2月25日に投稿したなう
ミラー! (680)裏切り
旦那様の好意で、第2の立花真里菜といわれるかわいい後輩と一緒に旦那様の自宅で楽しい時間。お互い顔が知れているから、ゆっくりどこかファミレスでってことはできないからちょうどいい。
「久しぶりね、あやなちゃん。どう?仕事。この前のDVD良かったみたいね。」
ほんとかわいい後輩、私よりも10歳若い。うちの事務所一押し売出し中の子。最近は有名な雑誌のグラビアもしているし、来年のビールメーカーキャンペーンガールにも選ばれている将来有望な子なの。今までいろいろ仕事の相談も乗ったし、プライベートのことも…。
「先輩。新婚生活、楽しい?旦那様は単身赴任なんですよね?寂しくない?」
「まあね…寂しいけれど、おなかに旦那様との赤ちゃんがいるから大丈夫。」
色々惚気話までしちゃって…後輩の顔色まで気づかなかった。
「いいな…。でも、旦那様可哀そうですよね。」
「え?どうして?」
「まだ新婚なのに、単身赴任でしょ?なかなか東京へ帰れないし、帰っても先輩は妊娠中で・・・。」
「ま、そうだけど…。」
「旦那様も男性ですよ。浮気されても知りませんよ。」
浮気?そんなこと全然考えてなかった。春希さんに限って浮気なんか。でも…私が未来を妊娠した時は、春希さんには家庭があって、いくらお酒に酔っていたとはいえ、浮気になるわよね?当時の彼からしたら未来は隠し子なんだし。今は性格が変わるほどお酒を飲まないし、控えてるって言ってた。色々考えていると、後輩はため息。
「先輩って、どうやって旦那様を好きにさせたんですか?旦那様の前の奥さんを亡くしてすぐに、先輩と付き合いだしたんですよね?もともと何かあったんじゃないんですか?じゃないとおかしいです。」
未来がいたからって言えないじゃない?
「ちょうど先輩、自衛隊関係の雑誌のグラビアをしましたよね。そこで再会したってことになってますけど。先輩、そこで声をかけたんですか?あと…。」
「あと?」
「なんか以前の先輩と感じが全然違うんですけど。もしかして旦那様の気を引くために整形とかしたんですか?それとも旦那様の前では、猫を被っているとか?演技?」
何言っているの?この子は。以前の私は本当の私じゃないだけ…。化粧とかでごまかしてた。
「整形なんてしてないわ。もちろん旦那様の気を引くために何かを演じているわけではないわ。今の私が私なの。」
「そうなんですか?みんな先輩のこと言ってますよ。旦那様の前の奥さんが事故でなくなったのも、先輩が前の奥さんを恨んでたんじゃないかって。妬んでたんじゃないか?ってだから事故に巻き込まれたんじゃないかって。だって先輩ってそういう人なんですよね。」
「何言っているの?」
「だって、先輩は強運の持ち主なんでしょ?自分の思い通りにできる人なんですよね?」
え・・・?そのようにある占い師さんに言われたこともある。思い通りに運べる人だった。何万人に一人の強運の持ち主だって。もちろん春希さんの亡くなった奥様のことを羨ましいと思ったことがある。でも死んでほしいなんて思ったことはない。死んでもらって後妻になるんだってそんな恐ろしい事考えたことはない…と思うけど。でも心の奥底で思っていたのかもしれない。一時、春希さんと結婚できたらどんなに幸せなんだろうって思ったこともあった。二人の間に生まれた子供はどんなにかわいいんだろうなって…。だから?だから奥さんは交通事故に?そんなことはないよね?きっと。
後輩は大きく息を吸って私に言った。
「先輩。私、先輩の旦那様、タイプなんです。去年の夏に出会って、とても慕っていました。大好きなんです。旦那様をお借りしちゃってもいいですよね?」
「え?何言っているの?冗談でしょ?」
「冗談でないですよ。顔やスタイルは先輩に負けるけど、若さには勝てないですよね。私の実家はここに近いし、ちょくちょく戻ってますから、彼のさみしさを紛らわすことできます。先輩の代わりじゃないですけど…もちろん、先輩から妻の座を奪ったりしません。私、結婚とか子供とか興味ありませんから。好きな人と一緒にいればそれで満足です。ね?いいですよね?せ・ん・ぱ・い。」
後輩の顔はほんと真剣だった。旦那様の家を知りたいから遊びに来たわけ?私は久々に怒った。そして後輩を追い出した。
「もう来ないでくれる?私の大切な旦那様に手を出さないで。」
「じゃ、今度彼に聞いてみます。じゃ、先輩。お元気で。」
といって後輩は立ち去った。
なんなの?あんな子だと思わなかった。今までとてもかわいがっていたのに。そういやずっと好きな人がいるって相談受けていたのは、春希さんのことだったの?ああ、ばかばかしい。何もなければいいけど…。ちょっと心配…。
ミラー! (679)急なお客様
12月30日。無理しない程度に妻と一緒に大掃除。塾で居ない優希は別として、ちびたちは窓ふきを手伝ってくれる。まあ、一人暮らしだし、普段は家に帰ってくると寝るだけのような生活だから汚れも少ない。
ささっと済んで、妻の入れてくれたコーヒーと手作りケーキで時間過ごす。すると妻の携帯が鳴る。仕事?それとも?妻は電話をいったん切り、この僕へいう。
「ねえ、春希さん。去年駐屯地での夏祭り。私と一緒に出ていた後輩いたの覚えてる?」
「うん。新人グラドルだよね?」
「そう。キャンペーンで近くに来ているんだって。実家も近くだからうちに遊びに来てもいいか?って。」
そういや後輩グラドルの出身は、大阪府北部。うちから車で15分くらいのところらしい。年末のキャンペーンのあとその足で帰省するらしく、そのついでにうちへ来るとのこと。ま、部屋は片付いているし、お茶菓子くらいはある。来てもらっても支障はない。
「いいよ。久しぶりに会うんだろ?来てもらったら?あと1時間くらいしたら優希のお迎えに行かないといけないし。もしよかったら未来と美紅もつれてきて、どこかで軽く食べてくるけど?二人でゆっくりしたらいいよ。」
「ほんとにいいの?」
「うん。なかなかモデル関係の人と話す機会が最近ないでしょ?たまにはそういう話もしたらどうかな?」
妻はよろこんで後輩へ電話をする。もちろんうちの住所も教えた。
半時間後、タクシーでやってきた妻の後輩。タレントって感じでサングラスに深い帽子。でもオーラがあるんだよね。そういうところ、グラドルというか。といっても僕は、彼女に対して何も思わない。グラドルってあまり好きじゃない。妻の後輩は、帽子とコートサングラスを外し、荷物を置く。やはりなんていうのか…まあ…僕のタイプじゃない。若い子たちは興味あるんだろうけれど、ああいう派手な感じが嫌いなのだ。だから妻のグラドル時代はとても嫌ってた。いいとも思わなかった。
僕ってダサいんだろうな…。最近部下にもおっさんくさいって言われる。特に女の子達には、顔とのギャップがって…引かれる。ちょっとショックだったりするんだけど、ま、これが僕の性格だから。
妻とお客さんにお茶とお菓子を出し、そろそろ優希を迎えに行く時間なので、ちびたちと外出準備。ちびたちはドライブとちょっとした外食ということでとても喜んで早く行こうとせかす。
「じゃあ、美里、ゆっくりね。」
と言って家を出て愛車レクサスで、優希の待つ西宮の塾へ車を走らせた。
ミラー! (678)休暇
「パパ、今日さ、小テストなんだよ。ああ緊張する。僕のいるクラスってさ、灘とか、関西での超難関クラスなんだって。」
「灘中はさ、春斗伯父さんの通っていた中学だよ。」
「うん知ってる。この前春斗伯父さんが言ってたよ。関西なら灘やねって。ほんと塾のみんな頭良くてね…。」
「ふうん。刺激があっていいんじゃない?」
「最終日はね、模試があるんだって。合否判定テスト。」
「じゃあ頑張らないとね。せっかく楽しみにしているお正月を塾に費やすんだから…頑張らないとね。」
と、西宮にある塾まで色々話した。
塾の休みは元旦のみ。元旦は、芦屋の弐條家へあいさつに行かないといけない。
「はあ…。せっかくこっちにいるのに、歩ちゃんと会えてないや…。歩ちゃん元気かなあ…。」
そう…塾が忙しくて会えないまま…。もちろん歩ちゃんは元気だよ。そして優希がこっちに来ていることも知っている。でも、父親を通じて塾で忙しいと伝えられているらしい。優希は歩ちゃんが好きなんだもんな。歩ちゃんが初恋らしい。
「冬休みの最後の日に少しだけ会えるんじゃないかな?」
「え?」
「塾も終わっているし…。飛行機に乗るのはお昼過ぎだろ?少しくらいなら大丈夫だと思うよ。優希。」
その一言に優希はとても喜んだ。
「じゃあ頑張っていい点取って歩ちゃんと会うね!」
といい、車から降りて塾へ向かった。歩ちゃんと仲良くなってから徐々に成績が良くなっている優希。もちろん歩ちゃんも受験はしないけれど頑張って勉強をしている。お互いいい方向へ行っているんじゃないかな?二人の関係は…。
良い知らせ
えっとですね・・・
私が描いた塗り絵が、某駐屯地記念行事にて採用されることになりました。
詳しくはまた春ごろお知らせします。
ま、それだけじゃないんだけどね…。
もっと大きな採用があるんだよね…。
正式発表があればお知らせします。