Nコンブログ【NHK全国学校音楽コンクール合唱ファンブログ】 -345ページ目

続・『君は夕焼けを見たか』―作詞・阪田寛夫さんの「解釈」は?

昭和59年度NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部課題曲A
君は夕焼けを見たか
作詞:阪田寛夫、作曲:黒澤吉徳







「君は夕焼けを見たか」
作詞の阪田寛夫さんのコメントがあったので、
要約してご紹介します。

ちなみにこの解釈は阪田さんが
一合唱団員になったつもりでの解釈で、
人それぞれ解釈が違っても良いのだそうです。

ちなみに当時はの「教育音楽」は
出場校の先生方のその年の課題曲についての
座談会記事があったのですが、
「見よ 見よ」の部分の勇ましい感じは、
女声に不利ではないのか、
という意見も出されていました。
(結局、その年は高崎女子が優勝でした。)


君は夕焼けを見たか
野の涯までも染めつくす
穂麦の色のかなしみを見たか

夕焼けは赤いというが、
穂麦色は色彩としては金茶に近い。

それはまた「かなしみ」だとも言っている。

だから普通の夕焼けの体験ではない。


耳をすますと歌が
別れの歌がきこえてくる
うたっているのは誰であろう

その穂麦色の天地の中に立っていると、
別れの歌が聞こえてきた。

子供の頃は夕焼け空を
あるがままに受け止めていた。

この歌詞の「かなしみ」や「別れの歌」は
ただそういうことだけではない。


夕日にむかいさかのぼれば
あどけない日々のかなたへ
雲は君らを迎え入れ
黙って天をさすだろう

夕陽に向かってさかのぼるような、
自分の立っている地球ごと
まるで傾いていくような
不思議な思いに駆られていると・・・

子供である自分と訣別して、
違う世界に入りかけている。


君は夕焼けを見たか
大きなものが傾いて
おわりの焔をもやすのを見たか

じゃあ、ただ「大人」になることだけなのか?

もう一度夕焼けを見ると・・・
大きなものが傾いて、
まるでこの世の終わりを告げるように、
おわりの焔を燃やしている。


これが君らの別れ
君自身とのわかれのとき
うたっているのは君のこころ

おわりの焔に向かい合っているのは、
世界中にたった一人、自分だけ。

このままでは、何でも自分が自分中心で、
自分は自分の意思で生きているんだと思ったり、
世界は自分のためにあると思ってしまう。

どうやらそうはいかないらしい。

生きているというよりは、
世界によって生かされている気持ちに
生まれて初めて心底打たれる日。

これまでの自分自身との別れのときを、
誰もが人生のどこかで持っている。


見よ 燃える空
あの空に映るのは
人の世の苦しみ、争い
そして愛―

その後見えて来るのは・・・
「人の世の苦しみ、争い」への悼みと
それらを和らげる「愛」への共感ではないか?


【参考文献】
「教育音楽」中・高版 1984年



ポチッ合唱好きが集まるブログはここポチッ
にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ
にほんブログ村





楽天市場


ソフマップ・ドットコム

【NコンS57中】昭和57年度NHK全国学校音楽コンクール中学校の部

※更新:根城中学校の自由曲の作曲者を「萩原英彦」に修正しました。(2011.2.15)



「教育音楽」を参考に、
この記事を書いていますが、
当時の教育音楽のNコン記事の詳しいこと。
一部門で約10ページを割き、
一校一校詳細な審査講評と、
ほぼ全審査員の審査講評、

課題曲作家はどう聴いたか、
全国出場校の先生の寄稿など、
読みごたえのある内容となっています。
今は2ページくらいで、酷いときには
入賞校の講評のみになってます…



今回は昭和57年度中学校の部です。
根城中学校 が初めて入賞した年です。
※審査講評は入賞校のみです。



■課題曲
景色がわたしを見た
(作詞:関根栄一、作曲:寺島尚彦)



【最優秀】
◎東京都調布市立神代中学校
■自由曲
「若葉よ来年は海へゆこう」
(作詞:金子光晴、作曲:飯沼信義)
■審査講評
・完成度の高い、安定した演奏。
・基本に忠実。
・ソルフェージュに力を入れているようで、
譜読みがしっかりしている。
・楽譜を読むだけで、こんなに立体的な
音楽が創れるということの見本。



【優秀】
◎青森県八戸市立根城中学校
■自由曲
女声合唱のための「抒情三章」より
「風に寄せて」
(作詞:立原道造、作曲:萩原英彦)
■審査講評
・洒落た歌いまわし、気取ったテンポの設定が上手。
・前年よりも上質な仕上がり。
・どちらかというと、自由曲の方が良い出来。
・課題曲での「主張」を。



◎熊本県熊本大学教育学部附属中学校
■自由曲
「山の輝き」
(作詞:いとうやすお、作曲:黒澤吉徳)
■審査講評
・まとまっている演奏。
・明るい伸びやかな声で、おおらか。
・男声と女声が混じりあわないので、
一体感がないように感じた。
・細部の仕上げも完璧に。



【その他】
◎新潟県新井市立新井中学校
■自由曲
「若葉よ来年は海へゆこう」
(作詞:金子光晴、作曲:飯沼信義)



◎島根県島根大学教育学部附属中学校
■自由曲
「ひめゆりの塔」
(作詞:山本和夫、作曲:岩河三郎)



◎愛媛県愛媛大学教育学部附属中学校
■自由曲
「大雪山」
(作詞:小野寺与吉、作曲:川崎祥悦)



◎北海道札幌市立手稲東中学校
■自由曲
「山の輝き」
(作詞:いとうやすお、作曲:黒澤吉徳)



◎兵庫県甲南女子中学校
■自由曲
「四国の子ども歌」より「田植え歌」「手毬歌」
(高知県、香川県、作曲:湯山昭)



◎愛知県名古屋市立高針台中学校
■自由曲
「美しいものについて」
(作詞:高田敏子、作曲:鈴木行一)





ポチッ合唱好きが集まるブログはここポチッ
にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ
にほんブログ村

【NコンS57高】昭和57年度NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部

先日、昭和30年代頃からの
「教育音楽」(音楽之友社)を
読める機会があったので、
紹介したいと思います。
莫大な量なので、私が気になっていた
昭和60年前後の中高の課題曲秘話や、
審査講評を中心に紹介します。
小学校の部ファンの方はしばしお待ちを。
このおかげで、先日の中学校の部
高等学校の部 の金賞校自由曲リストを
追加・修正しています。



今回は、安積女子(現・安積黎明)高等学校が
Nコンで初優勝した昭和57年度高等学校の部。

※審査講評は入賞校のみです。

※1校抜けてしまってます・・・



■課題曲
水のうた
(作詞:丸山豊、作曲:大中恩)



【最優秀】
◎福島県立安積女子高等学校
■自由曲
ピアノのための「狐のうた」より「訓戒」による
(作詞
:会田綱雄、作曲:三善晃)
■審査講評
・透明な音質は独特なもので、すばらしい密度の高さ。
・見事に三善晃の世界を歌っている。
・フレージングはまるで生きているもののように
脈打ち、呼吸する。
・発声もクリアで、ソプラノの高音もよく持ちこたえ、
至難の声域を克服している。
・中声の音程を安定して欲しかった。



【優秀】
◎茨城県立水戸第二高等学校
■自由曲
「美しい訣れの朝」より「お母さん」
(作詞:阪田寛夫、作曲:中田喜直)
■審査講評
・ピッチが浮きそうになる部分があった。
・《ウ》の発声が日本語としてやや浅い。



◎島根県立松江北高等学校
■自由曲
「北の祭」より「菱の実祭」
(作詞:萩原貢、作曲:池辺晋一郎)
■審査講評
・難曲をダイナミックに歌い上げた反面、
荒さが露呈することも。
・テノールの声に時々ナマな響きが出る。
・バスは深い響きだった。



【その他】
◎北海道札幌北高等学校
■自由曲
混声合唱組曲「大阿蘇」より「火のあけぼの」
(作詞:丸山豊 、作曲:團伊玖磨)



◎東京都立八潮高等学校
■自由曲
混声合唱組曲「青猪の歌」より「青猪幻影」
(作詞:真壁仁、作曲:田中利光)



◎愛知県名古屋市立北高等学校
■自由曲
合唱組曲「五つの童画」から「どんぐりのコマ」
(作詞:高田敏子、作曲:三善晃)



◎鹿児島県鹿児島市立鹿児島女子高等学校
■自由曲
無伴奏女声合唱のための「南島歌遊びⅡ伝説」から「嗚咽」
(作曲:福島雄次郎)



◎和歌山県立田辺高等学校
■自由曲
混声合唱とピアノのための四章 「回転木馬」より「第Ⅱ章」
(作詞:津村卓、作曲:大中恩)





ポチッ合唱好きが集まるブログはここポチッ
にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ
にほんブログ村