らくちゃんの「タイに渡った日本の絵本」参加しました | タイの子どもの本日記

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タイの絵本や子どもの本、タイの文化などについてぽちぽちと書いていきます。もと日本人会バンコク子ども図書館ボランティア。ご質問などはメッセージにお寄せください。

 

貴重なタイ絵本仲間、絵本セラピスト・翻訳家でタイ在住経験のある「らくちゃん」の企画された、

 

やしの木「タイに渡った日本の絵本 らくちゃんが見てきたタイの絵本事情」ゾウ

 

という会に参加しましたニコニコ

 

らくちゃんとは、これまでブログを通して交流していましたが、実際にお会いするのは今回が初めましてですおねがい

 

らくちゃんのブログ、「今日も一歩の足あとを」で、この会のようすを書かれています。こちらです。

 

今年の4月にタイのブックフェアやリアル書店に行かれ、それまでにも購入された絵本などと合わせての報告会でした。

 

私がタイから買ってくる絵本は、ほとんどがタイのオリジナル創作絵本なので、らくちゃんが集められた、日本語に訳されたタイの絵本についての報告がとてもおもしろかったです。

もちろんタイオリジナル絵本も。上の写真にある4月のブックフェアでアマリン社のブースですすめられた「ともだちをさそって」という自然科学絵本シリーズは、2023年に6-11才ノンフィクション部門で奨励賞を受賞した本ですブログはこちら)

今タイでもホットな絵本作家ご夫婦クリッサナーとワチラワンさんの絵本もたくさん。『NANA』は私がお持ちしました。
 

そしてタイに渡った日本の絵本です。

 

林明子さんの『こんとあき』は「あきの親友」というタイ語タイトルになっています。

 

 

そして裏表紙には、タイ文字で「こん」「あき」と。ラブラブ

 

 

タイで日本語の翻訳絵本が出る場合、中の書き文字も全部タイ語にされています。

 

 

前にもご紹介したことがありますが、『はじめてのおつかい(タイ語題名・みーちゃんのはじめてのしごと)』の文字はすべてタイの代表的絵本作家のおひとりプリーダー・パンヤーチャン先生が描かれています。

ほかにも『ぐるんぱのようちえん』は「アヌバーン・チャーン・ブム(ゾウのブムのようちえん)」という題名になっていますが、日本語版では最初に開いた中扉ページの手書きふうの題名がそのまま手書きふうタイ文字になって表紙にも載っています。

また、『みんなうんち』は『อึ ウ うんち』という題名ですが、中が日本語版と同じく、手書きタイ文字になっています。

このタイ文字の「อึ」の形がそれぞれ違う、ひしゃげていたり、まるかったり、と参加された方が気づかれました!

 

この写真をFacebook(友だち限定)にも投稿したら、これらの絵本を翻訳・編集したポンアノン・ニヨムカー先生から

「Thank you」というメッセージをいただきましたよ。ラブラブ

 

そして、タイで『ぬいぐるみおとまりかい』のタイ語版が翻訳出版されたばかりの作家さん風木一人さんが特別ゲストでいらっしゃっていて、この本についてお話くださいました!

 

この絵本ですが、タイ語タイトルは『夜の図書館』になっているのです。

このタイトル変更については、作家さんにはなんのおことわりもなかったとか。

これは翻訳出版あるあるだそうで、フランス語版も、イタリア語版も、

「夜の図書館」になっているそうです。

実は風木さんがこの絵本に最初につけた題名も「夜の図書館」だったのですが、出版前に同じようなタイトルの絵本が出たので「ぬいぐるみおとまりかい」にしたということなので、オリジナル回帰に風木さんもふしぎな縁を感じられていたそうです照れ

 

私も昨年11月にタイの書店に行ったとき、日本の翻訳絵本ずいぶんふえたなと驚いていたのですが、らくちゃんが教育支援NGOマレットファンさんに質問してくださったことには、コロナ禍以降年間30冊ほど出版されているそうです。

日本の絵本人気は、同じアジア圏として親近感があることや、日本の教育への信頼が下地にあるそうですが、もうひとつ、日本の絵が好まれるということもあるようです。

私が在タイしていたときも、ポンアノン先生が、

「日本の絵本のほうが欧米の絵本より好まれています。『しろいうさぎとくろいうさぎ』も出しましたが、思ったほど売れなくて」

とおっしゃっていました。

 

日本人にしたらとてもかわいい絵だと思うのですが(いっときクレヨンハウスでもマグカップなどグッズが売られていました)

タイの方の感覚からすると違うようですびっくり

 

 

マレットファンさんのお話では、「絵本がだいじなものだ」という意識は、富裕層や都市部の人を中心に知られていますし、今はネット販売があるので、地方の人でも関心のある大人は買える環境になっている、というのもおもしろかったです。

 

らくちゃんは、「ラック・チャーン(ゾウを愛する)」という意味で名乗られているそうですが、そのらくちゃんがタイ語を荘司和子先生から習われて、タイに渡って企業の通訳をされたことや、そのときにタイの人間国宝アーティストのテープシリ・スクソーバーさんのご自宅にたびたび遊びに行かれたことなど、電子書籍に書かれています。

 

 

とてもおもしろいので、おすすめです!ウインク星

 

 

 

 

私が11月にチュラー大ブックショップで見つけたテープシリさんの絵本『おもちゃのたび』ですが、らくちゃんがたびかさなる引っ越しでなくされてしまったとのことでお見せするためにお持ちしたのですが、

 


私のブログで、買えると思ってタイに行かれてさがされたのに、もう見つからなかったとのこと、やっぱりタイではなんでも見た時に買わなければ・・・汗うさぎ

 

テープシリさんはこの本のさしえも書いてらっしゃいますよ。

 

ということで、とても楽しい会でした。

また、日本人会バンコク子ども図書館の創設のお話もさせてもらい、そのときからネットで交流していたシンガポールポプラ文庫のかこさんも参加されていて、お話もふくらみました。

らくちゃん、このような会を企画してくださり、ほんとうにありがとうございましたお願い

 

わたしのブログのこちらもよかったらご参考になさってくださいね。

「『みんなうんち』がタイで出版されたわけ」

 

ご紹介した本の1部の詳細はこちらをごらんください。