今日も定時ダッシュ -137ページ目
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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

 主役のロン・パールマンは前作のインタビューで「ヘルボーイで主役になったのに、その後の作品のオファーが全くない」とナイスなボヤキ芸を披露しておりました。片やヒロインのセルマ・ブレアは結構長い間リース・ウィザースプーンのネガみたいな扱いをされており、それもリースがブレイクしたあたりで置き去りにされた感があります。

 そんなパッとしない二人を主役に据える程の一家言を持つギジェルモ・デル・トロ監督であるので、この映画の美術やクリーチャーへの凝りようは掛け値なしに素晴らしい。「パンズ・ラビリンス」の大成功を受けてか、「ヘルボーイ」はアメコミ映画としては珍しくファンタジーへの舵を切っており、歯の妖精のかわいらしさとか、トロール市場にひしめくクリーチャー達の「スターウォーズ(エピソード4)」の酒場のシーンを彷彿とさせる賑やかさとか、もうほぼ全部のシーンにウットリしながら見惚れておりました。エクトプラズム上司のトボケた感じも良かったな。

 そして何と言ってもヘルボーイの人間臭さ、この映画の魅力はここに尽きる。王女に惚れたエイブと新婚生活が上手く行ってないヘルボーイとがビール飲みながら他愛もないラブソングを歌うくだりで、自分は不覚にも泣けてしまった。ああ、コレは、コレこそは我が分身、恋愛とは無縁で彼女って何ソレ?宇宙人??てな青春を送ってきたモテない男どもの切なさを思いっきり汲み取った名場面でございます。アメコミの、ヒーローというよりモンスター映画でまさか自分の過去への鏡が出てくるとは思わなんだ。

 公開初日のレイトで見て大満足した自分でありましたが、後ろの席のカップルの男のほうが、あろうことか上映終了後に「オレ途中から寝ちゃった」とホザきゃがった。イカにもモテそうなオサレな若者だったが、テメエなんか「ヘルボーイ」を観る資格なんざ無え!隣の女とトットとホテルにしけこんでサタデーナイトフィーバーでもしてりゃいいんだアホたれ!!と頭の中でモテ男の首を全力で締めながら劇場を後にした、今年は数えで四十の二児の父でありました。

こんな人に特にオススメ:かつてのモテなかった日々を「アレだって青春だったんだ」と振り返る余裕がある男共

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