今日も定時ダッシュ -75ページ目

共喰山

 普通の映画じゃあ意味のわからない英語タイトルを垂れ流す事が多いのに、B級ホラーになると俄然タイトルウケを狙おうとする不思議。この「共喰山」は「処刑山」に近いのかな?原題のPrimalは原始時代というような意味だろうから、まあ確かに「共喰山」のほうがキャッチーであります。

 ただ、こういうタイトルだけで釣られてしまうのが映画オタクのダメな部分で、「変態村」という映画はタイトルの奇抜さだけで今でも見逃して悔いている。もうすぐ名古屋でも上映される「ムカデ人間」も多分タイトルのほうが面白いハズ。

 この映画は、明確に「13日の金曜日」の形式に則っている。違うのは身内からジェイソンが出るあたり。この、誰が豹変するかというのはチラシを見るとモロバレなのだが、まあ、始めの犠牲者も13金に則った流れであります。ただ、その豹変フラグが洞窟で血を流すでもなく、モンスター化したウサギに噛まれるでもなく、「池に入る」というのが何ともチープ。

 最後に残った一人が戦うというのも13金の法則のまま。まあそれはそれでいいとして、ビックリしたのが敵の親玉のドン引きする卑猥な形状でした。アレにモザイクはかけなくていいのか?

トランスフォーマー ダークサイド・ムーン

 なっ なっ なっ なんちゅー面白い!

 映画が始まってしばらくは、シャイア・ラブーフが無職(のくせに物凄い美女と付き合っているのがムカつく)という展開に、「何故エンターテイメント映画にこんな辛気くさい現実を持ち込むのだ」とガッカリして見てましたが、そんな彼女とケンカ別れしてしまう場面を境に、一気にトップギアが入って、後はもう何だか分からないけど物凄くスゲー映像が怒濤のラッシュで続きます。

 この彼女と別れるシーンが少々異様で、怒ってアパートを出ていく彼女をシャイア・ラブーフは路上で捕まえるのだが、その時の女の顔にオレンジっぽい波のようなライトを当てていて、まるでそこだけトニー・スコットが演出したようなライティングで、他のシーンと比べて明らかに浮いていたのだが、アレは一体どんな意図だったのだろう?

 それはそれとして、その後は全編クライマックスな展開になります。マイケル・ベイといえば昔から大味な映画を作る監督で、それはドリームワークスに移ってからも基本的には変わらないのだけれど、映像の密度をコレでもかと上げることによって、ドラマなんてどーでもよくなります。ああ、この疾走する映像の奔流に押し流される快感。こういうガチャガチャした映像って本来苦手なのだが、何故か「トランスフォーマー」ではイケてしまう不思議。まあでも、途中で頭痛に襲われると嫌だから2Dで見たのだけれど、これは気力を貯めて3Dで見たほうが良かったかもしれない。

 センチネル・プライムの暴走を止めるべく、決死の覚悟で空からムササビ・スーツで滑降する兵士達が物凄くカッコイイ。熱い血がたぎりまくるシーンなのだが、「地球の危機を救うのは自分たちしかいない」と決死の覚悟で空から乗り込んだのはいいものの、目的地に着いたら地上軍が既に安全を確保した状態で笑った。あと、最後のほうでヒロインが活躍するシーンは、ミーガン・フォックスのような人の心にズケズケと入り込んできそうな個性のほうが相応しかったように思う。まあ些細な事ですが。

 いやしかし面白い映画でありました。今年のアカデミー賞はこの映画でいいと思うなー。主演男優賞はもちろんオプティマス・プライムで。

3DS値下げ

 会社で休憩中にyahooを見てビックリ仰天。「ひょおぉ~」とか意味不明の叫び声をあげてしまった。値下げはあるとは思っていたが、来年の3月くらいに2万円あたりと漠然と思っていた。

 まあ色々理由もあるのだろうけど、2万5千円はiPodtouchやiPhoneなら安いけどゲーム機には高いということなのだろうと思う。3DSの価格発表で思った事は、「任天堂もゲーム機ではなく多機能携帯端末みたいな位置づけで売りたいのだろうな」という事だった。多分PSPよりもiPodtouchを意識したのだと思う。

 ゲーム機として売るか多機能端末で売るかの違いは案外デカい事で、「ついでにゲームも出来るから買ってみよう」という理由でiPodtouchやPS3は買っても、3DSやWiiは買わない。もともと任天堂はそういうイメージの商品は作っておらず、任天堂自身がゲームに特化していることを自社の強みとしているのだ。実際、3DSのサービスはいまのところゲーム以外パッとしてないし。

 「ゲーム機は2世代ヒットすると次はコケる」という話がある。ファミコン→スーパーファミコンときてニンテンドー64がコケ、プレステ→プレステ2ときてプレステ3がコケというジンクスなのだけれど、そのデンでいえばDSの後継の3DSだって流行るだろうと思えるのだが、自分が思うに、DSの後継はWiiだったのではなかろうか。PS人気に続いて「もっと凄い映像が見られる」とPS2が大ヒットしたように、DSのタッチペンで興味を持った人達がWiiのリモコンでも「もっと楽しそう」とWiiも大ヒットした。デバイスは違えども、DSとWiiは「難しいボタン操作からユーザーを解放する」コンセプトは同じであり、2世代続いて、結局は客も飽きたのだと思う。

 だから、PS3も3DSも「大ヒットハードの後継機だから安泰」だったのではなく、ユーザーの興味からすれば実はマイナスからのスタートだったのだ。そうやって考えると、じゃあ1万円下げれば売れるのかというと、ゲームに興味のない大人まで巻き込んだDSのようには売れないだろう。マリオやポケモンで底堅く売れはするだろうけど。公式サイトを見ると、今回の異例の措置に、現時点のユーザーに対してとてもストレートに謝罪しており、非常に切羽詰まった感じが読み取れるのだけれど、まだまだ任天堂の苦戦は続きそう。

 でもまあ、それでいいんじゃないかと思う。3DSはiPodtouchにはなれなかったが、iPhoneやケータイゲームだってこれから浮き沈みはあるのだ。娯楽産業たるもの、流行り廃りに左右されるのは仕方ない。肝心なのは右肩下がりの時にどれだけ確実に商売できるかではないかと思う。

 今の状況はゲームキューブが発売したころの「何をやってもプレステに負けていた」頃に似ていて、状況はもっと複雑である。3DSのテコ入れのために値下げして、さらに年末にはスーパーマリオやマリオカートをリリースするアナウンスが出たが、それらのゲームがゲームキューブのテコ入れのためにどう考えても作りかけでリリースした「風のタクト」みたいな半端な出来になってしまわないか、それだけが心配でございます。

みんなのリズム天国 バドミントン

 たとえば初代だと「エアバッター」、DSだと「ピンポン」と、リズムに合わせて球を打ち返すゲームはこのシリーズの定番であります。「バドミントン」をそれらと比べるとナンセンスさが光るというのか、プロペラ機に乗った二匹の犬が雲海の上でバトミントンをするというムチャクチャなシチュエーションは、人によってはマンネリゆえの苦し紛れに見えるかもしれない。

 しかーし。ワタクシの目にはこの「バドミントン」こそ3作目にしてようやくリズムゲームの神髄に辿り着いた、不純物を極限まで削った大吟醸のような出来だと思っている。いやマジで。

 「リズム天国」は大きく分けてゲームは2種類に分かれる。音だけでクリアできるゲームと、画面を見なければクリアできないゲームである。よりリズムに乗れるのは当然音だけでクリアできるゲームで、目を閉じてプレイするほうがクリアしやすいと思った人も結構いると思う。うっかり画面を見てしまって、キャラがカワイイとか動きが面白いというトラップにひっかかって失敗することも多い。「リズム天国」における画面というのは、簡単にクリアさせないための障害という役割を負っている。

 音と画面の意味を踏まえて「バドミントン」をプレイすると、雲はプレイヤーの動作を見えなくして、飛行機はゲームの途中で相手が遠ざかってプレーヤーを惑わすトラップとして、それぞれ機能していることが分かる。雲にも飛行機にもそれ以上の意味はなく、バドミントンのリズムゲームを作るに際して、何か画面を隠したいから雲の中でプレイする設定にしよう、打ち合う相手との距離を一気に変えたいから飛行機に乗っていることにしよう。そんな感じで、ゲームプレイから逆算して演出が決められたに違いない。

 なんとまあ純粋で美しいことだと思う。この無意味さと楽しさこそがゲームだと思う。いやホントにマジで。もう一方の、画面を見て判断するタイプのゲームは、リズムに乗るためにゲームがあるのではなく、パターンを覚えるためにリズムがあるような作りになっていて、プレイしていてイマイチ気持ち良くノれない。「バドミントン」のずっとこの音に浸っていたいというトランス感に比べて、画面を見てタイミングを計る必要がある「組み立て」の味気ない事よ。

 ということで「バドミントン」は特にオススメです。

みんなのリズム天国 重役会議

 手軽に遊べるスタイルが携帯機向きなんじゃないかと思ってましたが、Wiiでも断然イケてます。

 まずWiiリモコンを使う点がグー。このゲームはAボタンとBボタンしか使わないという、ファミコンよりもシンプルな操作で、一見リモコンの特徴を利用していないように見えるのだが、体感ゲーム的な特徴よりも、「片手で持ってフリースタイルで遊べる」という点で物凄くWiiリモコンと相性がいい。腕を振ってリズムをとりながら遊ぶもよし、CMのように立って体全体でリズムをとりながら遊ぶもよし。

 もう一つ、このゲームは一人でコツコツやるタイプでもあるけれど、家族や友達みんなで笑いながら遊ぶこともできて、これまでのGBAやDSの奴は子供達が密集してゲームを見ていたのだが、テレビの大画面だと皆が好きずきにリズムをとりながらゲームを見ていられる。たいがいのゲームは誰かがプレイする横で見ているだけでもそれなりに面白いのだが、プレーヤーが上手くても下手でも(むしろ下手なほうが見ていて色々面白い)見ていて笑えるというのは、なかなか他のゲームにはない特徴です。

 AボタンとBボタンしか使わない仕様も、DSの弾き操作に挫折したオッサンとしては非常に嬉しい。

 ゲームの内容は相変わらずシュール。このシリーズはそもそも、つんくが「日本人のリズム感を良くしたい」という思いで任天堂に企画を持ち込んだそうだが、これが暗算力だの記憶力だのなら理解しやすいが、リズム感といわれてもサッパリピンと来ない。もうこのゲームの出発点からかなりシュールであります。

 そして過去のゲームが「サルと踊る」だの「タマネギに生えたヒゲを抜く」だの、どうやってこのアイディアからゲームにしているのか、これも考えるだけでも恐ろしくシュールであります。「メイド・イン・ワリオ」ならばパッと見て面白いかの判断はつきそうだが、「リズム天国」だと企画だけで面白いと判断するのは至難の業ではなかろうか。結局このゲームはリズムにノる事に面白さがあるのだから、ゲームの面白さはアイディアよりも、どんな音楽で、どういう演出をして、どこでボタンを押させるかという、作り込みの部分に拠る所が大きいように思う。

 そこで今回のゲームに収録されている「重役会議」について。腹の出た4匹のブルドックがノリノリで椅子に座ってクルクル回るゲームのタイトルが重役会議なんて、腹抱えて笑ってしまいました。子供達は何がそこまで笑えるのかサッパリ分かっていませんでしたが、もうね、音楽にノれさえすれば何でもOKとばかりにここまで腹黒い演出をほどこす辺り、やっぱり任天堂はスゴい。こんな発想は、絶対に上司に対する悪意と天然のユーモアがなきゃ出てこないよ。