Nコンブログ【NHK全国学校音楽コンクール合唱ファンブログ】 -13ページ目

【Nコン2023】高等学校の部の審査結果は❓そして、Nコン2024のテーマと担当者は❓

リアルタイムで全部見れました。

審査結果と来年度のテーマ担当者を紹介します。

 

 

第90回NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部 審査結果

    

🥇金賞

豊島岡女子学園高等学校 関東甲信越ブロック(東京)

 

🥈銀賞

福島県立郡山高等学校 東北ブロック(福島)

 

🥉銅賞

福島県立会津高等学校 東北ブロック(福島)

清泉女学院高等学校 関東甲信越ブロック(神奈川)

 

 

来年度のシードも、関東甲信越ブロック東北ブロックとなりました。

 

 

 

第91回 NHK全国学校音楽コンクール

 

 

    

Nコン2024テーマ

 

「チェンジ!」

 

この世界は、無数の“チェンジ”であふれている
踏み出そう
新たな“チェンジ”が待つ未来へ

 

高等学校の部 課題曲担当者

 

俵万智

Nコン課題曲の作詞は第57回中学校「朝のバス」、第74回小学校「手をのばす」に続き3度目となる。

 

 

 

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【Nコン2023】今日から全国コンクール‼️その前に確認しておきたい「審査基準」

第90回NHK全国学校音楽コンクール今日から全国コンクール

 

今年は天候も問題なく、マスク着用統一ルールもなくなり、全員合唱が復活する久々の年になりそうです。

今年は待ちに待った思い切り歌える全国コンクール。スペシャル合唱団も復活するようなので、ぜひ楽しんで欲しいです。

 

 

「Nコンは審査がおかしい」と論じる前に…

 

ところでコンクールといえば、審査がつきもの。

テレビコンクールなので、普段合唱を見ない人までコンクールを見るので、審査結果に対してさまざまな意見が飛び交います。

それは時に、特に参加校の児童・生徒たちを傷つけることもあります。

 

そこでNコンの審査基準について補足を踏まえながら紹介しておきます。

審査基準が明示されているのは、Nコン・全日本・こどもコンでは恐らくNコンだけ。

ですので、単に楽譜通りに高度な技術で正確に歌うだけでは金賞となるわけではないといって良いと思います。

入試でも合格するには試験範囲や解答方法の特色に合わせて勉強しますが、Nコンも同じ。

 

ということで、まず審査基準の概要について説明します。

この審査基準は10年前の第80回大会に改訂されました。

 

 

 

 現在のNコンの審査基準

 

 

🔷教育事業として、参加各校の音楽活動の多様性を尊重し、演奏内容を特定の演奏技術に偏ることなく総合的に評価します。


観点としては以下のようなことが挙げられます。

  • 音程や各パートの役割とバランスに気をつけて歌えているか。
  • 適切な速さとリズム、フレーズを意識してまとまりのある演奏ができているか。
  • 美しい響きを出すよう発声が工夫されているか。
  • 歌詞と譜面をよく読み取って表現しているか。
  • 意欲と感動をもって歌えているか。


🔷自由曲については選曲面も考慮して評価します。
🔷伴奏つきの楽曲においては、合唱を重視して評価します。
🔷課題曲と自由曲の配点の比率は1:1です。

 

 

忘れがちですが、課題曲と自由曲は1:1の評価です。

いくら自由曲で100点満点でも、課題曲が10点や20点では入賞は厳しくなります。

 

 

 

 「審査員へのお願い」で審査基準を補足する

 

現在はどうかわかりませんが、審査員にはこの審査基準とは別に審査をする上でのお願いが配られるようです。

特に第51回大会には新たな50年ということで、その前年に「教育的評価」が盛り込まれたこともあり、新たな審査の方向性が示されていました。

 

 

NHK全国学校音楽コンクールは、第51回コンクールという新しい歴史のスタートを機会に、学校合唱の底辺を広げ、多様な合唱活動を育てるコンクールを目指して、粧いを新たにして再出発することになりました。これは、ややもすれば、競争第一主義に陥りがちなコンクールを是正し、学園の豊かな音楽生活を育てる方向を明確に打ち出そうという趣旨に基いています。

 

NHK全国学校音楽コンクールは、学校における音楽教育、とくに合唱活動を育成しようという目的で運営されています。この目的を達成するため、審査員各位は次の諸点に留意し、慎重・公正な態度で審査に臨んでいただきたいと思います。

 

(第51回の審査員へのお願いのまえがきより)

 


先ほどの審査基準を、審査員に配られたお願い(第50回~第60回)を使って補足します。

 

 

    

教育事業として

  • 審査の対象としては、参加校の音楽内容であるということはいうまでもありませんが、コンクールの目的に鑑み、これに教育的な配慮も加えていただきたいと思います。(“教育的な配慮”という表現は、“学校における望ましい合唱”を選び出すという意味に読み替えていただいても結構です。)(第50回)
  • 実際の評価では、技術面を過大評価することなく、児童・生徒の活動全体を総体的に見ていただきたいと思います。これは音楽評価の中に、教育的立場からの評価を十分に織り込んでいただきたいということです。(第51回)
  • このコンクールを通じ、最も望ましい日常の音楽活動を行っている学校を選する(第52回)

 

 

音楽活動の多様性を尊重

  • 参加校の様々な表現上の工夫をできる限り積極的に評価していただきたい。大胆な工夫や意欲的な試みなどについては、それらが不自然なものでない限り、それぞれの独自性や創造性を尊重していただきたい。(第52回)

 

 

特定の演奏技術に偏ることなく総合的に評価

  • 音楽内容についてのさまざまな要素、すなわち表現・発声・アンサンブルなどについても、一部分だけを過大評価することなく、全体をトータルな観点から見ていただきたいと思います。(第50回)
  • 演奏評価については、表現・発声・アンサンブルなどの一部分だけを、また、若干のミスなどを過大に評価しないことをお願いいたします。(第51回)
  • このコンクールは、ややもすると児童・生徒よりも指導に当たる先生のコンクールという傾向に陥る恐れがある。できるだけ児童・生徒達の演奏態度や表現意欲にも目を向けて、その内容について積極的な評価を与えて頂きたい。(第52回)
  • 優れた音楽活動を示した学校を選奨、しかし技術面の過大評価はせず、技術面の吟味は当然のことながら、若干のミスなど過大評価しない。生徒の演奏態度、表現意欲に目を向ける。(第60回)

 

 

自由曲については選曲面も考慮

  • 楽曲の芸術性の追求だけを目的にして、自分たちの合唱グループの性格や力量に合わない楽曲を選ぶというのは、あまり好ましいものではない。また、このコンクールは、審査員だけではなく、一般の方々に聴いてもらうための催しでもある。(第52回)
  • 選曲の曲の部分省略が不自然でないか(第60回)

 

 

いかがでしょうか❓
昨今、多様性が盛んに謳われていますが、Nコンは40年以上前から「多様性」を謳っていることがわかります。
(個人的には多様性を謳うなら審査員を増やして欲しいと思うのですが。たった7人の多数決で決まるのは惜しい…)

 

また、技術ばかりではなく演奏の意欲や表現する姿、演奏の工夫にも目を向けることも謳っています。

(最も技術の高い学校と金賞が一致するとは限らないので、コンクール後に異論を唱える人が出てくるのだとは思いますが、異論をSNS等で吐き出す前にその声は出場校にも届くかもしれないということを想像しなければなりません…)

 

つまり、Nコンは「合唱コンクール」という性格に加え「豊かな音楽活動選奨コンクール」の意味合いが強いと思います。

中学生であれば「中学生の割に頑張った演奏」ではなく、「中学生だからこそ生み出せた演奏」が評価されるといっても過言ではないと思います。
ぜひお茶の間審査をする際には、この審査基準についても頭に入れて楽しんで欲しいです。

 

 

 

第90回NHK全国学校音楽コンクール 高等学校の部

 

今日の高等学校の部の概要を紹介します。

リポーターに阿佐ヶ谷姉妹が登場しますが、今までありそうでなかった人選。阿佐ヶ谷姉妹といえば歌ですよね。これはおもしろそう。

司会は9年ぶりとなる二宮直輝アナウンサー

 

そして番組の最後には、来年度のテーマと課題曲担当者の発表もあります。

 

 

 放送時間

 

10月7日(土) Eテレ 午後1:30~5:00

 

 

 演奏順・自由曲

 

(1) 北海道科学大学高等学校 北海道ブロック(道央地区)
「贈物」
作詩:G.アポリネール、訳詩:堀口大學、作曲:髙嶋みどり

 

 

(2) 福島県立郡山高等学校 東北ブロック(福島)
混声合唱組曲 安水稔和の詩による「祈りのうた」から
「風のうた」
作詩:安水稔和、作曲:三宅悠太

 

 

(3) 兵庫県立神戸高等学校 近畿ブロック(兵庫)
混声合唱組曲 安水稔和の詩による「祈りのうた」から
「風のうた」
作詩:安水稔和、作曲:三宅悠太

 

 

(4) 頌栄女子学院高等学校 関東甲信越ブロック(東京)
女声合唱とピアノのための「不可思議のポルトレー与謝野晶子の四つの詩―」から
「明日」
作詩:与謝野晶子、作曲:信長貴富

 

 

(5) 熊本県立第一高等学校 九州・沖縄ブロック(熊本)
女声合唱とピアノのための「音楽」から
「音楽」
作詩:谷川俊太郎、作曲:土田豊貴

 

 

(6) 福島県立会津高等学校 東北ブロック(福島)
混声合唱とピアノのための
「帰途」
作詩:田村隆一、作曲:宮本正太郎

 

 

(7) 桜花学園高等学校 東海北陸ブロック(愛知)
女声合唱とピアノのための組曲「空をかついで」から
「空をかついで」
作詩:石垣りん、作曲:三宅悠太

 

 

(8) 岡山県立岡山城東高等学校 中国ブロック(岡山)
混声合唱組曲「あなたへ」から
「やわらかいいのち」
作詩:谷川俊太郎、作曲:松本望

 

 

(9) 香川県立坂出高等学校 四国ブロック(香川)
女声合唱とピアノのための組曲「空をかついで」から
「空をかついで」
作詩:石垣りん、作曲:三宅悠太

 

 

(10) 清泉女学院高等学校 関東甲信越ブロック(神奈川)
女声合唱とピアノのための「音楽に寄す」から
「春風」
作詩:R. M. リルケ、訳詩:富士川英郎、作曲:土田豊貴

 

 

(11) 豊島岡女子学園高等学校 関東甲信越ブロック(東京)
女声合唱組曲「遙かな歩み」から
「機織る星」
作詩:村上博子、作曲:髙田三郎

 

 

 見どころ

 

課題曲はお笑い芸人の劇団ひとりさんが作詞、信長貴富さんが作曲した「鳥よ空へ」
ゲスト司会を担当するのは、Nコン90!応援アンバサダーの上白石萌歌さん。そして、人気お笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹がリポーターとして会場を盛り上げます。

番組後半のスペシャル・ステージでは、90回記念企画としてNコン課題曲の歩みを貴重映像などとともに振り返るほか、「みんなのイチオシ!課題曲」企画をお届けします。
また、ことしのNコンに挑んだ広島の高校のドキュメントのほか、参加校の代表生徒による一期一会のスペシャル合唱団が歌う、人気の課題曲スペシャルメドレーも。最後は会場一体となって歌う、課題曲の全員合唱で感動のフィナーレを迎えます。

 

 

 ゲスト司会

 

上白石萌歌(俳優・歌手)

 

 

 リポーター

 

阿佐ヶ谷姉妹

 

 

 司会

 

二宮直輝アナウンサー

 

 

 審査員

 

  • 信長貴富(作曲家)
  • 木下牧子(作曲家)
  • 清水雅彦(指揮者)
  • 清水敬一(指揮者)
  • 金田典子(指揮者)
  • 佐々木正利(声楽家)
  • 玉井操(全日本音楽教育研究会高等学校部会長)
 
 
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Nコンはこの10年で何が変わったのか❓

Nコンは今年で90回目のメモリアルイヤー

 

今週末からは全国コンクールも始まります。
ここ何年かのNコンを振り返っていたら、いろいろと変わったと実感したので、ここ10年のNコンを振り返りながら、どう変わったのかを見てみたいと思います。

 

10年前は80回記念大会で小学校の部での楽曲「ふるさと」が起用され話題にもなりました。
中学校の部はゆず「友~旅立ちの時~」、高等学校の部は文月悠光「ここにいる」でした。

 

 

審査基準の変更

 

2013年に審査基準が変更になりました。
大きな枠組みとしては変わっていませんが、どういう演奏が評価されるのかがより具体的に提示された印象です。

また、伴奏が審査対象外だったのが、伴奏付きは合唱を重視して審査するようになりました。
ミスや伴奏の未熟さで減点されるというわけではなく、巧くても合唱に絡まない伴奏が見られることへの対応のように思います。

「教育事業として、参加各校の音楽活動の多様性を尊重」という文言が加わったのもポイントだと思います。
当時のNコンは難曲志向が加速していて、それが全国に波及してしまい、特に中学校の部は多くの学校が超中学生級な合唱曲を競って演奏していた印象で、「Nコンはこれでいいのか❓」という危惧がありました。


そんな審査基準が変更となった年に、中学校の部で金賞を受賞した学校の自由曲は「たましいのスケジュール」でした。
この曲は今でも盛んに歌われる人気曲となり、この後10年のNコンにおける選曲の方向性を決定づけたようなインパクトがありました。
難曲でなくても、十分に詩を理解し、音楽的に歌い上げられる楽曲がNコンで盛んに選ばれるようになったと思います。

この流れで選曲に邦人曲が増えたというのもこの10年の特色の1つだと思います。
さらには昨年の中学校の部の金賞校の自由曲が小学校の部で盛んに歌われていた「まいごのひかり」だったのは記憶に新しいと思います。


もちろん、難曲や外国語曲にチャレンジすることが否定されたわけではありません。
十分消化できる実力があれば挑戦すればよいと思います。
ただ、入賞校へのあこがれだけで選曲してしまい、楽譜をなぞるだけで精一杯になってしまったらNコンでは評価されにくいという感じはあります。

つまり、中学生であれば「中学生の割に頑張った演奏」ではなく、「中学生だからこそ生み出せた演奏」が評価されると言っても過言ではないと思います。

 

 

昭和57年のコンクール後に教育誌で、審査員からこういった声が出ていたのを紹介しておきたいと思います。
ともすれば技術偏重に陥りやすい現在のコンクールにも通じるものだと思います。

 

 

「子供不在に我々の反省を」
大半が何か大きな忘れ物をしているような演奏であった。
子供たちは歌っていない。歌わされていた。
そこでは心よりも技術、子供より先生が主役だった。

 

 

 

開催が当たり前ではなくなった

 

ここ10年、コンクールが開催されるのが当然ではなくなりました。
特に台風等の自然災害で中止が急増しています。
警報発令では無理に外出しない傾向になり、交通機関もすぐにストップするようになったので、仕方ないことではあります。

極めつけは新型コロナウイルス感染拡大による戦後初のコンクール中止。
翌年は開催されたものの、マスク着用による歌唱が統一ルールになり、全体合唱もなくなってしまいました。
今年は現時点で中止もなく、マスク着用も義務でなくなり、全体合唱も復活しています。

 

 

 

Nコンライブがなくなった

 

今となっては「Nコンライブ」って何❓と言う人もいるかもしれませんが、2009年~2014年まではブロックコンクールが「Nコンライブ」でネット中継されていました。
開始当初は当日のみの配信で、一部ブロックや一部部門のみでしたが、徐々に全部門生中継・オンデマンド配信となっていきました。

配信技術の実証実験という位置づけだったようで、2014年を最後になくなってしまいました。

 

 

Nコンライブ

 

 

もはや懐かしさすら感じますが、現在はNコンon the Webで、3年以内のブロックコンクール以上の演奏動画がコンクール後に視聴できるようになっています。

 

 

 

部活動の地域移行が始まった

 

今後のNコンの存続にも関わる大きな問題がこれです。
一部地域ではすでに始まっており、部活動の委託先の判断によって一部地域の学校が一律で参加できないという事態も発生しました。

Nコンでは地域移行にするため、合同参加校数の無制限化外部指導者の参加許可等を打ち出しています。
しかし、地域移行に関しては先行きが不透明で、さらなる対応の必要性や存続に関わる問題も発生する可能性を秘めています。
 

 

 

最後に…

 

細かく見ればまだまだ変わった点はあります。

個人的にはYouTubeでさまざまな合唱団による 「Nコン課題曲を歌ってみた」動画が増えたことも小さいながらも大きな変化だと思います。

 

来年からは100回記念大会に向けた1年が始まりますが、その前に今週は全国コンクール

出場校も出揃い、どんな演奏が聴けるのか楽しみにしています。

 

 

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