Nコンブログ【NHK全国学校音楽コンクール合唱ファンブログ】 -14ページ目

Nコンはこの10年で何が変わったのか❓

Nコンは今年で90回目のメモリアルイヤー

 

今週末からは全国コンクールも始まります。
ここ何年かのNコンを振り返っていたら、いろいろと変わったと実感したので、ここ10年のNコンを振り返りながら、どう変わったのかを見てみたいと思います。

 

10年前は80回記念大会で小学校の部での楽曲「ふるさと」が起用され話題にもなりました。
中学校の部はゆず「友~旅立ちの時~」、高等学校の部は文月悠光「ここにいる」でした。

 

 

審査基準の変更

 

2013年に審査基準が変更になりました。
大きな枠組みとしては変わっていませんが、どういう演奏が評価されるのかがより具体的に提示された印象です。

また、伴奏が審査対象外だったのが、伴奏付きは合唱を重視して審査するようになりました。
ミスや伴奏の未熟さで減点されるというわけではなく、巧くても合唱に絡まない伴奏が見られることへの対応のように思います。

「教育事業として、参加各校の音楽活動の多様性を尊重」という文言が加わったのもポイントだと思います。
当時のNコンは難曲志向が加速していて、それが全国に波及してしまい、特に中学校の部は多くの学校が超中学生級な合唱曲を競って演奏していた印象で、「Nコンはこれでいいのか❓」という危惧がありました。


そんな審査基準が変更となった年に、中学校の部で金賞を受賞した学校の自由曲は「たましいのスケジュール」でした。
この曲は今でも盛んに歌われる人気曲となり、この後10年のNコンにおける選曲の方向性を決定づけたようなインパクトがありました。
難曲でなくても、十分に詩を理解し、音楽的に歌い上げられる楽曲がNコンで盛んに選ばれるようになったと思います。

この流れで選曲に邦人曲が増えたというのもこの10年の特色の1つだと思います。
さらには昨年の中学校の部の金賞校の自由曲が小学校の部で盛んに歌われていた「まいごのひかり」だったのは記憶に新しいと思います。


もちろん、難曲や外国語曲にチャレンジすることが否定されたわけではありません。
十分消化できる実力があれば挑戦すればよいと思います。
ただ、入賞校へのあこがれだけで選曲してしまい、楽譜をなぞるだけで精一杯になってしまったらNコンでは評価されにくいという感じはあります。

つまり、中学生であれば「中学生の割に頑張った演奏」ではなく、「中学生だからこそ生み出せた演奏」が評価されると言っても過言ではないと思います。

 

 

昭和57年のコンクール後に教育誌で、審査員からこういった声が出ていたのを紹介しておきたいと思います。
ともすれば技術偏重に陥りやすい現在のコンクールにも通じるものだと思います。

 

 

「子供不在に我々の反省を」
大半が何か大きな忘れ物をしているような演奏であった。
子供たちは歌っていない。歌わされていた。
そこでは心よりも技術、子供より先生が主役だった。

 

 

 

開催が当たり前ではなくなった

 

ここ10年、コンクールが開催されるのが当然ではなくなりました。
特に台風等の自然災害で中止が急増しています。
警報発令では無理に外出しない傾向になり、交通機関もすぐにストップするようになったので、仕方ないことではあります。

極めつけは新型コロナウイルス感染拡大による戦後初のコンクール中止。
翌年は開催されたものの、マスク着用による歌唱が統一ルールになり、全体合唱もなくなってしまいました。
今年は現時点で中止もなく、マスク着用も義務でなくなり、全体合唱も復活しています。

 

 

 

Nコンライブがなくなった

 

今となっては「Nコンライブ」って何❓と言う人もいるかもしれませんが、2009年~2014年まではブロックコンクールが「Nコンライブ」でネット中継されていました。
開始当初は当日のみの配信で、一部ブロックや一部部門のみでしたが、徐々に全部門生中継・オンデマンド配信となっていきました。

配信技術の実証実験という位置づけだったようで、2014年を最後になくなってしまいました。

 

 

Nコンライブ

 

 

もはや懐かしさすら感じますが、現在はNコンon the Webで、3年以内のブロックコンクール以上の演奏動画がコンクール後に視聴できるようになっています。

 

 

 

部活動の地域移行が始まった

 

今後のNコンの存続にも関わる大きな問題がこれです。
一部地域ではすでに始まっており、部活動の委託先の判断によって一部地域の学校が一律で参加できないという事態も発生しました。

Nコンでは地域移行にするため、合同参加校数の無制限化外部指導者の参加許可等を打ち出しています。
しかし、地域移行に関しては先行きが不透明で、さらなる対応の必要性や存続に関わる問題も発生する可能性を秘めています。
 

 

 

最後に…

 

細かく見ればまだまだ変わった点はあります。

個人的にはYouTubeでさまざまな合唱団による 「Nコン課題曲を歌ってみた」動画が増えたことも小さいながらも大きな変化だと思います。

 

来年からは100回記念大会に向けた1年が始まりますが、その前に今週は全国コンクール

出場校も出揃い、どんな演奏が聴けるのか楽しみにしています。

 

 

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広瀬香美のNコン課題曲レッスンに見る児童合唱とコンクールのジレンマ

「音楽を楽しむ」ってどういうこと❓

 

昭和62年の小学校の部終了後に、審査員の間で子どもらしさについて議論になったことがあります。

 

子どもらしい発声であるべきだ❗

 

そういう枠は限定しにくい💧

 

 

 

子どもの発達段階にあった選曲を

 

あらゆる可能性を引き出すべきだ❗

 

 
どちらの意見ももっともで、大人からすると迷う部分です。
また、合唱なので声をそろえることは当然なのですが、「あえて言いたい」と、「口の形・表情まで一斉にそろえるのはいかがなものか」と指摘した審査員もいて、この問題も合唱では(特に児童合唱)気になる部分です。
 
 

 

広瀬香美の課題曲レッスン

 

今回、取り上げたいのは歌手の広瀬香美さんが公開した成城初等学校での今年の課題曲「緑の虎」のレッスン風景。
 
 

 

 

 

 

成城初等学校といえば、2012年に日本一にもなった小学校。

広瀬さんが登場したときの「緑の虎」はどこか自信なさげ。緊張もあったのかもしれません。

 

すると広瀬さんが音楽の楽しみ方について少しアドバイスすると見違えるように変化します。

特に「ドラドラマドラ❗トラマジラ❗」の部分は、初演時から気になっていた部分で、どこの演奏を聴いてもしっくりきませんでしたが、アドバイスを受けた子どもたちの「ドラドラマドラ❗トラマジラ❗」は、「これだ」と目からウロコでした。

おそらく、作詞の廣嶋さんもこのイメージだったんじゃないかなという気がします。

 

 

 

 コンクールでの難しさ

 

とはいえ、コンクールとなると話は別。

ここが難しいところで、「楽しい」「子どもらしい」だけでは次に進めないというジレンマがあります。

 

先ほど紹介した昭和62年の議論では、こんな声も審査員から出ました。

 

 

自分の曲を、正確な音程と表現で歌ってくれる演奏と、子どもらしくめいっぱいに歌ってくれる演奏、どちらを評価すべきなのか私にはわからない。

 

 

まさにこのジレンマです。今回の広瀬さんのレッスン動画を見ても同じことを思いました。

 

きっとこれは永遠のテーマで、だからこそ審査員が複数用意され、演奏の出来だけでなく「どんな音楽活動を行えば、将来も音楽を続けてくれるのか❓」という思いが加わり、その年の審査員の総意によって賞の色が決まるのだと思います。

 

 

 

 コンクールでの演奏、何がベストなのか❓

 

2014年のNコン小学校の部ではこんな審査講評がなされました。

この年の講評はコンクールにおける「子どもらしさ」について腑に落ちる講評でした。

 

 

  • 審査側の「子どもらしさ」への希望的観測と、参加側の向上心・探究心とのすれ違いがある。
  • 難曲に挑んだ学校に「見事」と感嘆する審査員もいれば、「なぜこんな難曲を歌わせるのか」と批判する審査員もいる。
  • 「素直だけでは全国までコマを進めない」と諭す審査員もいれば、「課題曲で不自然な工夫が多すぎて残念だ」という審査員もおり、「工夫で他校を退けてこの場にいる」という審査員もいる有り様だった。
  • 子どもらしさを失わずに、最大限の力を発揮した金賞校はある意味、「中道をゆく演奏」とも言えなくない。

 

やはり審査員の間では今も意見が割れてしまうのが児童合唱。

「子どもらしさを失わずに、最大限の力を発揮する」というのがどの審査員からも良い評価を得るポイントなのかなという気がします。

 

 

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【Nコン90】ヒゲダン版の「Chessboard」を聴いて感じたこと

ヒゲダン版「Chessboard」が公開

 

今年の中学校の部の課題曲はOfficial髭男dism「Chessboard」

難しいのでは❓という一部声もあるようですが、中学生たちが「歌ってみたい」と思える90回記念にふさわしい課題曲になったのではないでしょうか。

合唱部員以外にも訴求力のある課題曲だと思います。

 

ところで先日、ヒゲダン版の「Chessboard」が「みんなのうた」となり、フルバージョンのMVが公開ともなりました。

そこでいくつか気づいたこと、感じたことがあったので書き留めておきたいと思います。

※「みんなのうた」版もNHKがYouTubeにアップしていますが、埋め込み不可のため載せません。

 

 

▲Official髭男dism版の「Chessboard」

 

 

 

 

 カット部分があった

 

結構、ばっさりとカットがあったんですね。

それもこの曲の主題の半分くらい占めてそうな部分がごっそり。

 

 

ゲームは続いてくこのフィールドで今度はどんな事が待ち受けているのだろう❓

一歩づつ大切に種を蒔きながら…

 

大きな歩幅で

ひとっ飛びのナイトやクイーン

みたいになれる日ばかりじゃない

からこそ躓いた 進めずに引き返した

そんな日にも芽生えてる

あなたの足元から 足跡から

繰り返しも迷いも後悔も旅立ちも全て

 

(「Chessboard」のカット部分 ※歌詞は字幕のまま)

 

 

Nコンの課題曲は5分以内に収めようとしているようなので、リリーフランキーさん作詞の課題曲「君が君に歌う歌」のときはフルバージョンと短縮版を用意するという混乱が起きたくらいです。

 

なので、このカットは苦渋のものだったとは思いますが、もったいないですね。

課題曲を歌う中学生はぜひフルバージョンも聴いておくべきだと思います。

歌詞の理解がより深まるはずです。

フルバージョンの合唱版も聴いてみたいです。

 

 

 「美しい緑色…」の部分

 

この部分、バックコーラスになっていましたね。

エールのように聞こえる印象的な部分です。

合唱版でもこの感じ出せないですかね、楽譜の許す範囲で。

「主人公が語りかける部分」と、「みんなでエールを送る部分」。

本来であれば手を大きく挙げて横揺れしながら歌ってもいいくらい壮大な感じがします。

 

 

 

 全国コンクールに登場できるのか❓

 

ということで、地区コンクールも始まり、ブロックコンクールも近づいています。

全国コンクールではヒゲダンは登場してくれるんでしょうか❓

 

声帯ポリープで休養中のようなので、難しいかもしれませんが、全国コンクールのステージで披露してもらえたら感動的な90回記念のスペシャルステージになると思います。

 

そして、全国の参加校の皆さん、暑い日が続きますが無理せず頑張ってください。

 

 

 

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