東京アニメアワードフェスティバル長編コンペディション枠。
●ロシアアニメ「キコリキ:デジャヴュ」の感想。
キコリキ:デジャヴュ
を観てきました。
東京アニメアワードフェスティバルの紹介ページ:http://animefestival.jp/screen/list/2018feature3/
ロシアで人気らしい「スメシャリキ」なるキャラクターの劇場版アニメ。
もともとフラッシュアニメだったのが3Dになったみたいです。
ロシアでどれぐらいの層にウケてるのかとかはあまり詳しくないのですが、中国における「喜羊羊」ぐらいの按配なのかな?
おもちゃとかも出ているみたいですね。知らなかった!
で、問題はこの映画。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと
楽しいには楽しいんだけど・・・
といった、やや不満も残る感じ。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
●子どもも楽しめるド直球ドタバタコメディ映画!
クラッシュは、人の話を聞かないハチャメチャなうさぎ。そんなクラッシュが友達の誕生日のサプライズのために、タイムスリップ旅行社を呼び出して、仲間達をいろんな時代に送り込んでしまった!果たしてクラッシュは全員を元の時代に連れ戻して、払うことができなかった旅行代金を踏み倒すことが出来るのか!?
・・・みたいな話の映画です。
基本的にはドタバタギャグコメディ作品。全部で4つの時代・世界を行き来しながら、仲間を回収していき、雪だるま式に物語もエスカレートしていくといったシンプルに楽しい映画でした。
太古の怪獣みたいな生き物を、中国の世界なところに連れ込んで、追いかけっこするシーンなんかは、「あ、この映画楽しいわ」と素直にポジティブな感覚につつまれました。
展開も無茶苦茶で楽しい・・・んだけど最後はちょっと寂しい結末が用意してあるところもまた憎い。
現地でのキャラクターの立ち位置こそ知りませんが、問題なく楽しめる優良作であったことは間違いない一品でした。
タイムスリップのタイミングがそれぞれ違ったり、こういう部分も面白いですね。
●丸くて可愛いキャラクターデザインはやはり魅力的
あと、単純にキャラクターが可愛いのが非常に魅力的でした。
極端に丸っこい見た目はとってもキャッチーで普通に日本でも放送すればそれなりに人気が出そうだなぁと思っていて観ていました。ちょいちょい毒もあるし、日本でも配信とかしてくれたら嬉しいんですけど、どうなんですかね。
クラッシュのキャラクターは普通にウザかったですけど、TVアニメもあのテンションなんですかね。
●もうちょっと尖った魅力があっても良かったのに・・・
ポップでキャラクターも可愛いし、
楽しい。バランスこそ見事に取れてる。
そんな映画ではありながら「これぞ」という尖った魅力は感じなかったのが残念。
“ロシアのTVアニメの劇場版”という前提で観ればこそ、珍しいものが見れた感じはするのですが、例えばこれが“アメリカのTVアニメの劇場版”ってなると、ややパンチの劣るカートゥーンの及第作ぐらいの印象になってしまう按配の映画でもあると思うのです。
もっと他にはない感覚を与えてくれる味付けが、もう一つ欲しかったなぁとも感じてしまいました。
俗物感を一歩飛び越えられる決定打が欲しかった。
そんな映画でした。
TVアニメキャラだし難しいとこだとは思うけど、5分後のクラッシュを使ったガッツリめの成長劇にしたらもっと面白くなりそう。
とはいえオリジナル作品ばかりが選出されやすい映画祭で、こういったキャラクター作品も上映してくれるTAAF2018のバラエティに富んだラインナップはしっかり評価したいと思います。選出してくれた方に私は拍手を送りたい!
こういったジャンルの作品をTAAFには求めていない、というアニメファンも居るのかもしれないですけど
TVアニメ映画もまた一つのアニメ映画の形でございます。
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