01028
だったら、Kiss して。
と、得意げに言う君の顔が、浮かぶんだ。
ねぇ、Kiss して。今、Kiss して。ここで、Kiss して。
何度、この言葉を聴いただろう。そして何度君とKiss しただろう。
Kiss は、神聖なんだよって、言う君が僕に求めるKiss のおねだり。
君の神聖を僕が汚して良いんだろうかと、時々戸惑ったりもしたけれど、
求めてくれるんだから、僕だけの領域なんだって、想ったりもしたっけ。
山手線で、恵比寿から品川に着く間、ずっとKiss してて。
なんて、とんでもない事を言って僕を驚かせたっけ。結局、しなかった。結局出来なかった。
あの時、しとけば良かったな、なんて恵比寿から品川間は、いつもそう想うんだ。
きっと、おとぎ話は、お姫様が王子様のKiss で、眼が覚めたり、生き返ったりするけれど
今のおとぎ話は、王子様が、お姫様のKiss を、待ってるんじゃないかな。今の僕のように。
