入試科目に「英語」を導入する私立中学校がここ数年で増加しています
その背景には小学校での英語教科化があると考えられます。
小学校の英語教科化は当ブログでも何度か取り上げてきました。
☟結構前から取り上げてきましたので、いくつかご紹介…
今春2020年の首都圏中学入試では、計141校(昨年125校)が「英語(選択)入試」を実施しました。
では、愛知県の私立中学校の状況はどうなっているのか?
2021年度の入試予定をまとめてみました。
「英語(選択)入試」を実施予定なのは次の4校。
数としては少ないですね
国・算・理・社の4科型受験
国・算の2科型受験の他に
国・算・英の英語型受験
国・算・理の3科受験の他に
英・算・英語聞き取り受験
国・算・理・社の4科型受験の他に
国・算・英(筆記・リスニング)受験
国・算の2科型受験の他
国・算・理・社・英の中から2科選択受験
いずれの学校も、「英語」を受験の必須教科にしているわけではありませんが、英語が得意な子にはアドバンテージになるような選抜方式を設けているともいえます。
民間の資格試験活用を含む高大接続の英語改革が加速していれば、小学校の英語教科指導にも一気にその波が押し寄せて、当然ながらその余波が中学受験にも及ぶという見立てもあったのですが、確かに首都圏では英語入試を実施する学校は増えていますが、全国的には今しばらく大きなうねりはなさそうです。
中学受験で英語入試が広がっていくためには、小学校での授業で、ほとんどの子が少なくても基本レベルの入試問題には対応できるくらいの状況を作らなければ、いくら中学受験塾が指導を強化したとしても難しいと私は思います。
そのためには、先ずは方針がしっかり小学校の先生方にまで周知徹底され、子供たちに実際に英語を指導する指導者(先生)の育成、研修が非常に重要になってきます。そのあたりの情報はコロナ渦に紛れてかあまり伝わってきません。
デジタル化の遅れ、英語改革の迷走など、教育界の課題が次々に露になってきますが、これまでのように省庁間、学校間、教職員間での駆け引きや議論ばかりで、課題の解決が相変わらずの先送り主義ならば、一番の犠牲者は混乱のど真ん中に置かれる子供たちです。そんなことで良いわけがありません
もし、中学受験で英語入試が当たり前に実施されるようなときが来るならば、そのときには、アジアでもトップクラスの英語力を育てる学校教育における英語指導のデザインがしっかりと描けていることでしょう。中学校や高校の授業も今とは異なっています。大学受験の英語も4技能を評価するものになっていることでしょう。
私の記憶では下村博文氏が文科大臣だったときに、そうしたメッセージが一番高い温度で発信されていたような気がします。もっともそれは構想段階でしたし、実施段階が近づくにつれてトーンダウンせざるをえない背景や事情は推測できるのですが、それでは結局何も変わらない=何も変えないということになってしまいます。
私たちは、私たちの立場でやるべきことを進めていきます
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