12/2(月)
土曜日から携帯電話が故障している。

かなり支障はあるが
なければないで過ごせるのが
携帯電話というものである。

とはいえたとえば今日、
おおきな地震があったとして
携帯電話があるとないとではまったく違うだろう。
おそらくなければないでなんとかなるのだろうが
やはりあった方が便利だ。
携帯電話どうしはつながらないだろうが、
インターネットに接続することはできるかも知れないし、
そうすると夫と連絡をとりあうことができるだろう。
状況が落ち着いてきたら
心配しているだろうひとたち・・・親やきょうだいや・・・に
元気だよと伝えることができるだろう。

そもそも私が携帯電話を持っていたいと思う
いちばんの理由が結局のところ
地震への備え、だったりするのだが。

というわけでドコモショップへ行き、
故障修理の依頼をしてから
スイムへ。

10分ほど遅れてしまい、
あわや龍晴の好きなダンスができないかと思われたが
ぎりぎりで間に合った。
龍晴はうれしそうに完璧にダンスを踊っていた。

スイムのあとは恒例の抱っこひものまま昼寝。
私はそのままランチ。

起きてからマルイへ寄り、
龍晴の希望で時計を見てからカフェに行く。
カフェでお茶をしてからまた時計が見たいというので
時計コーナーに戻り、
同じ階の別の店で買物をしてから
(龍晴が選んだコーデュロイのパンツ。龍晴は服にやたらとこだわりがある)
いくつかのお店に寄って帰宅する。

旅行から帰ってきたばかりだが
今週は京都へ帰省するため、
早速荷造り開始。


12/3(火)
今日の龍晴の寝ざめのひとことは
「公園行きたい」だった。

昨晩、珍しく何度か泣いて起きて、
そのたびに「公園行きたい」といっていた。
公園に行きたいけど、行ってはいけないといわれた夢でも見たのだろうか。

朝から新井薬師へ。
お寺で参拝してから公園へ。
三輪車に乗り、バイクのようなものに乗り、
(しかも築山からバイクでなんども走り降りていた)
保育園の子たちに混ざってお店屋さんごっこをし、
(先生に、せんせいいれてー!とおおきな声でお願いしていた)
たくさん遊ぶ。

満足したらしいところで
ポーコアポーコさんでランチ。
暫く遊んでから店を出て、
いくつかの用事を済ませ・・・夫に頼まれていたことや、
新しく送られてきた携帯電話のピックアップなど・・・
をしているうちに
龍晴が目覚める。
マルイへ行きたいというのでまたマルイへ行き、
時計を見てからカフェでお茶をし、
またいくつか買物をしてから帰宅する。

クリスマスソングのCDをかけて
たくさん踊っていた。
何度も母さんも踊る?(踊ろう!の意)といわれたのだが
いろいろと用事をしていて、
終わってから踊るねー!といっていたのに
結局、一緒に踊れず、
さあ踊ろう、というタイミングになったら
今度は龍晴が眠くなってしまい、
自らステレオの電源を落としてしまった。
明日、朝、起きたら踊ろうね、とやくそくをする。
やくそく。

明日の朝のひとことは、
踊ろう!かしら?

夜、京都へ送る荷物の仕上げ。
年末の京都帰省のチケットも予約する。


12/4(水)
今日も寒い。

サンタさんからもらうもの、決めた!と
龍晴はまいにちのように言っている。
冬になるとサンタクロースさんがやってくるんだよ?という話をしたのは
まだ暑さが残るころだった。

午前中は新井薬師の公園へ。
龍晴はまだおむつをしているのだが、
公園に着いてすぐ、排泄をし、
それが「変な感じ」「冷たい」から、
「ぱんつを取り替えてほしい」といって泣く。
しかし今日は昼前にいえに戻る予定だったため、
替えのおむつを持ってきていない。
そう話すと、ここで待っているから、取りに帰ってほしい、といってさらに泣く。
しかし公園までは歩いて15分ほどかかるし、
たとえ歩いて1分であったとしても、
まだひとりで公園においておけない年齢だ。
それなら一緒に帰ろう?といろいろな方法で誘っても、
公園にいたい、でも変な感じだから嫌だ、と泣き続ける。

困ったなあ。

と思っているうちに、
すこし気持ちが落ち着いてきたらしく、
またおそらく、冷たいのが体温であたたまってきたらしく、
遊びに戻る。

これまでこういう反応はなかったから
もしかしたらおむつを外せるかも!などと思ったのだが
しかし1時間弱ほどしていえに帰ったらまったくもとの龍晴に戻っていた。

おひるごはんを食べてから昼寝。
今日は1時間ほど。
ここのところお昼寝が短い。

午後は久しぶりに高田馬場へ。
ひさしぶりにばばへいく!と龍晴からのリクエスト。
バスと西武線を乗り継いで馬場に出て、
いくつかのお店に寄り、
東西線に乗って帰宅する。

いつもと違うかえりみちを
のんびり歩いて帰る。

長野の両親から龍晴にクリスマスプレゼントが届いた。
夕方、長野と京都にそれぞれ電話。
龍晴も話をする。


12/5(木)
新井薬師の公園の消化不良感があったのだろう。
今日も朝から、やくしへいきたい!と龍晴はいう。
準備を整えて、新井薬師へ。

まずはお寺に参拝。
おまいりをしていく?とたずねると、
お寺や仏像が好きな龍晴は、
していく!とこたえる。必ず。
新井薬師の境内には、お堂が3つ(本堂を入れて)があるのだが、
龍晴はそれらを見て、
あそこにはなにが入っているの?と毎回きく。

新井薬師の本堂にまつっているのは
薬師如来なのだが、
その右側にいるのは弘法大師。
左側にいるのをだれだか忘れてしまったため、
龍晴に毎回たずねられるとすこし困る。
本堂の十二神将も龍晴は気に入っていて、
母さんはどれが好き?と決まってたずねる。
そうねえ、母さんは緑のお顔かな?りゅうは?とこたえると
じっくりと見たあとに
りゅうはちゃいろ!とか
りゅうはあか!とか
そのときどきの気分で、でもしっかりとこたえる。

今日は公園の児童館で三輪車を借り、
築山をのぼりおりしたあと、
黄色のバイクの乗り物を借りて、
岩山のほうを走りまわる。
かなりごつごつとした岩なので
ひやひやなのだが
危ないよ!というのをぐっとこらえて
好きにさせる。
(もちろんあとをついて歩くのだけれども)

保育園の子たちが集めた「焼き芋用の葉っぱの山」に
龍晴も葉っぱを持ってくる、という手伝いをさせてもらい
龍晴はおおはしゃぎである。
よかったね、楽しいことがたくさんあって。

ランチはポーコアポーコさんへ。
京都に行く前に顔を出せてよかった。

抱っこで帰ると龍晴はすぐに眠る。

干してあったふとんを
抱っこのままひっくり返し、
入れ、途中まで敷く。
我ながらすごいちからである。

目が覚めてから、デパートへ行きたい!というので
新宿へ。
高島屋で暫く遊び、
ハンズでカレンダーと来年の手帳を買う。
もう年末だもの。

飛行機雲が長く尾を引いている。
ながーい!と龍晴は空を見上げていう。
ながいねえ、とこたえる。
もしかしたら天気が悪くなるのだろうか。

明日から京都へ。


12/6(金)~8(日)
さて京都。

お昼近くの新幹線で京都へ向かう。
龍晴は車両に書かれたN700という数字をいくつも読んだり、
えぬななひゃっけいのぞみ!とうれしそうに言ったりしている。
これくらいのとしごろの子の、
好きなことに対する記憶というのはすごいと思う。

乗車してからおひるごはん。
龍晴は持ってきたおべんとうを食べ、
ほどなく眠る。

京都までは2時間半の道のりだ。
龍晴は京都駅に着く直前まで眠る。
いつも20時前にはすっかりと夢のなかの龍晴にとって
これから3日間は寝不足の日々がつづく。
少しでもたくさん眠っておいてくれて安心する。

京都までの2時間半。

私は多くのひとが好きであるのと同じように
京都が好きで
大学の頃からしばしば京都を訪れている。

ひとりでもなんども行ったし
そのときどきの恋人と一緒だったこともある。

たくさんの古刹を歩いたし
それはだれもが知る有名なところから
京都に長く、そういう学問を以前していた兄からきいた
あまり知られていないが素敵なところを探索したりもした。

京都に近づくたびにわくわくとした。

茶畑。
富士山。
浜名湖。
冬場はそこだけ景色が一変する関ヶ原。

さいごの山を抜けると
あっけなくすぐに京都だ。
京都駅のホームにすうっと電車は入る。

京都までの2時間半。

でも私がいっとう憶えているのは
いまは夫である恋人と
夫の実家にはじめて行ったときの2時間半だ。

私の夫は在日韓国人で
祖父母の代から日本に来た三世だ。

いまでこそ100名近い「親族」に
数名、日本人はいるけれども
夫と私が結婚することになる3年とすこし前までは
日本人はだれもいなかった。

もっとまえ。
夫と私が恋人どうしになってまだ数ヶ月の頃。
年末に実家へ帰省していた夫は
東京に戻り私に会うなり
もう会うのはよそう、といった。
気心の知れたいとこたちに
恋人はいるの?ときかれ
日本人だとこたえると
口々に反対されたのだという。
それは夫の父・・・私が大好きだったいまは亡きアボジが
日本人を伴侶として連れてきたら殺す、と長年いいつづけてきたせいもあるし、
(アボジがなぜそういいつづけてきたのを、
私は少なくとも想像することができたから、
それについて嫌だなとかはまったく思わなかった)
親族に誰も日本人がおらず、
また日本人と結婚しても離婚する例が多いまわりのひとたちの話、
とにかくそんないろいろを聞き話し合い、
「どうせ別れる」なら、「傷が浅いうちに」と
別れることにした、と夫はいう。
(ちなみに夫がきちんとつきあった日本人は、
私がはじめてである)

はあ?

夫の話を聞いて最初に私が思ったのは
そのことだ。

まったく、意味がわからない。
ちっとも。ぜんぜん。

私のことを嫌いならわかる。
でもそうでないのになぜ別れる必要があるのだろう。
それもまわりのひとにそういわれたからといって?

いま思えば自分の意志は強いものの
信頼しているひとの意見を素直に受け止める性格の夫ゆえの
その言動はなるほどという感じなのだが
(だからといって認めはしないけれども)
そのときの私にはまったくもって言語同断である。

だから私はぜったいにわかれない、と夫にいった。
あなたが私を嫌いならわかる。
でもそれ以外の理由は意味がわからない、と。

長い話しあいの末、
夫は私の説得に応じて
そうしていまがあるわけなのだが
それでもそのとき、
結婚はできない、と夫は私に明言していた。
(そうして結婚願望のかなり強い私は、もういちど、はあ?と思いつつも、
それはまたそのとき考えればいいじゃない!と夫に言った。
勝算があったわけではなく、それでも夫と一緒にいたかったのだ、とても)

私たちが結婚することができたのは
ひとえに夫の父が、夫の母のすすめで
クリスチャンになってからのことで、
人類みな兄弟、国籍なんて意味がない、人間みな地球人、と言いだすなんて、
その頃にはだれひとり、想像していなかったのだ。

夫の実家にあいさつに行くことになったのは
まだ夏が来る前の季節で
私はなにを着ていくかさんざん迷って
うす水色のワンピースを選んだ。

そんなことまでを
よく憶えている。

京都までの2時間半。
何度もトイレに行く私を
夫は笑いながら大丈夫やで、といった。
大丈夫やで、緊張することなんてなにもあらへん。

それはわかっているのだけれども。
でもそんな事情があったからこそ余計に
私はとてもどきどきとしていた。

必要ない、といわれた韓国語もすこし憶えて
でもうろ憶えの部分を
車内でなんども暗唱しては
また夫に笑われた。
(実際に韓国語はまったく必要なかった。
あいさつやお互いの関係をあらわす言葉が韓国語なだけだったし、
それだって在日韓国人のことばと辞典に載っている韓国語は発音がだいぶ違ったのだ)

茶畑も。
富士山も。
浜名湖も。
関ヶ原も。

なにも見えなかったのは。

新幹線が京都駅のホームにすべるように入るとき
わくわくとしなかったのは
そのときがはじめてのことだった。

2回目は。
アボジが亡くなったとき。

アボジ。

厳しく一族を統率してきたというアボジは
いったいどんなこわもてのひとなのだろうと思っていたのだが
はじめて会ったアボジも
それ以降なんども会ったアボジも
いつもおおきな笑顔をたたえたひとだった。

おおきくて、あたたかい。
私のだいすきな。

アボジが亡くなって
もうすぐいちねんが経つ。

そのアボジをしのぶ会、ということで
今回は京都に帰省する。

桂のいえには
もうしめった空気はほとんどなくて
それでもアボジのことを思い出すと涙が出る。

ちいさいチャゴノメ、
と私を呼んだアボジ。

きんようびはしのぶ会のための
料理づくりにいそしんだ。
50名ほどの来客のための
牛肉とにらと白菜のチヂミをとにかく焼くのが
私の仕事だ。
(一般的にチヂミはいろいろな具材を混ぜて焼くが、
行事のときのチヂミは一品づつ焼く。
そのため途方もない時間がかかる)
焼いて焼いて焼いて
とにかくたくさん焼く。
もう全身、胡麻油のにおいでいっぱいである。
もちろんそれ以外の、キムチや鶏の煮たものや汁ものや
たくさんの料理を準備したりタッパーに詰めたりして明日に備える。

龍晴はいとこたちと遊んでもらい
なんどか抱っこして~とやってきたりはしたが
以前より落ち着いていとこたちと長い時間遊んでいられて
ほうっとする。

龍晴がまだ小さいからと、
夜、早めにやすませてもらえることになり
龍晴を寝かしつける。

とうきょうに帰りたい、と龍晴がいいはじめ、
体調が悪くなったかと心配する。

どようび、
いつものように早起きの龍晴。
今日はしのぶ会本番である。

朝から昨日つくった料理を切ってはさらに盛り、
それを来客用のテーブルに並べたりしているうちに
もう開始の時間である。

龍晴はしかしおなかが空いた、と
半泣き状態のため、
先にお昼ごはんをあげてしまうことにする。

ゆっくりふたりだけの状態で
おひるごはんを食べたこともあり
落ちついた気持ちになったらしい龍晴は
遅れて参加したしのぶ会のあいだ、
ずうっとおとなしくできてほうっとする。
教会から牧師さんがいらして説法をされていた。
(夫の両親はプロテスタントである。それもかなり敬虔な)

牧師さんが帰られてから
親族の宴である。

龍晴が昼寝をしたくて
眠くてつらくなってきたようなので
すこし抜けさせてもらう。
抱っこをしてそとを歩くと
ほどなく眠る。

それから1時間ほど抱っこのまま眠り、
そうっと起こして(いつまでも抜けていられないので)
戻り、
今度は皿洗い部隊と化す。

龍晴はたくさんいる子どもたちと
はしゃぎまわり
とても楽しそうにしている。
親戚の子らのなかで龍晴はいっとう味噌っかすなのだが
果敢についてまわり、
そうしていつも感心してしまうのだが
夫の親族の子どもたちは
昔の子どもたちのようにほんとうに面倒見がよく
年長者が場を仕切り、
そこにいる子どもたち全員が楽しめ、かつ安全なように
楽しく遊んであげているので
いつも子どもたちどうしだけで任せておけるのだ。

20時近くまでたくさんのひとたちに囲まれ
龍晴はずうっと笑い、遊び、
東京に帰りたい、ということもなく
21時に眠る。

にぎやかな宴に
アボジも満足しただろうか。

にちようびはお昼前の新幹線で東京に戻る。
みんなで(珍しく龍晴も)寝坊したので
そんなにのんびりする時間もない。

そろそろ桂を出る、という直前の
オモニとふたりになったときに。
ナオさんとT(夫)が結婚するときに
なにもしてあげられなかったのが
アボジとオモニふたりのこころのこりなんよ、ということをいわれる。

なにもって、たくさんしていただきましたよ?とこたえると、
そうやなくて、ほんとうは、
あんなものもこんなものも贈ってあげたかったし、
Mさん(夫の兄の奥さん)のときはしてあげられたことやのに、
お金がなくなってしまってできなくなってしまって
(それはアボジが当時勤めていた金融機関が破綻したからなのだが)
ほんとうにそれがこころのこりで、
何度もアボジといってたんよ、
アボジとオモニがなんもでけへんかったから、
そのぶん、Tにちゃんとしてもらい?
とオモニは一気にそういう。
ちょうど現れた夫に、オモニは
もういちどその話をし、なんども念を押す。
ナオさんにちゃんとしたり?
ナオさんがものを欲しいというひとではないのはわかってるけど、
それでもやっぱり、ちゃんとしたってな?と。

でもね。オモニ。

わかった、ちゃんとする、
と夫が笑いながらいって、また別の場所に行ってしまったあと、
私はオモニに返事をする。

でもね。オモニ。

ちゃんとって、私。
なんにもいらないんですよ。
私はTがほんとうにだいすきでだいすきだったんです。
だからすきなひとと結婚できただけで
もうなんにもいらないんですよ。

話していて途中から
涙が出てしまった。

でもオモニ。
私はそれなのに、Tにいまなにもしてあげていない。
アボジにもたくさんしたいことがあったのに
なにもできなかった。
そのことが私のこころ残りなんです。

なにもしてあげてないなんてことあらへんよ。
結婚してよかったと、Tはいっとったよ、
アボジもほんまに結婚してよかったと
なんどもいっとったよ、
とオモニも泣きながらいう。

そうなのだ。
私は夫のことがだいすきでだいすきで
ほんとうにだいすきだったのだ。

でも子どもが産まれると
日々の忙殺のなかで、
すき、という気持ちは変わる。

私は変わらない、と思っていた。
だってこんなにも恋人であった夫がだいすきなのだ。

でもやっぱり。
変わるのだ。

そう。
変わるのだと思っていた。
変わったのだと思っていた。
つい最近まで。

そうして気持ちが変わることは、
おそらく当然のことなのだろう。
でもその当然を私はうまく受け容れられなくて
自分のことなのにとても悩んでもいた。
いや自分のことだからこそ。

夫は私よりもひとあしもふたあしも先に
変容していて
そのことも私を戸惑わせもしたのだけれども。

でもそのことよりも
私自身の変化に私は戸惑っていたのだと思う。

でもオモニと向き合って話したときに
夫への自分の気持ちが
つるりと出てきて
それはきれいごとを言ったわけではないと自分でもわかっていたから
そうなのか、と思った。

さらにそれをことばにしたときに
こころのなかから湧きあがってきた
夫をすきだという気持ち。

そのすきという気持ちは
恋人だったころの夫を好きだという気持ちの質と
そんなに変わらないのだ、ということにもまた
気付いたりもした。

そうなのだ。

私は夫のことを
だいすきでだいすきなのだろう。
ほんとうは。

だいすきでだいすきだった、のではなくて。

それがうまくかたちにできなくて
ことばにはもっとできなくて
時間が経てば経つほどできなくなって
だから戸惑っている。

東京に戻る新幹線のなかで
私の腕のなかで眠るのは龍晴で
となりの席で眠るのは夫だ。
私のいとしいたいせつなひとたち。

東京駅に着くと
目覚めた龍晴は
いいこと考えちゃった。
これからまた京都にいく!と
言っていた。

よかったね。
京都がたのしいものでほんとうによかった。

私にも実りある時間になった。
いろいろな意味で。

そうして。
アボジが亡くなって
もうすぐいちねんが経つ。

京都までの2時間半を。
いまは泣くことなく過ごせるようになった。
アボジのおおきくあたたかい笑顔を思い出すと
それでも胸がぎゅっとなる。
















11/25(月)
それにしても昨晩の体調はおかしかった。
いつもは龍晴をふたりのため
からすの行水気味のお風呂に、
昨日はのんびりと1時間弱、入った。

そのせいだろうか?
お風呂から出るとからだがだるく、
眠くてたまらない。
のぼせるほどは入っていないのに?
といぶかる余裕もなく
もう本当に具合が悪くなり、
立っても座ってもいられないくらい
眠くてたまらない。
龍晴を寝かしつけながら眠ってしまおうかと思うのだが
でも横になると眠れない。
はて。

結局、22時くらいまで
用事をしたりとなんのかのと起きていたのだが
やはり体調が復調しないので
眠ることにする。

朝、起きたらすっきり、
となればよいものの
すっきりまではいかない。
いちにち疲れやすい。

午前中はスイムのため、
さんぽは近くのスーパーマーケットに行くだけにする。

帰宅後、スイムへ。
観覧席でおべんとうを食べてから行く。

龍晴は今日もおおいにはしゃぐ。
今日の水中遊具は新しいセットで、
嬉々として運動をしていた。

スイムのあと、抱っこをすると
1分もせずに眠る。

近くのカフェで本を読みながらお茶。
これはこれで至福のときだ。
(もちろん龍晴は抱っこのまま)

1時間ほどで目覚めたので、
いくつか立ち寄ってから帰宅する。

晩ごはんまでずうっと粘土で遊ぶ。
龍晴ははじめての粘土が
とても楽しかった様子。
よかった。

夜、荒天。


11/26(火)
今日もまだ体調が悪い(私の)。
遠出をする予定にしていたが、
週末は旅行も控えているのでのんびり過ごすことにする。

午前中は龍晴と粘土などをして遊ぶ。
龍晴のリクエストで、
大根やハンバーグやにんじんやいちごやトマトやキャベツをつくると
龍晴はつくった粘土でお店屋さんごっこに余念がない。

お昼寝は2時間。
私も1時間、添い寝してしまった。
目覚めてから自分のからだがすこし軽くなったように思う。

午後は駅前のスーパーマーケットまで行き、
それからいろいろな場所・・・駐輪所やサンプラザやボーリングや・・・に龍晴は立ち寄る。
今日は祭りの屋台でずいぶん前に買った、
消防車のかたちの引っ張って歩くものを
いえからずうっと引っ張って歩いていた。

夕方になってまた頭痛が酷い。
(私)

11/27(水)
また朝から体調が悪い。
(私)
どうしたものか。

とはいえ出かけられないほどではないので
出かけることにする。

午前中は新井薬師の公園へさんぽ。
近くのペットショップを覗いていたら、
馴染みの秀吉くん(黒の豆柴)が龍晴に気付いて窓ガラスごしに挨拶をしてくれた。
龍晴はどうぶつがとても好きだ。

交差点の地蔵とお寺でそれぞれ参拝をしてから
公園へ。
くるまや三輪車に乗ってたくさん遊ぶ。
ほどなく幼稚園の子たちもやってきて
龍晴はそれがうれしくて
一緒に混じって滑り台をしたりする。

幼稚園の子たちは避難訓練の日らしく、
いきなり遊ぶのをやめて
あたまのうえに両手をかざして整列を始める。
龍晴はなにあれ?おもしろそーう!まざろう!と言って
仲間に入ってしまい、
しかしみなさん真剣な面持ちであったため
なんとか龍晴を連れ出した。

ポーコアポーコさんでランチ。
抱っこひもでお店を出ると1分もしないで眠る。

スーパーマーケットに寄ってから帰宅する。

目覚めてから近くのお店にいくつか買物。

今日は龍晴に、ほんもののはさみを持たせてみた。
これまではプラスティックの、紙しか切れないはさみを渡していたのだが、
そろそろほんものでもいいかなあと思ったのである。
「切れると痛いということを知ることも大事です」
と、購入を検討したアマゾンの商品説明のところに書いてあったのも
こころが動いた理由である。
といっても子ども用なので、切れても2ミリ(それでも皮膚が2ミリ切れたら痛いだろうけど)まで、という設計である。

龍晴ははさみが好きなので
とてもうれしそうにはさみで折り紙やいろいろな紙を切り刻んでいる。
持ち方はまだ拙いのだけれども、
実際に何度か、手が切れそうになり、
それがちょっと痛かったらしく、
「注意しながら使う」ということをからだで憶えつつある様子。よしよし。

とかくひとりしか子どもがいないと
目が届きすぎてしまうきらいがあり、
龍晴を「ふたりめ」や「さんにんめ」のように育てたいという私の野望は
うまくいっていないのではないかと思う。
それでもほんとうにそうでない限り、
怖いことや危ないこと、できないこと、は、
なるべく少なくあってほしいと思う。

来年くらいから包丁も持たせたいと思っているが
早すぎるだろうか。
でも私も3歳くらいから料理していた記憶があるしなあ。

夜になってやっと、
からだが復調してきたように思う。
(私)
よかった。

週末の旅行に向けて、準備を開始。


11/28(木)
だいぶ体調が良くなってきたが、
脱力感と頭痛はまだ続いている。
旅行までに元気になるとよいのだけれど。

朝。
ごはんを食べて、掃除を終えたあとに、
今日どこいこうか~?と龍晴に聞かれて、
うーん、ニコニコパークでも行こうか?というと
とても喜ぶ。
急いで準備をし、出かける。

10時ちょっと過ぎに到着。
今日は珍しく空いている。

龍晴は久しぶりのニコニコパークに
歓声をあげて走りまわる。
すべりだい、トランポリン、ターザンのようなロープ、
ばねのついた椅子、ロディ、砂場。
いろいろなものを片っ端から試しては
大よろこびをしている。
ああ連れてきてよかったな。
うきゃーと声をあげて
げらげらと笑いながら楽しんでいる龍晴を見ると
こころからそう思う。
疲れていても。体調が悪くても。
龍晴が喜んでくれてよかった。

持ってきたおべんとうを・・・今日はワッフルとウィンナーと野菜たっぷりのスープで、
ワッフルはちょっと甘みが足りなかったらしく、いつもよりすすみが悪い・・・食べて、
一旦、そとに出て龍晴を寝かしつける。
それから私のランチ。
近くにあるカフェがお休みだったので、
駅のそばのファストフードのようなカフェに行き、
軽くパンなどを食べながら休む。

腕のなかで龍晴はぐっすりと眠っている。
きゅうっとめをつむり、
かるくくちを開けて眠る龍晴。
いつものあたたかな寝顔。

胸に顔をうずめ腕のなかで眠る龍晴のかおを見るたびに
いつだって私はぎゅうっとなる。
なんてかわいらしいのだろうと思う。
なんて屈託のないかおをしているのだろうと思う。

そのいとおしさに。
そのまぶしさに。
そのやすらかさに。

ぎゅうっとなる。
どうかこのかわいらしい寝顔が
くもることがないように。
そんなことを願う。思う。

1時間ほどで目覚め、
ふたたびニコニコパークへ。
築山のほうでたくさん遊ぶ。

15時半近くに帰宅。

たくさん遊んだいちにち。


11/29(金)
頭痛はまだ少しあるが、
脱力したような感じはかなり減ってきた。

すいようびから今日までのあいだに
池袋で書作展をやっていて、
そこに見たい作品があるので
行こうと思っていたのだが
私の体調が優れないのでまたの機会にすることにした。
いまの私には池袋まで行く、という行為が
それだけのことなのになかなかしんどいのだ。
ましてや作品を見る、というエネルギーを使うこと。

しかしこんなんで明日の旅行は行けるのだろうか。
いや行くぞ。とにかく。ぜったいに。かならず。うん。

今日は平和の森に集合の日。
Aちゃん、ダイちゃん、Kちゃん、タイちゃんという
いつものメンバーで集まる。

3人集まると、それぞれの個性が際立っておもしろい。
集団のなかにいるときに、どういうふうにふるまうか。
は、2歳児でももう決まっているのだ。

たとえばダイちゃんはリーダーシップがある。
やまにいこう!とかすわろう!とか声をかけてみんなを引っ張る。
龍晴はそんなダイちゃんの出す号令に、
おもしろそう!とばかりにうきゃー!!と叫びながらついていく。
でもダイちゃんの号令よりももっとおもしろそう!!なことがあれば、そちらにうきゃー!!と叫びながら行ってしまう。
タイちゃんは独自路線。
みんなで一緒にいても、一緒にいながらみんなとは別のことをしている。
子どもの並行遊び、とはちょっと違う感じ。

私たち母親3人は、成長したよねえ、おもしろいよねえ、といいながら
そんな子どもたちを眺めたりする余裕がある。
もちろん、そっちいっちゃだめだよーとか、ときに起きそうになる諍いを察知したりとか、
も、しているのだけれども。

Aちゃんはまだつわりが重い。
早く元気になりますように。

龍晴は9時半頃から、ほかのみんなは10時半頃から遊びはじめ、
11時半からみんなでお昼ごはんを食べ、
13時に解散。

今日は龍晴も心おきなく最後まで一緒に遊べた。
かえるよ~!と声をかけると、
みんなで一緒に帰れる?と龍晴は何度も聞く。
そうだよね、いつも龍晴だけ先に・・・授乳中は午前中であった昼寝のために、
卒乳してからも用事があったりして・・・
帰ってしまっていて、
それが龍晴はいつだってこころのこりだったのだろう。

みんなで帰りながら、
龍晴はなんどもうふふうふうと笑っている。

龍晴が抱っこのまま眠ってから、
ポーコアポーコさんに寄り、
リフレクソロジーを受け、あたたかいカフェラテで一服。
うーん、満足。

目覚めた龍晴と、ご主人から虫取りあみを借りて
(たまたまお店にあった虫取りあみを龍晴が見つけたのだ)
ふたたび平和の森へ出かける。
2時間近く平和の森で遊び、
それから帰宅。

夜、眠るときに
龍晴は何度も思い出し笑いをしていた。
きっと平和の森の、たのしかった光景が浮かんでいるのだろう。
よかったね、りゅう。


11/30(土)、12/1(日)
箱根旅行。
会社員時代の同期の友だちたちと出かける。
私は龍晴を連れて。

内定者研修で出会って以来の仲なので、
もう20年近くの友だちだ。
それはもう。
友だち、ということばでは
あらわせないくらいの。

まだあのいろいろな意味で過酷な会社の第一線で
重責を抱えずうっと活躍を続けている友だちも
私と同じように一児の母として、でも私と違って仕事をしながら頑張っている友だちも
それぞれ立場や状況は変わったのだけれども
人生のなかでもっとも濃密な時期を
同じ環境で過ごしてきた仲間は
そういうことや会わない時間を感じさせないと
いつも思う。

ほんとうはもっと頻繁に会いたいし
話をしたいし聞きたいのだけれども
やはり子育て佳境期のいま、出かけるのも話をするのもままならない。
そんななかでの貴重な旅行である。

子どもたちを連れて行けることもうれしいし
(友だちの子どもと自分の子どもが友だちになるなんて!)
子どもたちが寝静まってからあとのことを考えるのもうれしい。
(なんて久々の女子トークであることよ!!)
そんな旅。

待ち合わせはロマンスカーの車内、
ということにして、それぞれが参集する。
龍晴と私は、夫の会社に寄ったあとに。
夫の会社のベランダはぽかぽかとあたたかく
龍晴と一緒に、カフェしよう!といいながら
テイクアウトした私はカフェラテを、龍晴は牛乳を飲み
夫に見送ってもらってから。

みんなで持ってきたおべんとうを食べながら、
箱根へ。
Nの娘ちゃんのYちゃんはいま4歳。
すっかり女の子らしく、そうしてNにとても似てきている。
(龍晴も、私に似てきたね!といわれてとてもうれしかった。
だってなにしろ、龍晴は9割は夫パーツでできているので、
だれに会っても、夫似だね、と言われ慣れているのだから)
龍晴はYちゃんとの旅行をことのほか楽しみにしている。

箱根湯本に着いてから
宿に荷物を起き、早川の河川敷をさんぽ。
みんなで走ったり
(走る龍晴を追いかける、というほうが正しい)
川の水をさわったり
山の紅葉を眺めたりする。

宿では子どもたち用に持ってきた粘土で
たくさん遊ぶ。
おとなまで粘土ってたのしいかも!といいながら
こねたりのばしたりして楽しむ。

お風呂はいまいちだし仲居さんもなんだかなあという感じの、
正直言って、そしてとても残念なことに、
なんだかイケテイナイ宿だったのだけれども
(お料理はまあまあだった)
でも子どもたちはきゃあきゃあと楽しんでいるし
私たちも子どもと遊びながらそこに流れるたのしい時間をたくさん浴びれたし
とてもよい時間を過ごす。

そうして子どもたちが眠ったあとは
満を持して女子トーク、である。

もうなんていうか、
久しぶりにたくさん話したし、
本音で話したし、
本気で笑った。
たくさん。たくさん。

それは私たちのあいだにある
お互いのお互いへの
絶大で絶対的な信頼、が
すべての根底なんだと思う。

そんな時間だった。
友だちのとてもうれしい話も聞けたし、
満足!!というに尽きる夜である。

夜半までたくさんのことを話す。

龍晴は旅先でも朝が早い。
5時過ぎにはすっきりと目覚め、
しかし同室のみんなを起こすにはしのびないので
お風呂に入りに行き、
1時間半ほどロビーで過ごす。

龍晴は宿の方からミニカーをもらったりして
うれしそうである。

朝ごはんのあとに
もういちどみんなでお風呂に入り、
チェックアウトしてから
近くの滝を見に行く。
そばにある神社にも足を伸ばし、
池の鯉にごはんをあげたりして
(もちろん子どもたちはおおよろこびである)
過ごす。

帰りのロマンスカーまで
龍晴は抱っこひもで眠る。

13時過ぎに新宿に到着。
また行こうね!とたのしい気持ちで
手をふりあう。

たぶん。
たぶん。
みんなの気持ちは同じだったと思う。

ああやっぱり楽しかったな。
行けてよかったな。
行ってよかったな。

そんな感じ。

また行けるといいね。
ううん、またぜひ行こう。

やっぱり私は。みんなが大好きだ。

Yちゃん、龍晴、
私たちのたのしい時間に
つきあってくれてありがとう。


11/18(月)
スイム。
先々週はクラスがお休みで
先週は風邪で欠席だったため
久しぶりのスイムである。

スイムの前に近くのスーパーマーケットで買物をしてから
出かける。

観覧席で早めのランチ。

なんとびっくりなことに、
龍晴がはじめて、ダンスをした。

このクラスに通って1年半。
毎回、同じ曲で水中の台のうえに立ってダンスをする、という時間があるのだが
龍晴はぴくりとも動かず、
プールサイドで踊る先生を凝視しているだけだった。
踊れないわけでもうたを憶えていないわけでもない。
なぜならいえではよくそのうたを歌い、踊りを踊っているのだから。

NHKの「おかあさんと一緒」の体操の曲などで、
必ずひとりやふたり、隅っこやまんなかでぽつんと立ちつくしている子がいるが、
龍晴はああいうふうである。

しかし!
今日、突然、龍晴が躍ったのである。
それも完璧な踊りを、完璧にうたいながら。

ああやっぱり龍晴って、
完璧主義なんだよなあ。

彼のなかで、完全に憶えた!というふうになるまで、
たとえばNHKのテレビの体操もしないし、
ことばだって話さない。

私も完璧主義のほうだから
その気持ちはわかるのだが、
完璧主義というのはこんなちいさな頃からあるのだとは
思っていなかった。
びっくりだ。

ともあれ台のうえで楽しそうに踊る龍晴は
とてもとても、かわいらしいのだった。

今日は抱っこひもを持参。
抱っこをして3秒くらいで熟睡をする。

眠っている龍晴を抱っこしたまま、
カフェでお茶。である。
うふふ。

1時間ほどで起きたので、
抱っこのままいくつか買物をしてから
帰宅する。

いえでのんびりしようと思っていたのだが
砂場に行きたい、と龍晴が主張するため
いえの近くの公園へ。

砂場でものすご~く長いトンネルをつくり、
(主に私が)
ふたりで遊ぶ。


11/19(火)
今日は上野動物園へ。
朝から出かける。

昨日よりは寒いが
ひなたはぽかぽかとあたたかい。
どうぶつえん日和。

中央線を神田で乗換え、京浜東北線で上野へ。

動物園手前の子どもゆうえんち?に吸い寄せられ、
30分ほど遊ぶ。

急かさないでいると子どもというものは
むしろ自分から行動するようで
どうぶつえんにいこうよー!と言わずに
のんびりと待っていたら、
もういく!と程良いところで切り上げてくれた。

最初の目当てはモノレール。
パンダも象もそこそこに
モノレールに乗りたい!と主張するのはいつものことだ。
一応、パンダ→象、の手前を通り、
それなら、と早速モノレール乗り場へ。

少しだけ西園のきりんやさいなどを見てから、
坂道をレンタルしたベビーカーを押しながらずうっと登り、また東園へ戻る。

上野動物園に行かれる方はご存じだと思うが、
東西の園をモノレールでなく行き来する坂道は、
大人の足でもそこそこきつい、気がするのだが
龍晴はベビーカーをぐいぐい押しながら
殆ど一気に登ってしまう。
私より体力がある気が・・・。

やりたいことを終えて
ようやく落ち着いたようだが
そんなこんなをしているうちに
もうランチタイムである。

龍晴は持ってきたおべんとうを、
私はカフェのテイクアウトを、
それぞれいただく。

今日も早起きの龍晴は
食べ終わって抱っこをするとほどなく眠る。

ひなたのベンチはあたたかいので
そとで抱っこをしたまま昼寝。
40分ほどで目覚める。

起きてからまたモノレールに乗り、西園へ。
山羊や羊と遊べるコーナーへ行き、
たくさんの山羊に触ったり
乗ろうとしたり(!)
ちりとりとほうきで掃除をしたり
ひよこやたまごやにわとりやぶたやらをたくさん見て遊んで過ごす。

カフェで休憩をしてから
また東園へ。
龍晴はまたしても坂道をベビーカーを押して上がる。
元気だなあ。

しかし戻った直後にモノレールで西園へ行きたいというので
また移動。

西園のショップでちいさなパンダをお買い上げ、
そのまま帰ろうとすると、
もういちどパンダが見たい!と主張する。
時間も遅くなってきていたので迷ったが、
せっかくのリクエストなのでパンダを見てから戻ることにし、
また東園へ。

今日は東西の園を移動するのが多い日だ。

パンダを見てから帰宅する。

龍晴は買ってきたパンダをずうっとだいじそうに持ち、
ここはよつやだよ~とか
しんじゅくだよ~とか
なかのについたよ~とか
ここがおうち~などと
教えてあげていた。


11/20(水)
朝は新井薬師の公園へ。
お寺でおまいりをしてから行く。

公園では三輪車に乗る。
龍晴の三輪車はまたいちだんと上達したように思う。

ひろい公園を何周もしているうちに
ほかの子や保育園の子たちもやってきて
滑り台や砂場で遊び始めたので
龍晴も滑り台へ。

年長さんくらいの子たちが滑り台にいると
龍晴はいちばん楽しそうにしている。
今日も混ざって一緒に滑る。
新井薬師の滑り台は小山のようなかたちをしているので
たくさんの子がいちどに滑り降りることができるのだ。

どうしても滑りたがらない、おそらく龍晴よりも1歳くらいうえの女の子がいて、
その子はこわい、いやだ、を繰り返しているのだが
すこし年配の保育士さんがどうしても滑らせたかったようで
私の目からはものすごく強引な感じで
ずうっと滑らせようと試みていた。
(が、結局、30分ほどのあいだにその子は滑らずに、階段から降りて行った)
何度も嫌だと言っているのに
あんなふうに
ほら滑りなさい、とか、
ほらがんばろうよ、とかいわれたら
私は嫌だけどなあ。

2時間ほど遊んでからランチはポーコアポーコさんへ。
お昼ごはんを食べてから帰宅。
龍晴は帰宅途中に抱っこで眠る。

目覚めてから、今日はいえでのんびりと過ごす。

龍晴は最近、数字が読めるようになったので
いえにあるピアノのおもちゃのようなもので
数字の組み合わせを押すと自動的に曲が流れるものを
使いこなせるようになった。
数字の組み合わせを暗記しているものもあるし、
教本の数字を読みとって音を出しているものもあるのだが、
思い通りに曲が聴けるのがうれしいらしく、
100曲ほどの曲を次々とかけている。
一緒にうたえるうたもあって、
うたいながら曲をかけているのがとてもかわいらしい。

日が暮れるのがどんどんと早くなっている。
17時にはもうまっくらだ。
冬が来ている。
もうそこまで。

夜、末弟の子どもが産まれたというメール。
おめでとう。

11/21(木)
よい天気がつづく。
冬になると晴れが続くのは
東京のよいところのひとつだと思う。

今日はどこへ行く?とたずねると、
しろやまこうえんに行きたい!と龍晴はこたえる。
城山公園ね、了解。

城山公園も3週間ぶりくらいだろうか。
龍晴のもっとも好きな公園のひとつだ。

歩いて公園へ向かう途中、
神社の公園にすこし寄りたいというので
寄っていく。

滑り台とブランコをして、
おまいりもしたいというので参拝もし、
それから城山公園へ。

この公園は近くの保育園や幼稚園から
たくさんの子どもたちが午前中のさんぽに来る場所だ。
龍晴はとてもうれしそうに
子どもたちに混じって走りまわり、
滑り台やアスレティックなどで遊んでいる。

2時間ほどずうっと走りまわって遊び、
いえに帰って昼ごはんを食べてから
程なく眠る。

末弟の子、ハヤテくんのお祝に
明日、急遽両親が上京することとなり、
私と龍晴も一緒にお祝に産院に行くことになった。

午後はそのプレゼントなどの手配をしに出かける。
いくつか買物。

花のかたちのオブジェがある広場で
龍晴と追いかけっこ。
30分ほど走りまわる。
またいくつか買物をしながら帰宅する途中も
追いかけっこをやろうやろうといって
走っていた。


11/22(金)
午前中は平和の森公園へ。
中野仲間のAちゃんにふたりめの子どもができ、
いま最高潮のつわり中。
Aちゃんをすこしでも助けよう!と
中野仲間でAちゃんのひとりめのダイちゃんと一緒に遊んだり、
買物を手伝ったりする、ということを
みんなでしている。
実際にはそんなに手助けになるようなことはできないのだが
それでも会って話をするだけでも気持ちが紛れるよ、と
Aちゃんは言ってくれている。
今日ははAちゃんとダイちゃん、同じく中野仲間のKちゃんと子どものタイちゃん、
それから私と龍晴が集まった。

今日は平和の森に朝早い時間帯から保育園の子たちもやってきていて
龍晴はみんなと追いかけっこをしたりしてたくさん遊ぶ。
10時すぎにやってきたダイちゃんやタイちゃんとも
葉っぱひろいをしたり、築山をのぼったりおりたりして遊ぶ。
みんなで遊んでいるうちに、
長野から両親がやってくる時間が近づいたのだが、
龍晴は帰りたくない!と泣く。
龍晴は帰りたくない、と泣くことは滅多にない。
よほど楽しかったのだろう。
とてもかわいそうなのだが、でももうほんとうに時間ぎりぎりだったので
泣いて抵抗する龍晴を抱っこして帰宅する。
途中、平和の森の帰りにいつも寄るお店で牛乳を買ったりして
なんとか少しづつ元気になる。

帰宅すると、ちょうど両親が来たところで
龍晴はうれしくなってにこにこと笑っていた。

みんなでお昼ごはん。

朝から運転してきた両親と、
龍晴はそれからお昼寝。
目覚めてから目黒の病院へ。

ハヤテくんはこの世にうまれてまだ3日。
ほんとうにちいさくてふんわりとしていて
かわいらしい。

龍晴はハヤテくんはまだちいさい赤ちゃんだから、
洋服のうえからならいこいこしていいから
たくさんいこいこしてあげてね?と言っていたとおりに
そうっとそうっと、ハヤテくんを撫でている。
母がハヤテくんの手にバスタオルをかけて、
こうすると安心するよ~と教えてあげていたら
ハヤテくんが手を出すたびに
そうっとそうっと、何度も手にタオルをかけてあげていて、
そんな龍晴を見ていたら、
胸がぎゅうっとなった。

1時間ほどしてからまた車で中野へ。

みんなでサンプラザで食事をしてから
両親は長野へ帰る。
夜遅く、長野に着いたとのメールと電話。


11/23(土)
今日はじいじとばあばは来る?と龍晴。
どうだろうね、来ないかな?とこたえると、
来るー!(来てほしい、という意味)といって龍晴ははんぶん泣きそうになる。
長野の両親が見たらそれこそ泣いてしまいそうな会話である。

朝は平和の森へ。
途中、龍晴と私の好きなパン屋さんに寄り、
龍晴は牛乳を、私はカフェオレを買い、
ふたりでそとのベンチで飲む。
私にもたれかかりながら
龍晴はパックの牛乳を飲んでいる。
朝の気持ちがよい空気が
まわり中に満ちている。

龍晴と一緒にいると、
なんだか恋人どうしのようだなあと思う。
それもなりたての。

感情が、という意味ではなく、
行動が、という意味。
あくまでも。もちろん。
(感情が、だったら、かなり怖いひとだ。
ときどき、男の子とその母親とは
「恋人同士」のような関係になる・・・特に母親側の感情として、と聞くが、
そういう意味ではもちろんない)

たとえば牛乳を買っていく?と私がたずねて、
買っていく!と龍晴がこたえて、
ふたりで好きな飲み物を買い合って、
ベンチで飲んでいこう!と龍晴がいって、
いいね、と私がこたえて、
ふたりで並んでベンチで飲む。とか。

たとえば今朝は朝焼けがきれいで、
カーテンを開けてそれを見た龍晴が
ねえねえ、母さん、朝焼けがとってもきれい!と
別の場所にいた私を走って呼びにきたり。とか。

そうなの?とうれしくなった私の手を、
龍晴はぎゅうっと引っ張って、
朝焼けが見える場所に連れて行った龍晴は、
ほら!きれい!!と、とてもうれしそうな顔をしたり。とか。

これって龍晴が、というぶぶんを
恋人が、と置き換えてもなんら不思議がないのである。

幼い子どもと母親の関係って、
こうしてとても蜜月なものなのだなあと思う。
淡々と思う。

そうしていまや龍晴は
私とふたりで遊ぶよりも
友だちと遊んでいるときのほうが楽しそうな笑顔を見せるし
それがどんどんと増えていって
どんどんと私から離れていくのだろう。
そのことをちっとも淋しいと思わない。
のを、不思議ともなんとも思わない。
友だちとどんどんと原っぱを走っていく龍晴を見るのが
私はとても好きだ。
ああこんなにもこの子はそとの世界を求めているんだなあと思うと
とてもうれしくなる。
うれしく。頼もしく。

そんなことを、
眠る子どものあたまを撫でながら思ったりする。
私の腕にぎゅうっとあたまを押しつけてねむるいとしい子ども。
あたたかなまんまるのあたま。

話は前後したけれども。
平和の森ではプレイジムですこし遊び、
しゃぼんだまをしたり、築山にのぼったりして遊ぶ。

ポーコアポーコさんでランチ。
2時間ほどお邪魔してから帰宅。
龍晴は抱っこひものなかですぐに眠る。

スーパーマーケットに寄ってから帰宅。
ストライダーも持っているので
重いやら荷物が多いやら。

1時間ほどして目覚める。

バスに乗って新井薬師前駅まで行き、
西武線で高田馬場へ。

夫の事務所でたくさん遊ぶ。
龍晴は週に1度の仕事、植物の水やりももちろんする。

みんなで帰宅。
夫は夕方、フットサルへ。

夜、龍晴とたくさんピアノを弾く。



11/24(日)
今日はすこし遠出をしようかと思っていたのだが
行き先が思っていたよりもさらに遠く、
やはり近場で過ごそうか、ということになる。

午前中は平和の森へ。
夫は急なトラブルで一緒のさんぽもできなかった。
やはり今日は出かけなくて正解だった。

龍晴と平和の森でたくさん遊ぶ。
今日も来ていた子たちと
木のまわりをぐるぐるまわったり
築山を走り降りたりして遊んでいる。

おひるにはいえから持ってきたおべんとうを食べ、
やっと夫がやってきたので
龍晴を抱っこして帰宅。
途中、龍晴は眠り、
夫と私はお昼ごはんを食べる。
龍晴はもちろん抱っこのままである。

お店を出てすこしすると
龍晴は寝ぼけておおきなこえで笑う。
それがおかしくて私も笑ってしまったら、
また寝ぼけて龍晴が笑う。
それがまたおかしくてまた笑ってしまったら、
その私の笑いに反応して
眠っている龍晴が笑う。
というのを5分くらい繰り返し、
そうして龍晴はにこにこしながら目が覚めた。
なんだかしあわせな時間である。

夜になってものすごく体調を崩す。
(私が)
11/11(月)
急激に寒くなってきた。
霜月。
もう冬もすぐそこ。

日暮れもずいぶんと早くなる。

夏にできなかった花火を
蚊が出なくなった秋の終わりくらいに
夫と龍晴としようと
いっていたのだが
もうそんな気分でもなくなってしまった。

今日はサンシャイン水族館へ行く予定にしていたのだが
龍晴の風邪がもうすこしで治りそうなので
やはり大事をとって過ごすことにする。

午前中は出かけずにのんびりといえで遊び、
お昼ごはん後にお昼寝。
今日は1時間弱で目覚める。

午後は近くのスーパーマーケットへ。
昨日、出かけたお店なのだが、
そこへ持っていったぺんぎんのぬいぐるみ・・・龍晴はぺんちゃんと呼んでとてもかわいがっているのだが・・・を落としてきたらしく、
それを探しに行く。
しかしやはりというかなんというか、
ぬいぐるみはどこにもなく、また忘れ物にもないという。

ところでスーパーマーケットへ行く途中に
とつぜん、かなりの雨が降ってきた。

しかし龍晴の天気予報のおかげで
傘を持っていたため、
濡れずに済む。

龍晴は天気予報が得意だ。

私は携帯電話のインターネットのさいしょの画面を
ウエザーニュースの東京版にしているくらい
天気のチェックはかなりこまめにしているのだが
ウエザーニュースも龍晴天気予報の精度には劣る。

今日も龍晴は、出かける支度がととのうと
雨が降るから傘を持ってい~こう!と傘を手にし、
え?降るの?それなら母さんも傘持っていこうかな、と自分の傘も持ち、
(しかしその時点ではまったく降りそうにない気配であった)
すこしいえを出て歩いたところでほんのひとつふたつ、
雨粒があたってきた。
嫌な予感がしたので戻って洗濯ものを取り込み、
10分ほど歩いたところでまさかの大雨である。
道行くひとの殆どは傘を持っておらずずぶ濡れの中、
龍晴も私も傘をさしている奇跡!
洗濯ものも取り込んでおいた。やった!!
ありがとう、龍晴。

だいたい龍晴は私が毎日、
今日の天気は晴れ!などというたびに、
違う、今日は雨が降るって、とか
今日は降らないって、
などとコメントをする。

いつから降るの?と聞くと、
夜から、だとか、
夕方から、だとか、
たくさん降るの?とさらに聞くと、
たくさん、とか、
ちょっとだけ、とか、
んー?と考えながらだったり、即答したり、
それはばらばらなのだがそんなふうにいろいろとこたえる。

そうしてそれは大抵、当たるのである。

龍晴天気予報、と私は呼んでいる。

きもの屋さんに洗い張りを頼みに行く。
龍晴はきもの屋さんの場所を憶えていて
(薬師の商店街にある、ねこがいるお店!)
私の手を引き、道案内をしてくれる。

きもの屋さんですこし話をし、
きものがまた欲しくなり(危ない危ない)
退散。

お礼を伝えて引き戸を閉めたあとに
龍晴がふたたび引き戸を開けて、
ありがとうございました~とお礼を言っていたのが気になったのだが
ちゃんとお礼を言うのを忘れてしまったから
ありがとうございましたと言った、といっていた。
うん、感心感心。

今日は龍晴といろいろとのんびりと遊べて
よい時間を過ごす。


11/12(火)
今日はサンシャイン水族館へ行く日。
もちろん龍晴リクエストである。

これまでは・・・卒乳前までは、
午前中はいえの近くの公園などへ行き、
戻ってから昼寝、
水族館やどうぶつえんは午後に行く、というふうで、
そうすると17時には晩ごはんを食べ
19時過ぎには寝る龍晴をいえに連れて帰るには
滞在時間は2時間程度しかなかった。

でも卒乳。
朝から出かけて、出先で昼寝をし、
晩ごはんの時間までたっぷりと遊ぶことができるのだ。
卒乳してよかったことのひとつは
いちにちの時間の使いかたが変わったこと。

というわけで、
朝から水族館へ。
バスで池袋まで行き、
10時ちょっと過ぎに到着。
午前中の水族館はものすご~く空いているし、
朝、活動的になる生物が元気で楽しい。
(だいたい日中に活動的になる生物は少ないように思う。人間以外)

龍晴はとても喜び
水族館のなかを走りまわっている。
これまであまり目をとめてこなかった
水槽をじっくりと眺め、
回遊する鰯を見ては
いわし!おいしそ~う!!(!)とか
きのこみたいないそぎんちゃくを見ては
きっきー(きのこ)みたい!と言ってみたり
さまざまな生物を指してこれはなあに?とたずねたり
アシカのショーの練習をじっくり眺めたりと
より成長した楽しみかたをする。
これまでは水族館の、龍晴の日常と違う雰囲気を楽しんでいる、というふうだったのが。

おなかが空いたというので
カフェでごはんを食べ、
お店がとても空いていたこともあり、
龍晴はそこでお昼寝。
1時間半ほど。

目覚めてからまた水族館をたっぷりと楽しむ。

暫く遊び、15時すこし過ぎにそろそろ帰ろうか、ということに。
たっぷり遊んだので龍晴も満足した様子。
また近々、すいぞくかんへ行く?とたずねると
今度は空港がいい!という。
(ここのところ、水族館か空港のどちらに行こうか?とよく会話をしている)

池袋ですこし買物。
帰宅は龍晴リクエストで、山手線と総武線を乗り継ぐ。

たっぷり遊んでたのしいいちにち。

ちなみに今日も龍晴天気予報があたり、
降らないと思っていた午前中に雨が降る。


11/13(水)
毎日とても寒い。
ついに屈して、朝と夜だけエアコンをつける。

龍晴の風邪はだいぶよくなってきたものの
ぜいぜいと鼻水がまだすこし残っている。
今日は公園に行こうか迷ったものの
風邪の治りかけのうえに寒いため、
やはりやめにする。

インフルエンザの予防接種を受けに、
近くの内科医院へ。
龍晴はこの病院のミッキーマウスの仕掛け時計が気に入りだ。
ちょうど鳴る時間に私の診察がはじまってしまい、
どうする?とたずねると、
聞きに行ってくる!と待合室に戻っていく。

注射を打った後に、
時計見た?ときくと、
センセイに抱っこして見せてもらった!とうれしそうにいう。
(センセイ=看護師)
以前もその方に抱っこをして見せてもらっていた。
よかったね、龍晴。

高田馬場まで総武線と山手線を乗り継ぎ、
それから西武線に乗り換え沼袋まで行き、
ポーコアポーコさんへ。

途中、タイちゃんとKちゃんが来て驚く。
久しぶりに会えてとてもうれしい。
龍晴の貸したくない病が炸裂し、
自分のいえでもないのに
貸したくない!と号泣したりしていたが
それぞれ没頭して過ごす時間もあり、
また私はKちゃんとたっぷり話せてたのしい時間を過ごす。

帰宅途中に龍晴はお昼寝。
今日は1時間ちょっと。

目覚めてから近くのスーパーマーケットへ。
しかし求めていたものがなく、
駅そばのスーパーマーケットへ移動。

ストライダーで出かけた龍晴には
よいさんぽになった。
スーパーマーケットで、
龍晴の仲良しの警備のかたと、
いえの近所のマンションの管理人のかたが立ち話をしているところに遭遇し、
龍晴はとてもうれしそうにしていた。

明日は羽田空港へ。


11/14(木)
龍晴はくるまや電車は以前から好きだったが
最近はヘリコプターや飛行機に以前にも増して興味が広がっている。

「わくわくでんしゃしゅっぱつ」という、
龍晴が毎日のように読んでいる好きな本があるのだが
そのなかに空港の絵が出てきて、
これはなに?くうこう?というところからはじまり、
それなら空港に行ってみようか、ということになった。

調布にも空港があるが、
どうせ行くなら成田や羽田など、離発着が多い空港が良い。
成田はさすがに遠いので、
それならばと羽田に行くことにする。

調べると、それぞれのターミナルに展望台というものがあるらしい。
ふうん。ぜんぜん、知らなかった。
子どもを育てていると
これまでまったく知らなかった、ということが
ほんとうにたくさんある。

東京駅まで中央線で行き、
龍晴リクエストで京浜東北線で(あまり利用する機会がないので気になるらしい)浜松町へ行き、
モノレールに乗る。
モノレールには快速や区間快速、というものがあるということもまたはじめて知った。
が、龍晴は、ピカチュウの描かれているモノレールに乗りたい!ということで
各駅停車に乗る。
はじめて見るモノレールからの景色に
龍晴は釘づけである。

そういえば以前、羽田寮、という名前の、
正確にいえば京急空港線の大鳥居という駅にある寮に入っていた頃、
同期の親しい友だちが、寮から当時は新橋にあった会社まで
便利な京急ではなく、モノレールで通勤をしているといっていた。
天気が良い日にモノレールに乗ると、
とても気持ちが良い、と彼女は言っていたっけ。

そんなことも思いだしながら
電車に揺られる。

競馬場の近くからは馬が見えて
龍晴はうま!と喜んでいる。
どうしてうまがいるの?と聞かれて
なんとなく答えに詰まる。

それにしてもものすごく揺れるので酔うか心配だったのだが
なんとか空港第1ターミナルのある駅に到着。
6階の展望台へ。

うわあ!大きい!早い!と
見るものひとつひとつに龍晴は歓声をあげて飛行機を眺め、
屋上の広いデッキを走りまわる。

私も初めてこういう景色を眺めたように思う。
たくさんの飛行機。
着陸のときにも飛行機はおおきな音がするということ。
思えば当たり前のことなのに
ひとつひとつに驚く。
私も。

暫く飛行機と空港を眺め、
ビルのなかを歩いてから
(きれいなクリスマスツリーがあった)
ふたたびデッキに戻り、
飛行機を見ながら持ってきたおべんとうを食べる。

飛行機が車を牽引?していたり
コンテナ車?がいたりと
龍晴にとっては初めてみる、不思議な、たのしいものでいっぱいだ。

しかし遠くにモノレールが見えると、
またモノレールに乗りたい!といったので、
では、と空港を跡にする。

とても眠い時間帯なのに
モノレール楽しさでまったく寝ず、
しかし浜松町に着いたらすぐに撃沈。

車窓から見えた東京タワーをとても気にしていたので
せっかくだから、と東京タワーに寄っていくことにし、
寝ている子どもを抱っこしてふうふう言いながら
(なぜなら最近は抱っこひもを持ち歩いていない)
東京タワー近くのカフェに落ち着く。
しかしあっという間に龍晴は目覚め、
すぐに東京タワーへ。

ビーッグ!!
と、龍晴はおおはしゃぎである。
あれ、なかはいれる?と何度もきく龍晴。
はいれるよ?とこたえると、うれしそうに笑う。

いまはうえの方にある展望台は改修中だとかで、
大展望台、というところまで登る。
東京タワーなんて、何年ぶりだろう?ひょっとしたら何十年ぶり?
もう憶えていないくらい来ていない。

展望台で龍晴は、したが透けて見えるところにも
果敢に乗ったり腹ばいで覗いたりし、
小さい子って平気なのね~などと通り過ぎるひとたちにいわれている。

母さんも一緒にごろんしてみよう!といわれたのだけれども
丁重に断る。

展望台を龍晴はとても気に入ったようで
何周するの?というくらい
ずうっとぐるぐると小走りに走りまわる。

カフェで休憩したりしながら
2時間ほど遊ぶ。

そろそろ行こうか?と降りて、
ふもとにある公園へ。
沢のようなものがあり、なかなか楽しい。
増上寺にお参りし、大門から大江戸線に乗り、代々木で乗り換えて帰宅。

よく遊んだしたくさん歩いた。
肩も背中もばきばきだが
龍晴はとても満足したようでうれしく思う。


11/15(金)
朝から雨かと思いきや
空は晴れている。

昨日は夕焼けがきれいだった。
どうして明日、雨なのに
夕焼けが?と思ったら
そういうことだったのだ。

龍晴に、今日は雨が降る?とたずねると
朝はふらない。昼にけっこうふる。
といっている。
なるほど。

朝、夫を玄関まで見送るときに
夫が、傘どうしようかな、持っていこうかな、といい、
私が、そうね、持っていったほうがいいかもね、とこたえると、
龍晴は、ふらない!と半泣きになって猛烈に抗議していた。
実際、昼まで雨は降らず、
しかし昼にたくさんの雨が降る。

ちょうどその時間帯は、
堤助産院での集まりがあり、
屋内にいたが、
遅れてきた友だちが雨がすごいよ、と
びっしょり濡れた服で言っている。

今日は1年ほどぶりに、
堤助産院の開放日によく行っていたメンバーが
助産院に集まった。
みんな2歳半前後の子どもがいる。
みんなの0歳児時代を知っている。
そんな仲間たちだ。

たのしい時間を過ごす。

子どもたちもみんなで走りまわって遊び、
持参してみんなにあげた風船をふくらまして
おおよろこびではしゃぎまわっている。
かわいらしい。
龍晴も。みんなも。

龍晴は昼寝の時間をとうに過ぎても
楽しくてはしゃいで
だれよりも走ったり飛び跳ねたりをしてみんなに驚かれるくらい汗だくになる。

さすがにそろそろ眠らせたほうがよい頃合いに
着替えさせてから助産院をあとにする。

そとはまだ雨。
でも困るほどではない。

近くのポーコアポーコさんへ。
龍晴は眠っているので
ゆっくりとカフェオレを飲む。

目覚めてから北野神社へ。
今日は二の酉。

昨日、夫から、会社に飾ってある熊手を持って帰ってもらったので
自宅のちいさな熊手とあわせて返納し、
おまいりをしてからあたらしい熊手を選ぶ。

昨年と同じか、それより大きいもの、が
熊手を買う目安。
今年は6寸。
去年買ったお店ではないお店にし、
じっくり説明してもらい、検討をし、
やっと選ぶ。
おかげでよいものを選べたように思う。
夫の商売が来年も繁盛しますように。

龍晴にはぴかちゅうのお面を買う。
昨日、モノレールで見たせいだろう、
機関車トーマスやアンパンマンよりも
ぴかちゅうを欲しがる。

いえにもうひとつ、機関車トーマスのなかまの
なんとかいう緑色のおめんがあるのだが、
母さんに機関車のおめんを貸すね、と
龍晴はいっていた。
はい、ありがとう。


11/16(土)
よい天気。
気持ちがよいのでふとんを干す。
龍晴も重いふとんを運ぶのを
おいっちにおいっちにと手伝ってくれて
かわいらしい。

龍晴もそうなのだけれども
子どもっておとなの手伝いがとても好きだと思う。
龍晴もおもちゃのキッチンセットよりも
ほんものの台所で一緒に料理をするのが好きだし
たとえばできた料理を机に運ぶのや
野菜を洗ったり米を研ぐことをお願いすると
嬉々としてやっている。
自分がいちにんまえになったような
誇らしいような
そんな気持ちなのだろうか。
もうとうに忘れてしまった気持ち。

新井薬師の公園へ行きたい、というリクエストにこたえて
出かける。
風邪のあいだは吹きさらしの公園に行くのはとりやめていたから
1週間以上ぶりだ。

お寺で参拝をしたあと、
公園へ走る。
朝早い公園にはいつもだれもいない。
児童館で貸してくれる三輪車に乗り、
器用に漕ぎまわる。

しかしそのうちちらほらと子どもたちがやってきて
龍晴が先ほど乗っていた、でもいまは乗っていない乗り物に乗ろうとしている。

龍晴はそれが嫌で号泣。
しかしそんなことを嫌がっては
公園でみんなと遊ぶことはできない。
これはこの場できちんと説得するしかないなと
最初はゆっくりとわかりやすく、
それでも聞きずに号泣を続けるので
だんだんとおおきな声で話す。
龍晴の泣き声はものすごくおおきいので
公園にいた大人たちの注目も集めている様子。
でもそれを気にしていたら、
子どもに注意なんてできないのだ。
悪いことは悪い、と、いま私は伝えたいのだ。

龍晴は最終的にはわかった、といっていたが
どこまでわかっただろうか。

お昼ごはんはポーコアポーコさんへ。
ゆっくりと楽しみ、
帰宅。

龍晴は抱っこで帰宅中に眠る。

抱っこしたままふとんをひっくり返し、
洗濯ものをたたみ、
いろいろと用事を済ませる。

今日は2時間弱眠る。

目覚めてから高田馬場へ。
バスで新井薬師まで行き、
西武線に乗る。
もちろん龍晴リクエストである。

スーパーマーケットで買物をしてから
夫の会社へ。

昨日、買ってきた熊手を
早速、とてもよい場所に置いてくれていて
うれしく思う。
それにしても素敵な熊手だ。
よい買物をした。

龍晴は植物に水をあげたり
すこし遊んだりする。

みんなで帰宅。
夫と私とでそれぞれ手をつなぎ
龍晴はジャンプをしながら歩く。

きっととてもしあわせな家族に見えるのだろう。
年配のご夫婦などが
見て?という感じで笑顔を向けていたりするのが見える。

そうだろう。
だって私もそんな家族を見たら
ああなんてしあわせそうなんだろう、と思うもの。

実際にこういう時間を
私はかけがえがないといつも思う。
しあわせだと思う。

ここのところ龍晴は数字を憶えるのが好きだ。
いえにある数字の本、というのを読んで
数字を憶えている。

今日も眠る前に数字の本を読んでほしい、というので
ページをめくると
ものすごーくおおきなこえで
イチー!とかニー!とか言っては笑っている。
かわいらしいなあ。


11/17(日)
明日はどこへ行こうか?と
たいてい龍晴と前の日に話をする。

えーっと。ぎょえん!
と昨日の夜、龍晴は元気にこたえていて
なので今日は、新宿御苑へ行くことにする。

夫と一緒なのは花見の季節以来だ。

10時半くらいに御苑に着き、
親子の森(という名前だと思っていたら母と子の森、であった。
でもなんだかしっくりこないので親子の森、と前から思っていた名前で呼んでおこう)に向かって龍晴は走る。

きのこと蜘蛛の巣とバッタを見つけたいと
龍晴は言っていて、
でも前回来たときからまた冬に向かっているため
斜面全体に生えていたきのこはもうなくなっていて
なかなか見つからない。

きっきー!きっきー!!と龍晴は
長い棒を持ちながら雑木林を歩く。
(きっきーとは、きのこのこと。ちなみにトマトはトットーである。
龍晴はあまりことばを省略して憶えない、というか、
完璧に発音できるまで喋ろうとすらしないタイプなのだが、
きのことトマトだけはなぜか例外だ)

そのうち夫がきのこを見つけ、
龍晴も見つけ、
みんなで観察をする。

朝の新宿御苑の空気は清冽だ。
マイナスイオンってほんとうにあるのね、という感じ。
どこか空気が見えるような質感をしている。

たくさん歩いておなかが空いたのだろう、
11時にはごはん食べたい!と龍晴はいいはじめたので
レストランへ。

私も既にはらぺこだったため、
龍晴は持ってきたおべんとうを、私は定食を食べ、
まだおなかが空いていない夫はおつまみのようなものを食べる。
さらにホットケーキ(龍晴用)とアイスクリーム(夫用)とコーヒーを追加。
龍晴はいえではぜ~ったいに食べさせてもらえないような、
はちみつと砂糖がたっぷり載ったホットケーキを
おいしい~といいながら食べていた。

食事後、抱っこをしながらすこしさんぽをするうちに
龍晴は昼寝。
イギリス庭園の芝生で
みんなで寝転んで眠る。

龍晴は私の胸のうえで。

私はこういうときにまったく眠れないタイプなので
空のくもを眺めたり
まわりで寝転んだり遊んだりしているひとたちを眺めたり
夫が持ってきていた新聞を読んだりする。

秋の空はとてもきれいだ。

2時間ほど眠り、
龍晴と夫が目覚める。

それからまた暫くさんぽをし、
千駄ヶ谷の駅のパスタのお店でお茶をしてから帰宅する。

よく歩いたし、
たくさん遊んだ。

よいいちにち。

さて明日からまた一週間。


11/4(月)
世の中は連休だが
夫は今日も仕事である。
やれやれ。

龍晴はバスで阿佐ヶ谷に行きたいと朝から言っているので
夫を見送りがてらサンプラザの前からバスに乗り
阿佐ヶ谷へ。
しかし朝10時のバスのなかで既にうとうとしかけている龍晴。
まだ体調が本調子ではないのだろう。

阿佐ヶ谷に着くころに、
このままいえに戻ろうか?ときくと
降りたい!と主張するので
一応、バスを降りて、街をぐるぐるまわり
またバスに乗って引き返す。
案の定、帰りのバスのなかで龍晴は眠る。
バスを降りたら雨が降っていて
眠る龍晴を抱っこしつつ傘をさし
いえまで歩く。
阿佐ヶ谷でもずうっと抱っこだったので
また背中がばきばきだ。

今日は結局、3時間の昼寝。
まだ本調子ではないのだな、ほんとうに。
明日もすこし大事をとったほうが良いかもしれない。

午後は夫の事務所へ行く予定が
社員さんが出社してきているというのでとりやめにし
それでも高田馬場まで行く。
夫と待ち合わせたのだが、
雨が酷くなったのでタクシーで帰宅。
タクシー好きの龍晴はうれしそうだ。

二日連続で、龍晴を寝かしつけているあいだに
私も眠ってしまった。
しかも2時間も!
しまったしまった。


11/5(火)
龍晴は完全復活した模様である。
よかった。
今週末は大学時代からの大親友の結婚式があるので
体調万全に臨まなくてはいけない。

朝のさんぽはいくつかの用事をまとめて済ませる。
龍晴はストライダーに乗り、
まずは銀行へ行き、月末の友人たちとの旅行のチケットを取りに
小田急のチケットセンターへ行き(しかし開店前で退散)、
高田馬場へ買物に行き、
ふたたび中野に戻り、小田急へ行き、
おむすびやさんへ寄ってから帰宅する。
ふうう。

かなりの距離を歩いたし
今朝は早起きだったので
今日も午前中に眠るかな、と思いきや
ねむくなーい!と主張。
しかも今日は強がりではなくほんとうに眠くなさそうである。
体調が悪くない限りは
午前中から眠くなることはどうやらないようだ。

まったく眠る気配がないうえ、
おなかが空いた!というので
お昼ごはんを食べ、
もう新宿御苑へ行く!とさらに主張するので
(今日は新宿御苑へ行くことにしていた)
まあ電車のなかで眠ればいいかな、と
そのまま出かける。

総武線に乗っても、眠くない!と主張していたが
これは強がりだったようで
新宿を過ぎる頃には熟睡をしていた。

千駄ヶ谷の駅から御苑のレストランまで
眠る子どもを抱っこして歩く。

すれ違う多くの方が、
あら!とか大変ねえ!とか眠ってるのねえ!とかいって
微笑ましくみてくれる。
私も眠る子どもを抱っこしているのはとても好きなことのひとつなのだが
レストランに着くころにはまた背中がばきばきに・・・

暫く休憩しようと椅子に座ると
間もなく龍晴はお目覚め。
ああ!

今日は親子の森?だったかな?
でたっぷり遊ぶ。

道なき道の雑木林のなかを
手に棒を持って走りまわり、
きのこをつっついたり、蜘蛛の巣を見つけたり、
バッタを観察したりする。
たくさんの植物を一緒にみて、
鳥の声に耳を傾ける。
(しかし龍晴はからす、すずめ、はと、うぐいす、以外のとりはまだ認識がないので、
あれは○○だよ、と言っても、ちがうとおもうあれはすずめさんだと思う、と真顔で否定される)

東京にいてもこうやって田舎にすこし似た遊びを
することもできなくはない。

たくさん遊び、
イギリス風庭園の芝ですこしごろごろし
(龍晴が思っていたよりも芝が枯れて固くなっていた)
肌寒くなってきたので
早めに帰宅する。

ブロードウエイのカメラ屋さんで
写真をピックアップし、
文房具屋さんでしゃぼんだまを買い、
龍晴のリクエストでスーパーマーケットに寄ってから
帰宅する。


11/6(水)
朝、龍晴はすこし咳が出た。

生後半年くらいまで、
龍晴はしょっちゅうぜいぜい言っていたので
それが気になって、
なるべくそとで過ごすようにしているうちに
ぜいぜいがまったくなくなり、
どころか龍晴は咳が出る風邪をまったく引いたことがない。
今朝の咳は、だからはじめての咳だ。

しかしほんの少しだけでもあったので
1時間くらいは公園へ行こうかと
平和の森へ出かける。

途中、ばったりと奈良に住む知人の
Yちゃんと息子のショウタロウくんとアラタくんに遭遇。
その友だちも一緒に
平和の森まで行く。

30分ほど遊んだところで
ポーコアポーコさんの開店時間になったので
そちらへ。

お昼ごはんをいただき、
帰宅。

龍晴は抱っこひもに入るや30秒くらいで眠っている。

今日はふとんを干していたので
抱っこしたままふとんをひっくりかえす。
我ながら離れ業である。

午後は暫くいえで遊んでから、
スーパーマーケットまで出かける。

子ども服のセレクトショップにも寄ると
龍晴はいつものように自分のいえ状態で
寝転びながら置いてあるおもちゃで遊んでいる。
そのうち突然、気になったらしいパンツを
これ買いたい!といいはじめ、
まあ確かにそういうパンツ・・・少しあつめの生地のいえでもそとでも履けるような長め丈のもの・・・はあってもいいな、と思っていたものでもあるので
買い求めると
いま履く!と主張する。
そうなの?と思いつつ、
履き替えさせるととてもうれしそうである。

龍晴は服が好きだ。
毎日着る服も自分で選ぶし、
赤い服には赤いくつ~とか
青い服だから青いよだれかけ!などと
全体をコーディネートしたりなんかもしている。
センスのない親とは大違いである。

最近龍晴は、そとを歩くときによく
「となりのトトロ」の主題歌の「さんぽ」をうたっている。
♪あ、る、こ~、あ、る、こ~
とはじまって、1番の最後の間奏のぶぶんまで口ずさんでから、
また1番の
♪あ、る、こ~、とつづいていく。

ストライダーにまたがったり
歩いたりしながら
おおきな声でうたう龍晴と一緒に
「さんぽ」をうたいながら歩いていると
胸がいつもほんわりとあたたかくなる。

しあわせってこういうことをいうんだな。
そんなことを今日も思う。


11/7(木)
無理をさせてしまったのだろうか。
昨晩、眠ってから龍晴の体調が悪化する。
寝苦しそうに何度も起きては泣き、
23時くらいまで抱っこが続く。
それから数時間眠り、明け方からまた抱っこ。
こんなことは初めてかも知れない。

目覚めてから鼻水、咳。
この症状、もしかしたらRSウィルスかも知れない。
しかしそうだとしたら特効薬はないし、
処方されても痰を切る薬くらいなので
様子を見ることにする。

午前中はいえでずうっと過ごす。
家事をたくさんしていたのだが
殆どの時間、楽しくひとりで遊んだり
一緒に家事を手伝ってくれたりしていて
とても助かる。

お昼ごはんを食べたあと、
お昼寝。
1時間ほどで目覚め、
出かけたいというので
近くのホームセンターまで。
歩かせるつもりもなかったのだが
龍晴としても歩く元気がなかったようで
ずうっと抱っこで行く。

いくつか買物をしてから
新宿へお土産物を買いに行き、
すぐに帰宅する。

今夜は龍晴がゆっくりと眠れるといいなと思う。


11/8(金)
昨晩は、一昨日のように何度も起きることなく
いちどだけ、はんぶん泣きかけたときがあったが
すぐに眠りについた。

朝、目覚めたらもうすっかり治っているといいなと
体調を壊したときはいつも思うのだが
そうそうそんなわけにもいかず
まだ鼻水はだらだらと出るし咳もすこし出るし
2歳とは思えぬハスキーボイスになっている。

早く良くなりますように。

それにしてもいつも丈夫な龍晴が
すこし鼻水を出したり
熱を出しただけで
おたおたとしてこころがちぎれそうに心配になるのだ。
もっと重い病気やしょうがいを持っている子どもの親の気持ちを思うと
それだけで胸がぎゅうっとなる。

明日は朝から結婚式のため
龍晴の体調が悪化しないように
のんびりと過ごすことにし、
午前中はいえでたくさん遊ぶ。
近くのスーパーマーケットまで行き、買物。

帰宅してからお昼ごはんを食べ、
龍晴は2時間ほど昼寝をする。

目覚めてから龍晴のリクエストでマルイへ行き、
時計を見たりカフェでお茶をしたりする。

いくつかの店に寄ってから帰宅。

今日もずうっと抱っこ。
背中も肩も凝っている。

夫は今日、明日と新潟出張。
いつも帰宅するのは深夜で
私とはすれ違い、とはいえ
夫のいない夜はやはりいつもと違う。
こころがすうすうとする。

さて明日はいよいよ結婚式。


11/9(土)
今日は大親友、Mの結婚式。
東京大神宮のマツヤサロンにて。

夫がいればなにかと手伝ってもらえるのだが
夫は今日のことをすっかり忘れて泊りの出張を入れてしまい
ただ龍晴はむしろ私とふたりだけのほうがお互いの呼吸をつかめている部分も多いので
ことがスムースに運ぶことが多い。
朝もすっきりと目覚め(これはいつものことだけれども)、
今日は結婚式だから、母さん準備があるから遊んでいてね、というと
ふだんの朝は、抱っこ~とずうっと言っているのに
りょうかい!とあまりひとりでずうっと遊んでいてくれて
おおいに助かる。

時間どおりにいろいろと済ませ、
タクシーでポーコアポーコさんへ。

ご主人のご配慮できものやらなにやらがすべてセットされた状態のお店で
常連のMさんがやってきてくださって着付け。

もうすっかり忘れてしまったので
人形のように言われるがままに着付けられる。

龍晴は私の様子をすこし不安そうに見ているが
嫌がることもなくほうっとする。

速やかに着付けが終わり、
迎えのタクシーに乗って東京大神宮へ。
ちょうどよい時間に着いてほうっとする。

東京大神宮、初めて行ったのだけれども
朝早いにもかかわらず、女性がたくさん参拝に来ていた。
縁結びの神様なのだろうか。

式は神殿にて。
雅楽に乗って厳かに執り行われる。
豊栄舞や豊寿舞を初めて見たが
なかなか良いものだった。
兄の挙式も神前だったが、舞はなかったので
神前の式にもいろいろあるということなのだろう。

龍晴は神前の雰囲気が苦手のはずなのだが
数回、もう出たい!という意思表示をしたものの
なんとかおおきな声も出さずにいた。
ちいさな子が多かったのでずうっと泣いている子もいる。
きっとあの子はMの姪っ子だろう。
薄暗い神殿に耳慣れない雅楽では、泣いてもおかしくない。

式が終わり、披露宴はマツヤサロンという隣接の建物にて。
格天井が立派な素敵なお部屋。
龍晴はお昼ごはんを食べ終え、私の隣でご機嫌にしていてほうっとする。

1時間ほどした頃に眠らせようと
席を経ち、エレベータホールで抱っこをするうちに
5分もせずに眠る。

戻ってまた披露宴。
私の席はMの高校時代の友だちの席の傍で、
Mの高校時代の話を聞いたりしながら過ごす。
大学時代の友だちは私だけが参列だ。

2時間半ほどで披露宴がとじる。

印象的だったこと。

Mのこと。
もともときれいなMだけれども
(なにしろ彼女と初めて会った大学1年の春、この世にこんなきれいなひとっているんだ・・・と心の底からびっくりしたのをいまでも新鮮に憶えている。しかし彼女はその美しさをちっとも歯牙にかけず、むしろ自分の美しさをかくしてしまいたい、ないものと思いたい、と思っているようですらあり、言い寄る男性はすべて無視をし・・・文字通り、まったくくちを聞かず、見もしない・・・ミスW大学に出てほしいという要請はすべて断っていた)
今日のMもとてもきれいで、きれいで、きれいだった。
白無垢に日本髪、お色直しの洋髪も素敵。
Mは少し前にお父様を亡くしているのだが、
きっとお父様もそらのうえから今日のMをみて目を細めているでしょうね。

旦那さんのこと。
Mの歴代の恋人を私は検問のようにチェックしてきているのだが
旦那さんであるMさん(あ、こちらもMさんだ)は、龍晴が産まれてからお付き合いをはじめたこともあり、結局、いちどもお会いする機会なく結婚式になった。
どんなひとなのだろう?と思っていたのだが
ある意味、想像通りのひとだった。
やさしくおおらか、あたたかい。
呑兵衛で食べるのが好きなMと対張れるくらいお酒が好き、食べるのも好き。
旅好きのMと同じく、いやそれ以上に旅が好き。
ユーモアがある。ほうっとやすらげる雰囲気がある。
きちんと話せたわけではないのだけれども
スライドのなかに出てくる、Mさんと一緒のMがこころのそこから楽しそうに笑っている、
そのことが私にはうれしかった。
良かったね、M。
素敵なひととめぐりあえてほんとうによかった。

式のあと、2次会は5時半から同じく飯田橋。
私ははじめの30分だけ出席することにしている。
もともとは飯田橋のどこかで待っていようと思っていたのだが
きもので、荷物も多く、風邪をひいている龍晴のことを考えると
いちどいえに戻ろうと判断し、
タクシーで帰宅。

2時間ほどいえで休むことができた。
夫も帰ってくる。

龍晴の晩ごはんを持って、ふたたび飯田橋へ。
龍晴に晩ごはんをあげてから、
2次会の会場、カナルカフェへ。
懐かしい大学時代のサークルの面々や、
Mの友だちとして見知っているひとたちも何人もいて
うれしくなる。
龍晴は2次会の雰囲気が楽しいらしく、
飛びまわってはしゃいでいる。

カナルカフェの恒例なのだろうか、
MとMさんはなんとボートに乗って
カフェに登場。
なかなか楽しい演出である。
MもMさんも洋装になっていて(Mはほんとうにかわいらしくきれい)
なんだかヴェネツィアの結婚式みたい(って見たことはないですが)。

龍晴はボートに乗ってやってきた
新郎新婦に釘付け。
りゅうもボート乗る!とおおいに興奮しているところを、
明日乗ろうね(私)、いま!(龍晴)とやりとりをしたりする。

乾杯の音頭のあと、
そろそろ頃合いかと会場をあとにする。

きっとそれから楽しい時間を
みんなで過ごしたことであろう。

Mの佳き日に立ち会えたことを
とてもうれしく思う。
ほんとうはたくさん書きたいこともあるのだけれども
すこし余裕があるときにまたゆっくり書こうと思う。


ただひとこと。
どうかおしあわせに。
おめでとう。
そしてありがとう。


11/10(日)
朝、堤助産院へ。
断乳処理、第一弾。

龍晴は夫にさんぽに連れて行ってもらうことにしていたのだが
話していることを理解してくれないことにかなしくなった龍晴は号泣。
やれやれ。

いえの外で号泣し、いちど家に帰り、
抱っこをし、
なんとか宥め、
もういちどふたりを送りだし、
でもまたそとで泣いている。
困ったなあ、と思いつつ、
行かなくてはならないので
こころを鬼にして出かける。

夫から暫くして、なんとかなった、というメール。
やれやれやれやれ。

助産院のあとは龍晴を迎えに
高田馬場のオフィスへ。
龍晴はご機嫌に遊んでいてほうっとする。

帰宅。
龍晴は疲れが出たのだろうか、
13時から3時間お昼寝。
しかも3時間以上寝そうだったので、
そうっと起こしてやっと起きる、という感じ。

やっと仕事の目途がついた(終わったわけではない)夫と
中野で待ち合わせ、すこし買物。

昼寝の影響で珍しく龍晴は
20時半まで眠れずにいた。
ふうう。

食事中に、昨日の結婚式の席次を夫と見ながら話をする。
Mさんはどれ?旦那さんはどれ?と龍晴がたずねるので
教える。

と、龍晴は、

Mさん、お酒飲んでた!
旦那さんも、お酒飲んでた!

・・・それがふたりの印象だったのね。

食事後、夫がテレビをつけると
CMでボートに乗ったひとがいたらしく、
これはだれ?Mさん?
と龍晴はいい、
Mの2次回の登場シーンを私から聞いていた夫は爆笑していた。

龍晴の風邪もやっと落ち着いてきた。
来週は元気に遊べると良いのだけれど。