル活用した全力ダッシュを決めようとも、余裕でだ。
けれども……と、蓮はちらりと視線を下げる。
フィッシュテールの裾からすらりと伸びた細い脚。チョコレート色のリボンがデザインされたスリングバック、ハイヒールと呼ぶ程の高さではないがヒールのあるそれ。
蓮の記憶に浮かび上がるのは、どこか庇うみたいなぎこちなさで歩くのさえ辛そうにしていたキョーコ。今だって、よくよくと観察してみれば見事なモデルウォークを誇る女優にしてはひょこひょことした動き。
華奢な身体の乙女を相手に無体を強いた自覚のある蓮としては、これ以上無理に身体を酷使しないうちにどうにかキョーコに逃走を諦めてもらいたいところなのだ。
……が、未だにぶつぶつと恨み言を呟き続けているキョーコは逃げ切る気満々といった感じで逃亡経路を模索中の様子。
きっと蓮がほんの少しでもオブジェの影から姿を見せようものなら、今まで以上の勢いで、それこそ脱兎みたいに逃げようとするのだろう。身体の痛みなんて忘れて……
出来るだけキョーコの身体に負担のかからぬように捕獲したいと伺ってはいたが、それもそろそろ限界が近い。
こうなれば短期決戦を狙うべきかと、獲物へと一心不乱に駆け出して抵抗されないように抱え上げてしまおうかなんて蓮がそう考え始めた、そんな時の事だった。
「ひっ……いやぁぁぁぁぁぁ！！」
絹を裂くようなキョーコの悲鳴。蓮が咄嗟にホルス神の像の背後から飛び出すと、キョーコがその腕の中へ必至に逃げ込んで来たのは。
✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄
きょうせいれんあいシリーズってどんな話だったかなぁ？って読み返してみれば……おぉぅ、なんとごーいんぐな蓮さん。と我ながら思ってしまってみたりでしたとさ。
ｧ,､'`( ꒪Д꒪),､'`'`,､
まだ追っかけっこな蓮キョコさんたち。
（＊ΦωΦ）
キョコさんはなぜ逃げたいのか？
悲鳴あげて逃げ込んで来ちゃったのはなんでなのか！？
次回、本番はすぐそこに。←なんのことやら？ないつもどうりののーぷらんにてございまする。
↓拍手ボタンのポエムを新しく『目指すは最強パパ！！』に入れ替えてみたりしております。
よろしければ覗いてみてくださいませ。
↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。
