1197)
の記事の続きです。
1994年12月の改正で255系編成は5本体制となりました(Be-01~Be-05)
その時点では、御宿~勝浦間や東浪見~太東~長者町間はまだ単線で、外房線の高速化はまだ道半ば。
その約1年後、国鉄末期に手がつけられていながら 長らく工事中途で放置されていた御宿〜勝浦間の複線化が、地元の強力な要請もあって1995年11月26日に完成します。さらに同じタイミングで京葉線の高速化完成(1995年12月1日から共用開始された葛西臨海公園駅の通過線など)があり、房総特急もスピードアップされました。東京~蘇我間下り30分、上り31分が新たな基準となりました。
東京➡蘇我間 表定速度86Km/h、都心部でこの速度は立派といえます。
今回は、「ビューわかしお」「ビューさざなみ」が最速時代を迎える1996年12月改正の ひとつ前のダイヤ、1996年3月16日改正ダイヤをお届けいたします。
1996年3月16日改正のまま訂補(臨時列車の運転日更新等)を繰りかえして 1996年11月号。
翌月12月1日改正の優等列車の時刻が発表されました。
本文には改正前の時刻が掲載されていますので、改正前後の時刻を比較することができます。
↓以下、255系「ビューわかしお」「ビューさざなみ」が最も速くなる直前のダイヤです。
外房線下り-2
東京15:00発の 67Mビューわかしお17号は最速達の看板列車。京葉線高速化や御宿~勝浦間の複線化によって、1996年3月改正では、蘇我までで4分、茂原までで9分、勝浦・安房鴨川までで10分を短縮し、東京~安房鴨川間1時間45分。
表定速度は、東京~蘇我86.0Km/h、東京~茂原86.5Km/h、東京~勝浦81.5Km/h、東京~安房鴨川75.7Km/h となり、かつて日本一の鈍足といわれた「わかしお」は見違えるように速くなりました。
この時点では東京~勝浦80分計画はまだ実現しておらず、次の改正でもう少しスピードアップされることになります。
↑の画面からははみ出していますが、東京8:00発の7053Mわかしお3号(土休日運転) は1996年3月改正前まで255系充当(一部除外の日あり)で、東京8:00発、9:00発、10:00発 と 土休日には3本連続で255系が続き 見ものでしたが、1996年3月改正からは183系に戻っています。
外房線下り-3
「わかしお」下りは「ビューわかしお」や「ホームタウンわかしお」を含めて14本。うち、休日運転や土休日運転は3本。
外房線上り-2
茂原6時台始発の 2号はまだありません。
外房線上り-3
67Mに対応する上り速達列車は 64Mビューわかしお14号で 安房鴨川~東京1時間48分、下りよりも3分だけ遅くなっています。
外房線上り-4
上りは、「おはようわかしお」を含めて13本。「おはよう~」のぶんが1本多いですが「ホームタウン~」の分2本が少ないので 下りと比べて計1本減となります。
255系は下り6本、上り5本で全て定期。下りが1本多いのは 東京20:00発の上総一ノ宮行き「ホームタウンわかしお27号」が255系なので。
内房線上下-2
「ビューさざなみ」の最速列車は 10Mビューさざなみ10号
千倉11:10→11:21館山11:22→13:02東京
表定速度は東京~木更津82.5Km/h、東京~館山77.3Km/h、東京~千倉74.8Km/h。
東京から遠方になるほど遅い区間の比率が増えますので、茂原86.5 vs木更津82.5Km/h、勝浦81.5 vs館山77.3Km/h、安房鴨川75.7 vs千倉74.8Km/h という具合に比較してみると、それぞれ1~4Km/hくらい外房線の方が速くなっています。
内房線上下-3
「さざなみ」系も、日中1時間ごとのネットダイヤが続きます。この頃はまだこんなに需要があったんですねえ・・・。アクアラインの開通はこの2年後の1998年。
内房線上下-4
「さざなみ」系は 下り15本 上り13本、うち土休日、休日運転が3往復です。下りに「ホームタウンさざなみ」が3本ある一方、上りに「おはようさざなみ」が1本あり、差し引き上りが2本少なくなっています。
255系充当は、下り6本、上りも6本。その内訳は 東京~館山・千倉間が5往復、プラス君津7:31発の3002M「おはようさざなみ2号」と東京21:30発の君津行3029M「ホームタウンさざなみ29号」。3002Mが休日運休、3029Mが土休日運休のほかは みな毎日運転です。
(以降、続きます)