夜明け前。 -295ページ目

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いつだって、どこでだって、珈琲があれば、僕は幸せになれる。出来れば、煙草も吸いたいな。

そしたら、もう、Happy。朝だから濃いめの珈琲を飲もうなんて作ったのは良いけれど、

なんだかあまりにも濃く作りすぎてしまった。不慣れな事って失敗がつきものだ。

でも、失敗したってヘッチャラ。半分飲めば、またお湯を足せば良い。

一度に、二度美味しい。なんて、得したんじゃん。なんて自分を慰めてみる。

やっぱり、出来れば誰かに入れて貰えると嬉しかったりするけれど、

君がそばに居ないんだし、あの子じゃ、とてもじゃないけど頼めないし。あいつだったら、

うううん。いいや、自分の事は、自分でします。

濃くたって、不味くたって、文句も言えないけど、自分の事は、自分でするさ。甘えないよーだ。
















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だったら、Kiss して。

と、得意げに言う君の顔が、浮かぶんだ。


ねぇ、Kiss して。今、Kiss して。ここで、Kiss して。

何度、この言葉を聴いただろう。そして何度君とKiss しただろう。

Kiss は、神聖なんだよって、言う君が僕に求めるKiss のおねだり。

君の神聖を僕が汚して良いんだろうかと、時々戸惑ったりもしたけれど、

求めてくれるんだから、僕だけの領域なんだって、想ったりもしたっけ。


山手線で、恵比寿から品川に着く間、ずっとKiss してて。

なんて、とんでもない事を言って僕を驚かせたっけ。結局、しなかった。結局出来なかった。

あの時、しとけば良かったな、なんて恵比寿から品川間は、いつもそう想うんだ。


きっと、おとぎ話は、お姫様が王子様のKiss で、眼が覚めたり、生き返ったりするけれど

今のおとぎ話は、王子様が、お姫様のKiss を、待ってるんじゃないかな。今の僕のように。











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