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MONAサポなおきぃの文字あふれブログ

Twitterでは書ききれないこととか、
ちょこちょこっと不定期で。

はい。こんにちは。

なおきぃです。

 

6月14日~16日の3日間、待ちに待った舞台公演を観劇してきました。

今日はその舞台・お芝居の感想ブログです。

 

その舞台とは、過去にこのブログで何度も感想ブログを書かせていただいた

「神様からの贈り物」です。

一応、過去のブログのリンクも貼らせていただきますね。(新しい順にいくつかだけ)

劇団MONA 舞台「神様からの贈り物」2023年春公演の感想ブログ 
劇団MONA 「神様からの贈り物」復活公演 2022を観て。 
学生カミオクという贈り物 
カミオクZoom公演という神様からの贈り物 

僕なりのカミオク裏設定 
舞台「神様からの贈り物」という贈り物。

お暇なときにどうぞ!
 
さて。
本題です。
※既にキャストの皆さんにはお稽古見学の感想や初日・二日目の観劇を終えた感想を添えたお手紙をお渡ししてまして、その内容と一部重複することをご了承ください。
 

 

 

今回のカミオクについて、先ずは総評からお伝えしたいと思います。
 
今回のカミオク、一言で表すなら「リノベーションされたカミオク」でした。これはお稽古見学の後に、ケバブさんやキャストの皆さんにお伝えした言葉でもあります。
歴代のMONAモデルの先輩がゼロから創りあげて、繋いできた劇団MONAの代表作といえるこの作品を、新しいキャストが受け継いで、青木道弘という超一級建築士の演出家を招いて見事な作品に仕立てていただきました。
きっと、私たち観る側の想像を超える苦難もあったと思うのです。
これまでのカミオクを知っているファンの方を失望させるわけにはいかない、それでいて初カミオクのお客様にも繋がれてきたカミオクの奥深さや素敵な魅力・メッセージをしっかり届けたい。
そんな究極の命題を叶えるための覚悟・志・使命感・責任感を本当に強く感じました。
キャストの皆さん、スタッフの皆さん、in→dependent theatre 1stの皆さんには、本当に頭が下がります。
最幸の舞台を届けていただいて本当にありがとうございました。
 
既にXでポストしたことでもあるのですが、改めて紹介させてください。
2019年の全国公演の頃から知り合いのファンの皆さんや、コロナ明けのわたいそ・TBぐらいで生の劇団MONAの舞台を観られていて今回が初カミオクだったというMONAファンの皆さん、そもそも劇団MONAや舞台自体が初めてというお友達に、「どうでした?」「いかがでした?」と感想をお聞きしました。
キャストの皆さんにもスタッフの皆さんにももちろん直接伝わっていると思うのですが、皆さんが口をそろえて「本当に良かった」「感動した」「めっちゃ泣いた」「8月の舞台も絶対行く!また会いましょう」というお声を耳にしました。
カミオクファン・劇団MONAファンの仲間が増えることがこんなにも嬉しいんだと、観劇後の会場の外でも感激したというお話でした。
 
 
さぁ、では恒例のキャスト皆さんのお芝居の感想とスタッフさんに関する感想です。
完全に僕の個人的感想です。例によってめっちゃ長くなります。(お手紙の内容とかなり重複するかもです)
また、加えて予めお断りしておくと、過去の"カミオクの系譜"についても触れてしまうと思います。
初カミオクのだったという方には、よく分からないお目汚しの表現もあるかもしれません。
そういうとこは読み飛ばして下さい🙇‍♀️
 
 
  • 二階堂涼介(八上和之)役 芦田雄太さん

 

あっちーが涼介を演じてくれるということ。

これは、あっちーご本人以上にファンの皆さんが待ち望んでいたことだと思います。
もちろん僕も含めて。
彼が持っている一番のストロングポイントは、「役者・芦田雄太色にそのキャラクターを染めること」だと思っていました。
いわゆるあっちーらしい〇〇という役に仕上げるのが本当に上手いんですよね。
しかし、この能力の強さは副作用も大きくて、逆にそのキャラクターになり切ること・入り込むことを邪魔することも少なくなかった気がします。
そのシーンでそのキャラクターならそういう話し方や振舞いはしないだろうという事とかね。
毎回上演の度にお渡ししているお手紙にも、この点をずっと気にして書いていました。
それが変わった“きっかけ”は、やはりロミジュリでロミオを演じたことじゃないでしょうか。
身に着けたのは、「引き算の演技」「ナチュラルさを演技すること」「観客の感情変化に寄り添う演技」などなど。
その後のわたいそ、TB、FOH2などのご出演作品でも増やした演技の引き出しをフル活用して好演して、更に引き出しを増やし続けて、今回、満を持してカミオクの涼介という役にたどり着いたんだと思います。
かなり前置きが長くなりましたが、あっちーの出演作品は全部観てきてるから熱も入るんですよ。ごめんなさい💦
 
そんなあっちーの涼介。
不安だらけのところからスタートして、成長して自信をもって覚悟を身に着ける感情のグラデーション、麗華やSHINGOに振り回されて慌てたり、茜に心を惹かれていく心情、一ノ瀬の告白に隠せない動揺など、涼介の心情が全て手に取るように分かりました。
文字にすると無粋だけど、涼介に「共感」「共鳴」「同感」する、そんな状態が上演中ずーっと最初から最後まで続いていました。完璧な没入感を与えてくれました。
それでいて、冒頭に話したあっちーらしさもしっかりあって。
とにかくあっちーの涼介のおかげで、カミオクを堪能させてもらいましたとお伝えしたい好演でした。
8月の主演舞台も本当に楽しみになりました。
 
 
  • 山元茜 役 松山莉奈さん

 

 

これまで、色んな劇団MONAの役者さんがいらっしゃったけど、初めてお芝居をする姿を見たときに「この子の山元茜が観てみたい」と直感的に想ったのは、りなちゃんが初めてでした。

その〝初めてお芝居をする姿〟とは、MONAチャンネルのYouTubeドラマ「Hey!TAXI」の中に登場する女子高生Aの役。
ほんの数カット、二言三言のセリフしかない所謂(いわゆる)端役だったのですが、目線の使い方、手先や身体の向きなどの仕草、表情の豊かさが極めて自然だったんですよね。どう見てもそこを偶然通りがかったという感じ。
山元茜という女性を纏うためには欠かせない要素を全部持ち合わせてるんじゃないか?と思ったことを鮮明に覚えています。
その後、ロミジュリのジャネット、カミオクの天空メンバーテディ、舞台版のダメ女の法則でも確実に経験を積んで、いよいよ待ちに待った茜ちゃん役。前述の通り僕にとっても"念願"でした。
 
魅せてくれたお芝居は、ある意味期待通り、そして期待以上に完璧だったと思います。
見どころは沢山あったのですが、例えば、親友の菜月との電話のシーン。
菜月の的を射た一言一言の言葉に対して驚いてキョロキョロ目線が泳いだり、口元がゆがんだりゆるんだり、嬉しくて顔がくしゃくしゃになったりするんですが、その全てが全部自然でした。
お稽古も加えたらきっと何十回とやったこのシーン。
慣れて、リアクション待ちになったり、ほんの少し食い気味に反応してもおかしくないと思うのに、5公演が5公演とも全て素直に初めて聴いた親友の言葉として茜の心に刺さっていたように反応していました。
それによって、二人の親友度も絆もしっかりと伝わる素敵なシーンになってたと思います。
これらを「技術的な演技力の高さ」とひとくくりにまとめるのは簡単なのですが、それ以上にこれまで数々の沢山の先輩たちの演技を見て感じて、きっと沢山自分の中に取り込んで成長したんだろうなと思います。そんな女優・松山莉奈の吸収力と成長曲線も称えたいと思います。
 
 
  • SHINGO 役 新見鈴菜さん

 

キャスティングの時に感じた「ほぉ~!そうきたか!」という驚き、喜び、期待。

そんな思いをはるかに超える完全なSHINGOを演じきってくれたなぁというのが、感想の全てです。
決して簡単な役じゃない、ほぼ出ずっぱりで色んな表現を常に持ってなくちゃだめで、「とっさのトラブルにも対応できる」能力も必要です。
お手紙にも書いたことですが、この"劇団MONAといえば"と言える作品「神様からの贈り物」のSHINGOという重要な役は、既にMONAを卒業された先輩俳優のみなさんが大事に育てて演じてきた役です。
今回の鈴菜ちゃんのSHINGOは、その先輩たちが観てたらきっと羨んで悔しがるほどの好演だったと思います。
 
全てを知った涼介が部屋に戻ってきて、言い出せなかったことを全て吐露する大事なシーン。
激高して手を上げてくれた方がどれだけ楽だろうかと思うほど、いつもにも増して優しくて穏やかな涼介(和之)に動揺が隠せないSHINGO。
それまでの二人でふざけ合っていた距離を一切感じない、離れてしまった心の距離に苦しむSHINGO。その姿は本当に観ていて辛かった。
その後、あの弱弱しかった涼介が自分をしっかり持って、歩み寄って来てくれていることが嬉しくて、思わず涙する鈴菜ちゃんのSHINGOと一緒に客席ではらはらっと涙しました。
 
シリアスな演技もコミカルな演技も、ニヒルな役も可愛い役も、それこそ女性の役も男性の役も高いレベルで何刀流もこなす新見鈴菜という女優のポリバレントさが際立ったSHINGOでした。いやー。お見事でした。
8月の“初”主演舞台も絶対観に行きます。めっちゃ楽しみです!
 
  • 神様アダン 役 伊藤利里子さん

 

 

カミオクの再演が決定して、キャスト全員の発表が終わった時、過去のカミオクを見たことがある方は口をそろえて言ったはずです。

 

「あれ?アダン以外の天空メンバーは出てこないの?」って。
アダンの同僚で仲間のソアン、アダンとソアンの先生であるソフィア先生。そんな天空メンバーだけのシーンで届けられるメッセージは本当に観ている人の心に届く大事なものばかり。
今回のカミオクでは、その天空メンバーのメッセージを伝える役目は、全て利里子ちゃんの双肩にずっしりと乗っていたと思うのです。
きっと絶対に楽しいだけじゃなかったと思います。脚本家のケバブさん・演出家の青木さん、舞台上で絡むあっちーや鈴菜ちゃんと、きっといっぱい議論して悩んで、納得がいくまで役を自分の中に落とし込んで、文字通り乾坤一擲と言えるぐらいの気持ちが入った神様アダンだったと思います。
りりこちゃんには、2日目の昼公演の後、チェキを撮るときにもお伝えしたし、お手紙にもたっぷり書いたんです。
お一人お一人先輩アダンのお名前を挙げて、「どの先輩アダンも、『今回のカミオクのアダンがおりりこで良かった』『繋いでくれてありがとう』って言ってくれると思うよ。」って。

りりこちゃんの演技の凄いところは、舞台の上で、役の中にいてもしっかり傾聴しているとこだよね。
涼介やSHINGOとやり取りをするシーンがいくつもあるけど、しっかり話を聞いている。
そして、「うんうん」って聞いてるっていう顔をして聞いてる。
それでいて、ちゃんと次の発する自分のセリフは“待ってました感”は一切なく、普通の間(ま)で、自分の言葉・アダンの言葉として口から普通にはらはらっと出てくる。
だから、それが演技には見えない。
数m先の目の前にいるのは神様アダンそのものだって思ってしまってました。
よくよく考えると、なんでそんなことができるの?って不思議になるくらいの見事さだったと思います。
 
 
  • 伊集院麗華 役 汐沢怜華さん

 

 

カミオクのチケットをe-plusで取るとき、目当てのキャストを書く欄があったでしょ?

 

あそこに“汐沢麗華”とわざと書くくらい、昔っからの麗華推しを公言しています。
もちろん、れいぴょんも大好きなので、“怜華が演じるの麗華“という表現も沢山SNSで見たりしたけど、個人的には“推しが演じる推し”って感じだったのです。
実は公演前、お稽古見学の前のfreciaのライブ終わりにREIKAと話すタイミングで既に、「“茜と麗華の和解のシーン”が楽しみだ」ってこっそりお伝えしてたんです。
涼介に促されて複雑な心境のまま茜の前に現れる麗華。
思いがけず日頃の感謝を伝えられてみせる麗華の動揺。
自分の愚かな行為を恥じる口元の表情。自分の腕をつかむ手にギュッと力が入るさま。
気持ちを伝える茜に眼を合わせるために振り絞る勇気。
振り返って真っ直ぐに見つめる茜の眼を見て、固く凍った心が溶けていく眼の色の変化。
絞り出すように口からこぼれる謝罪。
目の前に差し出された握手を求める手をしっかりと握り返すときの麗華の裸の心。
全部真っ直ぐに伝わって、やっぱりあのシーンは大号泣シーンでした。
(この文章を思い出しながら書いていても涙が溢れてくるくらい感動的なシーンでした。)
それ以外のシーンもとっても素敵でした。
3年前の回想シーンでは髪型を変えてミニスカート姿になったり、例のシャワー前後のシーンでは、髪を拭くタオルがfreciaタオルだったりとか細かい工夫も散りばめられていて。(笑)
前説から最後の二階堂との絡みまで、たっぷり麗華を堪能させていただきました。
いや~、本当に素敵な伊集院麗華でした~。すっかり麗華ロスです。
 
 
  • 星野陽子 役 堀井雪乃さん

 

ゆきっちゃんの星野陽子、通称星パイを観て、率直な感想はもうこの一言に尽きます。

「ほらでたよ、ゆきっちゃんのカメレオン女優っぷり」
星パイがゴールドライトカンパニーに居る安心感。先輩としての存在感。涼介も伊集院も茜も菜月もが持っているリスペクトを纏うオーラ。単なる上司ではない人間的な優しさ。全部持ち合わせていましたよね。
大げさな演技があるわけではなく、ピシッと伸びた背筋や綺麗な立ち方・歩き方、台に手をつく仕草やまわり方まで細かいところまで、「星野陽子ならどう振舞うだろう?」ってことを本能的に研究しつくした演技だったように思います。
 
僕が、特にぐっと引き込まれたのは、ゆきっちゃんの“目線の残し方”。
例えば、茜の座右の銘「笑顔」の話をするシーン。
思い出話を懐かしがるときは上を見上げて、「私その座右の銘気に入ってるのよ」と告白するところでは、パッと茜の顔を覗き込んで。
ところがその次のシーン。
涼介が病院に運び込まれて、無事だったことを確認したシーンでは、茜が泣きながら涼介に心配していたことを訴えた後、小さい溜息を一つついて、「無事だったって部長に連絡してくるわ」と言い残して席を外すのですが、くるっと踵を返すのではなく、最後まで二人に目線を残しながらゆっくりと静かに身体を外に向けていく。
この二つのシーンは、いつも冷静で大人な雰囲気の星野陽子でありながら、その微妙に変化する心情の違いをその目線や仕草ひとつで伝えてくれたところでした。
劇中以外はいつものゆきっちゃん、劇中は同じ格好をした別人の星野陽子さんという見事なカメレオン女優っぷりでした。
 
 
  • 大原菜月 役 由紀恵さん

 

お渡ししたお手紙の冒頭にこんな言葉を綴りました。

「いかがでしたか?大原菜月を生きて。」
大原菜月役が決まってからお稽古を経て今回の舞台本番の3日間まで、ずっと茜ちゃんの傍で、ずっと茜ちゃんを愛してくれたんだなぁって思ったんです。
観客全員が大好きになる山元茜という女の子の一番近くで、観客の気持ちも乗せて茜ちゃんに大事な言葉を掛けてあげる。大原菜月役というのは、その役自体以上にそんな大事な役目があったと思います。
 
前述した茜との電話のシーンでも、伊集院さんと涼介が腕を組んで歩いていたことを慌てて伝えに来るシーンでも、その役目(ミッション)を的確に実行してくれました。
また、菜月のキャラクターづくりについても、沢山の工夫が感じられました。
もちろん、演出家さんや監督さんとの相談も沢山あったと思うのですが、同い年で仲のいい茜との対比という意味でも、茜はスカートで菜月はパンツスタイルだったり、口調も普段はおっとりした茜に対して少し早口でまくし立てることも多い菜月という対比が見事でした。
ほんとに細かいところで言うと、普段の歩幅が茜よりちょっと広いところとかも。
基本的に大股で歩いたりするけど、茜と並んで歩くときは茜に歩幅を併せたり、逆に数歩でも大股に歩いて茜にちょこちょこっと小走りっぽく近寄らせたり。同い年の二人でいても、ちゃんとキャラクターの色の違いとその二人の関係性を自然と表せていたのは本当に見事だったと思います。素敵な菜月でした。
 
 
  • 一ノ瀬翔 役 吉田恭平さん

 

あえて親しみを込めてニックネームのラッキーさんと呼ばせていただきますが。

一言、「今回のカミオクの一ノ瀬翔が、客演がラッキーさんで本当に良かった」と思います。
きっと僕だけじゃなくて沢山の観客の皆さんも同じ気持ちだと思います。
まず、涼介に負けず劣らずカッコいい!(笑)
そして、勢いがあるベンチャー企業の社長というオーラが常にプンプンと漂いました。
基本的にクールなのに、“二階堂涼介”という名前に激しく抱く嫌悪感というトラウマ。
フラッシュバックする屈辱とその涼介に向けられる猟奇的な咆哮。
一方でガラッと変わる茜への感情の色。
根っこにある地の演技力(自然な手先・指先の使い方やそのバリエーション、身体の向き、声の抑揚の使い分けとか)がやっぱり著しく高くて、全ての演技やセリフが濃厚に観客の胸に届いたように感じました。
 
この“地の演技力・引き出しの豊かさ”は、同じ舞台に立った劇団MONAの役者さんや客席から観劇された俳優さん達にもめっちゃ勉強になる演技だったんじゃないかなとも。
カーテンコールのスピーチでは、「ぜひまた呼んでください」っておっしゃってましたけど、こちらこそ是非また来てくださいと言いたいですし、カミオクだったら次はSHINGO役とか、星野先輩(男バージョン)とかも観てみたいなぁって思ってます。
ありがとうございました!
 
  • 脚本 ケバブ大吾さん(SHINGO役)
元々のカミオクの木の幹の部分(コンセプトや世界感、込められたメッセージ)を傷つけることなく、よくぞまぁこんなにまた違う美味しさの芳醇な果実を実らせたもんだと感嘆しました。
それぐらい見事な脚本の改訂だったと思います。
観劇する前、前の脚本を知っている僕を含めたファンにとっては、天空のシーンが無いことにかなりの不安があったのは伝わっていたでしょうか。
そんな不安も完全に払しょくするくらい、杞憂だったと思えるくらい、いやぁ~見事な脚本だったと思います。
最近MONAチャンネルとかで露出も増えて、少しサンの線の色濃いケバブさんだったから少し見誤ってたのかもしれません。(笑)
やっぱり物書きとしては大先生だったんですね。「舐めんなよ」って言われたような凄さを感じました。
 
さて、2日目のマチネ公演には俳優としてもご出演されました。

 

まず、その挑戦そのものを賞賛させてください。
本当にお疲れ様でした。
俳優・ケバブ大吾の感想は、正直にアンケートやお手紙に書かせていただきました。
劇団MONAの舞台に立つには稽古不足が否めませんでした。
いやいや、お稽古中に絶え間なく細かい修正を入れていたであろう脚本家の大先生という役割と、1公演だけとはいえ俳優として出演するいう二刀流をこなすのは、ただでさえ忙しいケバブさんのことを思えば俳優側に無理があったように感じたというのが正直なところです。
観ていて辛かったのはフライング気味に動くリアクションや、他の演者が演技をしているところでの待ちの演技に、思いとかこだわりとかがほとんど感じられなかったところでしょうか。
次のご出演があるのであれば、脚本家・スタッフの任を解いて、お稽古の声出し・ワーク・鯖ゲームから演者の輪にキッチリ入って、本気の本気で臨んでいただければと願うばかりです。
 
 
  • 演出 青木道弘さん
口が悪いのですが、「やりやがったな~」って感じです。(笑)
カミオクにここまで細かいコメディ要素をぶっこむのって、勇気も相当必要だったと思います。
「やりやがったなー」という言葉には「よくぞやってくれた!」という意味も沢山込めさせてください。本当に素敵な演出が沢山ありました。
個々のキャラクターで言えば、茜・菜月・麗華、そして一ノ瀬。
シーンで言えば、涼介と茜がぶつかる2度のスローモーション、茜にやらせた2度のノリツッコミ。
令和のオフィスだからとスタンディングオフィスを採用したりする一方で、ドラクエ世代にしかわからないルーラやダーマ神殿といった小ネタも。
「椅子三脚で観客のイマジネーションに頼ることが常であったカミオク」のスタイルを崩してでも、3台のパソコンや飲み会の時のビールの缶など小道具を増やしてリアリティを高めたという判断も見事だったと思います。
 
まぁ、強いて、本当に強いて言えば、神様がSHINGOに「彼は君のミッションをクリアするための道具じゃないよ」と伝えて、意を決してSHINGOが涼介の元に戻るシーンだけは、そのSHINGOの覚悟の強さや神様の素敵なメッセージの余韻を残す意味でも、その後の「ルーラ!」は無粋だったかなぁってちょっと思ったことぐらいでしょうか。
ともかく、いつもいつも素敵な演出をありがとうございました。
8月の舞台も楽しみにしています!
 
 
  • 照明 和泉翔太さん
和泉さんの照明は、これまでの舞台でもfreciaのライブでも何度も何度も楽しませていただいていますが、今回もめちゃめちゃ素敵でした~。
やっぱり見どころはタイムリセットのあの「X」の2本のピンスポ。

※お写真は松山莉奈ちゃんのXからお借りしました。

SHINGOと神様アダンのタイムリセットで色を変えるこだわりもあり。

冒頭のシーンの床を照らした模様も、涼介が目覚めた時に見せた幾何学模様のクロスの模様もそのシーンにピッタリハマってました。
 
そして、観覧車のあの光景。
観客席から湧き上がる「おぉ~」「うわぁ」っていうため息に似た感嘆の息も、僕の感動に拍車を掛けてくれました。
小劇場での公演でありながら、ここまで丁寧にチャンネル重ねて誰がどう見てもそう見えるシチュエーションを作ってくれる照明さん、本当にありがたいです。
きっと某演出家さんからの無茶振りも沢山あったと思いますが、期待以上に応えていただいて本当に嬉しかったです。
いつも本当にありがとうございます。
次の舞台やライブも楽しみにしてます!
 
 
  • 音響 廣岡美祐さん
初めて劇団MONAの作品に関わっていただいたとのことで、本当にありがとうございました。
(現場では公演の前後に何度かすれ違ったのですが、お話しできずでした💦)
舞台音響の一つのこだわりは、その舞台のストーリーにいかに馴染んで溶け込むかということだと思うのです。
2日目の夜公演では、音響効果に意識を払いながら見てたんですが、「あ、ここでこの音を使うんだぁ」というそれまでの3公演では気づかなかったぐらいの自然な音の溶け込みを感じました。
 
もちろん、カラータイマーの音とかルーラの音とか、わざと目立った効果音で笑いを取るところ(これも某演出家さんからのぶちゃぶりでは?多分ルーラの音って聞かれたとき、それ何?ってなりましたよね?(笑))もあるのですが、それ以外の効果音やBGMが、本当に完全に溶け込んでましたよね。
また一方で、一切音を加えないシリアスなシーンもありましたよね。
そんなシーンでは、発するメッセージが響いて、息遣いや衣装の衣擦れの音も聞こえる静寂な間(ま)も感じて。
“音を足しすぎないことも音響のテクニックなんじゃないか”と思う、素敵なご判断があったように思いました。
どうか次回作でもお力をお貸しください!
 
 
  • アテンド IPPEIさん・RIEさん
今回はあまりゆっくりはお話しできませんでした。
全公演ほぼ満席の会場で、開場前から終演後まで、いつも居心地がいい会場づくりをしていただいて本当にありがとうございました。
もちろん観客の誘導だけじゃなくて、裏に回ればキャストさんのお世話や会場との調整、スタッフさん間のコミュニケーションなど、本当に目が回る忙しさだったんじゃないでしょうか。
 
全通したからハッキリお伝え出来ます。
お二人は、「問題解決しなさい=5公演を無事終了させる」のミッションを完全にクリアしてましたよ♪
本当にお疲れ様でした。
 
 
他にも、台本の表紙イラストを描いてくれたMIHOさん、会場を提供していただいた in→dependent theatre 1stさん、大切な主題歌を届けてくれたrihoさん、関わられた全ての皆さんにも感謝を伝えさせてください。
本当にありがとうございました。
 

 

 
効きすぎた空調も終わってみればいい思い出です(笑)そんな会場の室温を補って余りあるほど、心の中はぽかぽかと温かくなって帰路に着きました。
 
どうかこの神様からの贈り物という作品は、
次へそして再び全国へと繋いでください!
 
 
最後まで飽きずに読んでいただきありがとうございました。
おしまい♡
 

 

 

 

 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

こんにちは♪なおきぃです。

 

今回はMONAのrihoさんがご出演された舞台

「パステルと、星空キャンパス」(劇団しめじ公演)

の感想ブログです。

 

といっても、配信がまだ行われていますしネタバレは極力少なくしたいと思います。

こちらで配信チケットが購入できます。(配信は7月からとのこと)

 

 

また、以下のブログの内容は個人的な見解ですので捉え方は観た方でも色々あるかと思います。

イチ観客の感想だと思ってご理解いただければと思います。

 

場所はABCホール。観劇した公演はなんと大千穐楽公演でした。

 

パンフレットのあらすじには以下のようなエクスプレインが書かれていました。

 

ーーー

 人は死ぬと星になる。

この世界では、星になった人々が、残った人々を優しく見守っていた。

そして、役目を終えた星は、流れ星となって地上に落ち、新たな生命へと還っていく。

この世界は、星によって命が巡っていた。


とあるアトリエ。

そこには夜空をキャンバスに星を描く画家パステルが住んでいた。

バステルは毎日届く亡くなった人の人生の物語を読んでは、その人の人生が何色だったのかを想像し、夜空に描く星の色を決めている。


しかし、ある日を境に突然パステルが星を描くことをやめてしまう。

毎日届く亡くなった人の人生の物語だけがアトリエに山積みにされていく。

見かねた配達員のペニーは説得をするも、一向に星を描こうとしない。

そうこうしているうちに、空に星が減っていき、新しく生まれる命も減っていってしまう。

地上は混乱し始めていた。

なぜパステルは星を描かなくなってしまったのか?


この物語は、星によって命がめぐる、約束の物語。


ーーー

 

このブログでは、舞台の総評を伝えさせてください。


前説があり、rihoちゃんも出てきて嬉しい反面、どんな物語が進むんだろうとドキドキとワクワクの感情が溢れる中、舞台の幕が上がりました。

 

冒頭のパステルとミト、ベニーのシーンでそのストーリーは静かに始まっていきました。

話が進むにつれて、僕の中に一つの感情が何度も生まれます。

 

「え?今なんて言った?」

「え?今なんて言った?」

「え?今なんて言った?」

「え?え?え?」

 

演技とセリフ、表情とストーリー、声のテンションと掛け合いの間(ま)、それらのどれかに「ん?」ってところが生まれて、言葉とその言葉の持つ意図を掴み損ねたシーンがありました。

一度この「ん?」が生まれてしまうと、なかなかリセットが効きません。

(次のセリフのレスポンスでキャッチアップできるところあったのですが。。。)

そうしている間に暗転。

即座に次のシーンが始まります。

オムニバス形式で別のストーリーが流れるのですが、星描きの一族にまつわる話というロジックは継承されているので、前の物語の共通点や相違点を整理しようと脳みそがフル回転します。

共通点は理解できるのですが、相違点は「なぜその相違点があるのか?」を理解するまで時間を要しました。

また、前述の「ん?」もあって、確かに共通なのか、はたして相違があったのかも自信が持てません。

加えて同様に「え?今なんて言った?」はいくつも増えていき。。。

結果、オムニバスで進む話のいずれも明確にそのストーリーの中でのメインテーマを確実につかむことなく舞台は進んでいきます。
(この時点で僕は時計を何回か見ました。舞台中に時計を見たことはこれまで無かったのです)
"没入"とは程遠く、淡々と目の前で流れるストーリーを漠然と眺めながら、聞こえるところだけ、わかるところだけ把握するという観劇になってしまいました。

本当に申し訳ないです。

 

僕が混乱した要因はいくつかあるのです。わかっています。

・非常に多い暗転の数と暗転の短さ。

暗転が悪いというより、暗転する理由?がはっきりせず、しかもどの暗転もかなり短時間で開けるので、時間経過なのか場面転換なのか、オムニバスの話の切れ目なのかがはっきりしなかったんだと思います。

・どこからどこまでが一つの話なのかが分かりにくいこと。

これは、上演前のスタッフさんのアナウンスにもあった様に、入場時のパンフレットでキャストの方のお顔を見て、事前に相関性を把握しようと努力したのですが、そのパンフレットの文字は非常に小さくて、さほど明るくない劇場内で、幕前に全てを把握するのは非常に難しかったです。

・同じ役者さんが複数の役を演じられていたこと。

これも一つの話を理解することに混乱が生じた要因なんですが、同じキャストの方が別の役で別の意味を持つキャラクターを演じられていたことが混乱に拍車を掛けました。

もちろん、衣装も演技も変えられているんですが、お顔が同じなんですもん。そりゃ混乱しますって。

・明確なストーリーテラーのような役が居なくて、時に観る側(僕だけかもですが)をほったらかしで話が進む感じがあったこと。
事前のパンフレットに書いてあったように、「現在」「20年前」「50年前」「100年前」というオムニバス舞台が存在したんです。

でも、結局時系列ではないので、今どこでどの時代に遷移したのか、また、いつの話をしているのかの理解が、それぞれの役の言葉尻から拾うしかなく、結果初見には難しい状況になったのかと思います。

 

そんな混乱がありつつも、ラストシーンが近づくにつれておぼろげながらストーリーが繋がり、感激のシーンでクライマックスを迎えて幕が降りました。

会場にはすすり泣く声、嗚咽も聴こえましたが、残念ながら私にはそこまでの感情移入が出来ない舞台だったというのが正直なところでした。

 

・・と、私の数々の観劇感想ブログでは珍しく(?)酷評になったと思うのですが、批判しっぱなしってのも性に合わないので、改善していただけたら再演を観劇したいと思うポイントも偉そうに書かせていただきます。

 

多分、これを改善していただけたらきっと良くなるというポイントは3つだけです。

・マイクを付けて欲しい。

 大事なセリフの聞き逃し、聴き漏らしが多すぎました。決して活舌の問題とは言いません。

 でも演技しながら、動きながら、人と人が絡みながらのセリフの時の声の音量は、本来没入していたら聴こえていたかった音量ではなかったのです。

特に観客に背を向けて発する言葉はなかなか伝わらなかったんじゃないでしょうか。

・時代が違う話に場面が切り替わるときは、暗転時にト書き部分のナレーションを入れて欲しい。

 キャストが変わるんだから理解しろというのは少し傲慢に感じました。それなのに同じキャストが別の時代の別の役をやっているというのも矛盾がありますしね。

・引き算の演技をお願いしたい。

 今回のキャストの皆さん、お目当てで伺ったrihoさんや児玉愛さんに限らずですが、お一人お一人の演技力が本当に豊満で、セリフのみならず手の仕草や目線の使い方まで本当に素晴らしかったです。ただ、ちょーっと演技を盛られすぎた感がありました。演技臭さがキャラクターの年齢設定や若々しさを消してしまっていたり、「その感情ならそんな言い方はしないでしょ」という違和感を与えてしまったりというところが何か所かあって。ちょっともったいなかった気がします。

 

 

パステルと、星空キャンパスには、しっかりとした木の幹のようなメインテーマがあり、舞台セットの世界観も効果的なPAや照明は本当に素敵だったと思っています。

また、劇団しめじには未就学児を含む小さなお子さんを招いて観劇を楽しむ文化を根付かせたいという素敵なコンセプトがあるとお聞きしました。

 

それらを考えると、複雑に絡み合った伏線を活かしつつも、より観客の分かりやすさに踏み込んだ作品に仕立てていただくことを切望します。

 

次回作も期待しています!
2年後のシアタードラマシティ。行けそうな気がしていますよ!

とにかく僕は配信でオカワリして内容を理解するところにチャレンジします!

 

おしまい♡

あら♡こんにちは

 

なおきぃです。

 

今回は音楽に関するブログです。

実は、昨日あるライブに伺ったのですが、その中で凄く嬉しくて新しい驚きや気づきがあったので、それをとにかく伝えたくて残したくて、ライブの最中から「これ、ブログに書かなきゃ!」っていう思いで溢れていたんです。

 

ライブの名前は

「川森萌可x有羽『ふたり』~RELEASE PARTY~」

 

このブログをご覧の方の中には、まだお二人の歌声やアーティスト活動を目や耳にしていない人もいるかもしれないので、本当に本当に簡単に前置きでお伝えしますね。

 

川森萌可(かわもりもか)さん

モデルさんであり女優さんであり、そして“MONAアーティスト”として2019年8月12日にデビューして歌手活動を行っている方です。

関西を拠点に活動されていますが、配信リリースされたアルバム「PRINCESS」を引っ提げて2023年には全国ツアーもされています。

 

有羽(ゆう)さん

2023年に結成されて東京を拠点に活動しているダンス&ボーカルユニット Dippin’SHE(ディッピンシー)のリーダーを務めていらっしゃいます。

グループの活動と並行して、ソロアーティスト有羽としての活動も精力的に行われています。

もともと関西ご出身で、Dippin’SHE結成前には関西を拠点にグループとしてアーティスト活動を行われていました。

 

(ここから急にちゃん付けになります。(笑))

 

MONAさんのモデル・ファッションショーイベントから入り、舞台や音楽の活動を楽しんでいる僕にとっては、萌可ちゃんが女性ボーカリストオーディションに登場した時からずっと応援していますし、歌も全部そらで歌えるほど身体にも沁みついてるんですよね。

一方で、有羽ちゃんのことはというと、Dippin'SHEさんの前身の大阪拠点ガールズユニットのお一人で、freciaと対バンイベントに出られた時にお目にかかったことがきっかけで、とにかくダンスも歌も上手い子だなぁっていう印象から入って、Dippin’SHE結成後はその楽曲のセンスの良さが僕の琴線にも大いに触れて、今ではグループの名の通りズブズブとDipされているような現状です。(笑)

 

ただね。

ここまでラフに書いていると、お二人の接点はそれほど強くあるように感じないじゃないですか。

冒頭に書いた嬉しい驚きとか気づきの一つは、まさにそんなところで、

「誰がこの二人をめぐり合わせたの?世の中にそんな優れたマッチングアプリあったっけ?」って言いたくなるぐらい、本当に奇跡的なめぐり合わせを強く感じているのです。

一言で表すと、まさに“シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)”なのです。

 

実は去年の9.10、萌可ちゃんのバースデーライブ「appreciation」にソロでゲスト参加してくれた有羽ちゃん。

僕が有羽ちゃんのソロのパフォーマンスを観たのもその時が初めてて、その時も「ふたり」をデュエットしてくれました。

ただ、その時は「ゲスト=お客様」であって、萌可ちゃんの歌を“一緒に歌う”っていうイメージが若干強かったように思えました。まだ昨日感じたシンクロニシティはそれほど強く感じなかったのが事実なのです。

 

月日が流れて、2024年2月23日。

萌可ちゃんのアルバム「PRINCESS」に収録されている「ふたり」とは別の形で、新しい「ふたり」がリリースされました。

 

そして昨日のリリースパーティとなったのですが、昨日聴いた萌可ちゃん・有羽ちゃんが奏でる”ふたりのふたり”は、全く新しいものでした。

 

交互に絡み合うお二人のソロパートの歌声と、歌が進むにつれて重なり始めるハーモニー。

リリックのメッセージがクリアに、そしてダイレクトに伝わるユニゾンパート。

萌可ちゃんのオリジナルの“ふたり”を聴いたときに流れる涙とは違う、感動の涙が溢れる一曲でした。

 

その歌声やパフォーマンスを「わー、感動したー」だけに終わらせることがとにかくもったいなくて、このブログを書くことを決めたのですが、蘊蓄(うんちく)のクセが強めでおなじみの僕のブログですから、こんなサブタイトルを付けてみました。

 

題して、「有羽ちゃんの歌声と萌可ちゃんの歌声がなぜこんなにマッチするのか考察」

(拍手!)

 

ポイントは3つです。

1.有羽の歌声が素晴らしい理由

2.萌可と有羽の歌声の共通点と相違点

3.ふたりの歌声が出会った奇跡

全て個人的考察だから、正解かどうかはちょっと置いといて(笑)お付き合いください。

 

1.有羽の歌声が素晴らしい理由

一昨日と昨日のDippin'SHEのYUとしてのパフォーマンス、昨日のソロ有羽としてのパフォーマンスをかなりじっくり観ました。
「なんでこんなに惹きつける歌声が出せるんだろう?」っていう研究者的な視点で。

まず、“耳がいい”

歌声なのに耳ってと思うかもしれないけど、伴奏を聴いたり、他のメンバーの歌声を聴いて、そこに自分の歌声の一番気持ちいいところをバシッと当てるのがほんまに上手い。

これって、いわゆる歌が上手いって言われるアーティストの中にも意外と少なくて、テクニックで補っている人はいるけど、ナチュラルにそこに自分の歌声を持って行けるのは生れ持った才能だと思っています。有名な女性アーティストで言うと、ドリカムの吉田美和さんとか、いきものがかりの吉岡聖恵さんとか、緑黄色社会の長屋晴子さんとかかな。

次に、“舌の使い方が上手い”

声帯から出た音が音源だとすると、口腔内はその音源を増幅させるアンプの役割で、唇がいわゆるスピーカー。その音がマイクに乗って会場の観客に伝わるわけなんですけど、口の中で舌がイコライザーのように歌声を装飾しているように感じました。

シャープに音を切るスタッカートも、ベルベットのように滑らかに音を撫でるビブラートも、アクセントをつける巻き舌も、「あっ、すごい、そこ。」「あっ、そこもすごい!」って感じで何度も何度も驚きをくれました。天性のものかレッスンや訓練によるものかはわかりませんが、すごく高いレベルであるのは間違いなくて、それは“賜物(たまもの)”だと思います。

最後のポイントは、次の2.で示します。

 

2.萌可と有羽の歌声の共通点と相違点

お二人からお聞きしたんですが、「二人の歌声は似てるね」ってよく言われることがあるそうです。ですが、そんな雑な(失礼)考察をするわけ無いじゃないですか!

ちゃんと僕なりの分析を添えたいと思います。

1.の有羽ちゃんの歌声が素晴らしい理由の一つでもあるのですが、萌可ちゃんと有羽ちゃんの一番の素敵な共通点は、“二人ともとんでもなく綺麗なミックスボイスを持ってる”ってこと。

ミドルレンジの音域からハイトーンに向かっての伸び、ナチュラルに切り替わるファルセット。

感覚では「いやん♡キター!」っていう快感でしかありません。(笑うとこじゃなくです)

ぱちっと切り替わるんじゃなくて、虹色のようなグラデーションで、歌う歌によってパステルだったりヴィヴィットだったり、色んな彩を醸してくれています。

その二人のミックスボイスについての特長ですが、低音域から高音域に行く時のグラデーションだけじゃなくて、戻り(高音域から低音に下がってくるとき)も、ちゃんとグラデーションなのが凄い。これがほんまに凄いのが二人の共通点ですね。

そして、相違点。

もちろん別人ですから全く同じっていうわけではありません。出る歌声の音域・幅は違います。

キーも音色も違うんです。なのに“ふたりで歌うふたり”がこんなに感動するのは、その違いがあることこそがその理由なんだというのが昨日気づいた一番の喜びだったかもしれません。

もちろん発声練習を聴いたり、歌声の音質を分析したわけじゃないけど、お二人それぞれの歌声のいっちばん綺麗なところ(聴かせどころ)の部分のキーがナチュラルに3度or5度違うんじゃないかな?

大事なのは綺麗なところが絶妙の距離でナチュラルに違うってこと。

例えばハモリ。組み合わさったハーモニーは、無理して有羽ちゃんが上ハモしてるっていうんじゃなくて、「ハモったらお二人それぞれの一番綺麗な音色が出るところがハマるってこと」なんだと思うんです。これってすごいと思いません?

実は、オリジナルの野口一真くんとの「ふたり」とも聴き比べしたんです。

一真君は萌可ちゃんのリードに対して下ハモ。ハモリというより7度下のユニゾンに近いかな。

一方で有羽ちゃんが同じところを歌う部分では、基本的に主メロに対して軽やかな上ハモなんですよね。ユニゾンのように聴こえる部分は、まるでダブルトラックかよって思うくらいハマりすぎて、とにかくエモーショナルなんです。

 

3.ふたりの歌声が出会った奇跡

ここまで、おふたりのそれぞれがいかに素敵かということをお伝えしてきましたが、得てして素晴らしいものどおしが組み合わさったら、そうでもなかったというケースって少なくないですよね。

例えば、有名な歌手の方が、いくらいい曲だからといって別の人のヒット曲を歌ったところで、“カバーという名のカラオケ大会”になったってこと、いくらでもあるじゃないですか。

もし、川森萌可の「ふたり」がいい歌だからって、他のアーティストが歌ったとして、それが素晴らしい歌声になるという保証がないんですよね。

ただ、有羽ちゃんの場合は違います。そのフィット感が半端ない。
「ふたり」の中でそれが一番際立っているところ。

1番と2番のサビはB→G♭→E♭m→D♭と流れますが、大サビで転調するところありますよね。D♭→E♭mを挟んで→D♭→E♭と進むところ。ここ、お二人の一番いい歌声の音色がバンバン押し寄せてくる感じで心動かされます。

きっとね。

有羽ちゃんが「ふたり」以外の楽曲を歌っても、聴き応えがあるとおもうし、逆に有羽ちゃんのオリジナル曲を萌可ちゃんが歌ってもきっと凄く聴き応えがあると思います。

それこそが前述した“シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)”そのものだと思えてしかたがないのでした。

世の中には、ジグソーパズルのピースのように何万、何十万という歌を歌う方がいらっしゃいますが、偶然出会った有羽ちゃんと萌可ちゃんという二つのピースが、実は隣どおしで並べてみたら音もたてずスッと組み合わさったと感じるほどの奇跡を感じた夜でした。

 

 

 

ちょろっと感想を書くつもりが、いつものように長文になってしまいました。

お付き合いいただき本当にありがとうございます。

 

最後に、これは実現して欲しい提案です。

実は、手紙やブログに「これやってほしいなー」って書いたことが、これまでにも幾度となく叶っているんです。だからきっと叶ってくれると思います。(ね!大谷さん!TAKAさん!)

・MVの製作

「ふたり」のMV作りましょう。きっとブロマイド・ジャケ写を撮影したキリハラさんなら「やるやる!やらせて!」って言ってくれると思います。(笑)

これから暖かくなって桜の季節になりますよね。桜verの別衣装で二人で歩く姿とか沢山入ったミュージックビデオとかいかがでしょう?

・有羽ちゃんの楽曲を萌可ちゃんが歌うプロジェクト

今回のリリースは「ふたりfeat.川森萌可/有羽」ですよね。

じゃぁ、「Alright feat.有羽/川森萌可」があってもいいんじゃない?

是非聴いてみたいです。

もちろん、その時は、teamMOCAのMANA/MAI/AKANE/ASAKOとDippin'SHEのKIYOHA

/MINAの6人をバックダンサーに従えて!

最後の願いは『完全オリジナルの新曲製作』です。

お互いの持ち歌をお互いの歌声でカバーし合うのもよしですが、ここまで相性が抜群のおふたりなら、そのお二人のためだけの曲をゼロから作って欲しいというのが切なる願いです。

想像しただけでワクワクが止まりません!

 

 

本当に昨日は素敵なパフォーマンスを届けてくれてありがとうございました。

本当に感動しました。

 

さて。

〝仲がいいアーティストどおしだから〟っていう事では済まされない大人の事情が、プロデューサーの大谷さん・TAKAさんはじめ関係者の方にはこれまでにも沢山あったと思います。

そんな中で新しい「ふたり」を届けていただいて、本当にありがとうございます。

きっと、僕が上に書いた実現して欲しい提案なんて、超える必要があるハードルもめっちゃあるんじゃないかなと思うんですよ。

でもね、観客にとっては、そんな裏方の皆さんのご苦労なんて知ったこっちゃないんです(笑)

今そこに伝えて欲しいものがあるんなら、ガツガツ欲しがりますから。

どうかこれからも有羽ちゃんと萌可ちゃんの素敵な歌声を沢山届けていただきますように♪

 

長文・駄文失礼いたしました。

 

おしまい♡