コスズメが繭を作ってから6日目。
そろそろ蛹の外殻も固まって触っても大丈夫になった頃かしらと思い、写真撮影のため繭を切り開いてみた。
↑落ち葉を疎に綴ってあって、一塊になっている。
↑飼育ケースから繭を取り出し天地逆にして新聞紙の上に置いたところ。土も繭にくっ付けてある。
落ち葉と土をまとって作った疎な繭。
中には、茶色の蛹。
取り出して写真撮影をしていると…
はうぅぅぅ!これは⁉️コスズメ蛹の体に小さな穴が空いている‼️
やられた!誰かが寄生しているようだ!
卵からずっと室内で、箱入り娘として大事に大事に育てていたのに。
穴の空いているところは外殻がとても柔らかく、中が空洞になっているようでペコペコ凹む。ゾッとして手から放ってしまった。
誰が中に入っているのか犯人を見届けるために、隔離室へ入れる。
翌朝…
ウジ虫〜‼️
どうやら「ヤドリバエ」という寄生バエの幼虫のようだ。
本邦の寄生バエには500種ほどが居て、親虫が直接奇主に卵を産みつける種や、親虫が奇主の食草に卵を産み付けておいて卵が食草と一緒に奇主に摂食され奇主消化管内に取り込まれることで寄生が成立する種など、実に様々な寄生様式を取るのだという。
参考文献:「ヤドリバエの奇主探索行動と繁殖戦略」中村達•一木良子,植物防疫,No.60,Vol12,2006
↑顔
↑お尻。ブタ鼻みたい。
はて、この子にはいつヤドリバエが寄生したのだろう。
思い返すと、一度家の中にデカいハエが入ってきた時があった。夜、ベランダの網戸を娘が開けっ放しにしていてハエが入ってきてしまったのだが、ハエなんて普段滅多に入って来ないのに(これまで8年間この部屋に住んでて初めてくらいの出来事)外に出さなきゃ〜と虫取り網を持ち出したら何処かに居なくなってそれっきり。まさか、奴が寄生バエだったのか⁉️コスズメ幼虫の存在を嗅ぎつけて外から入ってきたというのか。そんなわけ無いよね〜
でも虫かごに蓋をしないでスズメガ幼虫を飼っていたので、産を産み付けることは可能だったはず…。
はたまた、寄生バエの卵付きのヤブガラシを私たちがせっせと採ってきてあげていたのか。
卵から育てていても寄生されることがある、時々当ブログにコメントして下さるmetalheartさん
が仰っていた通りだ…。それを知った苦々しい出来事であったが、寄生バエの知られざる生態を少しだけ垣間見ることが出来、また世界が広がった母娘でした。
娘は、寄生バエのウジ虫を指差し「この幼虫は嫌いじゃないんだけどなー」と言っている。ウジ虫はね。シギゾウムシの幼虫(通称どんぐり虫)とほぼ見た目は同じだからね。私も嫌いじゃないよ、ウジ虫君😭
そして1-2時間後にはウジ虫君は動かなくなり、脱皮する事なくそのまま蛹化したらしい。
↑見つけてから2時間後
↑蛹化から2日後
↑蛹化から2日後
寄生バエの成虫なんて見たくねぇよぉ〜
でも一体誰が私たちの大事な大事なコスズメちゃんを喰ったのか、犯人の正体を突き止めなきゃね。同定出来る気がしないけど成虫になるまで見届けてやるぞ。
「待てども待てども羽化しない蛹たち」へ続く
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