我が家では、過去のスズメガ飼育経験における数々の失敗から、スズメガの幼虫たちが蛹になったら土から掘り出して、専用の箱に入れて保管している。

 

今シーズンはコスズメ3匹、オオスカシバ6匹、ウンモンスズメ2匹、サザナミスズメ2匹が蛹になったので、その蛹たちを箱に入れて保管していた。

夜間は涼しいベランダも日中は灼熱地獄と化すので、蛹たちをなるべく涼しい場所に置くように家のあちこちに移動して保管していた。

 

そんな、涼しい場所を求めて移動している時に私は信じがたいドジを踏み、蛹たちを約1mの高さからベランダに全員ぶちまけてしまったのだ!

 

蛹化から十分時間が経ち既に殻が固くなっていた蛹たちは無事だったようだが、蛹化したばかりのまだ柔らかいコスズメの蛹1匹が、地面に叩きつけられた衝撃で頭部に裂傷をおい、透明な液がブシャァーッと出てしまっていたオエー煽り

 

よりによって、娘が自由研究の題材にするためにと、二人で卵から育てた大事な大事なコスズメが!驚き

 

透明な液が滴っているが、どうやら亀裂が入っただけで殻に欠損や陥没は無く、身は出ていない。

(いつもの如く慌てふためいているので、写真は撮っていない)

 

傷を塞がないと、きっと体液を失い続けて乾燥して死んでしまうし、傷から細菌や真菌が侵入して感染を起こして死んでしまうだろう。感染が成立する前に、急いで傷を塞がねばならない。

何とかして傷を塞ぐ方法は………

 


………あった!

液体絆創膏だ!

以前、ナミアゲハの蛹の寄生虫を摘出するYou tube動画で傷を塞ぐのに液体絆創膏を使っているのを見たことがあり、液体絆創膏が蛹に応用出来ることは知っていた。


 

私は液体絆創膏を買いに、すぐさまドラッグストアへ走った。

ドラッグストアには複数メーカーの液体絆創膏が並べてあり、どれが良いのか差異が全く分からなかったが、「店員オススメ」と書いてあるマツキヨグループのオリジナル商品を購入した。

ハケが付いてて、塗りやすそうだ。

ハケ付きの液体絆創膏

 

 

そうして、塗り終えたのがこちら。テカテカしているのが液体絆創膏。

↑こっち側(体の左側)は傷があるのか無いのかよく分からないが塗りたくっておいた

 

頭部の裂傷に液体絆創膏を塗ったコスズメのサナギ

↑こっち側(体の右側)は処置をするため動かしている間に、裂傷部位から中身の細胞集団?みたいな白いものが少し出てしまったようだ。右眼の辺りの形成不全が出てしまうかもしれない。

 

迅速な対応で受傷から1時間以内に傷を塞ぐことに成功し、体液の漏出は止まった。

そしてどうやら生きている。

 

ついでに私の左手親指の傷にも塗ってみると、塗ってすぐは沁みて痛いが、乾燥後は水にも強くしっかり傷を覆ってくれて、とてもイイ感じ。

サナギに使った薬液とハケを使うのは夫にとっては気色悪いだろうから、私とサナギ専用の液体絆創膏にしよう(娘も多分気持ち悪がらずに使えるはずだが)。

 

 

蛹の傷を塞ぐのには成功したが、羽化する時に割れるはずの部分を液体絆創膏で固めてしまったので、殻が割れずに羽化に失敗する可能性もある。

↑羽化時には黄色の線の辺りで割れて出て来るから、頭部の割れるはずの線が液体絆創膏で固められていると考えられる。

 

これはもう、傷を負わせた私の責任だから、羽化を手伝ってやらねばなるまい。

そうして、いつ何時でも羽化を見逃さずお手伝いが出来るよう、この手負いのサナギを家族旅行にも連れて行き、四六時中見守り続けた結果、、、


結局旅行中は羽化しなかったよ昇天魂が抜ける

 

蛹化してから丸3週間が経過するのに、羽化する気配が未だ無い大あくび クネクネ動くから生きてはいるんだけど。まさかこのまま冬越ししないよねぇ?あせる



待ちくたびれたので、無事に羽化したらまた報告しますふとん1ふとん2ふとん3

 


 

結語:

液体絆創膏、人体以外にも有用!

これは良い製品を開発なさったよ、製薬会社様!!ありがとう!!


 

コツコツと描き溜めたスズメガ幼虫イラストを使って、スズメガ幼虫Tシャツを作りました。

 

オモテ面は「スズメガに首ったけ」の文字と、美麗種であるコエビガラスズメ終齢幼虫の横顔。

ウラ面には東京都心部で見られるスズメガの終齢幼虫と学名を一覧にしてみました。(完全網羅はしていないと思いますが)

スズメガに首ったけTシャツ

 

 

東京都心のスズメガ幼虫図鑑Tシャツ



↑大喜びの娘。

 身長125cmの子がkids130を着るとこんな感じ。


↑せっかくの図鑑部分が長い髪で隠れてもーてる魂が抜ける


 

これを着れば歩くスズメガ幼虫図鑑になれます。

 

SUZURIで販売中ですので、スズメガに首ったけの皆様は要チェックびっくりマークお願いオエーニコニコ

↓↓↓

 

 

 


サイズ感はといいますと、

kidsサイズは身長の通りに買うとジャストサイズすぎて1シーズンしか着れなさそう。125cmの子に130サイズ買ったらジャストサイズでした。


レディースサイズだと

身長163cm標準体型の私でG-Lがちょうどいいくらい。(メンズのSとほぼ同じサイズ)


ご参考までに昇天



 

都内某公園で娘とお散歩中にハナゾノツクバネウツギの枝の裏で見つけたコエビガラスズメの幼虫。


「都内に本当に居るんだ〜!」と娘と一緒に歓喜して持ち帰り、観察開始。

その場所には中齢2匹と終齢1匹の合計3匹がいて、終齢の子は翌日には背中が赤っぽく色付いて、サナギになるために土の中に潜っていった。


中齢の2匹のうち大きい方は4齢だったようで、3日後に脱皮して終齢になった。

↑お顔がズレて、古いお顔は口マスク状態。


↑脱皮前、顔の真ん中の線はあるけど、まだ三角の線は無い。やっぱり、古いマスクと新しい顔との境界線が、あの三角形の線になるんじゃないかな?(縫合線って名前らしい) この線のことについては過去記事に書いたので気になる方はご一読くださいにっこり





脱皮した際に落ちた4齢幼虫のマスクをゲットしたので、じっくり観察してみる。


イモムシの口ってかわいいな〜と思わせる、このωの部分は「上唇」という名称だそうだ。

脱皮殻では上唇の付け根が透明なので、背部にある顎の構造がよく見える。子供のラキガキみたいなギザギザで、面白ーい!

顎の下に小さな脚みたいなものがあるな〜っていつも幼虫を見ながら思っていたけど、これは「吐糸管」という糸を吐く器官だそうだ。納得。



この上唇がなぜオメガωの形なのか、いつもいつも疑問に思っていた。昆虫の体のデザインに、無駄なものは一切無いと私は考えているので、ωであることにも何か理由というか、機能があるはずだ。生きて行くために役に立つ機能があるからこの形質が残っているはずで、しかも多くのイモムシに共通している形質なのだ。

この脱皮マスクを見て、ついにひらめいてしまった。

「葉っぱを食べる時にこのωの窪みで葉っぱを支えているのかも」



そんな目で幼虫の摂食シーンを観察してみると、前脚と上唇の窪みの2点で葉っぱを支え、その間を食べているように見える。


固定した2点の間を齧れば、安定していてとても食べやすそうだ。故・志村けんがスイカを食べる時も、スイカの両端を持ってその間を物凄い勢いで齧っていただろう?


そしてこの上唇は前後に若干の可動性があり、深く齧りたい時には前にちょっと開く(「開く」

という言葉が適切かどうか分からないけど)。



なーーーーるほど〜〜〜!

葉っぱを支えるための窪みだったのかぁ。


そんな目でネット検索すると、どうやら他にも同じ考えに至った人が何人か居るみたい。


この上唇のωの窪みの深さはイモムシの種によって異なり、コエビガラスズメは窪みが深い方だと思う。だから今回のアイディアを思い付くことが出来た。

他の、窪みが浅いイモムシたちを見ていても何もアイディア思い付かなかったものね、、、


至ってシンプルな発想でして、これが正しいのかどうか分かりませんし、これに当てはまらない食べ方はいーーーーーっぱいしているので、あくまでも一つの仮説ね昇天

↑ヤブガラシのつぼみを食べるコスズメちゃんにωの窪みは無用、、、


でも、私自身はωの謎に対する回答を出せてスッキリしました✨



オメガω、バンザーイ!\(〃^ω^〃)/







小学1年生の娘が、夏休みの宿題に(やらなくてもいいのに)スズメガの飼育を自由研究の題材にしたいと言うので、本人のヤル気を尊重してお手伝いすることにした。

否、娘の自由研究が無くても私はこの夏もスズメガ飼育に精を出しているのですがね。

娘をダシにしてスズメガ探しの散歩に出かけたりエサを採ってきたり出来るのは、ありがたいにっこり

 

スズメガの飼育を成功させるためには、

① タマゴクロバチに寄生されていない卵を採取してくる

② 孵化したら、ヤドリバエ(寄生バエ)の卵が付着していない食草を採って来て与える、または卵をいちいち洗い流してから食草を与える

③ スズメヤドリコマユバチなどの寄生バチに卵を産み付けられないよう、室内で飼育する

この3点を厳守すれば成功するはずだ。

 

 

そして、夏休み突入と同時に卵探しに連日出かけ、ヤブガラシの葉っぱの裏を片っ端から見て回って見つけた、薄緑色の直径1mm大の球形の何かの卵。

色調、サイズからコスズメの卵と予想。

コスズメ卵

 

卵はだんだん黄色みを帯び、中の幼虫が透けて見えるようになってきた。

こんな風に、とぐろを巻いて入っているのだね。面白いねぇ可愛いねぇニコニコ

コスズメ孵化間近の卵

 

 

この後生まれた1齢幼虫がこちら。

私の居住地域でヤブガラシに発生するスズメガはブドウスズメ、セスジスズメ、コスズメの3種だが、

これまで飼育してみて感じたコスズメ幼虫の特徴(私見)は「尾角がめちゃくちゃ長い」。

コスズメ孵化直後の1齢幼虫

↑体長5mmのコスズメ1齢幼虫。尾角が他2種より圧倒的に長い(私見)。

 

 

1齢後期には体が大きくなり、相対的に頭と尾角が小さく見える。

コスズメ1齢幼虫

 

 

そして2齢幼虫が、こちら!
脱皮直後のコスズメ2齢幼虫

↑尾角が長い!体長は尾角を除いて1cm程度。

 

コスズメ2齢幼虫後期

↑2齢後期になると眼状紋らしきものが見える。

 

 

3齢

脱皮直後のコスズメ3齢幼虫

↑3齢なりたて。尾角が長い!体長は尾角を除いて15mm程度(おぼろげな記憶)。

 

コスズメ3齢幼虫後期

↑3齢後期。ここまで来ると、どこからどう見てもコスズメ。

 

 

4齢。

脱皮直後のコスズメ4齢幼虫

↑4齢なりたて。体調はまだ2cm程度。あなた、そんな小さくて本当に4齢なの?と言いたくなる。

 

コスズメ4齢幼虫の祈りのポーズ

↑4齢から祈りのポーズ。ムチムチ感が出てきた。

 

 

そして5齢(終齢)。

脱皮直後のコスズメ5齢幼虫

↑体の側面にカッコいい模様が出現。

 

褐色に色づいてきたコスズメ5齢幼虫

↑脱皮から数時間後には褐色に色づいた。

 

 

コスズメ5齢幼虫

↑お、怒ってる?(眼状紋が鋭い目つきだと言いたいのです)

 

コスズメ5齢幼虫祈りのポーズ

↑あざとい祈りのポーズ。あざと可愛い生き物には弱い私。

 

 

老熟したコスズメ5齢幼虫

↑蛹化間近の老熟幼虫。体はパンパンで、はち切れんばかり。

 

老熟して皮膚がカサカサになったコスズメ5齢幼虫

↑老熟幼虫の皮膚はカサカサで、日焼け後に皮がむけている人みたい。

 

 

そして蛹。

浅い土中でドーム状の土繭を作って蛹化したコスズメ

↑浅い土中で落ち葉と土をドーム状に固めて疎な繭を作り、中で蛹になっていた。

 ドームの底は空いていて、これはドーム状の繭を天地逆にひっくり返したところ。

 

コスズメ蛹

↑蛹化後12日目。色が黒っぽくなり、羽化間近であることが伺われる。

 蛹のお尻の針みたいなトンガリは、刺さると痛いそうだ(娘談)。

 

 

蛹化後13日目の真夜中。つつつ、ついに羽化成功!

コスズメ成虫

昨年、一昨年はタマゴクロバチやスズメヤドリコマユバチやヤドリバエに寄生され一匹も羽化に成功しなかった、私にとって念願の、幻のコスズメ成虫!

腹部側面のオレンジ色の毛が光沢を放ち、とてもとても美しい。so cool!

コスズメっていう名前だけど、幼虫も蛹も成虫もデカいよ!?

成虫の見た目はセスジスズメの色を薄くしたような感じ。

ポケモンみたいなコスズメ成虫

 

 

3年目にしてやっとコスズメ成虫に出会えて、幸せです。

そして娘の自由研究をサポートしなければ。飼育がうまくいって良かったねニコニコ

お世話したの、ほとんどお母ちゃんだけどねオエー

 

 

5日連続で最高気温35度超えの猛暑となったある日の夕方。

ちょっとそこまで日用品の買い出しに行こうと自宅マンションの駐輪場から自転車を出したところ、駐輪場の出口の脇に落ちている鮮やかな黄緑色の小さな物体が視界の隅っこに入った。

 

あ、この色のこのフォルムは、ナミアゲハ終齢幼虫。

 

この暑い中、灼熱のコンクリートの地面の上でじっとしている。おかしい。

自転車を止めて急いで駆け寄ってみると、ナミアゲハ終齢幼虫は可哀想なくらいにシワッシワに縮んでいた。

 

駐輪場出口の植栽の柑橘の木から、あまりの暑さで弱って落ちてそのまま脱水状態になったのか、それとも蛹になるためにワンダリングしていたところあまりの暑さに脱水になって動けなくなったのか。

 

チョンとつつくと、モゾモゾ動く。

まだ生きとる!!

 

 

イギーが犬好きの子供を見殺しに出来ないのと同じで、私は生命の危機にある顔馴染みのイモムシを見殺しに出来ない。

 

すぐに拾い上げ、自宅に戻る。

慌てふためいていたので、写真は撮っていない。(いつものパターンですね)

 

 

こんな時は、哺乳類や鳥なら塩分と糖分が含まれた経口補水液のようなものを与えるのが良いだろうが、今日の相手は虫である。汗をかいて塩類を喪失しているわけではないので、塩分は要らないだろう。糖分が含まれている方が良さそうにも思えたが、身体に付いた糖液が乾いて濃縮されてベトベトになってしまったら、呼吸が出来なくなったりカビが生えたり不都合なことが多そうだ。

 

ということで、水だけを与えてひたすら祈る。

スポイトで口元に水を垂らしてみると、なんだか口をモグモグさせて、あたかも飲んでいるように見える。

猛暑で?シワシワになって脱水状態のナミアゲハ5齢幼虫

 

 

水滴が無くなったらまた1滴垂らし、を繰り返してみたところ、だんだん「飲んでる」のではなく「毛細管現象で足と足の間の空間に水が吸い込まれていっている」という風になっていった。ちょっとは飲んでるのかな?

 

 

 

2時間後…

 

 

シワシワが少し和らいだね⁉️

動きもだいぶ良くなって、一命を取り留めたように見える。

 

ベランダのサンショウやスダチの柔らかい葉を摘んできて与えてみるも、食べず。

 

 

顎を開いて葉をかじろうとする仕草はあるように見えるのだけど、噛み切る力が無いようにも見える。食べたいのだろうか?どうなんだ?

 

腹脚でつかまる力は回復しているようだったので、ベランダのサンショウの葉の上に置いてやると、葉軸につかまってそのままじっとしていた。

 

 

 

翌日。

まだ昨晩のままの状態。

 

水滴を口元に落としてやると、どうやらこれは飲んでいるらしい。しかし葉は食べない。

 

 

 

拾って来てから24時間後の16時半。

 

 

 

 

途切れ途切れの糸を吐きつつ、移動して上向きに停まった。自分で葉っぱを食べてくれないので、どうしようもないネガティブ

 

 

翌朝…

 

力尽きて、土の上に落ちていた。

まだ死んではいないけど、虫の息魂が抜ける

さすがに救命はもう無理そうだ。やわやかローションティッシュの上で、安らかに眠りについてもらおう。

 

 

 

この猛暑で、葉っぱの上で干からびて死んでいるイモムシを何匹も見た。葉っぱの表側に居るアゲハの幼虫やオオスカシバの1齢幼虫などは特に日差しと高温に耐えられず犠牲になることが多いのかもしれない。

 

この猛暑が人間活動により引き起こされたものならば、私はせめてもの償いとして1匹でも多くのイモムシを灼熱地獄から連れ出してやらねばならない。

野生の生き物たちに優しい未来がやって来ますように…泣くうさぎ